井上ひさし著「四千万歩の男」の中で、伊能忠敬の歩幅は、90㎝と書いてある。
伊能忠敬と伊能図関連のHPによると、忠敬の身長は160㎝と推定されるので、
歩幅は66㎝くらいだったろうと書かれている。
井上ひさしは、身長が180㎝くらいで、歩幅が90㎝くらいあったのではないか。
と言うのは、私の身長は177㎝、自由歩行をすると歩幅は90㎝強である。
彼は本を書くにあたって、自分の歩幅を測ってみて、90㎝としたのではないか。
しかし、実際に歩測をする場合、90㎝で歩き続けることは現実的でない。
90㎝というのはかなり大股であり、1歩の幅には誤差が出やすい。
私の経験でも、自由歩行の歩き方で歩測大会で「達人」になったことがあるが、
以後、同じ歩き方では、計測に幅がありすぎ、精確さに欠けた。
井上ひさしは、歩測に習熟していたとも思えないので、簡単に歩幅を計測し、
その数値をもって忠敬の歩幅としたのではないか、と言うのが私の推測である。