イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

沖縄美ら海水族館で学んだこと(生き抜く力 4/10)

2019-02-26 | 第五章「和解と平和」

 沖縄といえば沖縄美ら海水族館が真っ先に浮かぶほど、この水族館は人気がある。私も那覇空港からちょっと遠いが旅の始めに行った。東京の水族館では見ることのできない本物の珊瑚を堪能し、こんな珊瑚(紐状の珊瑚まであった)もあるのかと驚いたり、月の引力と関係の深い大潮での珊瑚(動物)の産卵の話にうっとりもした。

  

 そして、展示は浅い海から深い海に向かい、日本列島に多大な影響を与えている黒潮(沖縄の海)の世界を垣間見させてくれる。

   

   

  

もちろん、人間には危険な猛毒をもつ生き物も展示していた。

水槽の水は水族館の前の珊瑚礁の海から取り入れているようで、これも海と陸との関係の大事さをどこかで暗示しているようだった。

  

 そんなわけで、沖縄で生態系の多様性の実態を目の当たりにすることができた。20年前には殆ど聴くことのなかった多様性。これは、今やいろいろなところで聴く言葉になっている。そして、生き甲斐の心理学を学ぶ私にとっても、その意味はこころの健康とつながるキーワードの一つのようにも感じぞくぞくする。もちろん、縄文時代(10,000年以上続いた)に興味を持つ私にとっても大事なキーワードだ。

 縄文時代は食べるもの一つとっても、今の十倍近くの種類の植物や動物を摂取していたようだ。しかも、その命を大切にしていたようである。そして、人の死だけでなく、食物や使い終えた道具でさえ、こころを込めて葬ったようだ。そして、縄文時代の多様性は今の時代にもっと研究すべきテーマではないだろうか。

 さて、多様性とは何であろうか?哲学者でもないので恐縮なのであるが、ある世界・システムを見るときに、慈しみをもって全体を俯瞰することができるかが鍵のように思う。目先の利害等で人の浅知恵で、ある部分を排除したり、逆に過度に保護するということではない。

 これは、自分の生育史や感情生活にも当てはまる。例えば8歳から12歳は、劣等感、技能、勤勉性が育つ時期てあるという学説があるが、私のそのころの時代の雰囲気を知ろうと、「脳を活性化する自分史年表」(出窓社、藤田敬治著 2011年)などを読んでいると、多様性を受け入れることの反対の画一化の時代の雰囲気が見えてくる。何となく決まってくる基準を通し、変な劣等感が生まれ、そして自虐的になる。自分の固有の道(もちろん好き勝手な道ということではない)を見つけてあるくより、ひかれた道をあるく傾向も出てくる。Only OneよりNumber Oneの雰囲気だ。しかし、それは個人にとって社会にとって、本当に良いのであろうか。特に今の時代。生きることは大事で妥協も必要だと思うが、こころの世界はもっとのびのびとして自由であるべきではないか。

 最後に、沖縄で出会った方との対話で印象的だったことを一つ。癌を患っている方が治ったという話で、癌に絶望するのではなく、それを一つのメッセージと受け取ったのが鍵ではなかったかという話だ。生き甲斐の心理学でも、湧き起こる感情を一旦受け入れ意味を考えるということを繰り返し学んでいくのだが、これも考えてみれば同じようで、感情をメッセージとして受け取るということなのだろう。例えばあることで殺意を持ったとしよう。その感情を嫌がるのは当然かもしれないが、殺意という感情をメッセージとして受け取り思索するといったことだ。

 ハブを見て全てを絶滅するという短絡的なことではなく、殺意を介して別の視点、共存共栄の道を探すということかもしれない。縄文文化だけでなく、世界の文化の古層には蛇信仰があるが、これを多様性という言葉で解読していくと、何かが見えてくるようにも思える。私たちが自虐的にならず排他的にならず、平和に生きていくにはどうしたらよいのだろうか?

生き抜く力 4/10

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沖縄平和公園で感じ、前を向く力とは (生き抜く力 3/10)

2019-02-25 | 第五章「和解と平和」

 辺野古の問題で沖縄の話題が報じられているが、この時期に沖縄を初めて訪れ、平和祈念公園を訪れ、資料館で学び、平和の礎、平和祈念堂で祈りを捧げることができたことは貴重な体験であった。特に義理の伯父の名前を墓碑の中に見つけたときは、沖縄がとても身近に感じたものだ。

 人はどういうわけか、何かを信じるとストレス曲線が見えにくくなり、反対に幸福曲線が見える傾向があるようだ。例えばサムシンググレートを信じると、信じない人が気になることが見えなくなったりする。そんな中で、3.11の時は現地に行くなどの体験から、例えば罪悪感(原子炉の重大事故が起きる前に何かすべきだったのでは・・)を感じ、その意味を考える中で、幾つかの自分なりの変化があったように思う。

 罪悪感は、宗教の領域にも深く関係する神秘的なものだが、不健全な罪悪感は身を滅ぼすものの、健全な罪悪感は逆に自発性を発揮し目的をもって行動をするきっかけになる。

 今回の平和祈念資料館での学びは、今までもテレビなどで紹介された写真や録画を体系的に理解する上でやくだったが、何となく湧き起こってくる罪悪感から、どのような自発性と目的志向性を持つかという問いの前に立たされると呆然としてしまう。政治的にこの70年間の沖縄あるいは日本は、全体として何をやっていたのだろう。

 過去の大きな悲劇から、何となく湧き起こる罪悪感。それは、一般的な問いではなく私という非常に限られた存在に対するメッセージである。何もしてこなかったという後悔は、自発的に何かを目的として始めよというメッセージに繋がる。平和祈念堂には日本で最大の塑像の仏像が安置されているが、その心と活動はとても分かる。キリスト教でもヨハネの福音書にある罪深いサマリアの女が、イエスと出会うことで目的を持ち自発的に自分の平和への道を歩き出す。

 とはいえ、私のように高齢者となってしまうと、自分の道を深めることに繋げることはあるかもしれないが、何もできないようにも感じてしまう。しかし、その中でも祈ることはできる。

生き抜く力 3/10

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危険を感じて錯乱したときにどうする・・・希望力と意思力 (生き抜く力 2/10)

2019-02-24 | 第二章「五感と体感」

 沖縄の気候は東京と20度くらい違い、またスギ花粉もなく私には快適であったが、沖縄の草木も元気に繁り、蛇ちゃんの世界も冬眠することもないようであった。そんな中で、仲泊遺跡や沖原遺跡に行ったが殆ど人影も無く、じっくりと縄文時代の祖先が味わったろう自然への怖れや恐怖も味わせていただいた。

 父の時代などは肝試しがあったそうだが、私の場合の恐怖の原型は昭和30年代の東京での夜のお使いだ。今は都心には暗闇は皆無の状態だが、当時は電柱でさえ疎らで夜は結構闇に満ちていた。小学校の1年くらいだったと思うが、父からお豆腐を買ってこいとのことで、初めてのことで嫌だったがお使いに行くことになった。夜道はやはり怖いので駆けると、魔物が追っかけてくるようで錯乱しながら走って向かったのを覚えている。しかし、無事に豆腐を買ってもどると、何とも言えない統御感を得て満足したのを覚えている。

 ハブが出てくるかもしれない・・そんな疑惑感や不信感。今回もやはり、夕方に一人でよく知らない道をどんどん歩いていくと、嘗ての体験からか錯乱し始めた(地元の人には笑われるかもしれないが)。こうした中で、深追いは辞め草むらに入るなどをせず道の真ん中を歩き早じまいしようと決めた。疑惑や不信からくる錯乱が生じたときの一般的な心理学の公式は、錯乱感を一旦確認する。そして、意思力、自律性、希望、信頼感がキーワードだ。

 どうするかを決める意思力。それから自分の信仰の世界が鍵である。昨年だったか太平洋戦争当時の展示会が近くであって見学したが、敵の弾が当たらないとの願いが書かれた兵士のお守りを見たが、納得した。生まれてくるのが自分の意思ではなかったように、人間はいつでも意思とは関係なく死ぬ可能性がある存在でもある。自分の意思力を発揮すること、サムシンググレイトに頼むこと。これは錯乱の時のポイントだと思う。もちろん、自分が錯乱していることに気づくことが前提で、自分の感情に好意的に向き合うことから始める。

生き抜く力 2/10

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ルーツ探しの旅は良いものだ(生き抜く力 1/10)

2019-02-22 | 第二章「五感と体感」

  だれでも自分のルーツに興味を持つが、特に年をとってくるとその傾向は増すようである。しかし、個人の情報は限られていて、精度の高い系図が残っていれば別だと思うが、良く分かるのはせいぜい3-4世代前くらいで、その前は名前すら分からなくなる。ただ、文献が沢山残っている歴史を学ぶことで、祖先そのものではないかもしれないが、祖先が息づいていた時代を知ることで、自分の魂なのだろうか、自分の内の何かが動く。歴史を学ぶとは、本来そういうものかもしれない。

 しかし、縄文時代くらいの100世代以上前の世界では、遺物や遺構、そして無形財産(習俗、神話、言葉・・・)ぐらいなので、何となくよそ事のように感じだし、縄文人と呼んだりして赤の他人の人のように感じる人も多いようだ。ただ、私は縄文小説を書き感情移入する立場なので、江戸人や鎌倉人、飛鳥人などと言わないのと同様に縄文人とは呼べない。以前、前作の縄文小説の主人公に設定したマポさんの人骨の展示が、新宿歴史博物館の企画展であったが、ほぼ小説を書き終わった思い入れの多い時であり、写真好きのわたしであったが撮影可であっても一枚の写真も撮れなかった。

 この感覚は私だけでないようだ。アルプスで奇跡的に5000年前の遺体(縄文中期のころだ)が発見されアイスマンとして、現地のメディアも面白おかしく扱ったりしたようだが、遺伝子検査でアイスマンが自分の祖先だと分かった研究者は態度が急変したそうだ。当然であろう、そのアイスマンが存在したお蔭で今の自分が存在するということに気がついたようなのだ。

 さて、ルーツに興味のある私だが、父方の祖先が広島県や愛媛県といった瀬戸内海に縁があり海民の血も混ざっていそうなので、縄文時代や後期旧石器時代を考えると、黒潮とも関係の深い日本列島への南ルート(氷河期は海退で琉球列島や台湾なども大陸に完全に繋がっていないまでも、陸地化し往き来が比較的容易)から渡ってきた人達と縁が深いのではと妄想するようになった。かつて沖縄の港川で、最古の日本の人骨が発見されたとのことで話題になったが、それは20,000年~22.000年前の人骨だった。

 そんなこともあり、今回は沖縄を旅してきた。

 縄文時代に興味のある私なので、訪れたところは沖泊遺跡、美ら海水族館、今帰仁城跡、仲原遺跡、久高島、斎場御嶽、平和祈念公園、ひめゆりの塔、首里城、沖縄博物館。5日間の旅であった。

  そして、スギ花粉もないので、この旅を五感体感で満喫したが、現地の方との楽しい語らいのあった久高島は、一生の思い出となった。近年の環境破壊で昔ほどではないようだが、エメラルドの珊瑚礁の鳥居などが全くない聖地はとても素敵だった。そして、東京などではストレス曲線の感情が渦巻いているのに対し、やはり現地の信仰の力なのだろうか幸福曲線の感情世界の中で、生きていることの素晴らしさを実感した。リアルなアイデンティティの生きる力はハブ以上なのだろう。

 そのお福分けをいただき楽しかった。

生き抜く力 1/10

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絶望感と知恵を考えて見る。(怒りを考える 10/10)

2019-02-15 | 第九章「愛」

 エリクソンは60歳を超えた人格形成時期の特徴の一つに絶望感を挙げている。私も、この2,3年で確かにその意味を実感し始めているところだ。人生の先行きが見え始めると、自分なり限界が見え始め、また嘗ての自分の理想のはかなさも見えてくる。世の中が、思っている方向に進んで行けば、それも救いだが、何となくそうでは無いように思われ、「昔はよかった」などかつてこんな言葉を言うはずがないと思っていたの私なのにと、自分の変わりように驚いてしまう。そして、意識には昇らない部分でも、どこかで嘆き怒っている自分がいるようにも思えてくる。

 そんな中で、縄文時代の小説を書こうとしている私だが、それは変な気負いなのだろうかと時に心配になるが、心理学的な妥当性を持ったチャレンジでありたいと思っている。エリクソンは絶望の時代を乗り越えるポイントとして、「知恵、自我統合性」をあげている。知恵については先日、身体と魂と生育史の切り口から述べたが、別の切り口もあるように思っている。それは前作の縄文小説で冒険した真善美の切り口だ。

 例えば真だが、ギリシャでは縄文晩期のころにピタゴラスがでてきて、今でも越えられないくらいの数学的真理ともいえる三平方の定理を発見した。こうしたことが、縄文時代でもあっても良いのではと思っているが、例えば土器の図像やストーンサークルの遺構から二至二分や太陰太陽暦的な科学知識に到達していたと考える研究者もいるようだ。縄文中期から晩期にバビロニアに暦があったことは分かっているので、日本列島にあっても不思議でない。そして、そうした真理というか科学の知識は安定した基軸を与え、縄文時代の祖先にアイデンティティの統合を与え、絶望感から救ってくれたのではと想像するのだ。

 美については、縄文時代の国宝の土偶や火焔式土器などで、一流の芸術品があることは今となっては皆が認めるところだ。遺物があるから確かだが、祖先達は面影を残す美しい自然環境を味わっていて、それ故に美しいものと対話できたのだと思う。さらに、私は奄美大島や沖縄などの音楽や踊りに興味を覚えているのだが、こうした無形の文化も確実にあっただろう。岡本太郎さんの「沖縄文化論」を読みながらいろいろ妄想してしまう。

 善については、前作では自然災害を中心に表現しようとしたが、難しい領域で、今の私の最大の関心事である。縄文時代の約10,000年の歴史を考えると、4000年前ごろからの後期や晩期の時代は大筋で右肩下がりの困難な時代で、生きることはかなり大変であったようだ。多摩の私の家のそばの縄文遺跡も前期・中期の時代を過ぎると、大幅に遺構や遺物が少なくなり衰退して行ったようだ。食料等の資源環境の悪化で、集団で生きるのは椅子取りゲームのようになり、平和に一緒に村に住むような中期の世界は終わるようだ。一方、集団行動も労働の質の面でより重要になり他者との関係は複雑になっていくようだ。

 縄文後期のことを考えていて、ふと、母のことを思い出した。太平洋戦争で東京で焼き出されて何も無い時代のことを書いた作文が、文集で残されているのだ。それを、先日読んだ。このような焼け野原の極限の体験は私の想像も及ぶところでないが、身体一つであとは殆ど灰燼に帰した世界に似た世界は何となく分かるように思う。そして、このような時に何かが微笑み、オセロゲームで一面黒色が白に変わようなことが起きる。何も無いと思った世界から、何かが手を差し伸べる。人は期待していない他者に助けて貰うとき、衝撃を覚えるものだ。縄文後期は、その意味でとても興味がある。哲学や宗教が深まって、私たちの日本人の精神的な原型ができた時だったかもしれない。

 昨日とは違うが、「知恵、自我統合性、絶望感、怒り、友好的感情」の組み合わせを意識してみる、青春の時のあの場面、壮年期でのあの場面、そして今週のこと・・当てはまるようなことを探してみる。絶望感からうまく脱出することはできるように思う。

 写真は東京博物館の縄文展(2018年)で写真可の縄文中期の土器の一部を、最近撮った月と組み合わせたもの。幼い頃に家の庭先で祖母が月のウサギの餅つきの話をしてくれたことを思い出す。縄文時代の世界ではウサギはどうだったのだろう。真面目に関係づけようとする研究者もいるようだが多分難しいだろう。しかし、月を見ながらお婆さんが孫に楽しい物語を語ることはあったと思う。

怒りを考える 10/10

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