漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
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猛暑後の不眠にたとえば黄連阿膠湯

2022-08-31 | 気持ち・眠り

明日から9月。頑張らなければならないのに、猛暑の疲労が蓄積してるし、眠りは浅い、気持ちに余裕がないし、おまけに肌はシワシワ、カサカサしてかゆい・・・

そんな時には、滋養して潤いを補いながら、ほてりを冷ます漢方がおすすめ。

たとえば黄連阿膠湯。

(効能・効果:冷えやすくのぼせ気味で胸苦しく不眠の傾向のあるものの次の諸症:かさかさした湿疹・皮膚炎、皮膚のかゆみ、不眠症、鼻血)

効能・効果が、不眠と皮膚トラブルって、西洋医学的につながりがない症状ですよね。しかし、何千年もの経験を重ねた中医学によれば、夏の消耗などによる栄養不足は、心と皮膚に現れやすいのです。

からだの全体で、原因と症状を考える中医学。とても理にかなっているし、対策も体にやさしいと思います。

スキンケア対策では、以下もご参考に。

猛暑で肌も干からびる・スキンケアと補陰 - 漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

猛暑で肌も干からびる・スキンケアと補陰 - 漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

外に立つだけでどっと汗がでて、室内では冷房の風に当たりっぱなし。さすがに人の体も干からびます。アスファルトのミミズをふと思い出してしまいました(-_-;)実際、夏の後...

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妊活、まず自分でできること

2022-08-29 | 子宝・妊娠体質つくり

昨日は不妊症Zoom講座で、不妊外来専門病院医師の講演を聞きました。

今、晩婚化による女性卵子の老化と、男性精子の激しい減少は、大問題です。

女性の卵子は35歳を過ぎると劣化が著しくなり、男性の精子数はかつて1億匹前後だったのが今は2000とか3000が普通で1600以上ならOKということになっています。

かつては妊娠を希望して2年間妊娠しなかったら不妊症でしたが、今は1年で、女性が35歳以上では6か月になっています。


(時計草)

そのため今後は、若い世代が健康になることがまず第一ということで

・適正体重に調整する(BMI18.5~24.9、理想は22)

・ビタミンDを補う(牛乳、ヨーグルト、干しシイタケ、シラス、戸外での運動)

・葉酸を補う(モロヘイヤ、枝豆、ほうれん草、ブロッコリー、かぼちゃ、いちご、みかんなど)

・運動する(1週間に150分)

・禁煙、受動喫煙を避ける(ニコチンによりへその緒が収縮して胎児に栄養が届かず流産率が高まる)

・血行改善する

・アルコールを控える(目安はビール250ml ワイン100ml)

・ストレスをため込まない(旅行や趣味を楽しむ)

を勧めています。

もしも、わが子を産んで育てたいと思っているなら、今日から二人で養生を始めてください。

男性も養生が必要です。不妊の原因は男女半々で、女性にはタイムリミットがあることを理解してください。

まだ子供はいらないわ~という人もいますね。そんな人も将来をよく考えてみてください。人生って案外短くて、チャンスはさっさとつかまなければなくなってしまいます。

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めまいその4・「気虚」頭にエネルギーを持ち上げられない

2022-08-24 | 頭痛、めまい、目

疲れてくると、または疲れやすいという人は、めまいをおこしやすいです。

重力に逆らって上に持ち上げる力が足りないと、頭はお留守になり空虚なめまいを起こし、内臓は下垂します。

胃下垂、腸下垂だと胃腸機能が停滞して、食べると胃が張ってもたれたり、軟便下痢などの症状が現れます。

呼吸も浅くなるので、息切れや息苦しさを感じます。

このようなタイプを「気虚」(エネルギー不足)といいます。


(ガガイモの花)

そこで補気する漢方薬で体質改善します。例えば「補中益気湯」は、元気を補いその陽気を上に持ち上げる「益気昇陽」作用があると言われています。

気虚の人はすぐ横になりたがりますが、少しずつでも運動して筋肉をつけることも必要でしょう。筋肉が増えれば内臓が支えられ動きやすくなり、食べたものが利用され、代謝もアップします。

コツコツ続けて体を鍛えてください。


(オシドリ♂のエクリプス・これから美しい繁殖羽になっていく 印旛沼にて)

→頭痛、めまい、目

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コロナ諸症状も漢方で手助け

2022-08-22 | カゼ・インフル・ウイルス

わが薬局は漢方相談中心ですが処方箋調剤もしているので、もっぱら軽症の自宅療養患者ですが、コロナ処方箋対応もあります。(医院から連絡があり、外で薬を受け渡し)すでにほぼ毎日で、コロナまん延しているなあと実感します。

軽症コロナ症状の傾向としては、のどの痛みや発熱に始まり、後半になっても咳など気管疾患が長引きやすく、体のだるさを訴えることが多いようです。


(稲雀たくさん、昨日の田んぼ)

当然、漢方のお客様の家族でもコロナ陽性はあり、ご相談を受けて漢方でフォローもしています。

日ごとに症状が変化するので、症状に対応する漢方薬とコロナ後半の体力回復の漢方薬など、使い分けて対応します。

長引く咳には、漢方薬なら各種あるので(麻杏甘石湯、竹葉石膏湯、麦門冬湯、平喘顆粒などなど)対策の強みです。

後半の体力回復は、まず食べることが大切ですが、発熱時は無理して食べず(安静優先して胃腸に負荷をかけない)、食欲が出てきたら、冷たいものを避け、よく噛んで食べてください。

体力回復を漢方でフォローすると、順調に元気になって喜ばれています。
(ただし、コロナ陰性になるまでは、事前の電話連絡と漢方薬の受け取りは家人などのご来局が必要です)


(昨日の印旛沼、ミサゴがやってきた。その向こうはサギ)

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休日散歩・秋をみつけた

2022-08-12 | 植物&動物

昨日の散歩道。

早い品種では稲穂が黄金色になっていた田んぼです。

スズメも集まってきています。(これはまだ穂が青いけど)

戻ってきたコサギたち(子育てをどこかのサギ山で終えて印旛沼に戻ってきました)

換羽真っ最中のトビ(秋は羽根が生え変わる鳥たち、なので秋は姿がボロボロに見える)

アキノタムラソウにツリガネニンジン

こちらは白花

晩夏から秋に咲く花

それに、ツクツクボウシの声、チョウトンボの舞。

猛暑と言っても、自然はちゃくちゃくと動いているのですね。

日の出がちょっぴり遅くなり、日の入りもちょっぴり早くなりました。


トウモロコシと豚スペアリブのスープを作ってみた

2022-08-08 | 薬膳・食育

関東地方は猛暑が続きます。さらっとしたものしか食べていないと元気を補充できず少々ぐったり。

かといって、こってりしたものだと、食べる前から汗が出て食欲が落ちそうです。

そんな時には、トウモロコシと豚スペアリブのスープ。

トウモロコシ:旬は夏、平・甘 清熱利湿(むくみ、排尿困難)、健脾益肺(疲労、腹張、食欲不振)

豚肉:平・甘・鹹 滋陰潤燥(熱で潤いを失ったとき、空咳、便秘、乳汁分泌不足、病気の快復)

トウモロコシの芯とスペアリブの骨から絶品のダシが出て、塩だけで美味しい。

お腹は温まりますが、体はスッキリします。

・トウモロコシは縦に切って芯をだす。
・スペアリブは、一度ふきこぼしてアクをとり、たっぷりの水とショウガ、ネギ、塩で煮る。
・トウモロコシを加えて、火が通ったらコショウを振って出来上がり。

圧力鍋を使えば火を使う時間を短縮できて、室内も温度が上がらずに済みます。

近所の印旛沼の様子です。奥に飛ぶのはクロハラアジサシ、そしてカワウ、サギ、そして舟上で作業する人。

涼しそうですが、実は蒸し暑いです。

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