新イタリアの誘惑

ヨーロッパ・イタリアを中心とした芸術、風景。時々日本。

ボローニャ⑬ ボローニャ最終日。イータリーでの夕食、夕焼けの空。

2018-09-21 | イタリア・ボローニャ

 次の訪問地であるヴェネツィアへの切符を買いに駅に向かった。駅近くで偶然見つけたのがクリムトの絵。

 途中、ピエッラ通りの壁に四角い窓がある。そこをのぞくと運河が流れているのを見つけることが出来る。


 駅が見えてきた。

 最近改修されたとのことで、綺麗になっていた。
 順調に切符を入手。早めに夕食を済まそうと旧市街に戻り、各種の店がある「イータリー」に入った。

 1階には書店。

 2階には食料雑貨が販売されていた。

 その一角にあるイートインコーナーで、野菜不足解消の食事を摂った。

 ホテルに戻ろうと小路に入ったら、とても楽し気な路上レストランを見かけた。

 ああ、こっちで食事すりゃあよかったなあ、、、

 ホテルに戻ってすぐ屋上に。日没の風景を眺めてみよう。聖ペドロニオ聖堂の屋根がシルエットになって行く。

 こちらは近くの教会。

 夕焼けの赤が鮮やかだ。

 まもなく日は沈み、空は次第に青みを増していった。

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ボローニャ⑫ 大聖堂にサン・ルカ聖堂の「聖母のイコン」が移動していた。ここにもピエタのテラコッタが。

2018-09-18 | イタリア・ボローニャ
 ボローニャでは聖ペトロニオ聖堂が旧市街の中心に納まっているが、この街の大聖堂(司教座聖堂)は、実は別の教会だ。

 旧市街から鉄道駅に向かう途中に、その大聖堂はある。

入ってみるとちょうど天井の窓から一筋の光が主祭壇に差し込んでいた。

 主祭壇には、華やかに飾られた聖母の絵画があり、その像に向けて聖堂を埋めた多数の人々が祈りを捧げていた。

 ちょうど5月は高台にあるサン・ルカ聖堂の至宝である「聖母のイコン」が、旧市街に運ばれる時期。もしや、と思っていたら、その像がどうもイコンらしい。

 というのは、街の中心部に掲げられたサン・ルカ祭りの垂れ幕にある聖母像が、まさに主祭壇に祭られている姿そのもの。
 年に1度の貴重な時に巡り合えたのでは、とラッキーな気持ちになった。

 また、大聖堂内にはテラコッタの「ピエタ」群像もあった。キリストの死に直面して嘆き悲しむ聖母を始めとした7人の人びと。

 右側から。

 また左側から。悲しみを讃えた表情に見えるが、実はヴィータ教会であれほどの激しく、狂おしく、様々な変化に富んだ表情や姿を見た後だけに、やはり物足りなさを感じてしまった。

 それでも一定のレベルは十分達しているのだろうことは間違いないだろう。
 市庁舎近くにはネプチューンの広場がある。ここにあるのはジャンボローニャ作のネプチューンの噴水。16世紀の代表的な噴水だ。ただ、私が行った時には修復工事中で見ることは出来なかった。

 それで、だいぶ前に行った時の写真を。海を支配するネプチューン、イルカに乗った幼児たち、4人のセイレーン(女性像)が配置された広場の象徴だ。
 ジャンボローニャの作品はこの後訪れたフィレンツェでたっぷりと見ることが出来た。

 また、今回は行けなかったが、世界初の人体解剖が行われたという解剖学教室が市中心部アルキジンナジオ宮に残されている。この宮は19世紀初頭まではボローニャ大学として使われていた場所。前回訪れた時にはちょうど学校の出張授業の最中だったのでびっくりした記憶がある。


 最後に、散歩の途中で見かけた美しいアーチを描く街並みを。




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ボローニャ⑪ 街中にバラエティ豊かなポルティコが。結構アーティスティックだし雨でもへっちゃら

2018-09-15 | イタリア・ボローニャ

 ボローニャといえばヨーロッパ最古の大学が創設された街。エミリア街道の要衝であり、イタリアの北部と南部とを結ぶ交通の要。進取の気風に富む自由都市、など様々なキャッチフレーズがある。
 だが、そんな歴史的なものも何も知らなくとも、街を歩けばすぐに気が付く街の特徴がある。それが「ポルティコ」だ。

 ポルティコとは、建物の軒に設けられたアーケード(柱廊)で、駅を降り立ってから中心街へと歩き出すと、あらゆる通りにそのポルティコがあることを実感する。総延長は40キロにも達するとされ、突然の雨にも夏の強烈な日差しにも悩まされずに街歩きが楽しめる。

 このポルティコの起源もやはり大学と深いつながりがある。ダンテ、コペルニクス、ペトラルカなどの偉人たちが教鞭をとったボローニャ大学は、1088年に創立され、学問を志す多数の若者たちが国境を越えて集まった。そこで必要となるのが急増した若者たちの住まい。市民は路上にはみ出すように突き出して部屋を増築した。
 
 それを支えるためには道路に柱を立てる必要があり、これによってポルティコ、つまり屋根付き道路が増えて行ったというわけだ。
 他市では違反建築として取り払われたが、ボローニャでは逆にこのポルティコを奨励し、さらに距離が延長されて現在に至ったというわけだ。

 実際にポルティコを見て歩こう。

 駅前通りには半円アーチの明るいポルティコ。

 アーチ部分に絵が描かれている所もあった。

 アーチの間隔が遠近法を使っているかのように見えてくる。

 大聖堂近く。屋根部分が平らで、色も隣の店と合わせたかのようなイエロー系。ただ、古いものであることは石柱の重々しさでもわかる。床も模様付きになっている。

 サントステファノ教会付近。石柱が貫禄十分。

 サンヴィターレ・アグリコラ教会付近。明るい日差しが差し込む、幅広のポルティコ。

 ドメニコ教会に向かう途中の道。オレンジとベージュの色の組み合わせがセンスの良さを感じさせる。

 この付近が一番幅広でゆったりしていた。

 全体的に厚みのある材料で造られているポルティコ。古そうだ。

 こちらは柱部分が赤くて派手な印象。

 トンネル状態でかなり暗かったポルティコ。

 ファリーニ通り。繁華街のホテル前。屋根もライト付き、装飾付きで完全にホテルと一体化している。

 どこまでも続いてエンドレスに思えてくるような長さ。

 この屋根アーチは緩やかな半円で優しい感じ。

 中心部に戻ってきた。このポルティコあたりが市内でも最も古い中世のもののようだ。

 朝、ホテルからザンボーニ通りに出たところ。陰影がとても美しい。

 夜のポルティコも趣が増して印象に残った。


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ボローニャ⑩ 時代を超えて7つの教会が共存するサントステファノ教会群

2018-09-11 | イタリア・ボローニャ

 この日はサントステファノ教会群に。教会前のサントステファノ広場は、市民がこぞって「私たちの街で最も美しい広場」と推奨する開放的な広場だ。

 この教会は時代を超えて7つの教会が建つ特別な場所だ。中に入ってみよう。

 死せるキリストを抱える聖母マリアの像「ピエタ」が目に入る。アンジェロ・ガブリエッレ・ピオの作。何と、これは紙でできているのだとのこと。

 次の教会へ。地下に入ると冷気を感じるような空間。ここが聖墳墓聖堂。もともとはエジプトの女神イシスの神殿だった。しかし400年代に聖ペトロニオがキリスト教の洗礼堂に変えたとのことだ。

 中央に、天井まで届きそうな説教台。

 11世紀、エルサレム巡礼が盛んになった時代にこの聖堂をキリストの墓に見立てて、イタリアのエルサレムとして再現しようとしたことから、聖墳墓聖堂と呼ばれるようになったという。
 長い間ここに聖ペトロニオの聖遺物が収められていたが、2000年に聖ペトロニオ聖堂に移された。

 次に入ったのは隣の聖ヴィターレと聖アグリコ-ラ教会。ローマ時代のものを活用した祭壇だ。

 最後の晩餐のレリーフが見つかった。

 小さめな群像が残っている。

 こちらはトリニティ教会。礼拝堂にはヤシの葉を持つ聖人の絵が。

 中庭に出た。心地よい風が吹いてきた。

 ここにも古いフレスコ画。


 この絵は「14世紀に造られたゴルゴダの礼拝堂のイメージ」と書かれたラテン語のタイトルがあった。

 一回りして外に出てきた。ここには満開のピンクの花。私には何の花かわからないが、とにかくさわやか!

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ボローニャ⑨ 市内一望の穴場スポットーーボスコ教会に行ってみた。

2018-09-08 | イタリア・ボローニャ

 あまり知られていないものの、意外に近くにボローニャ市内を一望できる穴場スポットがある。サン・ミケーレ・ボスコ教会のある高台だ。そこに行ってみた。

 中心部の聖ペトロニオ聖堂から少し南に行くと、ファリーニ通りという高級店が並ぶショッピング通りがある。そこから市内バス30番のボスコ教会行きに乗って約10分。終点で降りればそこが展望スポットだ。


 旧市街を南側から北に向かって見下ろす角度になる。こうして見るとボローニャには有名な2本の斜塔以外にいくつもの塔が立ち並んでいるのが実感できる。

 雄大な眺めだ。

 中心部の聖ペトロニオ聖堂をアップしてみた。ホテルの屋上から見た聖堂とは全く逆の側からの姿だ。

 その右側の教会クーポラが目立つ。

 奥の新市街には新しい白いビル群が見える。

 さて、ボスコ教会に入ってみよう。外観はわりに地味な造りになっている。

 だが、中に入ると見事な装飾が目に入る。

 主祭壇は金ピカだ。

 クーポラに描かれた絵は聖母被昇天?

 もう1つのクーポラにも華麗な絵が。

 この絵では天使が空を飛んでいる。

 聖書を掲げる聖人の姿も。

 ちょうどミサの始まる時間。あまり邪魔になってはいけないので教会を出て、またバスに乗り旧市街に戻った。


 
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