頭の中は魑魅魍魎

いつの間にやらブックレビューばかり

『プロジェクト・ヘイル・メアリー』アンディ・ウィアー

2022-02-28 | books
太陽の活動が弱くなってきた。気温低下、このままでは農作物はとれなくなり、地球は人類が住めるような所ではなくなる。調査すると、太陽のエネルギーを食べている物質がいた!太陽の周囲の星の中でタウ・ゼロだけがこの物質の影響を受けていなかった。ここに秘密があるから、それをロケットにに乗って探しに行くのが、ヘイル・メアリー(やけっぱち)プロジェクト。

面白い。面白すぎる。

最初、主人公はロケットの中で目覚める。しかし記憶喪失になっていて、自分が何者か、どこにいるか分からないのだ。しかし、周囲の状況を理解していくうちに、自分がロケットの中にいることや、使命まで理解していく。思い出すこともあるけれど、推理していく過程が素晴らしい。

並行して描かれるのは過去。なぜ彼がロケットに乗ることになるのか、地球がどうなってしまったのか、国際的プロジェクトがどう進んでいったのか描いていく。とりあえず、気温低下を防ぐために、ビックリするような方法がとられ、ぶっ飛んだ。

主人公は、ロケット内で様々なトラブルに逢う。絶体絶命のピンチに何度と。読む誰もが、もう終わりだと思うだろう。まだ何百頁もあるのに、そう思ってしまう。

諦めてはいけないことを教えてくれる教訓的読み物でもあり、物理化学生物学数学のかなり難しいことを、それが分かれば、生きる死ぬの闘いに勝てることを教えてくれる教材的な小説(これを読んで、理系的学問がいかに「生きる」ために必要か分かってくれる人がいっぱい現れてくれると嬉しい)でもあり、私のような理系のことはよくワカラン人間でも、ストーリーはめっちゃ面白いから、ついつい頁をめくる手が止まらない極上のエンターテインメントだった。

 
 

今日の一曲

マハラージャンで、「僕のスピな人」



では、また。


コメント

『マンモスの抜け殻』相場英雄

2022-02-26 | books
東京のマンモス団地で殺人事件、被害者は団地の顔役でもあり、裏の顔も持ってる。団地で育った三人は、刑事、投資家、介護士をしてる。投資家も介護士も被害者と接点があった。

ミステリーとしてはすごく面白いということはなかったが、介護業界のどす黒い裏は興味深かった。

 

今日の一曲

Stacey Kentで、"One Note Samba"



では、また。


コメント

『特許やぶりの女王 弁理士・大鳳未来』南原詠

2022-02-24 | books
人気Vtuberが撮影機器の特許を侵害してると警告されたため、凄腕弁理士が対抗する。法律+企業の悪巧みの双方がややこしくて、よく理解できなかった。

「このミステリーがすごい!」大賞受賞作だけれど、審査員の一人の香山二三郎氏も「話が専門的すぎて細かいところがよくわからない」と書いておられる。

特許とは何か、とか基本的なことを学ぶような作品ではなく、特許の裏の裏みたいな狭いマニアックな話(なんだろうと思うけど、それすら定かではないほど難しかった)


今日の一曲

Awichで、「どれにしようかな」



では、また。


コメント

『マザー・マーダー』矢樹純

2022-02-22 | books
クレーマーの隣家に悩まされたり、別れた夫との間の娘がややこしいことに巻き込まれたり、ひきこもり支援の施設に勤めてる人の話だったり、中学の美術室の事件だったり。

無関係そうな話が、実は繋がってる仕組みや、人それぞれの事情の描写はすごく良かった。しかし、ラストのミステリーとしてのネタはちょっと不自然だった。

 

今日の一曲

KICK THE CAN CREWで、"Boots"



では、また。


コメント

『ネヴァー』ケン・フォレット

2022-02-20 | books
イスラム原理主義者の親玉をアフリカで探すCIA。チャドとスーダンの対立からバックにつく米中へも飛び火。北朝鮮でクーデター勃発。現実派の米大統領と中国国家主席。しかし好戦的な幹部もいる。第三次世界大戦はあるのか?

うおー!ザ面白エスト(最上級)

今まさに起こりそうなリアルな政治、軍事的状況。

米中韓北朝鮮そして日本は何をしそうなのか、何をすべきなのか、それを学ぶ良質な教科書でもあり、極上のエンターテイメントでもあった。映像化希望。

 
 
 

今日の一曲

Kroiで、"Balmy Life"



では、また。


コメント

店名にツッコんでください281

2022-02-18 | laugh or let me die
店名にツッコんでください281
コメント (4)

『ワンダフル・ライフ』丸山正樹

2022-02-16 | books
全身麻痺の妻を介護する夫。妻からは冷たい言葉を浴びせられる日々=<無力の王> 子供はつくらなくていいと言ったのに気が変わってつくりたくなった夫と、そうでもない妻=<真昼の月> 男性上司と不倫していたら、彼の父親が入院したからあまり会えなくなると言われた=<不肖の子> 全身麻痺の男性がパソコン通信で知り合った女性に恋をする=<仮面の恋>

一見無関係そうな話がちょっとずつ章を変えながら進む。障害について、かなりリアルな当事者になったかのような感覚になったり、恋愛や人生について、考えさせられることがとても多かった。

それぞれの章の繋がりはラストの章を読んでもさっぱり分からず(ここで分かれば最高)その後のエンドロール以下を読まなければ分からなかった。

伝えようとする考えはすごく良かった。テクニカルは工夫する余地あり。

 

今日の一曲

KMで、"Stay"



では、また。



コメント

『ミニシアターの六人』小野寺文宣

2022-02-14 | books
銀座のミニシアターで映画を観た六人の人生を描く連作短編集。

ややややこしい構造になっていて、面白い試みだとは思うけれど、物語にストレートに入り込むのがちょっと難しくなってしまった。

それでも小野寺文宣は読み続ける。

 

今日の一曲

新東京で、 "Cynical City"



では、また。


コメント

『最後の審判』ロバート・ベイリー

2022-02-12 | books
末期癌に襲われた弁護士トム。刑務所に送ったはずの殺人鬼ジムボーンが脱獄し、トムの大切な人達を襲い始めた!

四部作のラスト。アクションが多く、法廷シーンほぼゼロ。なのがちょっと不満。悪くは無いけれど、それまでの3作の方が上かなー。

 

今日の一曲

サカナクションで、「ショック!」



では、また。


コメント

『凍てついた痣』カリン・スローター

2022-02-10 | books
大学の敷地内で学生の自殺か?殺人の可能性も捨てきれない。すると遺体の目撃者が自殺に見せかけて殺された。何の関係があるのか。検視官サラ・ リントンと元夫で署長のジェフリーは事件を追う。すると、元警官で問題の多かったレナ・アダムスが浮かび上がってきた。

大学内の問題がこれでもかと湧き上がって来るのと、二転三転するストーリーは良いのだけれど、真犯人の動機にはあまり頷ける所がなかった。

レナは可哀想な部分はあるけれど、それ以上に好きになれない人だなとも思った。

 

今日の一曲

Aimerで、「カタオモイ」



では、また。



コメント

『新しい星』彩瀬まる

2022-02-08 | books
大学の合気道部で一緒だった四人。その後社会人になってから、癌になったり、引きこもりになったり、つらい生活になった。しかし四人で乗り越えれば・・・

字が少なめなので薄っべらい内容かと侮ってたら、深かった。哲学的だった。

 

今日の一曲

kiki vivi lilyで、"New Day"


では、また。


コメント

『羊は安らかに草を食み』宇佐美まこと

2022-02-06 | books
80代70代の仲良し三人の女性。その内の一人益恵は認知症になってしまった。益恵の夫に頼まれたのは、彼女の過去を巡る旅に連れっててくれないかというもの。応じると明らかになる益恵の壮絶な人生。終戦後満州にいた者はどう生きたのか?

凄い凄すぎる。

自分の人生なんて大したことないな、とあらためて思った。そう、大したことないのだ。

色んな事に悩んでる人、読むと救われるはずだよ。

 

今日の一曲

宗藤竜太で、「ライムライト」



では、また。



コメント

店名にツッコんでください280

2022-02-04 | laugh or let me die
店名にツッコんでください280
コメント (4)

『まだ見ぬ敵はそこにいる ロンドン警視庁麻薬取締独立捜査班』ジェフリー・アーチャー

2022-02-02 | books
刑事ウォーウィック第二作。正体不明の麻薬王が誰か、どこでドラッグを製造してるか突き止める件と、前回盗品売買で執行猶予付き有罪判決を、受けたマイルズ・フォークナーを再び務所送りにしようとする件、そしてフォークナーの絵画と家を妻クリスティーナが狙う件の三本立て。

なんの文句も付けようのない最高の出来。ドキドキが最後まで止まらなかった。

※下に自分用ネタバレ

 

今日の一曲

浦上想起で、「爆ぜる色彩」



※ネタバレ

マイルズの自宅でのドラッグパーティー事件で有罪になり、懲役十年。しかし母親の葬儀に参加させて貰い、バイクチームによって逃亡。絵画は既に屋敷から取り出され、そして屋敷は燃やされた。クリスティーナが美術館に寄付したフェルメールも偽クリスティーズ職員に騙し取られた。

では、また。


コメント