
ここが忠臣蔵で有名な泉岳寺だ。

赤穂義士の墓がある。

緻密な計画と実行力。

いまならさしずめ、香港警察刑事情報課・監視班の敏腕捜査官にでもなる男たちね。

うーん。話が飛ぶねえ。

香港のクライム・アクション「天使の眼、野獣の街」を観てきたばっかりだからね。

でも、あの映画の主人公は容疑者を捕まえるのが仕事じゃなくて、容疑者たちの監視と追跡を専門に行う捜査官だ。

映画の主人公にしては珍しい部類の人たちよね。容疑者がどこで何をするか、ずーっと監視し続けて、いざ逮捕の段になると手柄は所轄の警察にまかせ、自分たちは消えてしまうんだから。

注意力と記憶力が必要とされる。

そして、何より忍耐力。

まるで俺たちの間のように・・・。

例えがヘン。

その部署へ新任の女捜査官がやってきて、ミスや失敗を繰り返しながらベテラン捜査官に育てられていく。

ん?「ミス」と「失敗」ってどう違うの?

ミス香港で賞をもらったらしいぜ、この新人捜査官を演じている女優は。

話をそらすな!

この映画、ベテランに鍛えられた若者が一人前になっていくっていう古典的な構造の映画なんだけど、画面がスピーディに展開していくんで、まったく停滞することなく最後まで一気に観れてしまう。

上映時間も90分と短いしね。

いたづらに長けりゃいいってもんじゃない。長さと充実感は別だ。

あなたは、スカートの長さと映画の上映時間は短いほうが好きなのよね。

うん、まあな・・・。

鼻の下を伸ばすな!

だって、この新人捜査官、かわいいんだもん。コードネームは「子豚ちゃん」だぜ。短いスカートもはいてほしかったなあ。

そうかしら。どうということもない普通の女の子だったじゃない。

わかってないなあ。監視班の人間は目立っちゃいけないから、わざと地味にしているんだ。

たしかに、この映画の登場人物たちは、男優も含めてみんな職人肌というか地味な役柄だったわね。

スターのオーラを発している出演者がひとりもいない。

香港映画にはよくあることだけど、考えてみれば、この監督ヤウ・ナイホイはもともと脚本家。この地味さは、ふと同じ脚本家出身のアカデミー賞監督ポール・ハギスの「クラッシュ」を思い出させたりする。

別に社会派映画じゃないんだけど、脚本家が映画を監督すると地味っぽくなるってことかな。

派手なアクションも多いのに不思議ね。

通好みの匂いがしてくるってことかもしれないな。

「忠臣蔵」みたいに大衆にアピールする映画はつくれないってこと?

いやいや、とんでもない。そういう意味では娯楽映画の王道とも言える映画だったじゃないか。日本で連続ドラマにでもしてもらいたいくらいだ。

それ、名案!

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