小学生終わりくらいまでの早期の矯正治療が、一般的に小児矯正と呼ばれていると思います。
この時期の矯正治療は、それだけでOKの時もありますが、最終的には全て永久歯になって以降に良好な状況になっていることが基本です。
その時間軸の中で優先順位を考えると、まずは噛み合わせの問題があれば比較的に早期に改善しておくと、最終的な歯並びかみ合わせの治療がシンプルになります。
5歳になったばかりの患者さんで、まだ安定した乳歯列です。
しっかり反対咬合ですが、その分下顎が前方に誘導されています。
上の前歯付近は若干内側傾斜している要素もあります。
まずは反対咬合の改善をして、顎の位置の上下関係をベターにして、永久歯の生え変わりを待ちます。
近未来的な永久歯前歯の歯並びですが、出始めは上下ともデコボコが通常で、次第に改善していきます。
反対咬合の場合、永久歯では、より上の歯並びのデコボコが予測されますが、上下の歯並びの大きさのアンバランスがあるので、想定内です。
下顎成長は思春期成長期が終わるまで続くので、かみ合わせの変化が落ち着いたところで、上下の歯並びを評価して改善することになります。
ざっくり言えば、まずは噛み合わせの改善優先で、歯並びは後でどうにでもできると考えて下さい。
当院で、一部の例外を除いて、永久歯前歯の歯並び改善を早期に行わない、また床矯正を適用しないのは、このような理由もあります。
ふたつき子ども歯科 http://fc-dental.jp.net