命に非ざることなきも、其の正(命)を順受すべし。

タイトル----命に非ざることなきも、其の正(命)を順受すべし。第2038号　26.07.26(土)

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　命に非ざることなきも、其の正(命)を順受すべし。『孟子』(盡心上)

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　人間の吉凶、禍福、夭寿は、いずれも天命によるものであり、それは正しく順当に受けるべきものである。しかし、無理をし、危険を冒し、不注意にして、それを天命だなどと評すべきではない。

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　【コメント】

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　ご尊敬申し上げる元住友生命名誉会長・新井政明先生は、『孟子』を年に三回通読したそうです。それに触発されて私は一回読みました。今手元には、三種の『孟子』があります。それぞれ解説者によって訳文も異なります。

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　上にある「天命」とは、天風先生によれば、人の行動・言動が微妙に宇宙霊と応酬し、現世による数々が因果応報律として人々に、禍福として来るのだと説明しています。偉人哲人たちの書を繙いてきて、そのとおりだと納得できるようになりました。

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　とにかく善い行いをすれば善い結果がくるのだとして、人々のために善い行いをすれば、それを受けた人も納得する事でしょう。ならば、今からでも、楽しんで善行を重ねたいものだと思います。

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　今朝の暁の学問館は三歳女児・佳那子ちゃん、五歳男児・伊織君・小学一年・宗一郎君らがお父上様と来てくれました。

　びっくりしたのは、三歳女児・佳那子ちゃんが『南洲翁遺訓』第一章を暗記していて一人で発表したことでした。

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　三歳ですから、カタコトに聞こえるのですが、お兄ちゃんの宗一郎君が暗記するのを隣で聞きながら一緒に覚えたらいのです。

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　道場での発表に際して、荘内南洲会　初代理事長・菅原先生、二代理事長・長谷川先生、三代理事長・小野寺先生、そして竹下一雄先生らのお写真がにこやかにほほ笑んでおられるように私には思えてなりませんでした。荘内南洲会の会館であれ、味園道場であれ、荘内南洲会の先生方はお喜び戴いていると思っています。

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　こういう幼児たちの二十年、三十年後が楽しみでなりません。私の仕事は『南洲翁遺訓』を青少年に教える、そのひとつだけでございます。

　何者であれ、こういう素晴らしい『南洲翁遺訓』を改竄することは許されないのです。

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　『天保おすわり事件』　(第９3回)

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　自分と治右衛門とは、御老中堀田備中守様に、歎願の割當になってゐるが、どれが何様やら、さっぱり分らない。丁度下馬先に屋臺店があった。その店に休んで、いりもしない菓子など買って待ってゐた。

　最早や四つ時(今の午前十時)頃、御城内で、太鼓の音が聞こえると間もなく御門が開かれた。程なく扇の印立てられた行列が来た。菓子店の主人に聞けば、堀田備中守様だといふ。すはこそと直ぐ駆け出で、お伴の方々をかきわけ、お駕籠から先き十間ばかりに進み出で、お待ち受けして、両人畏って懐中から願書を取出し、それを差上げながら、

「お願ひ、お願ひ！」と高聲に申上げるとお駕籠脇のお侍がとんで来て、

「こりゃ！」といって、いきなり両人を突きのけたが、かねて覚悟の両人は、その位の事でひるむ筈はない。

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　短歌の紹介

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廟堂に立ちて大政為すはいう

　　　　　三歳児佳那子見事あっぱれ　6872　佳那子語録　

南洲の遺訓絶叫競い合う

　　　　　子等の将来人の範たり　6873　博庵語録

可愛い子にゲーム機与ゆか漢籍の

　　　　　　本を与ゆか親の才覚　6874　博庵語録

子の将来見つめ育てる親の子は

　　　　　　　英邁健康人も羨む　6875　博庵語録