おでかけ大好き

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人間国宝による竹工芸と金工

2014-04-26 11:18:04 | おでかけ
久しぶりに資生堂アートハウスに。

張り切りすぎて、開館30分前に着いてしまったので、

今こそ絶好の撮影タイム。

おめでたい、紅白サツキ?ツツジ?



ちらちらと桜吹雪を見上げると、八重桜ももう終わり。



新幹線10分おきくらいに通るけど、

カメラ構えると間に合わないという・・・。



ん!?あれはなに?



JRの保線用の作業車でしょうか。カッパくんに聞いてみよっと。

そういえば、線路がよく見えると思ったら、

ばっさり石楠花が伐採されてました。芍薬じゃない、シャクナゲ。

お花これからなのにな。




人間国宝の飯塚小玕齋(しょうかんろう)の竹細工とってもよかったです。

覚えにくすぎる名前だけど、

齋玕(ろうかん)とは、竹の美しい深緑をあらわす言葉だって。


小玕齋さんは、作品を伝統的なものを真、少し崩したものを行、

もっとも自由なものを草と分けていました。

これお習字とか、生け花とかでも聞いたことがあるかも。

しかし、どんなに自由でも美しくても、

花を入れてひっくり返る花籠ではダメ。それはオブジェ。

「芸術は実用性がなくていい。工芸とは使えるもの。」という言葉のように、

小玕齋さんの作品づくりに対する言葉は、

とてもわかりやすい。

師匠であるお父さんの突き放した指導が辛く、

自分は、懇切丁寧に指導した弟子のその後を鑑みると、

「自分で苦労して掴んだものは決して忘れない。

 自分の力になって、作品に表れる」と。

竹という固く、扱いにくい自然のものを、

まるで自由に手のうちに制していく過程が、

人を育てるという信念にも似ているようにも。

おまけにどんなに美しく、自由でも、使えるもの!!

子育ても斯くありたい

と、勝手に思うのは自由です。


竹の種類や加工法、編み方などいろいろ奥深い。

白錆という色を抜く加工が、年月で色が変わっていくのがとても素敵。

緻密な網目、奔放な網目を追ううちに、

目が交差してこんがらがっちゃうほど、没頭して魅入ってしまいました。



その他の作家さんでは、金工とは思えない、

まるで陶芸のような美しい色合いの壺とか。

ちなみに金工っていろんな金属の特性を混ぜ合わせて作るのが、

化学っぽくて面白そう。

かわいい星型の彫金を施した壺や

蕎麦ぼうろみたいなかわいい梅型の水盤とかあったよ。


工芸品って、触ってみたくなる丸っこいかわいさがある。

人が手のひらで包んでこしらえたまろみがある。

「触りて~~」とガラスケースに、

にじり寄ってしまうのでした。

静岡市立美術館だったら、一発退場だわ。



きてよかった!

2014年4月8日から6月20日までです。