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二月堂「仏名会」とは

2016-12-07 12:55:01 | 日記
奈良の最低気温は0.9℃、一番冷え込んだ朝を迎えました。
雀のさえずりに目を向けると、澄み切った青空に飛行機が、
そしてスレート屋根が朝日を浴び、霜が光っております。
  
12月の14日(水)の午前中に東大寺・二月堂で行われる
仏名会・ぶつみょうえ』をご存知ですか?
 
二月堂と言えば一か月間にも及ぶ苦行の「お水取り」、
正式には「修二会」で有名ですが、14日の半日とはいえ、
五体投地(両肘、両膝と頭を床につける)を1000回、
終わるころには、額から血が出るのだそうです。
これをHPでは『千反礼拝』と簡単に記されています。
こんな『仏名会・ぶつみょうえ』をお教えいただいたのは
東大寺持宝院・上司永照師、昨年「明恵上人より学ぶ」の
お話を聞いており、巧みな話術と読経の声を思い出しました。
今回も、過去の法会の写真を交え、難しい話も笑いもありで、
師は、法会の楽しみは、二月堂受納所での「のっぺ汁」を
頂ける事なんですと笑いを取っておられ、また若い時分、
下座時代は本当に重労働(五体投地を忠実に実践する)、
これを新薬師寺の住職は新薬師寺と東大寺での二回も
修されるのは”すごい”と、
本当は、東大寺もお坊さんの人材難だそうです。・・・
あっという間に終わりの時間になりました。

「仏名会」は、大辞林によると、平安時代初期宮中にて
12月19日から3日間仏名経によって三世(過去現在未来)の
仏の名前を3日間唱えて、罪の消滅を祈る法会(懺悔)・・・
東大寺では834年に懺悔に祈願を付け足し始まり、諸寺でも
歳末の締めくくりの仏会として、盛んに行われたが・・・
現在の仏名会は大正時代に二月堂・稲垣晋清師が再興され
過去・現在・未来と3日間にわたり修されておりましたが、
重労働が故に、昭和17年からは3か年で祈修することになり、
今年2016年は過去、2017年は現在、2018年は未来にと
簡略化されております。
法会の次第、東大寺HPからですが、
薬師如来(過去)・釈迦如来(現在)・阿弥陀如来(未来)を
主尊とするそれぞれ一千の仏像をえがいた大きな掛け軸を三本、
二月堂礼堂正面に掲げて、その前で「過去」「現在」「未来」
いずれかの一千仏に、僧侶が礼拝を行われます。

一千仏への礼拝は仏名を唱えながら1回毎に、両膝‣両肘‣額の
五体を疊にすりつけては立ち上がる礼拝が基本で、
特に下座の者は忠実に実践することが求められ、・・・
先導して仏名を唱える導師の役は、管長以下の僧侶10人が
順次正面仏前へ出て100回ずつ分担することになっている。
(10X100=1000回ですから最後は血がでるのですって)
(最後に「懺愧懺悔六根罪障」と唱え一礼)
この一千仏の仏名等を唱える節回しは独特で、
(経典の写真に印が書かれており、唱えられるとすごい響き)
末座の者が礼拝するたびに献ずるお香の香りや、
山茶花の花の色あいとともに、風情があり印象深い。
山茶花の花は、二つ並べ置かれた三方(さんぼう)の片方に
二百個盛られ、一度礼拝するたびに他方の三方に移されます。
山茶花の花の盛り具合で仏名の数の進み具合が見て取れる。と

この『仏名会』が終わると、12月16日には
翌年の修二会参籠の練行衆交名発表があります。
上司永照師は上から三番目の咒師になられるのでしょうか?
楽しみですね。

参照)
『懺愧懺悔六根罪障・ざんぎさんげろっこんざいしょう』とは
 懺愧  ;罪を恥じる事
 散華  ;罪咎を悔いて許しを請うこと
 六根罪障;眼、耳、鼻、舌、身、意の六根(感覚器官)から
      起こる様々な罪障

奈良のっぺ
 サトイモを主にダイコン、ニンジン、ゴボウに油揚げも入り
 具だくさんの煮物でサトイモで自然にとろみがつきます。

奈良春日大社若宮「おん祭り」の12月17日には、
「のっぺ」を食べる習慣が昔から続いています。
美味しそう、私も作ってみたいです。

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