気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

練香作り

2020-01-27 21:10:50 | 日記

               2020年1月26日 薬師寺の梅林
仏教伝来とともに日本に伝わった香は、平安時代には薫物として成り立ち
漢方薬、紙(経典)の防虫などにも使われています。
香には薫いていい匂いのもの、そのままでいい匂いのものがあるので
練香を作る時は見極めて使うようにと
今回、練香を作る機会を.いただき
とても楽しかったのですが、良い香りを出す
難しさも感じました。

練香の作り方は、奈良時代、鑑真を通じて伝わってきたそうですよ
炭粉+香成分+はちみつ+酒、梅酢が材料です

香成分
木の内側に樹脂が溜まり固まった濃厚な香り、木の表面に出てきた強い香り、
土の中や自然の中で乾燥・熟成させた芳香な香り、
フェロモンだとわかるような、艶のある香りなど様々。
薫陸(くんろく)甘くそしてさわやか
甘松(かんしょ) 甘い香り
貝甲香(かいこう)他の香りを引き立たせる
白檀(びゃくだん)馴染みの香り
丁子(ちょうじ)チョウジの木の花のつぼみで、クローブとも呼ばれます。殺菌効果
麝香(じゃこう)麝香鹿のオスの生殖器の分泌物で、他の香料と混ぜることで香りに厚みが
龍脳(りゅうのう)清涼感のある香り、防虫効果(樟脳の事?)
沈香(じんこう)基本的に温めることで香りが広がる
炭の粉を入れるのは、保香効果、保存効果、火の伝導などの意味があるとのこと。

今回は薫陸、甘松、貝甲香、白檀、麝香、龍脳、沈香7種の香と炭粉
を乳鉢ですり合わせ、はちみつ、酒で硬さの調整をして作りました
初めて作った香名を『初音』としましたが、いかがなものでしょうか?

大寒に入り『絞り茶巾』のお稽古

2020-01-21 19:32:40 | お稽古
款冬華(ふきのはなさく)」候、
款冬とはフキを指し、その花茎をフキノトウといい、
冬に黄色の花を咲かせ、冬黄 (ふゆき) がつまり「ふき」になったと。


今日も三月並みの暖かさで、風の強い日になりました。


やはり大寒に入ったこの時期のお稽古は


絞り茶巾』、
 筒茶碗にお湯を入れ温め
 茶巾は湯で絞り
ほかはか状態で準備いたします。


点前のポイントは茶碗に湯を入れ茶杓を一打ちしたら
絞った茶巾をたたみます。

茶筅通し後、茶碗の底を鷲づかみで湯を捨て
茶碗の底を人さし指と中指で茶巾を挟み『』『』と清め
ふくだめを人さし指と中指で取り茶碗の縁にかけ
いつものように清め茶巾で茶碗の縁を持ったまま
膝前に置き、茶巾を左手のひら上で畳直し
釜の蓋の上へ・・・・・

利休道歌には
筒茶碗深き底よりふき上がり重ねて内へ手をやらぬもの
その通り
・・・・・
ですよね。

大寒のお稽古

2020-01-20 16:22:00 | お稽古

今年の「大寒」、奈良は三月並みの春びよりの日に、
それでも東北、北海道からは雪便りが届き、
雪まつりの準備に少しは?、助かるのでしょうか。

大寒の日の稽古、お菓子は『雪餅』、
白餡に真っ白なゆり根餡で金団(きんとん)です。


点茶盤でのお稽古で、濃茶のお点前に昨年から入られたお二人は
濃茶がこんなに美味しいとは知りませんでした」と
濃茶が大変お気に入りの言葉が聞かれました。

濃茶のお点前には
まずは、常温に戻したお茶をしっかりふるって
茶入れに納めますが、茶入れをトントンなんてしてはダメですよ。

せっかくふんわり空気の入ったお茶が、固まってしまっては大変!
お茶の入った茶入れは、くれぐれも気をつけて扱いましょう。

湯もしっかり沸いているのを確認して始めましょうね。
後は、湯の量と気持ちを込めて練り上げます。
・・・・・
今日はとても美味しく練り上がりました。

そういえば、初釜の花びら餅の写真で、牛蒡が手前側になっていることに、
ブログをアップする時に気がついたのですが、そのままで。
*過去のブログ記事「花びら餅の向きはいかに」でも触れておりますが・・・

最近、私が思うには牛蒡が向うの方が落ち着くように思います。
 ⇒⇒⇒

皆様はどう思われますか?


寒の土用入りのお稽古

2020-01-18 22:00:11 | お稽古

1月20日は大寒となるのに、まだまだ寒さは頼りなく
地球はどうなっているのでしょう

今日は寒の土用の入り、
 (冬土用ともいい、2月3日までの17日間、23日は丑の日に)
今日のお稽古お軸は『冬嶺秀孤松

〝真冬の厳しい寒さの中、しっかり土に根をはり
 山上で一本の松だけが青々と変わらぬ緑を
 保って超然と聳えているさま。”


花は梅と椿
白の野梅性、とてもいい香りを漂わせ
椿は紅白の「寒椿」と「初嵐」、
花入れは「立鼓」。

「初釜」は台子、そのため12月のお稽古は台子でしたので、
新年一月の初稽古は『運び』で濃茶点前を。
濃茶には点前を捨てて一筋に服の加減と息をもらすな

濃茶には湯加減熱く服は尚泡なきようにかたまりもなく

とにかくに服の加減を覚ゆるは濃茶たびたび点てて能く知れ

利休百首は当を得ていますね。

歌会始

2020-01-17 21:51:51 | 主菓子とお干菓子

暖かい冬が続き、奈良・御蓋山と春日奥山の間から雲が湧き出しています。

新年恒例の「歌会始の儀」が16日、皇居・宮殿「松の間」で催されたと
震災のニュ-スの狭間に聞こえ・・・
令和となって初めてのお題は「
天皇陛下のお歌は
学舎(まなびや)にひびかふ子らの弾む声さやけくあれとひたすら望む
皇后さまは
災ひより立ち上がらむとする人に若きらの力希望もたらす

お二人の御歌を耳にし日本人として命を受けてよかったと
心穏やかに気持ちになります。
皇族の方々の歌のなかで
私が一番好きな歌は秋篠宮家長女眞子さまの歌
望月に月の兎が棲まふかと思ふ心を持ちつぎゆかな

それと心に残った入選歌は
東京都 保立牧子さんの
創薬の望みを託す天空の「きぼう」の軌道に国境はなき


これは虎屋さんの御題の菓子『望の光

 

鏡開きの日のお稽古で使わせていただきました。

令和最初の初釜は

2020-01-11 19:53:13 | お茶会・お茶事
もう今日は鏡開き、例年にない暖かなお正月、
昨年暮れに指揮者ヤンソンスがお亡くなりに、
年末までに、このところ多くなった喪中のお知らせに、
言葉が・・・。
事始め、年の瀬、正月、初釜と慌ただしく過ぎる日々に
圧倒され続け、今年最初のブログ記事が今日になりました。
 

というのも令和初の初釜は1月5日松の内にと勢い込み
正月早々に・・・・無事終わることができました。
少々無理がたたったようで、風邪をひいてしまい、
昨日やっと道具を片付ける事ができました。やれやれ

『初釜』は社中が水谷と客に分かれ「正午の茶事」で行い
「懐石」は、前日午後1時に来られる人が集まり
昆布締め、海老真薯、伊達巻、ふろふき大根などなど作りましたよ。

当日の水谷は台所担当はお二人
初炭、薄茶の担当、そして濃茶を練る私を入れて五人、
お客様は二人が急用でお休みになり、四人となりました。

私個人的ですが初釜の一番のトピックスは
琥珀糖で作った「羽子板」の干菓子、
綺麗な緑色にしてみました。


それに奈良「萬々堂通則」さん、微笑をつく羽に見立て
独楽繋ぎの四方盆にのせ、

とても好評でしたよ
花びら餅は例年のレシピで・・・


ちょっとは上達してきたかしら?