回文は行く その五千五百九十三

ねだる初恋が頭蓋骨春だね

回文は行く その五千五百九十二

もやし独活だいたい怠惰同士やも

回文は行く その五千五百九十一

代参か遍路ドロンへ関西だ

回文は行く その五千五百九十

よい獏は寡黙な雲か白梅よ

回文は行く その五千五百八十九

ムラサキ海胆惜しむ潮に浮き去らむ

回文は行く その五千五百八十八

春祓う小判本箱裏貼るは

回文は行く その五千五百八十七

草の芽よ仕込みは見越し嫁の策

回文は行く その五千五百八十六

土筆野田咄嗟にサッと楽し靴

回文は行く その五千五百八十五

海髪の溶くや火薬とノリの業
photo by aya

回文は行く その五千五百八十四

北の彼方戦意ポインセチアの滝

回文は行く その五千五百八十三

試薬時期逃す流石の雉悔し

回文は行く その五千五百八十二

空間に花壇なんだか認可浮く

回文は行く その五千五百八十一

泣き真似か催青精査金撒きな

回文は行く その五千五百八十

火器真似たうつわ諏訪通種まきか

回文は行く その五千五百七十九

駅に立つ余寒演歌よ蔦に消え