イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

感じ方は同じか・・現代人と縄文人 (4/10 生き甲斐の心理学と縄文)

2022-10-25 | 第一章「意識と知覚」

のんびりと家の近くの大栗川周散策散策すると、その時々に何かを感じたりする。そんなこと五感から感情などが到来するように思ったりするが、よく考えると意識、無意識の自分のなにがしの考えが五感にまつわりついて感情が湧いていることに気づく。

その考えが意識されているときは分かりやすい。賞味期限のラベルを見てから品物を見ると、期限切れだったりすると何かまずそうに感じたりするのも頷ける。しかし無意識が働いていることはわかりにくい。初対面の印象などがそれだ。それなりの印象があったりするが、その理由がなんだかわからないことも多い。そこまで考えることもないかもしれないが。

さて、この2週間、縄文時代の講座の関係でずっと縄文関係の写真や資料を引っ張り返し縄文漬けになっていた。幼い頃にアラスカに1年滞在した経験があったが、その時のことは結構覚えている。なにより戸惑うのは同じようなことをしても、一方(例えば日本)では賞賛されるが、他方では好まざる態度に映る。知覚の知の部分が違うのだから印象が異なるのは当然だ。

4万年位前から、ホモサピエンスは認知的には宗教をもったりして今とくらべてもさほど変わらないと言われている。それを考えると縄文人と私達は置かれた文化は違うものの、同じ認知能力をもつ人間と言えるのだと思う。縄文時代の土器や土偶、配石遺構などを眺めていると、当時の文化というか宗教が垣間見られる。しかし初めて見てもよく分からない。図像には女神、蛙や蛇、謎の水生動物、可愛いと共感できる土偶もあれば、何か得たいのしれない私達からは気味悪いものもある。なんだか分からないものも多い、

水といえば、私達は日常の中で水道やペットボトルを思い浮かべるが、神社仏閣の手水鉢を思い浮かべたり、教会の聖水を思い浮かべる人は多いだろうか。まして、お祭りの若水とかは・・さらに、新石器時代に世界中で水と共にイメージされた月のイメージ、水生動物、死と再生などの概念を思い浮かべることはどうだろうか。

日本の現在の文化は1300年前ごろに原型ができたと言われている。①もののあはれ②穢れと禊ぎ③恥の文化④甘えの構造⑤詫びと寂び⑥幽玄の美。それは今でも結構健在で、外国人と仕事をしたりするとよく分かる。向こうも分かるがこちらも何か違うと感じるものだ。

同じように5000年まえの縄文人など、今と同じ①もののあはれ②穢れと禊ぎ③恥の文化④甘えの構造⑤詫びと寂び⑥幽玄の美が原型とはとうてい思えない。といって、今でも外国人とわかり合えるように努力すればわかり合えると思う。しかし確実に努力が必要なのだ。修学旅行で行った奈良や京都を大人になって再訪したときに勉強したりするように。

もちろんこれは一般論。同じ日本人でも実は千差万別。身近な人でも結構違う。生き甲斐の心理学のU先生は「自分意外の他人は驚きの対象」と良く言われるが。その意味することがだんだん分かってきたようだ。同じように感じるのは幻想なのかも。とは言え、違いのなかにあって共存共栄をたのしみたいものだ。

4/10 生き甲斐の心理学と縄文

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「縄文小説 森と海と月 ~五千年前の祖先の愛と魂~」

縄文中期の関東・中部地方を中心にした愛と魂の物語です。

入手方法

1.紙の本の入手については・・・

  四ツ谷サンパウロさんへ 定価(1,500円+税)送料別。

  電話:03-3357-8642(書籍・視聴覚)

    住所:〒160-0004 東京都新宿区四谷1-2  

 なお、国会図書館、八王子市図書館でも閲覧できます。

2.電子書籍版はアマゾンさんで、1000円で購入できますが、

  Kindle unlimitedなどの特典で無料でも読めます。 


       森裕行

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わくわくする勉強は・・・ (3/10 生き甲斐の心理学と縄文)

2022-10-18 | 第一章「意識と知覚」

世の中には食べるための勉強というのもあるが、自分が本当にわくわくする勉強はどうなのだろうか。人それぞれだと思うが、私は小学生くらいから自分は何だろうかと妄想したりしたが、高校1年の時に優しかった祖父が亡くなる時に感じた何か温かい魂のイメージに興味をもつようになった。

そんなことから、よくわからないものの自分の中に宿る西欧流にいうと愛そのものの魂に関することに興味をもつようになったのかもしれない。仕事という切り口では営業職、福祉、教育と後で考えると人間に関わる職種が好きだったし、学問という意味では文学、宗教、比較文化、縄文文化に関わる考古学や民族学等にも興味を持った。数学や芸術にも興味を持ったが、それも魂ということから考えると何故興味を持ったかが少し見えてくる。

写真は大湯遺跡に行ったときの写真。いわゆる日時計のレプリカであるが、縄文人は何故このようなものを作ったのかを最近ずっと考えている。先週の勉強会の影響で、飛鳥時代の重要な思想である五行陰陽説もお隣の中国との交流を考えてみれば、空間と時間の把握の仕方などでもっと前に縄文版プリ五行陰陽説などもあってよいのではと考えるようになった。吉野裕子さんの、記紀の理解などに接しカグツチと石棒の関係に俄然興味をもったりも。

縄文文化という謎の研究や勉強をしているようで、実は自分自身の魂の研究を楽しんでいるのかもしれない。

3/10 生き甲斐の心理学と縄文

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知的好奇心が世界を変える・・縄文小説のすすめ!(2/10 生き甲斐の心理学と縄文)

2022-10-16 | 第一章「意識と知覚」

最近、小学校の同窓会などに3年ぶりに出かけたりできるようになり、旧交を温めることも多くなったようである。古希を過ぎ世の中も何か世紀末のようで、なんとなく夢を持ちにくく、親密感を持つこともすくなく、孫の世代に何を残せるかと罪悪感が湧いたりしたが、思いがけない趣味や仕事、時間の使い方をご教授いただいたりすると、不思議に元気になるものである。

「知」は前回の等価変換創造理論の青虫‐蝶の変化ではないが、自分の世界を劇的に変える力がある。希望を与え、生き甲斐を与え、時には自分の眠っていた個性を活性化させてくれたりする。

私は2016年に縄文小説なるものを上梓した。実際は2013年くらいから縄文時代に興味を持っていたが、縄文小説を書く中で多くの生き甲斐を頂いたようである。自費出版で知名度もない私であったが、小説が縁でいろいろな方とお友達になったりし、第二作も書き始めている。しかし小説を書くにも「知」が必要で、毎日研究と妄想を楽しんでいるといろいろ世界が変わってくる。

一番の興味の対象は宗教と人の世界で、縄文小説は縄文時代の宗教にピントを合わせるが、宗教=文化と考えるといろいろなことが気になってくる。五感の缶詰のような食の世界はどうだったか。縄文社会は女系社会とか双系社会とかいわれるが、それは具体的にどうだったのか。成人式、結婚式、葬儀・・・人生の節目はどのような人が集まりどのように過ごしたか。災害や人災はどうだったか。当時の恋愛状況はどうだったのか。そんな大きなこともあるが、日常の着物や正装はどうだったかとか、トイレやお風呂、お酒や甘味処、専門家の一生。トイレットペーパにかわるもの、土器は何故野焼きでどのような時に焼いたか。暦はどうだったか。どのような星をみていたか。大陸の文化はどのように摂取したか。空間や時間をどのように把握し表現していたのか。具体的な狩猟のしかたと獲物の処理。犬をどのように飼っていたか。納豆はあったか。甘えの構造や恥の文化はあったか・・・

具体的な小説を作ることは、もちろん楽しい研究と妄想だけではできないので修行僧のような忍耐も必要だが、知的好奇心を楽しむという意味ではとても楽しいフロンティアではないだろうか。

この楽しさをいろいろな方と分かちあいたいと思い、もし将来縄文小説が世の中で日の目を見るようであれば、「縄文小説賞」を設立してみたいと半分真面目に思っている。私はすでに年をとりすぎ成熟した縄文小説を書くことはできないが同志や後輩のために何か貢献できたらと思っている。

2/10 生き甲斐の心理学と縄文

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青虫が蝶に変わる・・個人の心や文化も劇的に変わる?(1/10 生き甲斐の心理学と縄文)

2022-10-10 | 第一章「意識と知覚」

先週、22年学んだ「生き甲斐の心理学」で節目の合宿勉強会があり、しみじみとU先生や学友との出会いに感謝するとともに、これからの縄文小説への学びの糧について思索した。

さて、その一つには人生が大きく変わる時のこころの仕組みに関する事があると思う。人間は成長する過程で身体が蛇のように脱皮したり、昆虫のように完全変態することはない。しかし、心の面では全く違う人生が開かれるような大きな変化があるように思う。

四面楚歌でもう駄目かと思うような時にふととか、悄然としているときに思いがけずとか、ちょっとした出会いや情報に接して、信じることをとおして何かが変わり出す。身体が変身するわけではないが、「知覚や意識」が変わり、「五感と体感」が変わり、今まで嫌でたまらなかったことが好きでたまらなくなったり、反対に親しんでいたある種のことがどうでもよくなったりする。時には人生の目的や関心が劇的に変わることさえある。化学の実験ではないがちょっとした液の注入で突然結晶化するような変化に例えられることも。

これは、研究や仕事を深めていくとあるとき全く違った世界が開けていくこともあれば、人生の窮地で突然に新しい展望が開けてくるときも。

大学2年の初めころ、冒頭の写真の青虫が蝶に変わるという完全変態の写真を使って、等価変換創造理論を紹介された本を読んだ時も、私の心は劇的に変わった。当時は理工科系の学部の教養課程だったころだが、学生運動の社会風潮の中、中学まで信じていたカトリックからも遠ざかり、といって信じるものが見つかったわけでもなく、さらに全てにおいて自信もなく、さらに勉強もしなかったということもあるが、ボーとしていれば確実に留年になるような時だった。

そんな時に、従兄弟から教えてもらった市川喜久弥先生の等価変換創造理論を知ったのだった。これは、新製品の開発理論としても、創造性の事例研究としても使われ出していて、当時は関連書籍や研究会なども盛んになりはじめていたようだ。

昆虫は、ある時期は卵からかえった青虫として葉っぱなどをよく食べて成長するが、ある時期になると生殖の時期にそなえ蛹(さなぎ)となる。この蛹の時には青虫としての必要な器官などがアミノ酸レベルまで分解し、そして生殖に備えるために蝶の機能に細胞が再構成され、蝶として再生され、最後には蛹は破れ蝶が生まれる。その後は蝶として花から花を飛び回りながら生殖の時期を過ごす。

この等価変換創造理論を知って、このような現象をベースにしたことに人生をかけたいと思うようになった(何かを信じたと言ってよい)。その結果、「知覚と意識」が変わる(青虫が蝶に変わったように)。落第点をとった科目に興味が芽生え、その試験が何か待ち遠しくなり(ストレス曲線から幸福曲線に変わる)、極めて良い成績をとり(人生はじめてくらい)、目指す学科に入れたのもそれだろう。知覚と意識の変化で劣等感はなくなり自他肯定の世界に入るのは良いが、やがて感謝がなくなり傲慢な自己肯定・他者否定の思考がでてきたり、また劣等感の世界に戻ったりすることもあったが。

こうした大きな変化は、青年時代だけでなく、色々あったようにも思う。また人の死とをきっかけに、罪悪感の問題などからさらに大きな変化もあった。

さて、「知覚と意識」が変わり出すと何かが変わりだす。「五感と体感」も変わるし、「無意識の世界」も変わってくる。そして時には「和解と平和」、「愛とゆるし」がなされ、単純な受容や共感と言った世界以上の深まりを経験したりする。

こうした変化は、現代だけでなく、有史の世界にも縄文時代にもあったと容易に想像できる。個人個人の変化だけでなく、その集合体の社会や文化でもあったかもしれない。

今日は話しがいろいろ飛んでしまっているが、日本の文化は独特である。その特徴は①もののあはれ②穢れと禊ぎ③恥の文化④甘えの構造⑤侘びと寂び⑥幽玄の美などで説明されてきた。そして、これらの特徴は日本が成立した飛鳥時代とか奈良時代には出来ていたとされている。昨日の持統天皇も日本人の性格形成に非常に大きな影響を与えた方だったかもしれない。

そして、わたしの関心は今は縄文時代に。例えば5000年前の縄文文化の特徴はどうだったのだろうか。あるいは3500年前はどうだったのか。日本的な6つの特徴が一部にせよあったと想像するのは容易だが、逆に欧米等の他の文化圏の特徴も含まれていたかもしれない。現在の研究成果からは6万年前ごろにホモサピエンスは10万年以上住み慣れたアフリカかから世界に散らばっていくとされている。文化も世界と比較しながら日本を考える必要性は高まっているようだ。

1/10 生き甲斐の心理学と縄文

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慈眼、邪眼:きょうはちょっと持統天皇 (10/10 心理学の世界と縄文)

2022-10-06 | 第十一章「五感で面白おかしく」

縄文大好きの私であるが、この二日間は1300年前の持統天皇のことについてずっと考えていた。もともと「生き甲斐の心理学」の関係で10年間も持統天皇のことを研究していたこともある。写真は吉野。かつて持統天皇も頻繁に訪れた吉野宮の近くだ。宮廷詩人の柿本人麻呂も持統天皇を称える本当に美しい長歌を残している。

持統天皇は飛鳥時代の女帝で夫の天武天皇の時代から孫の文武天皇のころまで政治的に数々の影響力を残された。律令制の確立、藤原京造営、記紀だけでなく万葉集の編纂にも深く関与された。そして宗教についても仏教だけでなく伊勢神宮の遷宮を確立したとも言われる。これだけの偉業を成した女性天皇。それも傀儡ではなく実力者としてだ。恐らく世界的に見ても傑出した政治家だったと思う。

さて、持統天皇は縄文時代研究にも関係がないとは言えない。U先生から教えてもらった愛読書の「エリアーデ世界宗教事典」で日本の神道の項目を見ると9ページ程度の説明があるが、その約1ページをイザナミ、イザナキを中心とした神話が紹介されている。持統天皇の時代には記紀の編纂が成されたので、その世界にも有名な日本神話にも何らかの影響があったかもしれない。縄文時代のイザナミ・イザナキの神話に最近興味がある私にとっては、胸がときめいてしまう。まあ、神話はこれくらいにしよう。

ところで、持統天皇のことを考えつつ、今気になっていることは、邪眼と慈眼のことである。多摩でも道祖神として路傍の石像が今でも大切にされているが、邪眼と慈眼の思想をどこかに残しているようだ。邪眼、邪気を避け、慈眼を引き寄せたい。それは今も昔も、どの地域でも残されている願いかもしれない。

外に出れば7人の敵とも言われ生き抜くためには、いつも慈眼ということは出来ない。どうしても自己肯定・他者否定の邪眼に傾きがちな世の中だ。「生き甲斐の心理学」を学ぶと、自己肯定・他者肯定の慈眼の大切さはわかるのだが、今は実に難しい時代だ。

5000年前の縄文人、3500年前の縄文人、1300年前の持統天皇、5年前の私、今の私。自他肯定の慈眼が優勢だったか、邪眼が優勢だったか。

まあ、朝起きたときと寝るとき。感謝の心を思いだし、慈眼を心がけよう。

10/10 心理学の世界と縄文

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