ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

そして、タケノコの季節は終わってしまいました。

2017-06-25 06:00:24 | 日記
今年は、地産のタケノコが食べられませんでした。
よその県産のものは、早くからスーパー等に出回っていましたが、地元産の出るのを
首を長くして待っていたのです。
栽培ものでない季節の食べ物は、新鮮さを食したいので、山菜やタケノコなどは
毎年、地産のものを食べています。
というわけで、野菜類のほとんどは、地元の農産物直売所で買い求めています。
今年は、店を訪れる度ごとにタケノコを探したのですが、入荷無し。
そして、タケノコの季節は終わってしまいました。

県の『農林水産物モニタリング』を調べて見ましたら、タケノコは、近隣の市町村に、
「出荷制限」がかかっていたのでした。
残念です。
でも、モニタリングの結果、出荷が制限されているという事は、基準値を超える農産物は、
出回らないという事ですから、「食」の安全からすれば、正しい行政の在り方ではあるのでしょう。
でも、淋しい限り。
山菜や、タケノコ大好き人間の私にとっては、季節を味わえないわけですから。

ところで、昨年はタケノコを知人から沢山頂いて食しました。
入院中の連れ合いにも、ワカメとの炊き合わせを拵え病室まで持参して食べさせたのです。
〈あれ、去年は出荷制限がかかっていなかったのだろうか〉
そんな懸念が。

よくよく思い出してみましたら、昨年 知人は、
「デテイマセンカラ ダイジョウブデス」
と、言って置いて行ってくれたのでした。
つまり、市場に出荷はしないものの、個別に検査をして、安全を確認したものを、
下さったわけです。

今月は、近場の山や海などを訪れることが多く、野にも山にも林や森にも、
いつものように緑が溢れかえっていました。
でも でも でも、除染できない山々は、まだまだ人間と安全に共存してはくれません。

安倍首相は、来月初旬に来県なさるとのこと。
いつもの様に地産の農産物を、「おいしいです」といって食して見せることでしょう。

確かに売られているモノは安全なはずです。
でも、真の「復興」への道のりは容易ではないと思います。
いつになったら、溢れる大地の恵みを、手をつなぐように親しく・安んじて頂くことが
出来るのでしょう。
悲しい現実です。
淋しい「ふるさと」の状況です。
こんなにも自然は 緑まぶしく、六月という季節を謳っていますのに。

    『六月』   
                     茨木 のり子         

    どこかに美しい村はないか
    一日の仕事の終わりには一杯の黒ビール
    鍬を立てかけ 籠をおき
    男も女も大きなジョッキをかたむける

    どこかに美しい街はないか
    食べられる実をつけた街路樹が
    どこまでも続き すみれいろした夕暮れは
    若者のやさしいさざめきで満ち満ちる

    どこかに美しい人と人の力はないか
    同じ時代をともに生きる
    したしさとおかしさとそうして怒りが
    鋭い力となって たちあらわれる
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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
おはようございます (kao)
2017-06-25 06:35:10

お察しいたします。私も母の実家が福島で、
昔はときどきモモがおくられてきましたが、
もう送られてきません。それどころでは
ないのでしょう。たけのこは採りたてがおいしい
ですよね・・。若竹煮さぞご入院された
ご主人もおいしく召し上がったと思います。
茨木のり子さんの詩はとてもきれいで、
そしてするどいですね。圧倒されます。
返信する
美しい村 (雀(から))
2017-06-25 10:14:50
此の詩に出て来る美しい村👼 そして 立原道造の 作品に 出てくる 美しい村 は 私にとって 飯館村 そのものでした(*´-`)
浜通りの 用事の途中に いくどか 通りすがり 立ち寄って その魅力に 惹きつけられていました💕
いつかは 村 そのもの に会いに 行きたいと 憧れていた矢先の 原発事故でした😱😨
飯館村を想うとき 悔しさと 切なさと 怒り とがこみ上げてきます
返信する
再びの惨禍に、ま見えぬよう。 (ゴマメのばーば)
2017-06-25 16:53:35
 (kao)さま。
こんにちは。
ふるさとの山や川が、本当に生き返るのは、まだまだ長い長い時の経過を待たねばならないのでしょう。
でも、「覆水盆に返らず」です。ボヤいてばかりもいられません。
再びの惨禍に ま見えたりすることのないよう、しっかり、言うべきことは、言い続けたいと。
返信する
こんにちは。 (ゴマメのばーば)
2017-06-25 17:03:16
(雀(から))さま。
飯館村には、通り過ぎただけですが昨年と、つい先だって行ってきました。
そうですか、立原道造の作品に出て来るような村だったんですか。
通りすがりの観察かもしれませんが、山の佇まいに、畏れを感じたのでした。
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