回文は行く その三千七百五十六

無の故に見透かす霞煮え湯飲む

回文は行く その三千七百五十五

労働よ身体干鱈か酔う道路

回文は行く その三千七百五十四

倹しげなマテ貝が手間投げ始末

回文は行く その三千七百五十三

過去のメカ使う狡猾亀の子か

回文は行く その三千七百五十二

よくゴネたな裏あらう菜種御供よ

回文は行く その三千七百五十一

娘がな巣立ち持ち出す眺め澄む

回文は行く その三千七百五十

昼はキス夜は見張るよ好き春日

回文は行く その三千七百四十九

昼は抜こ家計食い気が来ぬ春日

回文は行く その三千七百四十八

古掛け軸見透かす霞み挫け過去

回文は行く その三千七百四十七

春雨よ金運運気嫁去るは

回文は行く その三千七百四十六

買い値こそスマン本鱒底値以下

回文は行く その三千七百四十五

つくし裂く出窓井戸まで臭し靴

回文は行く その三千七百四十四

カス出るは磨かぬ鏡春ですか

回文は行く その三千七百四十三

喉鳴るは旨い酔いまう春などの

回文は行く その三千七百四十二

手で金は汲める春めく反旗出て