漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
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肌トラブルが増える春・排泄をしっかり

2023-04-27 | 肌トラブル・アトピー・美容
今朝の景色です。キビタキが囀り、カケスが数羽で楽しそうに空を舞っていました。
一雨ごとに緑が深くなります。若芽がすくすく伸びる時期。

肌の新陳代謝もスムーズに行われなければならないのですが、うまく排泄ができなかったり、冬の間に停滞していたものが動いて、炎症を起こすことがあります。
いらないものは、汗や排便、排尿、女性なら生理出血など、出るところからどんどん出しておくべきです。

便秘気味なら、下のような漢方薬もあります。
同じ吹き出物や肌荒れでも、生理不順や、疲労で体力が落ちているとか、働きの良い血が不足して肌の潤いが足りなくなっているとか、人によって原因が異なりますから、よくご相談ください。

これはナヨクサフジかな。




生理前のイライラPMS・逍遙散

2023-04-18 | 生理・生理不順・生理痛
近所の田んぼは今、レンゲ畑です。
自然の窒素肥料ですね。

ところで、春はイライラしやすい。
そんな時は、香りのあるものや少々苦みのあるものをメニューに加えるのがおすすめ。
たとえば、ミント、セリ、セロリ、シュンギク、シソ、ゴーヤ、かんきつ類など。
一方、火に油を注いで症状を悪化させやすいのは、辛いものです。合わせてべたべたして味の濃いものは、良くありません。

この頃、PMS(生理前症候群)のご相談が増えました。
急に暖かくなったりすると、体の熱が上昇して脳が興奮しイライラがひどくなりがちです。
上記の食材で気滞を解消すると同時に、漢方薬を利用してみてください。

代表格の漢方薬は逍遙散で、気の停滞を流してやると、気持ちもすーっと収まって不快症状が消えていくものです。
それでも怒りが収まらないというのなら、逍遥散にほてりを冷ます生薬を加えた加味逍遙散にしてみるとよいでしょう。

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春の不眠は酸棗仁湯か

2023-04-11 | 気持ち・眠り
春は「肝」の季節なので春の不眠は「酸棗仁湯」といわれる。

肝の陰血が消耗すると虚火が生じて、煩躁、不眠、多夢、よく目が覚める、動悸、寝汗、頭のふらつき、めまい、口やのどの渇きなどが現れやすい。

陰血を消耗するのは、目の使い過ぎや、不規則な生活、忙しい仕事などで、気づかぬうちに疲労蓄積することだ。おまけに春は頭に血が上ってイライラしやすい。その結果、いざ寝ようとすると深い眠りが得られない。

酸棗仁湯で喜ばれた例としては、海外旅行で十分な睡眠がとれず、やっと帰り着いたのに不眠状態が続いているという若者で、2,3日分でとても良く効いた。また、ふだん帰脾湯を服用し、酸棗仁湯を頓服するととても調子がよいという人もいた。
更年期が絡んでいるなら二至丸、気持ちがそわそわして落ち着かないならミンハオなどのミネラル類と組み合わせるのもよいかと思う。
よい睡眠は元気な体づくりの第一歩だ。
クマガイソウが咲きそろいました
これはジロボウエンゴサク
眩しすぎる陽ざしを避けて、日陰の小道を静かに散歩するのも、消耗した体には良いかもしれません。




やけに口が渇く、手足がほてる:気陰を補いながら積極的に汗をかく

2023-04-03 | 春の養生法
急に暖かくなり、また雨が降ってもムシムシしたり。
すると、気づかぬうちに汗をかきすぎて、思いのほか体液を消耗していることがあります。
たとえば、
・口やのどがよく乾く
・寝汗をかく
・尿量が少ない
・顔や手足の裏が煩わしくほてる
・眠りが浅い
・空咳がでる
などは、気陰不足(潤いとエネルギーの消耗)症状です。
麦味参顆粒』で充填しておきましょう。

(昨日は風が強くてソメイヨシノが一斉に散りました)
また、冬はあまり汗をかくことがなかったので、皮膚の代謝力は落ちています。
なので春は、積極的に運動して自ら汗をかき、上手に汗をかけるよう訓練する季節です。
そうすると、気温変化に体が楽に対応できるようになり、今後、夏バテや熱中症に陥りにくくなります。
(ヤマガラ)
小鳥たちも動きが活発です。

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