漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
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ふわふわするめまい スマホの見過ぎに注意

2020-03-31 | 婦人科・嚢腫・筋腫・更年期

このごろ、めまいの症状を訴える人が増えてきました。

めまいの引き金は、天候の変動だったり精神的ストレスだったりするのですが、

そもそもそのような邪気に振り回されるのはもとの体質が弱いからです。

「めまいは肝にあり、その体質は概ね虚証」と言われ、

気血をしっかり養っておかないと治りにくいのです。

天候も精神的ストレスも当てはまらないという人で、ふわふわするめまいが続き、それも女性の場合、

見落としがちな原因はパソコンやスマホの見過ぎです。

目の周りは毛細血管がたくさんあり、目を使いすぎると思いのほか肝血を消耗してめまいが発生しやすくなります

スマホをしばらく休み、しっかり補血すると元気になります。

補血の漢方薬は人によって異なりますのでよくご相談ください。

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古血を掃除して無月経改善(水蛭)

2020-03-27 | 婦人科・嚢腫・筋腫・更年期

血を吸うヒル(蛭)は生薬名を水蛭(すいてつ)。

え~!と驚かれる方も多いと思いますが、似たところではミミズ(生薬名を地竜)も日本で昔から使われていますね

水蛭は破血逐瘀作用つまり、古血を取り去るのです。古いものが溜まっていると、新陳代謝の妨げになるのですね。

婦人科疾患でもよく用いられ、たとえば子宮内膜の血流が悪いタイプに用いると、生理周期のリセットが良くなって、生理不順、無月経の改善ができます。

妊活でホルモン治療を何度も受けている場合も、古血の掃除をするとホルモン剤の効きがまたよくなったりすることもあります。

循環器系の様々な炎症とか歯肉炎などにもよいようです。

錠剤になったものがありますので簡単に飲めます。

よくご相談ください

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野菜の花がいろいろ

2020-03-26 | 植物&動物

家庭菜園が広がる道を歩くと、野菜の花がいろいろと咲いています

手前はルッコラ、右は紅菜苔でしょうか。その後ろにもアブラナ科のいろいろな野菜が。

これは間違いなくハクサイ

ダイコン

野菜じゃないけどモミジイチゴ

クサノオウ咲き始め

ニワトコも咲き始めました。

アカメガシワの芽吹きが赤い

畑にあるソメイヨシノがずいぶん咲きました

週末は佐倉市あたりも満開を迎えそう・・・なのにお花見は自粛ムード。


春は六淫七情に振り回される・「逍遙散」

2020-03-23 | 春の養生法

イライラ、うつうつ、胃のあたりのつかえ、けだるさ、食欲不振、生理不順・・・

その症状は西洋医学的には、心療内科だったり内科だったり婦人科だったりするのですが、

春はそんな症状が現れやすい時期で、昔から「木の芽時だからね~」と言ったりします。

春は六淫七情に振り回される季節です

六淫とは、風寒暑湿燥火の邪(人の体に悪影響を及ぼすもの)で主に気候変動をいいます

七情とは、怒喜思憂悲恐驚の邪で感情の乱れをいいます

そんなときによく用いる漢方が逍遙散(しょうようさん)です

逍遙とは、きままに散歩する意味で、そんな気分を保てば木の芽も体も、のびのびできるのです。

この逍遙散、主な生薬は柴胡ですが、少量の「薄荷(はっか)」が配合されているのが面白いです。

スーッとする心地よい香りで体内のわだかまりみたいなものが動いていろんなことが解消されるのですね。

香りや味って大切です。

肝の症状を訴える人が増えてきました

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家がどんどん建つとどんどん減るヒバリ

2020-03-20 | 植物&動物

宅地開発中の空き地はヒバリが多い。

だから、家がどんどん建つとヒバリがどんどんいなくなる(悲しい)

かつてはスズメかヒバリか、というくらいうるさくいたのに、もうずいぶん減りました。

冠羽を逆立てて囀るヒバリ

ヒバリの後ろ頭

真上の空で囀っている個体を見上げながら囀っているのです

そばにツグミも。これは♀かな?

こちらのほうが肩のあたりの色が黒くて、たぶん♂

ツグミは温かくなると北へ移動するので、のんきな姿はもうすぐ見られなくなる。

シジュウカラの♀ 桜の蕾も一夜にしてずいぶん膨らんだ

先日のトウダイグサをまた見に行ったら、実が大きくなっていた。

ついでにハナグモも見つけた。虫たちも元気になってきた春。


「肝」の症状を訴える人が増えてきました

2020-03-18 | 春の養生法

中医学の五行学説によれば、春は「肝」に関連する症状が現れやすい季節です

そんなときの食養生は、ここちよい香りや苦みを体に取り入れることです
ハーブや香味野菜、山菜、そして春の花々も柔らかな香りを与えてくれ、体がリラックスします。

以下の症状、思い当たりませんか?
この頃やけにイライラしてるなあと思う人がいたら、散歩に誘ってみたり、なにげに山菜料理をお勧めしてみるのもいいかも。

肝の症状
イライラしやすい、怒りっぽい、我慢できない 
憂鬱感、猜疑心、知らず知らずにため息が出る 
感情が不安定で、正しい判断ができ難い 
気持が落ち着かず眠りが浅い

喉がつかえる、胃がつかえる 
食欲にムラがある、ゲップがよくでる、吐気 
わき腹や肝臓のあたりがつかえる、腹が張る、ガスがたまる 
下痢になったり便秘になったりする

筋肉が痙攣する、ひきつる、知覚麻痺 
目が潤わず乾き易い、目が疲れやすい、視力障害 
目が赤い、目の奥が痛い

月経不順、生理前の不快症状が多い
肩こり、頭痛、偏頭痛、突然の耳鳴り 

肝系の漢方処方は、四逆散、逍遙散、半夏厚朴湯、竜胆瀉肝湯、開気丸、四物湯、杞菊地黄丸、釣藤散、小柴胡湯、柴胡桂枝湯などなどいろいろあります。よくご相談になり漢方を選んでください。

肝血虚だと肝の症状が現れやすくなります、特に女性は「婦宝当帰膠」で補血をしっかりしておきましょう。

春に気持ちがうつうつ

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ヒサカキ(姫榊)の花、ムラサキケマン(紫華鬘)も咲き始め

2020-03-16 | 植物&動物

民家に垣根として植えられているヒサカキ(姫榊)に花がついていた

互い違いに大きい花の木と小さい花の木が並んでいる

よく見ると、小さいほうは雌花だと気づいた。ということは上の二枚はめしべがない雄花だ。

日のほうに向かって葉が並ぶヒサカキは縁起がいいと神事に使われる

神頼みもしたくなる今日この頃

下をみるとムラサキケマン(紫華鬘)も咲き始めた

ちなみに華鬘は仏具


二足歩行って難しい・歩いていないと歩き方を忘れていく

2020-03-14 | 老化・血流

足が疲れやすい、長時間歩けない、ふくらはぎが痛む、足の裏に魚の目ができるなどは、足裏アーチが崩れているかもしれないそうです(今日の読売新聞夕刊より)

足指の運動やつま先立ちがおすすめと書いてあるけど、

足裏アーチが崩れる一番の原因は、足を上手に使っていない、つまり歩き方が足りないってことじゃないかな?

いつも歩いていないと歩き方を忘れてしまう、歩けなくなる。二足歩行って難しい。

 街中で人の歩き方を見ていると、片方をちょっぴり引きずっていたり、足首をうまく使えずペタペタ歩いていたり、太ももを使わず膝から下だけで歩いていたりと、年齢にかかわらず上手に歩けていない人が案外多い。

それをかばおうと姿勢がくずれ、腰が不安定になったり猫背や首が前にでたりしてとても疲れる。
姿勢の乱れは内臓にも反映するのでおそろしい。

わが薬局の漢方相談で、歩いてますか?運動してますか?と尋ねると、
「駅まで15分も歩いてるし、仕事中もバタバタ忙しいので充分運動している」という答えが返ってくることが。

まず、「15分も」は物差しが短すぎるし、バタバタ忙しいのはほとんど運動にはならない

1時間ほど歩いてみるのがおすすめ。

「えー!一時間も!むり~」という人は、すでに二足歩行を忘れかけていると思う。

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一條次郎著「レプリカたちの夜」人間もDNAをコピーし続けるレプリカ

2020-03-12 | 

動物のレプリカ工場に働く主人公は不可解な事件に巻き込まれ、

こりゃ死んだなと思ったら、次の章ではいつも通り暮らしていて、

前に何がおこったか記憶はあるがそのうち考えるのが面倒になって忘れてしまう。まわりの人々もそんな感じ。

いろんな事件事故が次々と押し寄せるが幾度もこれを繰り返す。

面白すぎて読むのが止まらないほどだが、いったいこの話はどこに着地するんだろうと不安になっていたら、

最後にわかった。

人を構成している細胞の新陳代謝はまさにこの物語だ。

「ぷるぷる音頭で震えながら人が溶けていく」描写は寿命が尽きた細胞が死滅する姿だ。

人間は自我や魂を持つ高等生物だと思いあがって一人で生きている気になっているが、

人間もDNAをコピーし続けているレプリカに過ぎないという衝撃的な物語。

生物学的な知識がすごい人だなと感心したら、巻末の参考文献がすごかった

稲垣さんの「生き物の死にざま」の後にこの本に巡り合うなんて運命だ!いやそう思うのも人間の思い上がりか。

どこにも行けない雨の日曜日は読書が進みます~


稲垣栄洋著「生き物の死にざま」

2020-03-11 | 

すべての生き物は遺伝子を伝えるべく最良の仕事をするために死へ向かっている

これは自明のことらしい

だから、なぜ生きるか、どう生きるか、なぜこんなに不幸なんだ、なんて悩まない

しかし死はいつも隣にあり、天寿を全うすることなんてめったにできない

自然を生きようとするものを邪魔するのは傲慢な人間か、はたまた人間をそうさせているのも自然の摂理か。

だけど、最後に稲垣さんは、死はただただ悲しいと述べておられ、胸が熱くなった

稲垣栄洋 1968年生まれ 農学博士 「身近な雑草のゆかいな生き方」など多数

やっと雨が上がり日差しがまぶしい今日、上を見上げたらコブシが満開だった。

 

 


雨が降っても日曜散歩・レンギョウ(連翹)清熱解毒

2020-03-10 | 薬草・生薬

日曜日は小雨。美術館にでも行ってみようと思ったが今はどこも閉館。しかたなく傘をさして散歩する

連翹の蕾が大きくなってきた。眼玉のように見えたのは萼?いや苞かな。

連翹(レンギョウの果実):清熱解毒があり体の上半身の炎症に用いられる 銀翹散などに配合されている

瀉火解毒、消腫散結の効能を持ち、廱瘍腫毒、瘰癧結核に有効で瘡家の要薬とあり、今風にいえば抗菌抗ウイルス作用があるのだろう。

自然のものには抗菌抗ウイルス作用を持つものがいくつもある。抗生物質や抗ウイルス薬も植物から発見されたものも多くあるのだから。 

早咲きの桜

ハナモモも咲き始めた

ジンチョウゲ。雌雄別株で日本にはほとんど雄株しかないらしい

ミツマタ。ジンチョウゲ科 花びらはなく萼筒なんだって。

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キランソウ金襴草咲き始め・ウイルスにも蓋をしたい

2020-03-06 | 薬草・生薬

一雨ごとに淡い緑が伸びてくるなあと、目を凝らしたらキランソウ見つけました

花が咲き始めたところ

調べてみたらこれも薬草で、山野を歩いている時などに虫にさされた時には、茎葉をもみつぶして患部に塗るとよいそうな。

別名を地獄の窯の蓋

怖いウイルスが蔓延しつつあり、これにも蓋をしてくれないかしら

ジョウビタキがヒンヒンと鳴いていた。ここ千葉では冬鳥。そろそろ北へ行くのかなあ。


不思議な形のトウダイグサ・生薬名「甘遂(かんつい)」

2020-03-02 | 薬草・生薬

トウダイグサ(灯台草)が伸びてきました。

この根も生薬で甘遂といい、腹水、胸水、むくみ、便秘などを取り去る働きがあるが、作用が強いので(いわゆる有毒)日本ではあまり用いられない。

花がユーモラスな形をしていておもしろい

緑色の苞の中に、ゼリー状のものがメシベで、受粉すると中央からオシベがのびてくるらしい

実も早々に成長してくる

トウダイグサ科はたくさんあり、タカトウダイ、ナツトウダイ、オオニシキソウ、コニシキソウ、ハナキリン、コミカンソウ、ポインセチアなど、いずれもメシベやオシベそれに実が不思議な形をしている

芸術的な形というか、なんというか、植物の謎はつきないなあ。

昨日はいい天気だった。