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阿留辺畿夜宇和(あるべきようは)明恵上人より学ぶ

2016-01-28 18:00:07 | 日記
     デルフト焼2006.(アムステルダムにて)
「阿留辺畿夜宇和(あるべきようは)」
ー明恵上人の言葉をヒントに仏教を考えるー
東大寺(教学執事)持宝院住職の上司永照さんのお話で、
はじめは、無上甚深微妙法 百千万功難遭遇 
     我今見聞得受持 願解如来真実義
終わりは、願以此功徳 普及於一切 我等与衆生 皆共成仏道
読経の声はさすがに、部屋の中に響き渡ります。
癒されました。

明恵上人は、以前触れた宇治の萬福寺の前にある駒蹄影園碑
 
栂山の 尾上の茶の 木分け植ゑて 
        あとぞ生ふべし 駒の足影
」 
和歌にもたけておられ、秀逸なのは、
あかあかや あかあかあかや あかあかや 
        あかあかあかや あかあかや月

子供のような澄んだ心と最後の月が表すように
大人のユーモア溢れた和歌になっておりますが、
上人の厳しい生き方からは、求道一途、
人のあるべき姿を詠っておられるそうで、
法然上人の専修念仏批判(摧邪輪)や
51篇からなる「栂尾明恵上人遺訓」からも
そのことが伺えます。
特に下巻にある
阿留辺幾夜宇和(あるべきやうわ)」は
万葉かなで、漢字には意味はありません。

「人は阿留辺畿夜宇和と云う七文字を持つべきなり。
 僧は僧のあるべき様、
 俗は俗のあるべき様なり。乃至、
 帝王は帝王のあるべき様、
 臣下は臣下のあるべき様なり。
 此のあるべき様を背く故に、 一切悪しきなり。」

河合隼雄先生の著書『明恵 夢を生きる』も
引き合いに出され、きわめて実在的な生き方を
提唱されているのではないでしょうか?

昨日のBS-TBSの番組と今朝のこの講座と
二日続けての上人様の名前を耳にして
鳥獣戯画や日本最古の茶園として知られる
京都栂ノ尾、高山寺に伺わなければいけません。
上人の命日は1月19日で、法要は終わった後、
残念ですね。

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