ばばの日記

団塊世代 仲良し夫婦の暮らし
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「ばばだけでも来てくれるかな?」「いいとも!!」

2008年09月08日 11時12分33秒 | Weblog

9月8日(月)

じじが芝刈りに行っている間、ばばは洗濯をしながら

自分が好きなように1日を過ごしている。

昨夕、思い切って一人でアカヒゲに会いに行った。

速すぎても、遅すぎてもアカヒゲは出てきてくれないので、出発の時間調節が難しい。

5時30分、きっかりに家を出た。

話し相手がいないので、今日は一人で歌を歌ったり(なぜか、トンボのメガネ)

ばばの十八番、数字を数えたりしながら泉を目指して歩く、歩く。

 

5時40分、泉に近づくと、どうしてもばばの足は速くなる。

「いるかな?ばば一人でも来てくれるかな?」・・・・・・・・・・・

 

なあんにもいない。残念!

と思ったが、ブロックに乗ったまま、林の奥に目をこらしつつ待っていた。

すると、来た!! 

どこからともなく彼は現れ、ばばの斜め前方7,8メートルの木の枝に。

羽をふるわせたり、首を左右に振ったりしている。

じじがいたらなあ・・・良いシャッターチャンスなのに・・・・

よし、ばばが一人でも、彼は来てくれたことの証明にと、

カメラを取り出し、めいっぱいズーム。しかし、全然彼の姿をとらえられない。

画面の片隅にでも入っててくれという気持で何回かシャッターを切った。

そしてじっと彼の姿を見つめ続けていた。

下の道をトラックが通る。

ばばがふっと目をそらせた隙に彼の姿が見えない!

ガックリして、またじっと目を凝らす。

・・・と、彼が突然泉に舞い降りてきた。そして、あっという間に又飛び上がり

木の枝に。彼は、ばばが見つめ続けているのに気づいているのか、いないのか、

あちこち自由に飛び回っては、ばばの老眼を酷使させる。

 

夕闇迫る中でも、彼の羽色は鮮やかで凄く目立つので捜しやすい。

時計を見ると6時を少しまわり、あたりは薄暗くなり始めた。

しかし、ばばは立ち去りがたくじっと彼を見つめ続け、

時々証拠写真をとシャッターを切る。

 

6時20分になったので(いくら何でも、もう帰らなくちゃ。

家まで後30分はかかる。じじ母が心配する)と思い彼に

「又明日ね」と呟いてもう一度彼の姿を見届けようとすると、

彼がばばの足下の泉に舞い降りて水浴びを始めた。

その羽をふるう音まで聞こえる距離なのに、写真に収めることが出来ない。

視界を遮る茅や雑草のせいで・・・・

彼は悠々と水浴びをしながら小首をかしげるような素振りをする。

「カラスの行水」とは入浴時間の短い例えにもされるが

「アカヒゲの行水」はどうだろう?長いのか、短いのか?

 

それにしてもアカヒゲの行水姿、可愛い!!

ばばは、帰るに帰れなくなった。

 

ばばの足には憎っき蚊が止まり、貴重な血を吸い始める。

あちこち動くとトージキと言う雑草の葉で足を切ってしまう。

何で長ズボンを穿いてこなかったのか悔やまれる。

目は彼に据えたまま、手では蚊を追い払い、雑草が触れた部分をなでさすり・・・・・

 

誰かが見ていたらきっと笑える構図だったよね・・・・

実際、ばばの背後を通る見知らぬトラックのおじちゃんが

笑いながらばばに会釈した。

 

5,6分だろうか、彼は悠々と水浴びをし、また奥まった枝へと飛んでいった。

そして、もう寝るのだろうか。うなだれるような格好で首を前に曲げた。

メジロや山雀、鳩なども飛び交わなくなったので

鳥って早寝なんだなあと感心しつつ、ばばは後ろ髪引かれる思いで帰途に。

 

優に40分は彼の姿求め、立ちつくしたことになる。

急な下り坂の途中、下から上に向かう格好で、蚊と雑草の攻撃にも負けず

通りかかる人の好奇の視線にも負けず。

 

ばばは感動した!

ばば一人でも彼が来てくれたことに。

じじと一緒の時よりずっと長時間ばばの目の前に留まってくれたことに。

 

満足、満足と、薄暗くなった道を大通り目指し歩いた。

頭の上には松の大木がうっそうと覆い被さり、土鳩の陰気な鳴き声や

ヒヨドリの声も聞こえるが気にしない、気にしない。

近道もあるが、何故か一番遠周りの道を選んで歩いた。

途中、大きな萩の木に花が満開になり、夕闇の中見事な枝垂れ萩。

暗くてダメかな?と思いつつシャッターを切った。

 

家に帰って今日撮した画像を取り込んでみると、

彼の姿はやはりどこにも写っていず、木の枝や雑草が写っているだけ。。。。

どれも、ボケボケボケにぼやけていたり、暗かったり。

 

かろうじて、萩の花の画像が1枚だけ何とか・・・

大きな、大きな枝垂れ萩が何本もあったけど、うまく写ってなくて残念。

 

夕方、薄暗い中を一人で歩くなんて今までのばばなら考えられないことだが

彼がいる限り、同じコースを何回でも歩こうと思う。