地域の方から提供のあった古い教科書の中に、明治時代の小学校の習字帖がありました。明治二十年発行 文部省検定済の教科用書と印刷されており、今から136年前のことになります。持ち主は、社尋常小学校に通っておられたので、実際に習字の時間の見本(教科書)として使われていたものです。
開いてみると、日常生活で使う言葉が手本として書かれていました。
府縣郡區町村 官廰役所警察 会社銀行問屋 郵便電信鐵道 汽舩馬車通運
華族士族平民 官員農夫商人 職工教師醫者 資本仕入製造 利益損失勘定
といった具合に、いわゆる旧漢字の用語が並んでいます。言葉の意味も勉強していたんでしょう。画数も多く、結構難しい漢字です。
奥付には、明治二十年十二月十三日 版権免許 同年十二月出版とありました。今は、国語や習字の時間数は減ってしまっていますが、まずは、国語の教育が大事だろうと思います。