Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

松本で躍動する松本(38節松本戦)

2017-10-22 09:01:05 | マッチレポート17'
ちょっと予想外の完勝というか、我が軍の素晴らしさを持ち上げる一方で、松本の不甲斐なさもこのこの完勝劇の要因の一部であることは間違いない。前節の千葉戦の姿はある程度松本の現在地を表していたということ。叩いてもなお我々の上に位置し、PO圏にいるチームがこの状態だというのは我々にとっては好材料。ちなみに松本は次節岐阜。我々が越えられず、徳島とヴェルディが越えていった岐阜。松本は越えていけるのだろうか。この局面で6位ラインのクラブとの4連戦というスケジュールの岐阜。PO圏のリトマス試験紙的存在。オレたちは赤でもなく、青でもなく、紫っぽい色だったように思う。


松本怜がスゴいのである。もう5年も彼を見続けてきてるわけだけど、過去最高にスゴいのである。オレがエスナイデル監督の立場だったら、福岡戦、松本戦と直近の試合を分析して、松本怜の個人対策を練らなければと思うくらいだ。駒野、田中隼磨というJリーグを代表してきたサイドプレーヤーたちと対峙しても、縦に中にと決定的な仕事を繰り返すこの選手個人に対しての対策を練ってきても何らおかしくないくらいのプレーを見せている。にもかかわらずだ、逆サイドの選手起用の事情によっては、キックオフの笛が吹かれた瞬間に平然と右サイドに立ってたりするのだ。こんなにも厄介な選手もそうそういない。全体のプレー水準も過去最高だけど、このゴールも怜のキャリア(マリノス時代は知らん)で最も素晴らしいゴールじゃないだろうか。攻守の切り替わりのタイミングを敏感に感じ取り、動き出しで完全に田中隼磨の裏を取り、ドリブルがスピードに乗るともうあとは迷いがなかった。あれは多分縦に進路を取ったとしても、決定的なシーンを演出したと思う。アレだけのスピード感でズルズルとDFラインが背走させられたら、守るのは誰だって難しい。今季のフクアリの試合では、前半に後手を踏み、後半から変則的に怜を前線に張らせて主導権を奪い返し、ごっちゃんのゴールを演出した。相性は悪くないはず。ホームでも頼む。ちなみに2点目のゴールが決まった瞬間は、選手たちよりも監督の喜びの方が爆発してたのが印象的だった。


エルゴラでは予想スタメンに名前を連ねていたさんぺーだけど、結局は帯同せず。ギリギリでの片野坂さんの判断なのか、番記者さんが片野坂さんの思いを忖度したのかは不明だけど、前節同様レギュラークラスの不在を感じずにメンバーが組めて、質を落とさずに試合が進められることにチーム全体の底上げを感じる。福岡戦のスタメンでの出来も良かったヒメはこの日の途中出場でも攻守問わずボールに絡みまくり存在感を発揮した。途中、ボール奪取したいがために惇までなぎ倒してボールにアタックしてたシーンは面白さ含めて痛快だった。昨日はいわゆるクローザーと中盤にフレッシュさを取り戻したいという片野坂さんの意図だったと思うけど、あの水準でヒメが仕事してくれると、戦術やメンバーの組み方に相当な幅が生まれると思う。ヒメが計算出来ることと、コテと川西がシャドーとボランチのどちらも出来るユーティリティ性を発揮してくれることで、さんぺーや林が万全でなくても、かなり柔軟な選手起用が可能になる。前述したけど、サイドも怜のユーティリティ性のおかげで常に3人以上のメンバーで回せて、不足感を通年で感じることがなかった。残り4戦プラスアルファも何があるか分からないだけに今の状況は心強い。


今シーズンの総括がどうなるかは大目標達成の成否で変わってくるんだろうけど、例えどんな結果に終わろうとももう一つだけどうしても乗り越えておかないといけない課題がある。それは「ホームで魅せること」。本来であれば、「まだPO圏外だけど、残り4戦のうち3つがホームだから絶対にいける!」くらいの威勢のいい声が聞こえてきてもいいはずなのに、その話になると皆が皆一様にトーンダウン。こんなふざけた話はないわけで、相手が千葉だろうが、熊本だろうが、勝利あるのみ。今季ここまでホームのお客さんにはフラストレーションを溜め続けさせただろうから、ただの勝利だけじゃなく「魅せること」が重要だ。

「勝て勝て勝て勝て、ホームやぞ!!」
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