採集生活

お菓子作り、ジャム作り、料理などについての記録

ラズベリー収穫中

2022-10-26 | +ベリー類(ブルーベリー、ラズベリー、ブラックベリー、桑、ぐみ、ユスラウメ)

ラズベリー、ぼつぼつ収穫中です。

 

ラズベリー

これは10/16撮影。
ひとふさに、こんなに大きな赤い実がいくつもついているのは本当に本当に珍しいこと。
わざわざ車にカメラをとりに戻って撮影しました。


ラズベリー

この房からとれた分。
ああ、すべての花房のすべての実がみんなこうだったらいいのに・・・。

実際のところは、熟していたとしてもだいたい1房に1個。


ラズベリー

そしてそれは、こういうクズだったりします。
こういうのは、実が青いうちにチェックして切り落としているつもりなのですが、チェック漏れもしばしば。
青いうちならば大胆に摘果できるのですが、赤くなってしまうと、
「チリも積もればそれなりに・・・」
とつい収穫してしまいます。
(だいたいは、ヨーグルトに乗せる前に口に入ってしまいます)

ラズベリー

10月25日時点で、まだ青い実が枝先に沢山。

ラズベリー

枝先といっても2タイプあって、濃い緑色でやや厚い、古い葉っぱの枝先。
しばらく前に強風でトゲと葉がすれあって、葉が傷だらけです。

ラズベリー

こちらも古い葉っぱの枝先。


ラズベリー

これも古い葉っぱ。
この枝は、ラズベリーの株が沢山あるなかでも特に太くて長く、強く伸びた枝でした。
その割にはツボミの出方はちょぼちょぼで大したことがないです。
そういえば、強い枝先がいくつかあって、切り戻すのと、そのままのと、実験してみたような気がします。
この枝は、切り戻していない方だったかも。
切り戻した方がどうなったかは、枝がモジャモジャでよく分からなくなってしまいましたが、切り戻さないのはよくない、ということが分かりました。
(樹勢が強すぎる枝先は、あまり実がつかなさそう)

ラズベリー

こちらは、あかるい緑色の柔らかい若い葉っぱの先に花房がついています。


ラズベリー

こちらも若い枝先の花(実)。

ラズベリー

この若い枝先は、まだ小さなツボミ。


古い枝先と、若い枝先、どちらにも実がついています。
(どちらも秋果になるのだとは思いますが・・・)
大粒とか小粒、クズの傾向は、どちらも似たような感じかなあ・・・。
ただ、実の育つ加速度みたいなものは、若い枝先の方がやや早いような気がします。
葉っぱが成長したり蒸発散する勢いに乗って実も成長しているような感じ。
古い枝先は、ついている葉っぱもなんだかカサカサで、実はぷるぷるに熟すのではなく干からびてしまうのでは?と思うような気配。
(気のせいかもしれませんが)

今年は、こんなに植えたのだからさぞかし大収穫でお友達にもおすそ分けして、と期待していましたが、いまのところそのような気配はなし。
(特に、ひとにあげられるような優良な粒が一回の収穫に数個くらいしかないのが悩ましい・・・)

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一季なりラズベリー植え付け

2022-10-24 | +ベリー類(ブルーベリー、ラズベリー、ブラックベリー、桑、ぐみ、ユスラウメ)

ラズベリー、収穫中なのですが、今年は出来がよくない・・・。
小粒とか変形の実ばっかりで、収穫していても嬉しさがあんまりないです・・・。
摘果がだいぶ行き届いてきたので、これから、ちょっとマシな実がとれてくるかなと期待・・。

で、いま植わっているものはさておき、苗をあと2品種、買い足してしまいました。

トゲなしで一季なり(初夏の収穫)の品種で、グレンアンプルとグレンモイというもの。
各4本、計8本です。

届いてみてびっくりしたのですが、

グレンアンプル

苗が長~い。
ツタですか、あなたは。



グレンアンプル

ちなみにいま植わっているもの(おそらくインディアンサマー)はこんな感じ。
けっこうぐねぐねはしていますが、途中から枝分かれしていて、どちらかというと、ピーマンとかナスのような樹形。
トゲなしのヒトたちは、きゅうりっぽい感じ。

とても同じ植物ではないみたい。

にょろにょろ状態では、絶対に支柱が必要です。
しかも、インディアンサマーとは違う仕立て方。

画像検索してみつけた、一本棒の支柱に数本ヒモを張って、そこにむすびつける方式でやってみました。

グレンアンプル

こんな感じ。
支柱は、両端とまんなか。
今回は、支柱差し込み用金物を地面に打ち込み、そこに6cm角の角材をのせました。
本来金物と角材はネジどめするべきもののようですが、紐で固定してひとまず安定しているので、ネジはなし。
(電池式ドリルを持っていないし)

杭たてとヒモ張りは、ダンナサマがやってくれました。
私は構造物はどうも苦手で・・。


グレンアンプル

それぞれの苗の場所には篠竹を刺してサブの支柱にし、ヒモと固定。
そしてそこに、苗を結びました。


現段階では、相当いい感じ☆
「管理されてる!」っていう雰囲気が漂っています。
ダンナサマもなんだか満足気。


このあと冬は葉っぱがおちて、春になると、いまの葉っぱの付け根から側枝が出てきます。
そうなったとき、どうなるか・・・。

側枝を支えるため、中心から少し離したところにきゅうりネットのようなものを張っている画像も見ました。
あと、上に、雨よけや強い日差しよけを張ったりとか。
いまのところ、そこまではちょっと・・・。
もし実がついて、とっても大粒で美味しかったら考えよう・・。


■参考情報
●一季なり(floricane)タイプのラズベリーを剪定(pruning)・誘引(training)したところの図。
こちらのサイトより)
一季なりラズベリー


●グレンアンプルの農場。おそらくポーランド。壮観です。
収穫のバイトに行きたい・・・。
中心の支え+ネットによる側枝の支え。


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ニンニク2022:新規導入4品種

2022-10-20 | +ニンニク

ブログを通じて声をかけていただいた方から、種ニンニク4品種を頂いてしまいました。
隣の市にお住まいで、近年ニンニク栽培に力を入れているとのこと。

待ち合わせしてお会いして、しばしニンニク談義を楽しんでしまいました。
珍しい品種は、旅行先で買ったり、あとはメルカリでも結構手に入るのだそうです。
ほかにも勉強になることいろいろ伺ってしまいました☆
(エガさん、その節はありがとうございました!)

さて、新しい4品種はこちら。

ニンニク新品種

ハリマ王、長野、紫六辺、トルコ赤。

ニンニク新品種

ハリマ王は、兵庫県のニンニクのようです。
エガさんは、淡路島の方からネットで購入されて、ここ数年育てていらっしゃるそうです。
外皮のマットな感じや、根っこが抜け落ちているところ、固い軸、鱗片の皮が厚め、上が割れやすそうなところなど、以前育てていたもの(おそらく博多八片)に似ていますが、こちらはずっと大ぶり。
前のものは、どんなにがんばってもこんな大きさにはなりませんでした。


ニンニク新品種

こちらは長野(長野在来)。
すべっとした外皮で扁平な形状です。
薄っすら縞々が見えますが、これがもっと新しい段階だと、鮮やかな赤い縞なのだそう。

ニンニク新品種

鱗片は、ぷくぷくと丸っこい形。
鱗片配置はおおむね放射状。

ニンニク新品種

花茎は、乾燥状態では細く弱弱しくなっています。
こういう軸は、ニンニクの芽として食べると柔らかいはず。

今年、メルカリで長野の方から購入されたものだそうです。(出品者この方
植えるときに見て見た感じでは、傷んだ粒が少なくて保存性が一番よさそうとのこと。
うまく育つといいな~☆

ニンニク新品種

こちらは、山形で買ってこられたという紫六片。
先ほどの長野在来とは対照的に、六片程の楔形の鱗片が、ぴったりくっつきあってついています。
種にバラすのに、マイナスドライバーでこじ割らないといけないほど。
鱗片の皮は厚めで薄紫色です。

山形のは、過去に「最上赤にんにく」を育てたことがありましたが、気候が気に入らないのか段々調子が悪くなってしまいました。
できればもうちょっと大きい玉になるといいのだけれど・・・。


ニンニク新品種

トルコ赤。
赤というほど赤くありませんが、鱗片の皮がうっすらピンク色です。
エガさんがメルカリで購入されたものです(日本産)。
この出品者(ここまるさん)かな)

これは抽苔しないタイプかな?
(と思いきや、完全抽苔タイプだそうです)
鱗片の配置は放射状ではなくて、ランダム。
それぞれの鱗片がとても細く(小さく)、鱗片の皮はごく薄いです。
日本ではあまり見かけないタイプのニンニクです。

日本人は大きくて鱗片数の少ないニンニクが好みのようですが、これはそれとは真逆のタイプ。
ガーリックプレスを使う場合は、皮を剥かずに入れてしまえるし、こういうタイプが便利なのですよね。
福地六片ばっかり人気で、ニンニクのバリエーションが少なくなって、もどかしい気持ちです。



 

コメント (2)
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マイタケ2022:巨大なの、出た!

2022-10-19 | +きのこ原木栽培(マイタケ等)

那須のマイタケ、でっかいの、出ました!


場所はこちら。

マイタケ

ここ数年のメインの発生場所の、サクラの木の陰です。


マイタケ

最初にみつけたのは、10月8日。
雨に濡れてつやつや、黒々しています。


マイタケ

翌、10月9日。
この日帰るのですが、マイタケはまだ小さいです。
ヘリの白い線が消えたら採り頃、と以前miyakoさんに教えて頂いたのですが、この日、白い線がようやく出てきたくらい。(前日のには白い線はまだ見えませんでしたよね)

ここでとってしまう訳にはいかないので、翌週も来ることにしました。
(足場が使えるラストチャンスの週末だし)


翌週。
夜暗くなってから到着。
早速マイタケを見に行ってみます。

懐中電灯で照らすと、びっくりするほどの巨大マイタケが!
夜の間、雨に濡らさないようにしたかったので、摘んでしまいました。

どうでしょう、この大きさ。

マイタケ

育ちすぎになっていないといいなあ、この一週間は気温低めだし、大丈夫かなあ・・・と心配していましたが、育ち具合は丁度、という感じですよね。

同じペティナイフを添えてみましたが、直径が2倍ほどにも、ぐぐっと大きくなったのが分かるでしょうか。
高さ方向にもぐんぐん伸びているから、体積でいうと8倍くらい??

 

マイタケ

記念写真をもう一枚。
ダンナサマの手と比べても、相当大きいです。

大きなお盆に乗せ、新聞紙でくるんで、冷蔵庫のものを野菜室に移したりして、ようやく仕舞うことができました。

マイタケ

採集した日は、立派すぎて勿体なかったこともありそのまま冷蔵庫にしまいましたが、翌日解体。
早速マイタケごはんと、ニンニク炒めを作りました。



マイタケ

いくつかに分解して、それぞれ計量。
足し合わせると、もともとは2.75キロの巨大株でした。


実家にも送り、帰宅後天ぷらを作り、まだあります。
あと何を作ろうかな。


去年のブログを見て見ると、
収穫は9月23日頃、伏せ込んだ場所あちこちから計12個、4キロを超える収穫だったようです。
今年は大きいのがたった一個(あと、ちょろりとしたの1個)でしたが、2.7キロの大株。
なかなかの豊作だったのでは☆



コメント (7)
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シャーナーメあらすじ:1.最初の王達

2022-10-18 | +シャー・ナーメあらすじ(挿絵付き)

以前、シャータフマスプのシャーナーメの解説本を翻訳してみました。
本の後半に、いくつかの絵についての解説があったのですが、ものがたりの全貌は分かりにくいです。
折角の本の挿絵なので、絵本のように、またはアニメ(まんが日本むかし話とか)のように、ストーリーとセットで絵を見ていきたいです。
200枚も挿絵があるのだから、並べればストーリーが見えてくるかと表に整理してみましたが、全然。
原書は6万語近くの韻文なのですって。
6万語ってどれくらい?
ペルシャ語からの全文英訳の書物があるのですが、なんと全9巻。
うー。
もしかして目次だけ並べれば結構ストーリーが見えるかな?ブログにそのまま使えるかも?
とコピペして、デジタル化された際の誤字を、なんか中々終わらないなあと思いつつ、ちまちま直してみました。
やっと終わって見てみたら、A4の紙で20ページ分も。
しかも、各章のタイトルは、たとえば、「如何にしてファリドゥンはジャンダルをヤマンに送り込んだか」
という感じで、ストーリーを知っている人ならばこの章題で、ふむ、あの話ね、と分かりますが知らない人には分からないです。これではブログに使えない・・・。
そもそも神話や叙事詩って、登場人物が多いし、あらすじにしてしまうと無味乾燥。細部があってこその面白さですよね。

仕方がないので、自分で作るか・・・。
絵を切り貼りして並べる感じで、ストーリーをかいつまんで添えて、絵本みたくしてみました。
とりあえず神話のはじまりの部分。
あといくつかは、割と面白い話が続くのでやってみたいとは思いますが・・・。
(読んで下さるみなさん、こういうの、どうでしょう?つまんないかな・・)

====================
シャーナーメ 1.最初の王達
====================


■登場人物
ガユマール:イランの初代の王 Gaiumart/Kayumars
シヤマク:ガユマールの息子 シアマック/Siyamak
アーリマン:ガユマールの邪悪な敵(悪魔)
ブラック・ディブ:アーリマンの息子の黒鬼
フーシャン:シヤマクの息子 Hushang
タフムラス:フーシャンの息子 Tahmuras
ジャムシード:タフムラスの息子 Jamshid 

■概要
歴史のはじまりにあたる、神話時代の数人の王の話。
何しろ神話なので実際の歴史とは無関係。治世も、数十年という場合もあれば、三百年という場合もあり神話的。
挿絵は美しいが、超古代をリアルに表現するのではなく、絵画作成時の同時代の風俗を描いている場合が多い。
この部分の挿絵は5枚で、ページを繰るごとに(見開きごとに)1枚、絵があるような構成になっています。本づくりへの気合が感じられます。

■ものがたり

イランの初代の王ガユマールは、山頂から世界を支配していました。王権というものはこのガユマール王から始まったのです。
この王朝をピシュダディアン王朝といいました。

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彼の治世は30年続きました。
この時代、人々は豹の皮で衣服を作りました。またこの時代に耕作が始まり、さまざまな人々が争いもなく豊かに暮らしていました。

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牛や野獣は人間と争うことなく、互いに助け合っていました。
全ての人も獣も、ガユマールのごつごつした玉座の前に、敬虔な気持ちでかしずいたのでした。

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ガユマール王には、息子シヤマクがいました。

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勇敢で志が高く、武勇にすぐれた人物でした。
父王は彼をとても愛するあまり、いつか別れの日がくることを思うと涙ぐむのでした。

ガユマール王には邪悪な敵、アーリマンがいました。アーリマンは、ガユマールをひどく妬んでいました。
アーリマンには凶暴で狼のような息子のブラック・ディヴがいました。
この二人は協力して、ガユマールの王位を狙っていました。

至高の天使ソルシュは妖精に姿を変え、ガユマールにその陰謀を警告しました。
シヤマクはそれを聞き、怒りで胸が熱くなりました。
彼は兵を集め、(この時代にはまだ鉄の鎧はなかったため)豹の皮で身を固め、戦いに出かけました。

彼は勇敢にアーリマンの息子に立ち向かいました。
しかし恐ろしいブラック・ディヴは、王子を強く握り締め、折り曲げて、引き裂いてしまいました。
こうしてシヤマクはその汚れた手にかかって死んだのです。

シヤマクの死の知らせを聞いたガユマール王と臣下たちは、みな血の涙を流し、頬はワインの色に染まりました。


シヤマクには息子、フーシャンがいました。
ガユマール王の宮廷で大臣をつとめる聡明な青年でした。

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ガユマール王とフーシャンは復讐の戦いに向かいました。
総大将は勿論ガユマール王です。

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軍隊には、ガユマールに忠実な妖精、獅子、鳥、狼、虎たちが加わり、若いフーシャンが先陣を切りました。

勇敢なフーシャンはブラック・ディヴを締め上げます。

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兵士たちもまた、(この時代にはまだ鉄の武器がなかったため)木の枝を持って戦います。

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獅子や豹、狼たちは、ブラック・ディヴの手下の鬼たちにとびかかり、鋭い爪をたてます。

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空からは、妖精たちが、岩を投げつけて加勢しています。

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こうしてシヤマクの敵を討つことができましたが、ガユマール王の時は終わりに近づいていました。
彼は厄介な時代をすばらしくおさめる道筋をつくりましたが、それを楽しむ時間はありませんでした。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

フーシャンが祖父の王位を継ぎ、40年間国を治めました。
彼は公正で賢明な王でした。
彼は世界を文明化し、地表を正義で満たしました。

ある日、フーシャンは岩の後ろに潜むドラゴンの恐ろしい姿をみつけました。フーシャンが石を投げつけると、その怪物は消えてしまいました。
石が大きな岩にぶつかり、火花が散ったとき、聡明なフーシャンはこの現象の意味をいち早く察知しました。
これが火の源なのだと。
善良なフーシャンは、神の贈り物として火を祀るようになりました。
その夜、臣下と家畜を集め、火の持つ可能性を説き、サデ(Sadeh)の祝宴を開きました。

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また彼の治世には鉱業、鍛冶、農業、灌漑が発展しました。
山羊や羊の群れを飼う牧畜も、この時代に発展したのです。

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◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

フーシャンは賢い息子タフムラスを授かりました。
彼が王位を継ぎ、30年の治世の間にいくつもの技術を発展させました。
羊の毛から糸を紡いで布をつくること、足の速い四足獣をつかまえて大麦、草、干し草を食べさせて飼いならすこと、鷹とハヤブサを従わせること、などです。

彼の最大の功績は、ディヴと魔術師達の軍団と闘い、打ち負かしたことです。
タフムラスは彼の巨大なメイス(棍棒)をディヴに打ち下ろしたのです。

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縛られ、打ちのめされた捕虜たちは、命を乞いました。
"我らを滅ぼさぬなら" "新たな術を授けよう "と。
タフムラスは彼らの秘密を知るために慈悲を与えました。
彼らは解放されると、彼に仕え、彼の心を知識で照らし、ルーマン語、ペルシャ語、アラビア語、スフディ語、チニ語、パフラヴィ語、ギリシャ語、中国語など、おそろしいほどに分裂した30ほどの言語と文字の取り合わせを教えました。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

タフムラスの偉大な息子ジャムシードは、父の教えをよく守り、栄光ある父の王位を継承しました。

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彼の治世は300年続き、栄光ある日々でした。
この時代、さまざまな技術が発展しました。

彼はまず武器を作りました。
大きなふいごで炉を熱くして鉄を加工し、それを兜、腰当て、胸当て、人馬の鎧に仕立てたのです。
武具は、鏨(たがね)で打ったり彫金を施して美しく仕上げられました。

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毛や綿で糸を紡ぎ、それを織って、毛織物、豪華な錦を作り、そして縫って衣服にする方法を人々に教えました。

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地面を掘り、水路を作って農業の助けとしました。

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divを支配し、彼らに土と水を混ぜ、煉瓦を作る仕事をさせました。
彼らはまず石と石灰で基礎を築き、その上に芸術の規則によって、浴場、高いホール、聖堂などの建造物を建てました。

建物を建てるための木材も、木を加工して作るようになったのです。

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また彼は岩の中から光沢のある石を探し出し、ルビー、琥珀、銀、金などの多くの宝石を手に入れました。
樟脳、麝香、龍涎香、ローズウォーターなど、人が好む香りを紹介しました。

薬学や医術もジャムシードによって開かれた秘密でありました。
彼はまた船をつくり海を渡ったりもしました。
ファーヴァルディンの最初の日 (3 月 21 日) にNow-ruz (新しい日) をさだめ、労働から体を休め、争いから心を休める日としました。

ジャムシード王の治世には国は大変に栄え、人々はディヴを召使にして、病や死を忘れるほどに安楽に暮らしていました。

しかしある日、ジャムシードは道を外れてしまったのです。
自分の業績についてあまりに傲慢になり、自分は誰よりも、神よりもなお優れていると考えるようになります。
臣下の心は王から離れていき、神の恩寵も彼を見捨てることになります。


■細密画リスト

サムネイル ページ番号 画のタイトル※ タイトル和訳 所蔵館と請求番号 画像リンク先 備考
f020v 20 VERSO  The court of Gayumars  ガユマールの宮廷  Aga Khan Museum, AKM165 本※のp89
f021v 21 VERSO  Hushang slays the Black Div  フーシャンが黒いディヴ(鬼)を殺す  個人蔵  
f022v 22 VERSO  The feast of Sadeh  サデの饗宴  MET, 1970.301.2 p93
f023v 23 VERSO  Tahmuras defeats the divs  タフムラス、ディヴを倒す  MET, 1970.301.3 p97
f024v 24 VERSO   The court of Jamshid ジャムシードの宮廷   Tehran Museum of Contemporary Art, Tehran, Iran p97

※画のタイトルは”A King's Book of Kings: The Shah-nameh of Shah Tahmasp" (Stuart Cary Welch) による
※本:”A King's Book of Kings: The Shah-nameh of Shah Tahmasp" (Stuart Cary Welch) 


■細密画解説(本や所蔵美術館の解説より適宜抜粋)
●f20 VERSO ガユマールの宮廷
この作品は、サファヴィー朝の王立図書館で働き、1522 年にヘラートから戻ったシャー タフマースプに絵画を教えるために雇われた、タブリーズ出身のサファヴィー朝の巨匠スルタン ムハンマドの作であるとされる。
画家で作家のダスト・ムハンマドによると、この細密画を前にして仲間の芸術家たちは恥ずかしさのあまり頭を下げたという。
「ガユマールの宮廷」は、その複雑さ、色彩の巧みさ、細部の緻密さ、そしてメッセージの感情的な強さで際立っている。
金色の空と、絵の三方の余白に広がるそびえ立つ風景は、見る人の目と精神を高めていく。
描かれる世界は動物と人間が共生する理想郷。
スルタン・ムハンマドの熟練と創造性は、コートの裏地や帽子の柔らかい毛皮などのテクスチャーの表現を通して示されている。岩から小川へと流れる、当初は銀色で、今や黒くなった水しぶき。青い岩から緑への変化。ごつごつした岩の先端には多数の人間と動物の顔が隠れていて、絵に活気を与えている。
この絵の素晴らしさは、熊、鹿、ライオンのペアを通しても伝えられる。はしゃぐサル、 寄り添う牛と雄牛。画面中央の二頭のライオンは、1480年頃のトルクマンの細密画と相似している(本の図6参照)。
このようなインスピレーションに満ちた作品は、物語を説明するという単純な必要性をはるかに超えている。それは、人間、動物、植物、鉱物を通しての精神性と自然とのまれなつながりを反映しており、ペルシャの絵画ではめったにみられないものである。

(参考情報)
カーン・アカデミーによるこの絵の解説

〇Fujikaメモ
ガユマール王の左下の若い人物は、未来を告げる天使ソルシュという説と、王の孫フーシャンという説がありました。私は、ほかの人間と同じ毛皮の衣を着ているので、天使ではなくフーシャンという説をとりました。

専門家がみんな褒めている絵ですが、私はそんなに好きじゃないかな・・・。(象徴的というよりは具体的な画が好きなので・・・)
岩の感じとか、中国の絵をほうふつとさせます。

1980-85頃、ホートン氏とAga Khanの間の個人的売買(オークションではなく)で取引されたようで、価格は当時、おそらく2万ドル。(参考動画



●21 VERSO フーシャンが黒いディヴ(鬼)を殺す
専門家による解説がみつからなかったので、私が勝手に感想を書いてしまいます。

画面の上半分が空にもかかわらず、全体に木の枝や鳥、渦巻く雲が描かれて、しかも金箔が貼ってあるので、余白、という感じは全くないです。これは、使われなかったという絵「眠れるルスタム」に似て、息詰まるような濃ゆい描き方のように見えます。タブリーズ様式、になるのかしらん。
木に咲く花は、みな梅の花のような様式化された五弁の花(かわいい)。
木や草の葉っぱは、様式化されつつも、いろいろな種類があります(好み)。
空に飛ぶ鳥は、比較的写実的(ペルシャ細密画の鳥の描き方には中国絵画の影響があるのだそう)。
葉っぱと豹やライオンのあたり、『エルマーの冒険』シリーズの挿絵を思い起こさせます。


●22 VERSO サデの饗宴
これはスルタン・ムハンマドが15世紀のタブリーズのトルクマン様式を変化させたもので、素早く描かれた見事な絵の一つである。この絵は、15世紀のタブリーズのトルクマン様式をアレンジしたもので、技巧よりもスピードに重点が置かれているが、人物や動物の機知に富んだ深い描写により、『シャー・ナーメ』の中で最も生き生きとした作品のひとつとなっている。
この絵は、牧草地の中央に座ってワインのカップを持っているフシャンが、ザクロを差し出す部下の 1 人の方を向く様子を描いている。左側の 3 番目の人物は、敷物の上に座ってワインを飲んでいる。彼らは饗宴を祝うためにフシャンが燃やした火を前にしている。

縁にそびえ立つ人物像と岩の露頭のこの特定の構図は、スルタン・ムハンマドの典型であり、この写本の彼の傑作「ガユマールの宮廷」で最も見事に実現されている。ここでの細部のレベルはガユマールのイメージよりもはるかに複雑ではないが、この絵には、このアーティストの特徴である他の特徴、極彩色の岩、なども示されている。

〇Fujikaメモ:
画面枠外の右上、クマが岩を持ち上げて豹を狙っています。何故か悪意があるようには見えず、遊びのようにほのぼのとユーモラスに見えます。



●f23 VERSO タフムラス、ディヴを倒す

この作品は、マスターペインターであり、この原稿の第一世代の芸術家の主任管理者であるスルタン・ムハンマドによるものである。
ここではフーシャンの息子タフムラス王が草原を疾走し、牛頭棍で黒い悪魔(ディヴ)を打ちのめす様子がテンポよく描かれている。ディヴの醜い顔とユーモラスな身振り(手前の木陰のディヴが仲間のしっぽをつかんでいる)、ぶちのある皮膚の絵画的な扱いは、スルタン・ムハンマドの典型的なスタイルである。

中央上部の様式的な赤い花が咲いた草は、トルクマンの宮廷で長く愛されてきた中国の観賞用花からインスピレーションを得たものであり、真正面や完全に後ろを向いた馬の描き方はヨーロッパ美術に由来するものである。

右上に描かれた白馬が空中を歩いているように見える空間的な非論理性は、スルタン・ムハンマドの作風がトルクメンに根ざしていることを想起させる。タブリーズの王立図書館に参加したヘラートの芸術家たちの影響を受けて、このような魅力的な過剰表現は、《シャフナーマ》の制作期間中に抑制されることになる。

〇Fujikaメモ:
解説にもありますが、馬を走らせ棍棒を振り下ろす、スピードや疾走感を感じさせるところがすばらしいと思いました。
そして主人公の美男子は、常にクールな無表情なのに比べ、ディヴたちは表情豊かでユーモラス。
画面右上のアヤメの花は結構写実的。左端の木の花(梅のようですが、概してアーモンドのつもりなのだとか)は、様式化されているとはいえ、まだ絵に調和しています。画面中央の赤い花は、妙に大きくテカテカして、どうみても現実の花がイメージできず、造花よりも更に作り物めいていますよね。なのに葉が結構写実的というのも面白い・・・。
花に比べて2組の鳥は、ポーズも比較的自然で写実的ですよね。
右上の白馬と騎士が空中にいるよう、と解説にありましたが、私は特に気にならないです。

●f24 VERSO ジャムシードの宮廷

この絵では豪華な 16 世紀の衣装を身にまとったジャムシッドの背後に 2 人のディヴがおり、男たちが絹を織り、布を切り、木を切り、巨大なふいごで鉄を鍛造するにぎやかな宮廷を描いている。細部にまでこだわった表面と豊かな植生は、ジャムシードの業績の興奮を反映しているようである。

〇Fujikaメモ:
鍛冶や機織りなどの工芸の様子が描かれて、楽しい画です。
ジャムシード王の下にある、お皿にのった白いものはなんだろう・・・。
飲み物のボトルのそばにあるし、食べ物だとは思うのだけれど。白地にぽつぽつとブチが入っている食べもの・・・・。


■■参考情報
●アトキンソン 抄訳
James Atkinson, Soordb. カルカッタ、1814/ロンドン、1832

全文かどうかは分かりませんが、Wikiソースで読めます。ブラウザ翻訳機能が使えるので便利。
Internet Archive にも。

●ワーナー&ワーナー ペルシャ語からの全訳 全九巻
Arthur George WARNER and Edmond WARNER. ロンドン、1905
ペルシャ語韻文からの英語韻文への全訳は、いつか誰かがしなくてはいけない仕事なのでしょうが、それにしても大変そう。
どんなに大変だったか愚痴めいたことが書いてあるかと前書きをちら見してみたら、
「この作品の出版を心待ちにしていた私は、その準備に数え切れないほどの幸せな時間を過ごすことができました・・」
え、「幸せ」?
ヴィクトリア朝に育ったイギリス文化人の自虐ユーモアかな?(出版年1905年はエドワード王の時代ですが)

Internet Archiveで全巻閲覧できます。テキストも拾えますが、発音記号がついたアナログ原稿の文字化なので誤変換が大量にあり、綺麗にするのはとても手間がかかります。
(例:正: Iran 誤: Irdn)
第1巻 第2巻 第3巻 第4巻 第5巻 第6巻 第7巻 第8巻 第9巻

こちらのサイトで、前半の一部が読めます。htmlになっているのでブラウザ翻訳機能も使えますが、改行が多いので翻訳がおかしくなります。全ての改行をなくしてDeepl翻訳などで訳しなおした方が分かりやすいです。


●デイヴィス 全3巻 ペルシャ語からの翻訳。カラー挿絵多数
Dick Davis.  The Lion and the Throne/Fathers and Sons/Sunset of Empire: Stories from the Shahnameh of Ferdowsi.   1998
カラー挿絵たっぷり。こういうのが欲しかったのよ~。
これを知ったのはこの記事を描き終わったときでした。
これがあれば、私が記事を作る必要はないな・・・・。
第1巻:獅子と玉座  The Lion and the Throne  Amazon
第2巻:父と息子たち Fathers and Sons   Amazon
第3巻:帝国の落日  Sunset of Empire   Amazon


●デイヴィス 全一巻
Dick Davis.  Shahnameh, The Persian Book of Kings.   2006
上記全3巻からカラー挿絵を抜いた抜粋と思われます。ペーパーバック版の出版社はペンギンブックス。
amazon
Internet Archive (全文閲覧可。テキストも拾える)

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ほやぽっぽ

2022-10-17 | +実家・那須

ほや加工品、ほやぽっぽというものを買ってみました。
小さ目のホヤを半割にして、蒸したものです。

ほやぽっぽ

東京交通会館の、気仙沼ショップでみつけました。
冷凍庫に入って売られていました。

食べ方は、冷凍庫から出して、お皿にのせて、自然解凍させつつそのまま食べる、という簡単さ。

ほやぽっぽ

こちらで一袋全部。
いろどり鮮やかで食卓が華やかになります。
イボイボのホヤの皮ごと蒸してあって、そこから身を剥がして食べます。
最初は結構ガチガチに凍っていますが、割とすぐに柔らかくなってきます。

もともとホヤは大好きで、これまでには、生、塩辛、ほやたまご(ゆで卵を詰めた旨煮ホヤ)、ドライを食べたことがありました。
シンプルな加熱ホヤは初めてかも。

食べてみると、食感は加熱したイカというか、イカくんというか、もっちりみっちりした感じで、内側が少しザラっとした感じ。
風味はイカをちょっとウニっぽくしたような、ていうか、ホヤか。
スダチを絞って頂くと、とてもさっぱり、海の香りもよくて、どんどん食べ進んでしまいます。
お酒のおともにぴったりの感じ。
ちょっと剥く手間がかかるところも、(落花生みたく)ひまがつぶせてお酒にいい感じです。


私としては、美味しいので脇目もふらず、せっせと剥いてわっせわっせと食べてしまいました。
量がそこそこあるように見えますが、かさばるのは皮なので、食べられる部分は少な目。
とはいえ、タンパク質がしっかりありそうなので、食べすぎると消化に悪いかもしれません。
(でも、この1パック、二人で半分こでは、ちょっと物足りなかった・・・)

三陸あたりでは、ほやをパスタにして食べたりもするようです。
冷凍庫にこれがあれば、そういうお料理もいいかも。
今度まとめて買おうかしらん・・・・。



ほやぽっぽ

製造は、マルトク(村田水産)。
ヤフーショッピングにありました。
買っておこうかしらん・・・。



 

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紅谷三宅(真岡)のかわいい練り切り

2022-10-13 | +お菓子・おやつ

最近ちょくちょく那須に行っているので、その都度少しずつルートを変えてみています。
(高速ではなくて一般道)

先日は久々に真岡を通るルートにして、あのかわいいあざらし練り切りの和菓子屋さん紅谷三宅に行ってみることにしました。

今回買った練り切りは4つ。
前回とは違うかたちなのでご紹介します。

紅谷三宅の練り切り

わんわん。
茶色はフワフワのトイプードル。
白いのはまた円盤状にして別の種類のわんこちゃん。

紅谷三宅の練り切り

こっち向いて☆ わん。

紅谷三宅の練り切り

後ろ姿。
トイプードルも、ふわふわなりしっぽがあります。

確か片方がこしあんで、もう片方は粒あんでした。

紅谷三宅の練り切り

あと二つはこちら。
ひとつは福ふくろう。おなかに福の字が押してあります。
もうひとつはハロウィン柄の一種で、蜘蛛の巣とキラキラとコウモリ。
このふたつはどちらもこしあんだったと思います。

ハロウィン柄は、ほかにはかぼちゃとお化け(白い人魂的な)がありました。


こちらの練り切り、山芋の香りがほんのりして、甘さも適度でとても美味です。
でも、値段がすごく上がったような。
あと、今回よく知らずに買ってしまいましたが、練り切りの形状によって値段が違うようです。
(プードルはとても高かったような)
ダンナサマは大の犬好きで、かわいいものが好きなので今回買ってしまいましたが、冷静に考えるとちょっと・・・。

たとえ安いほうの形でも、「おつかいものだから」「○○を頑張ったご褒美に」と何か理由をつけないとおいそれとは買えないお値段。。。
形は地味でいいので、同じくらいの味で、もう少しお手頃価格の和菓子屋さんが近くにあるといいんだけどなあ・・・。

しばらくは真岡は通らないことにしよう・・・。

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那須屋根工事:足場を利用して壁塗装

2022-10-12 | +実家・那須

今回の屋根工事は足場を組むので、それを活用して壁を塗装したいと最初から考えていました。

というのも、谷側のお隣が、持ち主が代わった折り、全体に足場を組んで、壁も屋根も、DIYで塗装していたのです。
聞いてみたところ、足場代が約15万円。
結構高額ですが、でも、塗装がとっても楽そうでした。

うちの場合は、これまで数回、外壁洗浄とペンキ塗りをしたことがありますが、足場を組んでもらうなど考えたこともありませんでした。
脚立に上っては塗り、ちょっと場所をずらしてまた塗り、という原始的な方式でした。
脚立に上っても届かないところは、竹竿を2本つなげ、それにローラーをくくりつけて長~い竿で塗る、という方法。
それでも概ね塗ることはできていたのですが、体力・時間が尽きて、どうにも行き届かない場所もあったり。

そういう場所を、今回塗りたいのです。


今回特にやりたかったのが、2階部分。
屋根面から、南側、北側、それぞれ突き出しています。
正面側の四角形(窓のある面)と、その両側の、三角形からなる場所です。

正面側は、下から脚立+長いローラーで、過去、何とか塗れるてはいる場所でした。

壁塗装

業者さんに高水圧洗浄をしてもらっていましたが、ややざらつきが残っていました。
でも塗るのを優先させて、せいぜい軍手でこする程度で塗ってしまいました。
(写真は塗装後)



これまで力尽きて塗りそびれがちだったのが、この側面の三角形部分。

壁塗装

ここも今回塗装できました。
これまでの手入れ不足で、木肌はけっこうガサガサ(他の場所はこれまでの塗装効果である程度ツルツル)。
こんなチャンスは滅多にないので、2回塗りしておきました。


この三角形の部分、面積はごく小さいのですが、傾斜した屋根に上っての作業というのが、足場があってもめっちゃ大変でした。

壁塗装

足場に立っている自撮り写真。
縦の鉄棒のでっぱりや、横の鉄棒を支えに、屋根の上に体を落ち着けて塗る必要があります。
どこも平らではない、という場所は、予想以上に大変。
ローラーにペンキを含ませるのは安定した場所にいるダンナサマに手渡して頼み、ローラーを受け取って塗るだけ、なのですが、いやいや、大変大変。
場所を変えるときも、へっぴり腰でちょっとずつしか動けません。

ところが、同じ日、職人さんたちも作業をしていたのですが、我々がよちよちとしか進めない場所を、ひょいひょいといとも簡単に動き回っているのです。
若さ? 経験? 慣れ?

確かこんなスケジュールで作業しました。

1日目:
夜到着

2日目:
まずは手ぶらで上る練習
ペンキの買い出し
日中かけて、二階6面を1回目の塗装。
あと、西側側面の上の方もちょっと塗装。
(軒の下なのでそこそこ綺麗だったので、洗わず、軍手でこすった程度で塗ってしまった)

3日目:
朝から気合入れてさあやろう、と思ったら、夜露で湿ったせいかペンキが乾いていませんでした。
そこで、やはり非常に高い場所でいつも塗りづらかった別の面(東面)を、次に塗るために洗うことにしました。
洗うと相当綺麗になるということが判明。前日洗わず塗ったのはマズかったか・・・(もう遅い・・)。

2階の2回目塗りは次かな?と見て回ったら、南側のペンキは乾いてきました。
でそちらから2回目塗装。
(2日目は、1日目よりも明らかに体が重く硬くギクシャクしています。筋肉痛です・・・)
南側が終わって、昼食後には北側も概ね乾いたので、北側も2回目塗装。

最終日までしっかり働いて、全身ガクガクです。
ここ1,2年、ちょっとしたエクササイズをするようにしてきましたが、そんなレベルではない、「必死」の疲労感。
ダンナサマは、
「ずっとストレッチとか有酸素とか、トレーニングしておいてよかったよね。ていうか、足りてなかったね」
と反省していました。



足場があると、(屋根によじ登らなくてもいい)1階壁面はかなり簡単に塗れそうということが分かりました。
で、翌週末も作業へ。

壁塗装

前回の経験を踏まえ、洗うところからスタートです。
上の写真は家の裏面(北面)。
屋根の高圧洗浄の水しぶきのせいか、ものすごく泥はねがついていました。
写真まんなかに左右にある足場の上が洗浄後、下が洗浄前。
洗うととてもこざっぱりします。

壁塗装

これも洗浄後。
色が明るくなって、もう塗らなくてもいいかも?という感じになります。
(そういえば前作業したときもそう思った気がする)

壁塗装
壁塗装

洗う道具は、記憶と自分のブログを頼りに家のあちこちからかき集めました。
今回試してみてよかったのが、上の写真にある銀色のスポンジ。台所用品です。
よごれを掻きとる力が高く、さほど力を入れなくても綺麗になります。

足場の上に立って、ほどよい高さで長柄のブラシを使わずに作業できるのも便利でした。
手でゴシゴシできるので、ケルヒャーは不要で、通常のホースとノズルで十分でした。



壁塗装

こちらが東面の塗装後。
つやりと塗りあがりました。


壁塗装

裏面の塗装後。


壁塗装

こちらは西面。



このときは、確か次のようなスケジュールで作業しました。
1日目:
夕方到着

2日目
朝から北面、西面を洗浄。
昼ご飯。
午後、東面と北面の塗装。

3日目:
夜露はさほどついておらず、午前中に西面を塗装。1時間程度で塗り終わり。
帰宅。


きれいに洗浄して、ツルツルになった面は、塗るのがとても早く、楽に済みます。
つるつるっとローラーを転がせば塗料が簡単に塗れるのです。
(ホコリっぽいと無駄に力がいる)
お化粧はクレンジングが命、というの、ほんとですね。

 

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那須屋根工事:業者作業進行中(防水シート、アスファルトシングル)

2022-10-11 | +実家・那須

業者さんによる那須の屋根工事、順調に進んでいるようです。

もらった写真や自分で撮ったものなどで順を追ってみていきます。


那須屋根工事

まずは洗浄。
洗浄前は、特に北側にコケが生えたりしていました。



那須屋根工事

高圧洗浄機による洗浄。
水圧で、よく落ちるものですよね。


那須屋根工事

洗浄後。
ぴっかぴかに綺麗。
最初黒っぽかった色が、赤っぽく変わりましたね。
あの色は汚れだったのか・・・。

(この洗浄時、左側に見えている、二階の壁面部分も一緒に洗ってもらいました。
後で塗装するのです)




那須屋根工事

次は防水シート貼り。
裏側が粘着性のシートなのだそうです。
あと、ヘリになにかパーツが追加されていますね。


那須屋根工事

防水シートのあとに、屋根の谷部分には樹脂製の補強材のようなものがつけてあります。
雨水が一番流れる部分ですので、補強してあると防水上安心ですよね。


那須屋根工事

ちなみに防水シートの裏側は、こんな風に黒いです。
アスファルトみたいな黒くてベタベタした素材でした。


那須屋根工事

こちらが今回使う屋根材。分類でいうと、アスファルトシングル、というものです。
色は、カタログで見て、従来の屋根(赤かったよなーという記憶)に一番近いものを選んだつもりでしたが、現物を見て見ると、思ったより黄色系の色合いでした。


那須屋根工事

屋根材アップ。
あんまり赤くない・・・。
「うー、こんな色だったか~」とぼやいていたら、
その日来ていた職人さんが、
「いや、いい色だと思いますよ。ボクはこのメーカーの中ではこれが一番好きです。
 黒とかだと、経年で白くハゲたようになったりするけれど、これは劣化が目立ちにくいですよ」
とフォローして下さいました。
ダンナサマも、
「いい色じゃーん。家とあってるよ」
と。
そうかにゃあ。そうだといいんだけど。


那須屋根工事

防水シートの上から屋根材を施工。
下から上に向けて作業していきます。
屋根材の裏側に接着材があるのと、あと専用の釘も使って固定しているようです。


那須屋根工事

この面は、ほぼふき終わりました。
屋根材自体に凸凹の表情がある感じです。



ちなみにビフォアはこちら。

那須屋根工事

前はこんな感じでした。


防水シートや補強材も使って、防水性はアップのはず。
みためも綺麗になったのではないでしょうか。

このあと、破風板などを鉄板で巻く作業があります。
色がね、濃い色(こげ茶系)をおススメされてそうしたんだけど、どうなることでしょうか・・・。




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那須の屋根工事:業者選定、足場

2022-10-07 | +実家・那須

ここのところ那須にちょくちょく行っているのは、屋根工事をしているからです。


はじまりは、春ごろだったか。
那須の庭で何かしていたとき、
「いま近所で工事をしている塗装屋ですが、おたくの屋根、そろそろ塗った方がいいのでは」
と声をかけてきてくれた人がいました。
しばらく前から、コケとかも生えてきているし気になっていたので、その塗装業者さんに見積をお願いすることにしました。

うちの屋根はアスファルトシングルという柔らかい素材で出来たタイプです。
このタイプの屋根について自分でも調べてみて、屋根のリフォームには、いろいろな工法とそれぞれメリット・デメリットがあることが分かりました。
家の屋根なんて、これまでの人生、気にしたことがなかったし、瓦かそうでないか、くらいしか見分けつかないし、屋根の部位の名前も分からないし、はじめはほんと、ちんぷんかんぷんでした。

1■足場を組むか組まないか(塗装するかそれ以外か)
・足場を組まない場合=既存屋根に塗装(塗装でも足場組むという業者もいる)
 メリット:足場を組まないのでその分安い。
 デメリット:既にかなりボロくなっている屋根材に塗装しても、効果は数年程度の可能性もある。「工事費÷耐用年数」で考えると、安いかどうか不明
・足場を組む場合=各種工法(葺き替えまたはカバー工法)
 メリット:葺き替えでもカバー工法でも、新しい屋根材を使うことになるので耐用年数は長い。あと、足場を利用させてもらってして、DIYで壁とか塗れちゃうかも。
 デメリット:足場を組む分、値段が高くなる

2■既存屋根材を剥がすかカバー工法か
・既存の屋根材を剥がす
 メリット:屋根の土台のいたみなどが分かる
 デメリット:剥がす手間、剥がしたものの処分費などがかかるため、割高
・既存の屋根材の上に次の屋根材をかぶせる(カバー工法)
 メリット:既存の屋根の上に施工するため、剥がす手間、処分費がかからず割安。
 デメリット:何十年か後に再度の屋根工事が必要になった場合、この上にさらにカバーするのは不可。
 その時は全部剥がすことになり、剥がす手間がかかり、廃棄物は2倍となる。
⇒剥がすのではなくカバー工法がよさそう。

3■新たに施工する屋根材
・アスファルトシングル
 メリット:少しだけ安い。(原価は相当安いらしい)
 デメリット:ぺらりとした柔らかいちゃちな素材のため耐久年数は鋼板に劣る。
・ガルバリウム鋼板
 メリット:丈夫。耐久年数が相当ある。(屋根屋さんのYoutubeではこちらを勧めていました)
 デメリット:割高。雨音がややうるさい。
  (あと私の想像ですが廃棄するときは相当かさばりそう)
⇒もともとがアスファルトシングルで、ぺらっとした薄い素材だけれど、結局25年ほどももったので、(もし塗装でないならば)使う素材は同じでいいかなー・・・。

見積もりをお願いしたくても業者のあてもなく、最初は途方に暮れました。
いろいろ探して、「家仲間コム」というリフォーム業者相談サイトを発見。
相談内容を投稿すると、我こそはという業者さんから返事が頂けて、見積もりも依頼できる、というものです。

塗装かカバー工法かも含めて相談したところ、いくつかの業者さんからお返事が。
塗装業者さんと、屋根葺き業者さん、両方に相談することができました。
見積もりを見てみると、たとえ足場を組んだとしても、やはり塗装の方がだいぶ安くて心惹かれます。
でも、屋根表面以外にも直した方がいい場所があったこともあり、足場を組んで、アスファルトシングルでカバー工法にすることにします。

同じ工法で、ほぼ近い見積額のところが2社あったのですが、今回は、対応がとても丁寧だった「アールグレイ・パートナーズ」という業者さんに依頼することにしました。


好印象のひとつはこの現地調査報告書。

那須屋根工事

無料見積もりの段階で、現地に行って、屋根の上にのぼって写真を沢山撮って、報告書をつくってくれました。

そして最初の見積もりの依頼内容にはなかったのですが、次のような破風板の損傷も報告してくれました。

那須屋根工事

こういう指摘・提案ができるのがあるべきプロの仕事ですよね。


破風板をいじるのはやはり足場を組んだタイミングがチャンス。
最終的に、破風板を鉄板で巻く修理も含めて作業してもらうことにしました。
(板材を交換し塗装するより、鉄板巻きが安かった)

折角足場を組むので、その間にDIY作業もやれるかも・・・。
しばらく前、お隣のログハウスが足場だけ組んでもらって、外壁や屋根の塗装をDIYでしていたのです。あの様子を見ると、足場ってとっても快適そう・・・☆

先日行って、足場の様子を撮影してきました。

那須屋根工事

正面。

那須屋根工事

正面から右側に進んだ側面。


那須屋根工事

裏面。
よくみると、結構あっさりした足場なのが分かるでしょうか。
一番下の横構造は鉄パイプ、その上が鉄板状のもの、その上は鉄パイプで、更に上は鉄板。
板と板の間には階段などはなく、パイプづたいによじ登るような構造です。

那須屋根工事

さらに進んで、家の左側の面。

那須屋根工事

ベランダにある足場には階段がついています。
そこを登って屋根をみてみたところ。

那須屋根工事

こちらも屋根。
これって、足場というか、鉄パイプ。

お隣の足場がどうだったかよく見るのを忘れていましたが、こんなあっさりしたものだったのだっけ!?
「これって足場組み立て作業中じゃないですよね?」
と念のため聞いてみましたが、これで完成だそうでした。
ガッチリした足場にしてしまうと、逆に屋根を葺く作業がやりにくいのだそう。
なるほどそうだけど・・・。

おそらく素人用とプロ用の足場はだいぶ違うんじゃなかろうか。
わーい、足場だ~、と、平面と階段からなる構造を楽しみにしていましたが、これは鉄骨。
むむーん・・・・。


那須屋根工事

足場に登ってみると、屋根の上にコケが生えているのがよく分かります。
このあと
・ケルヒャーのようなもので異物を掃除
・谷部分に樹脂素材の平らな樋のようなものを固定
・いまの屋根材の上から防水シートを貼る
・その上からアスファルトシングルを専用の釘で固定
という感じになるそうです。


那須屋根工事

屋根の下に見える板材、破風板の損傷。
ここはおそらく一番ひどい場所。
蜂がどこかに巣をつくっていたそうなのですが、ここかしら・・・。
すごい穴です。

こういう場所は、板をまず継ぎ接ぎして直してから破風板全体を鉄板で巻いていくのだそうです。


また行って、いろいろ見てきたいと思います。

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