採集生活

お菓子作り、ジャム作り、料理などについての記録

50度洗いで干し芋

2013-01-18 | +ジャム

巷では、「50度洗い」というのが流行っているそうですが、試したことはありますか?
50度という温度で数分洗うことで細胞にヒートショックを与え、何か変化が起こるのだとか。

効果としては、
・植物の表面にある気孔が開き、ここから水分を吸収することで、野菜がシャッキリする
・熱を加えたことにより雑菌を減らすことができ、保存性がよくなる。
・野菜のアクや臭みが消え、旨みが増す。
・肉や魚の表面の酸化物質が洗い流され、臭みが消える。

などだそうです。
科学者の方(平山一政氏)が開発した手法だし、沢山実験もされているはずなので、勿論嘘ではないのでしょうけれど、ホントかしら?ちょっとマユツバだな、とも思っていました。

ダメもとで、先日、売れ残りで特売だったシャモ肉や鶏手羽元をお湯で洗ってみました。
すると、お湯の方に結構な臭みが移り、出来上がったお料理の方は臭みほとんどなし!

結構効き目があるのかも。

ちょっと興味が出てきて本屋さんで50度洗いの本を立ち読みしてみたところ、何と市販の挽肉まで、サラシに包んで洗っていてびっくり。
ここまでくると、ちょっとやりすぎでは。
(何でも洗わないと気が済まない神経症を思い出した)
洗うくらいならば、空気に触れて酸化度の高い市販の挽肉なんて買っちゃだめでしょう。
新鮮な大きな塊肉を買ってきて(洗いたいならば塊のまま洗って)自分で叩いて挽肉にした方がいいのに・・・。


そういえば、50度洗いでやってみたかったことがあるのです。
それはサツマイモ。

生のサツマイモって、樹液のようなヤニのような成分を含んでいます。
ツルや芋の切断面から分泌される白い乳液で、空気に触れると黒く変色し、ヤニのようにべたつきます。
完全に乾くと、黒く固まってしっかりこびりつきとれません(ウルシのよう)。
うちではお風呂場でサツマイモを洗うため、お風呂場の床には点々とこのヤニの跡が・・・。
蒸かすと、お湯に溶け込んだヤニ成分のせいで、鍋が(わずかですが)べたつきます。 

このヤニは、樹脂配糖体ヤラピン(ヤラピノール酸とオリゴ糖からなる)というものだそうです。
ヤラピンは便通をよくして健胃効果があるといわれますが、でも、やっぱアクだし、あまり美味しいものではないです。
(なんとなく、このヤニは私の体に合わない気がしています。精製度の低い芋焼酎は悪酔いしたりするので)

 
50度洗いは野菜のアクをとる効果があるらしいので、ちょっくらイモを洗ってみようと思います。

 

安納芋の切断面。
皮のひとまわり内側にある維管束(?)や中心から滲み出している白い乳液状のものがヤラピン。
通常は、このあとさっと洗ってこの乳液を洗い落とし(続々と滲み出してくるものではなく、一旦洗うと綺麗になる)、蒸かしはじめます。 

50度ちょいのお湯を準備。
(芋が入ると冷めるため、やや高めにしておく) 

ここに、ざっと洗ったお芋を沈めます。
温度が下がってくるので、少し火にかけて加温しました。

お芋を取り出して見てみると、洗ったはずの断面から、更にヤラピンが染み出してきています。冷水だとこうやって滲み出し続けるということはなかったように思います。
(写真で、薄黒くなっているのがヤラピン)
断面をさすさすと洗い、さらに漬け込みました。
全部で5分~7分くらいかな。 

お芋を取り出してみると、お湯が白く濁っています。
埃とかデンプンもあるかもしれませんが、ベタベタしているので、ヤラピンもだいぶ溶け出た模様。
(冷水に漬けておいてもこうはならない) 

この水は捨てて、新たに水を張って蒸かしはじめます。 


お湯から取り出したお芋は、ざっと水道水で洗ってから鍋に入れました。
そろそろかな~と蒸し器のフタを開けてみると、あら?

何だか色がいつもより鮮やか?

そして匂いが違うような。



普段は結構アクっぽい匂いがしますが、もっとスッキリした匂いになっています。
 

1個だけ50度洗いをしないものも一緒に蒸かしてみました。
皮を剥いてみるとこんな感じ。
50度洗いをしていない方がグレーがかっており、50度洗いをした方は黄色が鮮やかです。(ものによっては洗った方でも多少グレーっぽいのもある)

スジの層まで厚く剥いた中心部は、どちらも鮮やかな色になります。

(左がレモン色で右が山吹色なのは、50度洗いのせいではなく個体差です。同じ安納芋でもオレンジ色~レモン色まで、結構色が違います)

厚く剥いた表層部分は、こうやってためておいて裏漉しします。
50度洗いをすると、サツマイモペーストの色が比較的綺麗な黄色になる気がします。 

裏漉しした網を洗うと、サツマイモの繊維がどっさりひっかかっているのが分かります。
裏漉し網はこれまで結構ヤニでべたつくものだったのですが、、50度洗いをしたものだと、べたつきが少ないように思いました。 


■■サツマイモの50度洗いまとめ
■今回試した手法
皮ごと、両端のみ切り落とし50度のお湯に数分(5分くらい)漬ける。
断面は汚れてきたらさすって洗う。
50度洗いしたものを皮付きのまま蒸かす。
使った芋は、安納芋、べにはるか、紅吉、品種不明のホクホクのお芋。

■観察されたこと
・お湯に漬けると、断面から(暫くの間)ヤラピンが滲み出し続ける。
原理は不明。加温されて流動性が増しているのかな?芋が水分を吸うことで樹液(?)が押し出されるのか?

■結果(○:自信あり △:気のせいかも?)
○蒸かしている際の匂いが違う(スッキリした匂い)
○色鮮やかに蒸し上がる(特に表皮近くの部分)
○蒸し鍋の下段のお湯の色が、50度洗いをしないと薄黒いが、洗うと余り色がつかず、べたつきも少ない。
○芋の芯の部分は、50度洗いをしてもしなくてももともと色鮮やかで、味もアクが少ない。
△とはいえ、洗うとややアクが弱まってすっきりした味になったような気がする。
△心なしか短時間で蒸かし上がるような。(芋が水分を吸ったため?)
△しっとり系の芋の場合、よりしっとりに蒸かし上がるような気もする。
○ポックポクの芋の場合、そのぽくぽくさは保たれる(ポクポクの芋がしっとりになる、ということはない)
○厚く剥いた部分を裏漉しすると、裏漉し器のべたつきがやや少ない。 

■結論
皮ごとまるごと加熱する調理法(蒸かし芋、干し芋、焼き芋)をする場合は、50度洗いはする価値があるような気がする。
(皮を剥いてカットして調理するような調理法については、実験していないのでよく分かりません)

苦手なアクが弱まるようですし、これからは50度洗いは干し芋作りとセットにする予定です。
大した手間ではないし。



50度洗いを試してみる前に、随分沢山お芋を蒸かしてしまいました。

梅干し用ザル、1枚目。
結構乾いてきたもの。 

2枚目。
こちらも乾いてきました。 

3枚目、ほか。
こちらは干したばかり。 

干し柿が15個入る箱に詰めてみました。

この1箱で、約700g。
楽天のあるお店だと、安納芋の丸干し芋が、600gで約3000円ですって(送料込み)。
買うと随分高いものですが、作るとほぼタダ。
(苗と、あとマルチの値段くらい)
得したようで嬉しい。

5月末に植え付けて1月に製品が完成、なので、考えてみると長い道のりです。 

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4 コメント

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Unknown (野良)
2013-01-18 14:41:45
 私もホウレン草とかレタスはお湯で洗います。 特にレタスは美味しいように思います。 (ふっくらして歯切れが良い。)
 お芋を買ってきては焼き 焼いては冷凍して 今のところ冷凍室が芋でいっぱいです。あれもお湯で洗えば良かったです。 お芋によっては中がズズ黒いのがあって味も悪いですが効き目があれば有り難いです。
  
Unknown (アケミ)
2013-01-21 09:15:17
すごくたくさんの干し芋ですね!
この間の巻き柿とか、ホントにマメにいろいろしてらっしゃって、いつも感心しています。

(遅れましたが、レスありがとうございました。このブログ、よく読んでいるんですが、コメントは前回が初めてだったか、どうか、私も覚えていないんですよ)
切ってから洗うと (●野良さま~Fujika)
2013-01-23 17:09:13
菜っ葉系をお湯で、なんてすごく以外です。
まだ一度も試していないので、今度やってみます。
お湯洗い後の干し芋ですが、乾いてきてからも、色がやや鮮やかなような気もします。
お湯洗い後の焼き芋は、おなかにガスがたまりにくいような気もします(気のせいかも)。
原理は謎ですが、実験は面白いものですね。
今度、私も切ってから洗うのをやってみます。
のらくらもの (●アケミさま~Fujika)
2013-01-23 17:21:29
こちらこそ、忘れっぽくてすみません。
実はかなり、のらくら者です。ロバートソン・アイに親近感を感じます・・・。

作るのは好きなのですが、片付け系が全然ダメです。
片付かないと、必要なものがすぐ出てこなくて不便です。
今年はDIY系にチャレンジして、棚などを作って、作業しやすい環境づくりをしていきたいです。

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