ある矯正歯科医が書いているブログを時々チェックさせてもらっているのですが、内容的にはなかなかマニアックで、一般のかたはもちろん、矯正治療を自らやっていない歯科医でも理解できない内容が多いですね。治療の写真もよくアップされていますので、参考にさせてもらっています。
文章を読むと、本当にまじめに臨床をされている先生だな~ということが、ひしひしと伝わります。その分、ご自分の考え方をずばりずばりと述べていらっしゃる。経験と結果があるからこそ、そのようなコメントが出てくるんだな~と感じます。
この先生は比較的抜歯治療派ではありますが、私が日ごろ感じていること、考えていることと同様なコメントも多く、やっぱりそうだよな~と頷いてしまいます。
以下に最新の内容の一部を紹介致します。
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子供の矯正、1期治療の初診相談について | ||
子供の矯正の初診相談で、歯科医院を訪れて何を聞いて良いのやら。 これが普通だと思います。 言われるままに治療法と治療費を伝えられ、病院によって言うことがバラバラ。 何を基準に比較してよいのか分からないとよく聞きます。 まずは「早期治療」をする病院か、そうでないか。 ここがポイントだと思います。 私は「早期治療推奨派」です。 しかし、これは非常に高度な知識と技術が必要なので、一般的には永久歯列が生え揃う前の(成長期の)子供の矯正はしない方が良い!と言われています。 それでも早期治療をするべきだと考える理由が幾つもあります。 早期治療 早期治療のメリットは、1期治療で治療が済んでしまい、2期治療不要になる患者さんにとっては大変にメリットとなります。(放置すれば将来本格矯正必至です) 早期に並べて綺麗な前歯歯並びで数年間保定期間を過ごしてから2期治療をする場合、後戻りのリスクが減ります。 綺麗な歯並びで子供時代を過ごせる。(ここは特にメリット大) 上手に計画的に治療すると、連続抜去法などを利用して2期治療が簡単になる。 最終的に治療費総額が安くなることがあっても高くなる事はない。 デメリット 経験や技術が無い矯正医の場合、顎骨成長コントロールができず1期治療が無駄な治療に終わる可能性がある。 2期治療まで待った方が短期集中的に治療を完結できる場合がある。 1期治療と2期治療の2度ブラケットを装着する手間と材料代が勿体ない。 1期治療で済んでしまったり、2期治療が簡単になると矯正医は儲け損なう。 要するに、端的に言って矯正医にとって子供の矯正治療は難しく手間がかかる割には儲かりません。 少し待たせておいて、全症例本格矯正治療に持ち込んだ方が楽に儲かります。 今の閑古鳥が鳴いているような歯科医院ではせっかくの新患が1期治療で治療完了して欲しくはないので床矯正を勧める訳です。 患者さんが多すぎてさばききれなかったバブル時代、如何に効率的に稼ぐ手段が何かと考えれば2期治療患者さんだけを治療していた方が都合が良かったという点もあります。 |
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なかなか業界の本音が書いてありますね~。彼は本当に一生懸命患者さんのために臨床をしていて、儲け主義ではないのが良く分かります。
それを患者さんも分かっていて、患者さんが多くなっているのでしょう。
ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam/
http://www.futatsuki-dental.com/
自分自身が両側ともかなり上から犬歯があるのがコンプレックスで、子供には綺麗な歯並びになってほしいと切に願っています。
しかし、子どもも私に似て顎は小さく、歯は大きく、乳歯でも歯並びが少し乱れています。
前歯が生え変わった段階で、明らかに将来の抜歯矯正が必要な場合、次の記事で引用されているような、
"連続抜去法で八重歯が生える直前に小臼歯抜歯して八重歯を経験することなく治療していく"ような事を先生の治療でも行う例もありますでしょうか?
いわゆる八重歯の人は、バックグラウンドに受け口傾向があって、上の歯並びが小さいことと関連していることがあります。
歯並びだけ見ていると、実は重要な噛み合わせが問題になってしまいます。受け口傾向は、思春期成長で悪化していくことも十分予測されますので、早期の判断と治療は不確定要素が大きいと考えます。
歯ならびと噛み合わせは一体のものですから、私は連続抜去方は行ないません。