頭の中は魑魅魍魎

いつの間にやらブックレビューばかり

『紳士と淑女のコロシアム「競技ダンス」へようこそ』二宮敦人

2020-06-30 | books
「最後の秘境 東京藝大」の著者が振り返る自らの大学生活。一橋大学競技ダンス部での狂乱の四年を回顧する。技術的なことや、パートナーを固定で決められてしまうこと、大会の悲喜交交などが熱い。

知らないことが多く、面白く読んだ。監督やコーチのいる運動部とは違って上級生が後輩を指導する。高校生は、野球部やサッカー部がどんな風かは想像できるだろうし、チャラチャラ系のスポーツサークルまた同じ。しかしかなり真剣にやってる文化系サークルのことはなかなか分からないだろう。大学生活のことを知りたい人にとってもオススメ。

しかし濃厚な熱さに胸焼けしそうにもなる所もある。読んでも、ダンスをやりたいとは微塵も思わせないのはスゴイ。楽しそうというよりむしろ苦行のように感じた。

 
今日の一曲

海外でいわゆる日本の「シティ・ポップ」が人気だそうだが、よく名前が出てくるのが竹内まりやの「プラスティック・ラブ」 山下達郎によるカバーで。


では、また。
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店名にツッコんでください241

2020-06-28 | laugh or let me die

店名にツッコんでください241

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Netflixドラマ「ザ・クラウン」

2020-06-26 | film, drama and TV
エリザベス女王の半生を描く伝記的ドラマ。ウィンザー公が王位を投げ出すところや、夫のフィリップの自由奔放さ、チャーチルら歴代首相とのやり取りなどなど見どころが多い。

シーズン2まで観た。1947年の結婚から父死去の後の即位、マーガレット王女の不倫、スエズ動乱、マーガレット王女が離婚した軍人と結婚しようとすること、など1964年まで描かれた。 

エリザベスをすごく善人として描いてる。それ以外はフィリップもウィンザー公もbullshit、チャーチルすら想像以上に問題ある人物だった。軽く調べたところではある程度事実らしい。

一旦シーズン2で休憩。「ハウスオブカード」はまだ途中だし、話題の「愛の不時着」まで観始めてしまったため。

 
 

今日の一曲

クリープハイプで「エロ」


では、また。
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ドラマ「愛してると言ってくれ」

2020-06-24 | film, drama and TV
95年の放送をリアルタイムでは観てなかったのだけれど、その後の再放送で観ていたような気になっていた。コロナ禍で撮影がストップしているために様々なドラマが再放送されているがほとんど観てなかった。たまたまちらっと常盤貴子とトヨエツの姿を見かけて、気になっていたので、翌週の放送(第4回から6回)を録画してみた。

口がきけない耳が聴こえない画家のトヨエツ(榊)と、劇団員の常盤貴子(紘子)たまたま出会い、恋に落ちていく。最初は積極的なのは紘子の方なのに、段々と榊の方も彼女に夢中になっていく。榊の元カノ麻生祐未が出てきたり、すれ違いがあったりしてそう簡単にはいかない恋。ドストレートなラブストーリー。にすっかりハマってしまった。初回からちゃんと観たいと思って、paraviに入会してしまったよ。二週間は無料だと言うので。そして先日放送の最終話まで観てしまった。

1.常盤貴子の可愛さったらたまらない。ミスユニバース的な美女ではないのに、真っ直ぐに彼の事を思う様が愛しい。
2.ちょっとやさぐれてるようなトヨエツの色気。この役を演じられる役者は他にいるだろうか。
3.視聴者をやきもきさせるストーリー。現実の恋愛でこんなに短期的に試練は訪れないだろうが、その辺はドラマなので。
4.コミニュケーションについて考えさせられる。口で喋れる、耳が聴こえるということはどういう事か。紘子の「手話に疲れた」という台詞にはドキッとした。
5.最終話は特に素晴らしかった。10分ぐらいの話を無理やり50分に引き伸ばす、薄っぺら最終話が少なくない最近のドラマとは大違い。そしてラストで分かるタイトルの意味。自分がトヨエツに感情移入して、常盤と恋してるような気分になる、という感じでは観ておらず、やや第三者的傍観者として観ていた。しかしラストで、グイーンとトヨエツに感情移入してしまい、眼から水分が大量に落下してしまった。

 
今日の一曲

言わずと知れた主題歌。 DREAMS COME TRUEで、”LOVE LOVE LOVE”


では、また。
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『嗤う猿』J・D・バーカー

2020-06-22 | books
「悪の猿」の続編。凍った池で殺された少女が発見され、また別の少女が行方不明になる。読者はある男が彼女を監禁しているのは分かるがそれが誰だかは分からない。逃亡中のビショップの仕業なのか。事件を外されたポーター刑事、シカゴ市警、FBIが別々に捜査を進めていくと分かる意外すぎる真実・・・

うおー!ラストでポルシェのように急加速してゆく。スゴイスピード感、そしてまさかあの人が!意外性を煮詰めて煮詰めて凝縮した意外性。素晴らしい。

三部作の二作目だそう。秋に出る三作目が出たとき忘れないように特にラスト近辺を盛大にネタバレしたあらすじを書いておこう。

 

今日の一曲

作詞堂本剛、作曲堂本光一。詞だけ見ると浮かれた女性の歌なのに、メロディは悲しいと「関ジャム」で紹介された、Kinki Kidsで「愛のかたまり」



※以下ネタバレ

パーカーはビショップからニューオーリンズの刑務所の写真を受け取った。ビショップの母親が収監されているらしい。容疑者は警察にサラ・ワーナーという弁護士を呼べと言った以外何も語らない。パーカーはサラと彼女に会い、ビショップの日記を読ませると、彼女は嘘ばかりだと言い、サウスキャロライナの住所を示した。サラとそこに行ってみると、家が燃えた跡があり、ビショップの日記にあった生家がここだった。後で調べると何体もの遺体が発見された。ビショップは母親を刑務所から出すべく書類を偽造し、パーカーとワーナーと母親はシカゴまでビショップに会いに帰って来る。するとビショップは母親を銃で撃った。実はこの女は母親ではなく、ローズ・フィニッキー、母親はサラの方だった。本当の弁護士は殺されていた。そして若き日のパーカーがビショップと一緒に映る写真があった。子供のころ精神病院から出されたビショップは施設に連れて来られたのだが、そこにはフィニッキー、アップチャーチ、後に殺されるリビーがそこにいた。そして現在、アップチャーチはステージ4の脳腫瘍、ジョン・ホプキンズ病院で開発された治療法に効果があるそうだが、治験段階で保険会社は費用をカバーしようとしない。彼の治療に関わった医者、保険会社、製薬会社の者たちへの復讐をビショップが手伝ったのだ=今回の事件。そしてビショップの要求はアップチャーチにその治療を受けさせること。致死性の高いウィルスを、一旦監禁されたが解放された少女二人に注射した(どおりで簡単に発見されたんだ)、もしアップチャーチが死んだらシカゴの市民たちに無作為で注射するぞというもの。というスゴイ終わり方だった。

では、また。


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『追跡 金正男暗殺』乗京真知

2020-06-20 | books
クアラルンプールの空港で暗殺された男。持っていたパスポートには氏名キム・チョル、国籍はDemocratic People’s Republic of Korea(北朝鮮)とあったので、警官は最後のKoreaから韓国だと勘違いして、韓国大使館に連絡した。韓国側はキム・チョルは金正恩の異母兄の別称だと知っていたので、金正男が暗殺されたと報じた。もし北朝鮮に連絡していたら、そのまま遺体は北朝鮮に引き渡され、暗殺の事実は闇に葬られていたかも。

という衝撃的な幕開けで始まる暗殺事件。

実行犯の女性はいたずら番組として男に液体をかけるように依頼されただけだが、まさかそれがVXだとは知らずに。

というような恐るべきドキュメント。ラジオ「東京ポッド許可局」で紹介されていた。面白かった。

 

今日の一曲

「関ジャム」で紹介されていた。メロディからただ美しい感じの曲だとしか認識してなかったけど、まさかこういう歌詞だったとは。西城秀樹で「ブルースカイブルー」



では、また。


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『ほどなく、お別れです』天音長月

2020-06-18 | books
美空は大学4年、就職活動で葬儀場でのバイトを休んでいたが、半年ぶりに復活。霊感があるということが、先輩の目に留まり、抜擢される。

小学館文庫小説賞受賞作を改稿したものだそう。物凄く面白い、というほどではないけれど、そこそこ読ませる。(お前何様だ?という上から目線)

他に読む本が溜まってるので飛ばし読みにて失礼。(勧めてくれた人にも失礼)

 

今日の一曲

またまた「関ジャム」で紹介された。北原ミレイで「ざんげの値打ちもない」


では、また。

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『銀花の蔵』遠田潤子

2020-06-16 | books
1968年、画家になりたかったが仕方なく実家の醤油蔵を継ぐ父について行った娘銀花は10歳。怖い祖母多鶴子、父とは大きく歳が離れた父の美しい妹は桜子。そして母には万引き癖がある。蔵には伝説があって、正式な後継者には座敷童が見えると言う。見えたのは父ではなく、銀花で・・・

面白かった。過去の遠田作品には全然似てない。(あまり読んだことはなく知ってるのは映像化されたものばかりだけど)宮尾登美子っぼい気がする。

一人の女性の半生を描いた年代記のような小説で、うまくいかない商売やいじめ、結婚など様々な困難や喜びがそこにはあった。
 
今日の一曲

ラジオから流れていた。The Christiansで、" Harvest For The World"



では、また。


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店名にツッコんでください240

2020-06-14 | laugh or let me die

店名にツッコんでください240

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『弁護士ダニエル・ローリンズ』ヴィクター・メソス

2020-06-12 | books
ソルトレイクシティで弁護士をするダニエルは別れた夫に未練たらたら、日々酒に溺れている。新しい依頼は、白人夫婦が養子にした黒人少年テディの件。精神障害にもかかわらず、コカインの売買に関わったとされている。納得できないのは、少年なのに少年裁判所ではなく地裁で裁こうとする検察と判事。テディが、車を運転できる友達に頼んで、コカインの売人の所に行って8キロのコカインを渡したところに、警官が襲いかかったとのこと。一緒にいた友人3人も売人も、彼が犯人だと証言してる。精神的に幼稚ではあるものの善良な、テディがこんな時間を起こせるはずがない。ダニエルの闘いの行方は。

面白かった。テーマは重いのに、ダニエルの言動でクスッとさせられたりして軽く仕上がり、読みやすくなっている。

 引き締まった身体に黒髪を撫でつけたウィルは、ウォール街の銀行家にユーモアのセンスを足し、薬物依存を引いたようだと見るたびに思ってしまう。

極悪な検事との法廷対決は素晴らしい。ただ真相の半分(事件そのもの)は途中で分かってしまったのが惜しい。でももう半分(大掛かりな謀略とでも言うべき?)については背筋が凍った。

 

今日の一曲

やはり「関ジャム」で紹介された、メロディはキレイなのに、歌詞はゲスな、富田恵一feat.キリンジで「乳房の気配」



では、また。


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『カメレオンの影』ミネット・ウォルターズ

2020-06-10 | books
アクランドはイラクで従軍中、爆弾で片目を失い帰国。入院中から女性看護師に嫌悪感を露わにするようになってきた。男性が連続して撲殺される事件が。アクランドが容疑者として浮上する。彼がたまたま出会ったホームレス、元婚約者、担当の精神科医。誰が本当の事を言い、誰が嘘を言っているのか。

「翻訳ミステリーシンジケートの書評七福神の今月の一冊」に挙げられていたり、ネット上でも評価が高い。amazon.ukでは4点以上だった。

しかし、長い。果てしなく長い。600頁ちょつと。アクランドの内面が丹念に描かれ、またジャクソンという医者でありレズビアンであり筋肉モリモリの女性が彼の庇護者として登場してから面白くなるのではあるけれど、そして真相に驚くのではあるけれど、、、

長い。牛丼の並なら20分、フレンチフルコースなら3時間なら適当かと思うが、フルコース(ぐらい美味しい食事)を7時間ぐらいかけて食べた感じ。口が疲れてしまった。もしかすると来年読めばすごく面白いのかも知れないのだけれど。

 

今日の一曲

「関ジャム」で紹介されていた。歌詞がなかなかすごい、今井美樹で「半袖」



では、また。


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『パラ・スター Side 百花』阿部暁子

2020-06-08 | books
山路百花は親友君島宝良が車いす生活になったことをきっかけにして、車いすを製作する会社の社員になった。宝良は若くして東京パラリンピックの車いすテニスの代表になれるかも知れないほど上達した。自分の作った車いすを宝良に乗ってもらうと約束したのに、百花は自分の技術がなかなか向上しないことに落胆している・・・

書評家北上次郎氏が激奨していたので読んだら、本当に素晴らしい小説だった。表紙は女子中学生が手に取りそうなものなので北上氏が推薦してなければ読まないだろう。

スポーツ小説は割と好きなのだけれど、本作は必要なもの全てが搭載されてる。スポーツそのものの説明がうまい、登場人物が魅力的、成長物語がある、ピンチがある、そのスポーツを観てみたくなる(やりたくなる)


続くSide宝良は、プレーヤーから描いているらしく、こちらも激しく楽しみ。また、ドラマにすごく向いていると思うので映像化希望。百花は黒島結菜、宝良は、飯豊まりえでどうでしょう?

 
 

今日の一曲

「関ジャム」で紹介されていた、フィロソフィーのダンスで「シスター」



では、また。


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『ザ・チェーン 連鎖誘拐』エイドリアン・マッキンティ

2020-06-06 | books
シングルマザーのレイチェルの娘、カイリーが誘拐される。身代金2万5千ドルと、別の子供を誘拐しろと要求が。電話をかけてきた者は、息子が誘拐されている、レイチェルが別の人を誘拐しないと息子が解放されないのだと言う。つまり、チェーンのように、次から次へと誘拐が連鎖していくシステムなのだ・・・

なかなか面白かった。

魅力的な人物造形はほとんどないが、チェーンというシステムとストーリー展開が抜群だった。純文学と真逆のエンターテイメント。

自分がもし「チェーン」に組み込まれてしまった、警察には連絡できない。となったらどうすればいいだろうか・・・

 
 

今日の一曲

この間、ラジオでかかっていた。SIRUPで、"HOPELESS ROMANTIC"



では、また。


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中公文庫「日本の歴史 7 鎌倉幕府」

2020-06-04 | books
昔世界史の先生に勧められて、中公文庫の「世界の歴史」を読んでみたが、一巻の途中で挫折した。以降読んでないのだけれど、日本史の方はなかなか名文だとか面白い巻があると聞き、その一つがこれだと言うので読んでみた。

意外と読みやすく、面白い。

知らなかったのは源通親。平家全盛になれば清盛の姪をめとり、平家が西走すれば後白河関係の女をめとり、法皇の近臣として活躍。

頼朝と政子の娘大姫は、木曾義仲の息子義高と婚約するが、のち頼朝と義仲は不仲になり、そして頼朝は義高を殺してしまう。ショックで大姫は鬱に。別の縁談にも応じない。しかし後鳥羽天皇なら嫌だとは言わないだろうと頼朝に耳打ちする。冷静さを失った頼朝は通親に接近する、というような話が興味深かった。

表面的にしか理解してなかった北条家の歴代実験や、法然、親鸞、道元らの活躍も面白く読んだ。

第9巻の「南北朝の動乱」も評判が良いので、チャンスがあれば読んでみたい。

 
 

今日の一曲

「関ジャム」で紹介されていた、岡崎体育で「龍」



では、また。


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Netflix映画「37セカンズ」

2020-06-02 | film, drama and TV
出産の時に37秒呼吸が出来なかったために障害を負うことになってしまった女性ユマ。友達の漫画家サヤカのゴーストライターとして絵を描き、表向きはサヤカが描いたことにしてサヤカは有名になる。ユマは自分でもデビューしようとするが、サヤカのに似てると言われてしまう。たまたま捨てられていたエッチな漫画を見て、同じアダルトな作品を描き、出版社に持ち込むと、話は面白いが、経験がないからリアルさがない、経験してからもう一度来て、と言われる。そして、男性経験をしようとするユマ・・・

ラジオで町山智浩氏が紹介していて、観てみた。ジーンとするし、考えさせられるし、素晴らしい映画だった。

障害のある娘に対して自責の念があるからか、過保護になってしまう母親。ユマはそれが嫌で仕方がない。だから外の世界へ出たくなる。という意味では、冒険譚でもあり、主人公や母親の成長物語でもある。

ユマを演じている女優さんは、本当に障害のある人で、しかも演技経験がないそうだ。囁くように喋り、すごく性格の良さそうな人だった。こういう言い方は良くないかも知れないけれど、そこらの根性のねじ曲がってる健常者の女性よりよっぽどユマの方が魅力的だと思う。



↑予告編


今日の一曲

録画したものを一つも消去していない、秀逸な音楽番組「関ジャム」で紹介されていた、sora tob sakanaで、「広告の街」

では、また。

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