パラの選手と関わっていると、日々の生活で、いろんなストレスに対処していることを見かける。例えば、お手洗いに、いつ自分が行きたいかを感じることが出来ない頚椎や胸椎の損傷などで、下半身の多くの部分に麻痺があり、トイレへ行きたい感覚が無いので、そのことを冷静に戦略的に考えていないといけないとか、日々の生活の中でメンタルがタフだなと感じる。そこは、オリンピアンよりも秀でたストレス対処力が凄いなぁと思うところです。
オリンピックのメダリストとパラ選手との共通点を考えると、外発的なモチベーションじゃないなぁってことです。つまりお金のためじゃない、名誉のためでもない、何故ならパラリンピアンの選手のほとんどの場合、お金とか名誉とか付いて来ないんですよね。
パラリンピアンが、なぜ競技をやっているかと言うと、自分のためとか、自分を育ててサポートしてくれた周りのためとか、そういう内側から湧き出るエネルギーに溢れた、そこのエネルギーの強さって、やっぱり人を本番の時に実力を発揮させる能力があるんだなぁと思います。障害者スポーツという障害者がスポーツをすることを知った上での次は、パラリンピックで世界一を目指したい障害者スポーツ選手も居れば、リハビリとして長く健康のためにスポーツを続けたい障害者スポーツ選手も居る訳で、これが皆が皆、パラリンピックに出なきゃいけない訳じゃないし、どちらも大事ということです。
障害者スポーツに興味を持って貰うには何から始めたら良いのか、まずルールを知ると、どんなスポーツでも面白いのと、必ず人によって車いすバスケットボールが好きな人も居れば、ボッチャってルールを知れば面白いと言う人も出て来る。障害者スポーツって障害者だけのモノじゃないねっていうことです。私たちは、いずれ高齢者になります。徐々に歩き憎くなるかもしれないし、手が動き辛くなるかもしれません。そんな時には、私たちも何処か不自由になる体を持って生きなきゃなりません。その意味ではスポーツを通じて心や頭が晴れやかになったり、あるいは筋肉が維持増進出来たりするっていう、この事がスポーツなので、続けるそのことによって、心身が健康になる下手でもいいから、スポーツから得られる魅力を皆さんが体感できるような、そういうスタートとして障害者スポーツを見てもらえたらいいなぁと…。