小説家、精神科医、空手家、浅野浩二のブログ

小説家、精神科医、空手家の浅野浩二が小説、医療、病気、文学論、日常の雑感について書きます。

官能作家弟子入り奇譚 (上) (小説)

2019-09-21 17:49:59 | 小説

官能作家弟子入り奇譚(1)


由美子が彩子を誘って本格的作家になりたいといったのは由美子の方からであった。由美子は大学を出て、ある宗教団体の雑誌の編集部に入った。が、そこでは由美子は、もっぱら編集の仕事ばかりで、たまに書かせてもらえることといっても教団賛美のことばかりで、もっと自由に自分の思いを書きたいと思ったからである。彩子も由美子と同期で、この雑誌の編集部にいたが、やはり由美子と同じ思いだった。二人はそのことを編集長に話した。作家として世に出るにはいくつかの方法がある。一番いいのは何かの文学新人賞に応募して当選し名が知られることである。が、由美子は、それまで、小説らしい小説を書いたことはなかった。編集の仕事をしているうちに、だんだん自分も書いてみたいと思うようになったのである。情熱はあっても方法を知らない。そこで何とか、どうしたら作家になれるか、編集長に忌憚なく話してみた。すると、編集長は、「よし、わかった」と言った。「作家になるには並大抵のことではできない。何かの文学賞をとるのが一番の早道なのだが、おまえたちはまだその段階ではない。作家になるもう一つの道に名のある大家の弟子になる、という方法がある。売れてる作家は超多忙だから、傘下に入って、取材や、対談の記録などを書けば、確実におまえたちの文が大手の雑誌にのり、名前を売ることができる。それをきっかけに文筆の道へ入るという方法だ。どうだ。やってみるか」と、言うので、二人は、にべもなく、「はい」と答えた。「よし。俺の知人で大家がいるから、紹介してやろう」二人は、「あ、あの。何という名前の先生なのですか?」と聞くと、編集長は、ニヤリと口元をくずし、「団鬼五先生さ」と言う。「えっ。団、鬼五?」二人は顔を見合わせて、キョトンとした。知らなかったのである。「あ、あの。どのようなものをお書きになる先生なのですか?」由美子が、不安を感じて聞くと、編集長はニヤリと笑い、「ふむ。まあ、あれは、何と言ったらいいのかな。まあ、ミステリーロマン、とでも言うべきかな。最近は将棋関係のものも書いているようだが」二人は、ミステリーロマン、と聞いて、ほころんだ。大家と言っても、自分たちには、ハードボイルドや時代物は、ちょっとむかない。ロマンスがあってリアリズムのある現代小説なら、自分たちの傾向にもピッタリである。氏のアシスタントをするかたわら、ミステリーロマン小説の書き方の秘訣、なども教えてもらえれば、これに勝る喜びはない。二人は、「よろしくお願いします」と編集長に言った。編集長は、鬼五に電話で連絡をとり、二人は鬼五の家への地図を渡された。二人は肩を組んで、「わーい。やったねー」と無邪気に喜んでいる。加えて嬉しかったのはイヤな編集長の伸と別れられることである。自分の気に入った若い女にはやたら絡みつく様に言い寄って食事に誘う。断わると仕事で難クセをつけてくる。由美子も彩子もその標的になり、いいかげんに嫌気がさしていた。気の強い由美子は、一度、伸に対し決然とした態度をとったため、伸は由美子にだけは手が出せなくなった。その伸と別れられるのである。二人は子供のように肩を組んで無邪気に喜んでいる。そんな二人を伸は薄ら笑いを口元につくりながら冷ややかに眺めていた。   ☆   ☆   ☆翌日、二人は地図を頼りに、鬼五の家へ行った。ミステリーロマンを書くような人だから、いったいどんな人なのかしら、想像の翼を伸ばして、奔放なことを大きなスケールで、書く人は、本人は、おとなしい、静かな、やさしい人、という傾向があることを二人は、語り合って、キャッキャッ、と修学旅行の女子中学生のように、はしゃぎあった。(さあ。これから、はじまるんだわ。私たちの人生が。すばらしい青春が・・・)屋敷につくと、大柄な男が庭を掃除している。表札には確かに「団鬼五」と書いてあるから、間違いなく、自分たちのこれから師事する作家の家であるはずだ。しかし、屋敷は、新築の大邸宅であるが、周りは、樵の大木が鬱蒼と茂っていて、何か、妖気が漂っているといった感じである。由美子が、おずおずと、その巨漢男に問いかけた。「あ、あのー。ここは、ミステリー作家の団鬼五先生のお宅でしょうか?」と言い、自分たちは作家志望で、鬼五先生を紹介されて、やってきたいきさつを語った。この時、二人は、何か予期せぬ恐ろしさに顔を見合わせて不安を感じ出していた。男は女達をギロリと観察するように、しばし無言で眺めていたが、重い声で、「先生は奥だ」と言った。男に案内されて、大座敷の中を見た二人は、はじめて鬼五をみた。中背で太っ腹に浴衣を着て、黒ぶちの眼鏡をかけ、ムスッと黙っている。ロマン作家というよりは、現実を見据えた実業家、というようなカンロクがある。あるいはヤクザ社会の黒幕。さらには単なるシガラキ焼のタヌキ。巨匠の作家の家というからには、さぞかし著作や蔵書の山というバクゼンとしたイメージをもっていたのだが、戸棚には将棋の駒の模型に、床の間には、何やら値のありそうな日本刀が厳かに飾られている。「先生。作家志望の女性をお連れしました」と言われると、鬼五は、もどかしそうに敷居の前で並んで立っている二人をよそに、「おお。大池。ちょうど退屈していたところだ。一局いこう」と言って、将棋盤に駒をならべはじめた。大池は、弟子志望という重要な用件で来ているのに、声もかけてもらえないで、狼狽している二人に、チラと同情の一瞥を向けたが、親分の言うことにはさからえない。将棋盤を間に対座すると、自陣の駒をならべはじめた。駒がならびおえると、鬼五は意気のいい声で、「よっしゃ。一局十万でいこう」と言う。どうやらこれから賭け将棋をするらしい。十万というコトバが効いたのか、大池の全関心は目前の勝負に吸い寄せられ、哀れな二人の女のことは関心の外へ追い出された。ピシャリ、ピシャリ、と勝負の駒が進められていく。「ふふ。その手でくるか。ならば」と鬼五が一駒指すと、大池も、「なかなか、面白いことを考えますね」と口元をほころばせる。二人は、もう完全に勝負の世界に没入して、将棋のわからない者には、立ち入ることのできぬ、見えざる結界が、二人の周囲にはられている、といったフンイキである。鬼五が煙草を取り出して一服したので、大池も胸ポケットからタバコを取り出し、火をつけた。敷居の外では、由美子と彩子が、寄り添うように、うつむいて、困惑した視線を床に落としている。由美子は、自慢の小粋な、かわいい、ハンドバッグを思わずキュッと握った。その中には、今日、読んでもらおうと持参した彼女の自信作の短編が一つ入っていた。由美子は、「これ、私が書いたんです」といって、恥ずかしそうにそれを差し出し、一心に読まれた後、「うん。すばらしい作品じゃないか」と、言われることを期待していた。いや、必ずしも弟子入りがまだ決まっていないので、相手を見てから、見せるか、どうか決めようと思っていた。別に必ずしも、読んでもらえなくてもいい。由美子にとって、この作品は、お守りのようなものであった。それがこんな予想もしないようなことになろうとは。勝負が中盤戦に入り、さて、これからどう展開するかと、一思案に鬼五が入った時、大池が、「先生。彼女達、困ってますよ」と、さりげなく合図した。鬼五は、やっと気がついた、かのように、はじめて彼女らの方へ顔を向けると、「ボサッと立っててもしようがないだろう。弟子入り、したいというのなら、わしは別にかまわんよ」と、そっけない口調で言って、再び将棋盤に目を戻した。二人は顔を見合わせた後、積極性の点で勝ってる由美子の方が、「あ、あのー。おじゃましてもよろしいでしょうか」と、おそるおそる聞いた。鬼五は、振り向きもせず、うるさいハエを払うような口調で、「そんなこと考えんともわかるやろ」と、つっけんどんに言った。二人は、おずおずと敷居をまたいで、部屋に入ったが、「あ、あの、座ってもよろしいでしょうか」と聞きたくも思ったが、何か言うと、しかられそうな気がして、こわくて、はやくも目に涙を浮かべて立っていると、「ボサッと立っとらんで座ったらどうや」と、いらついた口調で鬼五に言われ、二人は、おそるおそる膝を折って座りこんだ。並んで正座しながらも、二人は、わっと泣き伏したいような不安に何とか耐え、由美子は、お守りの入っているバックをすがるようにギュッと握った。由美子は艶のあるストレートで、彩子は、多少のナチュラルカールがあるがストレートの髪型で、二人とも上下そろいのスーツだった。由美子が、おそるおそる、「あ、あの。お茶をお入れいたしましょうか」と、言葉をかけると、鬼五は、うるさそうに、「いらんわ。よけいな気を使わんでよろし」と、ピシャリと跳ね返す。形勢不利のため虫のいどころが悪いのか、わからないが、ともかく、もう何を言うのも怖くなってしまって、俯いている二人の目からは、はやくも涙がポタリと、おちはじめていた。二人には将棋は全くわからなかった。ただバクゼンとした印象で、頭の回転がものすごく早く、鋭く切れる頭脳を持った男が、日常で使いきってる頭脳でも、まだ有り余った分を余裕で投入している将棋指し、というものが何か、とてつもなく、小説を書き上げることに四苦八苦している自分たちを、言わず威圧してくるような感覚をもたらすのであった。それはプロとして認められるようになれる作家になれるかどうか、と悩んでいる彼女達にとって、世間という壁のようにも見えた。だが、どうやら勝負が見えはじめてきたようで、大池が口元をゆがませて、「へっへへ。先生。どうやら、決まりですな」と言うと、鬼五は、それに答えて、「チッ。大池。おまえは、中盤までは、勝てそうな気を起こさせることもあるのに、詰めは絶対やぶれない。お前には麻薬性がある。お前とやるとストレスがたまる一方だ」と言って、財布から十万出し、大池に手渡した。そして「あーあ」といって、大あくびした。大池は、いかにもつまらなさそうに背もたれに寄りかかっている鬼五をみて、やっと勝負が終わって、鬼五の秘書的役割でもある自分を取り戻すと、あわてて二人の来客を紹介しようと、どなるような大きな声で鬼五に向かって言った。「先生。さっきからお客さんが待ちくたびれていますよ。作家志望で、先生に師事したいと、わざわざ遠方から来られた方ですよ。友、遠方より来るアリ。又楽しからず哉。と、孔子も言っているじゃありませんか」「わしは孔子は好かん。わしは西鶴が好きなんじゃ」「先生。西鶴は哲学者ではありませんよ」「おお。大池。お前も理屈っぽいことを言うようになったのう」そう言って鬼五は豪放に笑った。大池に促されて、ふいと視線を横へ向けると、そこには憔悴した表情の女が二人、さびしそうにうつむいて端然と並んで正座している。鬼五は、やっと気づいたかのように、そっけない口調で、「ああ。あんたらのことは電話で聞いている。わしは別にかまわんよ。たいしたことはしてやれないけど、それでいいならね」と言った。はじめて声をかけてもらったうれしさから、かなし涙が、うれし涙にかわるほどの思いだった。「あ、ありがとうございます。未熟者ですが、何卒宜しくお願い致します」由美子は、両手を前にそろえて、深く床にこすりつけんばかりにお礼の頭を下げた。気の弱い彩子は、由美子の後ろに隠れるようにして、同様にお辞儀した。「君達。何で僕なんかの弟子になりたいと思ったの?」この忌憚ない質問の言葉は彼女達の心の緊張を解き、リラックスさせた。由美子は陽気にしゃべり始めた。「はい。先生はミステリーロマンの巨匠と聞きまして、きっと心温まるヒューマンファンタジー的なものをお書きになっているのだと思い、すばらしいなって思い、私達も雑誌の編集をしているうちに、何か小説を書いてみたいと思うようになったのですが、情熱ばかり嵩じても、いったい自分たちが、どういうものを書けるのかもわからず、ミステリーロマンときいて、一も二もなく押しかけてしまいました」と言って、口元に小さな微笑をつくった。由美子は、「ねえ」と相槌を求めるように振り返って彩子を見た。すると彩子も小さな声で、「はい」と微笑して答えた。ミステリーロマンというコトバから彼女らがイメージしたのは、火曜サスペンス劇場で見るような推理もの、だったのである。彼女らの言葉にうそはなかったが、もちろん政府が発表する、あらゆる白書のように、長所はくまなく述べても、失策は絶対かかない、人間の常の法則は当然あって、名のない作家志望者が文壇に認められるようになるのは至難の技であって、たとえ小説を完成させたとしても、それを大手の出版社に持ち込んでも、投稿原稿は、まとめて捨てられる、というのが出版界の現状なのである。ともかく作家の知名度がある、ということが絶対的な前提条件であって、名のある作家について、対談を書いたりして、自分の名を世間に売るというのが、裏口入学的な一つの方法なのである。いったん名が知られて、コンスタントに書けるポジションを手に入れられたら、むさくるしいオッサンなどは、どうでもいい、利用してポイ、という現代の若者が持つしたたかさを微笑の裏に隠していることは、年のいったオッサンには気づかれない演技ができるという十分な自信は持っていた。が、相手は海千山千の、波瀾にとんだ人生を送ってきて、人間の本心など一瞬で見抜いてしまう鋭い眼光の現実家であるということを彼女らは知らない。小説家というのは、自分のロマンの世界に浸っていて、実社会のかけひきには疎い、という傾向がある、と、たかをくくっていた。彼女らの心は、もうすでに、この老練な現実家によって見ぬかれている。後は体である。彼女らにしてみれば、面接官をだまして、内心舌を出している応募者の心であっても、客観的には釈迦の掌上の孫悟空、というか、すでにクモの巣にかかっている蝶なのである。「君たち、僕の本読んだことあるの?」と鬼五がとぼけた口調で聞くと、由美子は元気よく、「はい。何年か前に、先生の御著書を数冊、読んで、失礼なことですが、タイトルは忘れてしまったのですが、読んだ後、感動で胸が一杯になったことは、はっきりと今でも覚えています」ねえ、と言って、由美子は、隣の彩子に目をやると、彩子もうれしそうにうなづいた。鬼五は口元をニヤリとゆがめた。「あんたたち、作家になるには、よほどの決意が必要だよ。作家なんてものは、自分をすべてを人にさらすようなもんだからね。ある作家が、言ってたけど、街中を裸で歩けるくらいの神経がないと、恥ずかしいだの、何だの、言ってるようじゃ作家にはなれんよ」由美子はキッと真剣な表情になり、「はい。その覚悟は自分なりにしているつもりです。オーバーかもしれませんが、決死の覚悟はできているつもりです。作家になれるのであれば、いかなる難行苦行をもいとわないことを誓います」と決然とした口調で言った。「よし。そのコトバ気に入った。弟子にしてやろう。それと、小説家になるには、感動的なことが起こるのを指をくわえて待っているようではダメだ。どんなことでも進んで体験してやろうという積極さ、が、なくてはダメだ。それと、若い時の苦労は買ってでもしろ、というが、あれは作家には特に当てはまる。そういう覚悟はあるか」鬼五の黒縁の眼鏡の奥からのぞく鋭い視線から少しも目をそらすことなく、由美子は、「はい」と力強く答えた。由美子の頭には、中学の時、教科書で読んだ芥川龍之介の杜子春の弟子入り、のところが意識することなく、思い出されていた。鬼五は、しばし弟子入りが許されてニコニコしている彼女たちをじっと観察するように見ていたが、ついと立ちあがって、書棚から数冊、本を取り出して、「あんたたち、ウソ言っておだててくれんでもいいよ。オレはこういうもんを書いてきた」と言って、彼女たちの前にドサッと放り投げた。なにやら女の顔が妖しい暗いタッチで描かれている表紙である。それは二人にとって、全く未知の種類の本だった。うろたえている彼女達に、鬼五は、「みててやるから、よく見てみろ。お前たちには、わからんだろう。オレはこういうものしか書けんし、こういうものなら、誰にも負けん自信がある。おれは、こういうものに価値をみとめていて、美しいと思っている。お前たちがどう思うか知らんが、イヤなら別についてきてくれんでもいいよ」と言って、傍らに置いて一升瓶の酒をコップに注ぎ、将棋の本を手にして読み出した。二人は、おそるおそる、その未知の雑誌を開いてみた。「あっ」彼女達は思わず絶叫した。表紙をめくると、そこには、グラビアの写真として、一糸まとわぬ裸の女が、後ろ手に縛り上げられ、さまざまな奇態な格好に縛られている写真が、彼女達の目の中に飛び込んできたのである。ヌード写真ならわかるが、これはいったい何なのだろう。江戸時代の拷問のようでもあるが、やたら、愛とか美とかいうコトバがちらかっている。薄暗い部屋で、柱を背に、両脇から黒子のような男が、毛筆で女をくすぐっている写真、天井の梁から吊るされている写真、足を大きく広げさせられている写真、女をあらん限りの方法で屈辱の極地におとしめようとしている、のが、この写真の意図ではあるまいか。二人の顔は紅潮し、同時に得体の知れぬ恐ろしさが二人をおびやかしはじめていて、項をめくる手は震え始めた。さらに彼女らをいっそうおどろかせたことがあった。それは、こういう写真をとられに来る女の心の不可解さ、であり、中には、目を閉じ、はっきりと恍惚にうちふるえている表情の女もいることであった。「ゆ、由美子さん。こわい」内気な彩子が、耐えきれず、由美子の腕をにぎった。由美子とて同様であった。由美子は、この時、はじめて、「いい先生を紹介してやるよ」といった時の編集長の口元が妙にニヤついていた意味を理解した。「グフフ。どうだ。感想は。失望したか」鬼五は、コップ酒を一杯グイと飲み干すと、黒ぶちの眼鏡の奥から、蛇がすくんでうちふるえている獲物を観察するような目で、目前でワナワナ打ち震えている二人に判断を求めた。「と、とても神秘的で、人間の心の奥に潜む闇の部分を追求した、読者をひきつける魅力ある、すばらしい世界だと思います」と、由美子は自分の思っていることと正反対のことを自信に満ちた口調で、きっぱり言った。どんなことがあっても、作家になると決意した自分に言い聞かすように。「お前達は、こういうものを美しいと思うか」鬼五は、将棋の本をおいて、駒をピシャリと将棋盤に打った。「は、はい」由美子は一瞬迷ったが、きっぱり言った。だが、その声は少し震えていた。「よし」というと、鬼五は大池にめくばせし、大池は部屋を出て行った。しばしして数人の男女が大池に連れられて入ってきた。「あっ」と言って、二人は目をみはった。男たちはどう贔屓目にみても、ジェントルマンとはいいがたい、角刈りや、ポマードをふんだんにつけたオールバックで、ヤクザっぽいジャケットに身をつつんで、くわえタバコという姿で、女は、チューインガムをクチャクチャかんだり、「タバコは二十歳になってから」という標語など、せせら笑うかのような感じで、タバコをふかしてニヤニヤしている。髪を染め、ピアスにマニキュアの大原則はもちろんのことである。「な、何なのですか。この人たちは?」由美子は、ヤクザに取り囲まれたような不安から、声を震わせて聞いた。男女共に三人で、ねばつくような視線で、ニヤニヤしながら、楽しそうに、おびえる二人を鑑賞するように、眺めている。咄嗟に由美子は、膝を寄せ合わせ、腿に手をのせた。「何なのですか、だとよ」と男の一人が言うと皆がどっと笑った。彼らはドッカと腰をおろすと、男の一人が、ささやきかけるように鬼五に言った。「先生。たいした上玉じゃありませんか。こりゃ、面白い見物になりそうだ」「上玉。見物」不吉な言葉に、由美子は想像を超えた恐ろしいことが、自分たちの行く手にあるような気がしてきて、カタカタ体を振るわせはじめた。(そ、そんな。まさか。自分たちは作家の弟子入りにきたのだ)由美子は何度も自分にそう言い聞かせたが、不安は募る一方である。彼らは柿のピーナッツやスルメイカをおつまみにコップ酒をあおりだした。「あんたら、作家になるには、どんな試練にも耐えると言ったな」と鬼五に言われて、由美子は消え入りそうな小さな声で、「はい」と答えた。「じゃあ、二人とも、その場で着ている物を全部脱いで裸になってもらおうか」「えっ」由美子は一瞬、我が耳を疑って声をもらした。「な、なぜ、私達が裸にならなくてはならないんですか?」由美子は鬼五に向かって激しく問いかけた。「作家になるには、裸で街を歩くくらいの覚悟が必要で、それはできている、苦労は買ってでもする、って、あんたらさっき言ったじゃないか。あれはウソだったのかい」鬼五はとぼけた口調で、眼鏡をふきながら言う。「そ、それは、精神的な意味の覚悟という意味で言ったつもりです」「だから精神的な覚悟ができていれば、裸になることは何でもなかろう。裸になれないっていうのは、精神の覚悟ができていないってことじゃないか。そういうハンパな精神から決別するためだ。役者の養成学校では、羞恥心を捨て去るため、入学者には皆、裸踊りをさせるそうだぞ」由美子は気が動転していた。「いやです」とは言える立場ではなかったし、そう言ったら、もう来なくていいよ、と、門前払いを受けるだけだ。明らかにこれは意図のある取引である。今、いやだ、と言えば恥をかかないですむ。彼らもまさか襲いかかるようなことはしないだろう。「ゆ、由美子さん」彩子が不安そうに由美子にすがりつく。これは鬼五がつきつけてきた取引だ。今、自分たちが、彼らの酒肴の供覧にたいするならば、大手にのる文章を書かしてやり、作家への道へのチャンスは、作ってやろう、というかけひき。しばし迷った末、ついに由美子は覚悟を決めた。確かにこれは作家になるための煉獄であり、自分は、いかなる苦難からも逃げないくらい、自分の情熱は強いのだ、という自負心が膨らんでいき、由美子は決断した。「わ、わかりました」(2)


そう言って由美子は上着を脱ぎ、ブラウスのボタンに手をかけた。観客達は思わず生唾を飲み、刺すような視線が由美子のおぼつかない手の動きに集中する。それを感じとって由美子の手はカタカタ震え出した。ブラウスのホックを外し始めた時、「待った」と鬼五が大声で制した。垂唾の欲求がまさにかなえられる直前でいきなりさえぎられた欲求不満を訴える視線が、反射的にいっせいに鬼五に向けられた。が、鬼五のいわく有りげなしたたかにゆがんだ口元をみて皆は意を解した。女を辱めることにかけては天才的な鬼五のこと。もっと念の入った方法を思いついたのだろう。「伊藤君。あんたの、作家になろうという志が本物であるということがようく分った。わしはそれを知りたいためにテストしてみたのだ」何はともあれ、由美子はほっとして胸をなでおろした。だが一度脱ぎかけた服をあわてて着直す醜態を見られることもはばかられ、手のやり場に困っている。そんな由美子を後にして鬼五の合図で饗宴は散会となり、皆はゾロゾロと引き揚げていった。「由美子さん。怖かったでしょう。でももう大丈夫よ」温かみのある言葉とともに由美子は背後からジャケットをはおわされた。由美子は、はずしかけたブラウスのボタンをはめ直してから、振り向いて、声をかけてきた少女に軽く会釈した。「あのおじさん。いっつもあんなイジワルして困ったものね。でもあれは言葉の上のイタズラであって本気じゃないから安心して大丈夫よ。今まで本当に脱がされた人なんて一人もいないわ。でもあなたの本気の覚悟には感心したわ。あれほどの覚悟があるのなら、あなたは間違いなく立派な作家になれるわ。ガンばってね」少女の温かい言葉に由美子の心は一瞬のうちに希望で満たされた。心を許せる真の友達をみつけたよろこびから、由美子は少女に取りすがって泣きたい気持ちだった。「あ、ありがとう。無理してやせ我慢してたけど、本当はもう限界だったの。ご恩は一生忘れません。あの、お名前はなんおっしゃるの?」「銀子よ。恩だなんて大げさだわ」少女は快活な口調で笑った。そしてポンと由美子の肩をたたき、「さっ。今日はもう遅いから泊まっていきなさいよ。お部屋に案内するわ。行きましょう」銀子に促されて由美子はハンドバッグをとって、彩子と一緒に大座敷を出た。弟子入り志願初日に泊まることになるとは思ってもいなかったが彼女の心遣いを無にしたくない気持ちでいっぱいで瑣末なことは頭から抜け出していた。それに今度来た時にこの少女が居てくれるかはわからないし、彼女が居るうちに出来るだけ彼女と親しくなっておくのが得策だと思った。案内されたのは六畳の畳の客室だった。きれいに敷かれた布団の上には糊の利いた浴衣があり、旅館に泊まりに来たような感じを起こさせた。由美子のとなりで黙ってモジモジしている彩子をみて、由美子は今日はひとまず帰るよう促した。弱気な彩子には今日の刺激は強すぎた。自分がまずしっかり弟子入りして、彩子の性に合うものかどうかを知った上で誘えばいいと思った。銀子は由美子の手を取って屋敷の中を一通り案内した。洗面所には「由美子さん用」とマジックで書かれた歯ブラシがあった。ダイニングには夕食が一膳用意されていた。昼から何も食べていなかった食欲が急に出てきて腹の虫がグーとなった。思わず赤面した由美子に銀子はことさらクスッと笑って友達の戯れをかけた。「お腹へったでしょう。足りなかったら冷蔵庫にいろいろあるから何でも食べていいのよ」ためらっている由美子の心を慮って銀子は思いやりの語を次いだ。「私、お風呂に入ってくるわ。食器はそのままにしておいてくれればいいわ。何か分らないことや、困ったことがあったら何でも聞いてね」「銀子さん。本当に何から何までありがとうございます。本当になんてお礼を言っていいか・・・」銀子は笑顔を向けて、「由美子さんてすごく礼儀正しくて真面目なのね。友達の間柄でそんな丁寧な言い方してたら疲れちゃうわ。もっとくつろいでいいのよ。自分の家と思っていいのよ。でも初日だからしかたないのかもしれないわね。でもすぐに慣れるわ」銀子の姿が見えなくなるや、押さえきれない食欲から用意された夕食をムシャムシャ食べた。膳を流しで洗ってから歯を磨き、客間にもどった。糊の利いた浴衣に着替え布団に入った。銀子の優しい笑顔が何回も瞼の裏に現われてきて、寝つきのいい由美子をてこずらせた。外では庭に潜む蟋蟀が静かに秋を奏でていた。   ☆   ☆   ☆翌朝、すがすがしい気分で由美子は目を覚ました。銀子に誘われて、いっしょに食事をしながら、「あ、あのー。先生は?」と、申し訳なさそうに聞くと、何か将棋関係の親しい友人に東京に会いに出かけたらしい。「本当にあの人、将棋か相場のことになると他のことは頭から消えちゃうんだから。由美子さんもテキトーにやっていいのよ。いくらか知らないけど、お金も十分あるらしいし。今は趣味で好きなことをやってる身分なんだから」作家の弟子入りというものを徒弟的なもののようにイメージしていた由美子は肩にかかっていた緊張感がまた取り除かれた思いがして笑顔を銀子に向けた。二人は少し談笑していたが、銀子が思い出したように、「あっ。そうそう。昨日の大座敷に行ってみましょう。ちゃんと片付けてあると思うけど念のため」銀子に促されて由美子は笑顔で立ち上がった。新築の豪邸はすべて和式で、廊下は美しい光沢をもち、広い庭には筧まである。だが、銀子に招き入れられて座敷に入った由美子は思わず、「ああっ。」と悲鳴に近い声をあげた。確かに昨日のあわやの悪夢の酒宴は跡形もなくきれいに片付いている。しかしそのきれいな座敷の中央に、かなりの大きさのある、頑丈そうな得体の知れない不気味な木製の器具が、どっしりと根を張るように据え置かれていたからである。それは、四本の脚をもった人の背丈ほどもある大きな木馬の形をしていた。木馬、とすぐに連想されたのは、そうイメージされるよう、馬の首から顔までの部分を示す丸太が、それらしく見えるよう取り付けられていたからである。四本の脚は横木でしっかり固定されており、材質も檜と思われるほど凝ったつくりである。「ぎ、銀子さん。こ、これは一体な、何ですか?」すがるような口調で由美子は聞いた。が、昨日見せつけられた雑誌の写真から、きっと不吉なものに違いないということは十分想像がついた。銀子はクスクス笑って、「わからない?これ、拷問用の木馬よ」「な、何でそんなものがここに置いてあるのですか?」おびえる由美子の質問をそらすように、銀子は木馬を笑顔でいじりながら、「そうね。きっと昨日の宴会で、由美子さんが去った後、あの先生が人に持って来させて、小説を執筆してたに違いないわ。あの先生、小説を執筆する時には、こういう責め具を置いといて、いろいろ空想するんだって。そうすると気分がわくからって。責められる女をかく時は、自分がその責められる女になりきるために木馬に跨いでアヘアへ喘いだりするらしいの。全く変態ね」銀子は木馬のスベスベした背を笑いながら撫でていたが、ふと思いついたように、不安げにおどおどしている由美子に振り向いて快活な口調でいった。「由美子さんは真面目過ぎるわ。由美子さんの強い意志なら、きっと立派な作家になれると思うわ。でも一つ気になることがあるの。あの先生、公式的マジメ人間を嫌ってて、そういう人には冷たく当たるの。あの先生、SMが人類を救うなんておかしなこと言うほどSMに愛着を持っているの。SMって先天的なものでしょうけど由美子さんにはそれがないでしょ。SMが分らないとか、嫌っているとか思われたら由美子さんに不利だわ。逆に、そういう話題が出た時、笑って相槌を打つとあの先生すごく喜ぶの。単純なのよ。それで今思いついたんだけど、ちょっと二人でSMごっこしてみない。SMなんて子供じみたふざけっこよ。はじめ由美子さんが裸になって木馬に乗るの。そのあと、私が裸になって木馬に乗って由美子さんにいじめられるの。どう。やってみない?」この突然の突拍子もない提案に由美子はどう答えていいのか分らず、手をモジモジさせながらおそるおそる木馬の頭に手をのせている銀子を見た。笑っている銀子と目が合うと、とたんに恥ずかしくなってうつむいた。「裸になって」という言葉から裸になって木馬を跨いでいる奇矯な自分の姿がイメージされたのだ。だが無下にことわるわけにもいかない。昨夜からさんざん親切を受けている銀子の、自分のためを思ってくれての提案である。SMという未知の世界に対する恐怖は、ひれ伏してしまいそうなほど怖かったが、ことわって銀子の親切を無にすることは出来なかった。それに銀子のいうことももっともだと思った。昨日あれだけの覚悟をしておきながら、一日たったら跡形もなく消え去ってしまっている精神の弱さも恥ずかしいくらい情けなく思えてきた。幸い、自分たち以外には誰もいないし、相手は思いやりこの上ない銀子である。「由美子さん。作家になるには裸で街を歩くくらいの覚悟がなくてはならない。の精神を誰にも知られず、密室の中で実践できるまたとない好機じゃない?」銀子の言葉にはいつまでもためらっている由美子を叱るような強い語気がこもっていた。由美子の決意は揺るぎ無く固まった。「わ、分りました。やります」由美子は勇気を振るって力強く言った。銀子は由美子の決断を祝福しているような目で微笑した。「何も怖がることなんかないわ。裸になって木馬に乗るだけじゃない。私が先に裸になって乗りましょうか」銀子は木馬の頭から手を離し、ブラウスのホックをはずし始めた。とたんに由美子はあわててそれを制した。いくらあか抜けて、おおらかな性格の銀子とはいえ、恩人にそのような事をさせてしまう原因が自分の怯懦な性格であると思うと良心がとがめた。「ぎ、銀子さん。いいです。私が先に乗ります」そう言って由美子はブラウスのホックをはずし始めた。ブラウスを脱ぎ、あわててスカートも脱いだ。だが気が動転しているため、手が震えて動作がぎこちなくなり、ギクシャクしてブラジャーの後ろのホックを外すのにてこずっている。遊びを真剣に取り組もうとしている人間の滑稽な姿をみて、銀子はクスッと笑い、「由美子さん。マジメ過ぎておかしいわ。おちついて、もっとゆっくり脱いだら。そうだわ。一度休んで深呼吸してみたら」「は、はい」言われて由美子はブラジャーのホックをとの格闘を一次中止して、銀子に言われたように何度か大きく深呼吸してみた。すると確かに気が落ち着いて、ブラジャーを外せた。風呂に入るようなものだと自分に言い聞かせ、パンティーも勇気を出して「えい」と脱いだ。だが、目を上げて銀子と視線があったとき、由美子は思わず赤面して顔をそむけた。その視線は猥雑な好奇心に満ちているように思われたからだ。由美子はその視線から逃げるようにあわてて木馬に駆け寄った。そっと木馬を跨ぐと、由美子は思わず反射的に、「ああっ」と声を洩らした。木馬の高さは爪先がギリギリ床につくだけで女の一番敏感な部分に気色の悪い感覚で木馬の背がめり込んできたからだ。銀子はいきなり由美子の華奢な腕をグイと掴んで、後ろへ回し、カッチリと後ろ手に縛り上げた。「あっ。ぎ、銀子さん。な、何をするの」銀子は答えず、由美子の足元に屈み込み、木馬の背がめり込む気色の悪い感覚から逃れようと必死でつま先立ちしている由美子の右の足首をいきなり持ち上げて、はずれないようにしっかり足首を木馬の横木に縛りつけた。そして、あまった縄尻を木馬の下を反対側に投げて、くぐらせ、左に廻って左の足首も、同様に木馬の横木に縛りつけた。縛り終えると銀子は立ちあがって、手をパンパンとたたいた。由美子は今にも泣きそうなような、すがるような視線を、質問しても答えてくれない銀子に向けている。銀子はクスッと笑って、「こうすれば身動きとれないでしょ。木馬に乗るときは、こうやって手と足を縛るものなのよ」そう言って銀子は木馬の前に腰を降ろした。由美子は全身をブルブル震わせながら、黙って俯いている。「素晴らしいわ。由美子さんて理想的なプロポーションだわ。ウェストも見事に引き締まっていて。何かスポーツしているの?」「テニスをす、すこし・・・」由美子は赤面して答えた。「やっぱりねー。私なんてスポーツなんて全くしないで、甘い物ばっかり食べていたんでブヨブヨに贅肉がついちゃって。うらやましいわ」と言って銀子は自分の腰に目をやって、由美子と比較するように自分の脇腹の肉をつまんだ。「由美子さん、恥ずかしがってるでしょ」「い、いえ。」「ふふ。ウソついても分るわよ。体がカチカチじゃない。それにずっと親指を隠すように、握りしめているでしょ。極度に恥ずかしがり屋の人は例外なくそうするわ」由美子は真っ赤になって黙っている。「由美子さん。夏、海には行くの?」「い、いえ。行きません」「どうして。由美子さんほどの人が水着姿を披露しないなんてもったいないわ」銀子はさかんに由美子の肉体を賛辞する。木馬に乗れば最低限を隠せるという思いもあったが、まさか縛られて、じっくり鑑賞されることになろうとは。これなら木馬になど乗らないほうがずっとましだったと由美子はつくづく後悔した。スラリとした美しい脚を木馬の横木に固定され、体を保つため、量感ある臀部の割れ目を、割り裂くようにグロテスクにめり込んでくる木馬の背に身を委ねるしかすべはないのだ。由美子の心は恐怖と不安でいっぱいだった。銀子が縄を解いてくれなくては、この惨めな状態から自由になることは出来ない。昨夜から、親切にしてくれる銀子。その銀子が嘘をついたり、人を裏切ったりするような人間なんかじゃない。約束通り、これは遊びで、すぐに自分は自由になれるのだ、と思っても、銀子に対する不信感を消そうとするには、苦しい努力が必要だった。自分の銀子に対する不信感は、銀子のような、あけすけな性格の人間は、自分には理解できないからだ、とも思おうと努力した。「人を疑うことほど卑しいことはない」という信念が由美子の良心を苦しめた。そんな由美子に頓着することなく、銀子は笑って、「木馬の由美子さん、て、とっても素敵だわ。「美」ってこういうものをいうのね。女ながら惚れ惚れするわ」「お尻も見事だわ。ボリュームがあって、張りがあって。ウェストの引き締まりも素晴らしいわ」などと、自由の利かない裸の由美子の体をさかんに賛辞する。「ああっ」由美子は思わず悲鳴を上げた。無防備の尻にいきなり手が、張りつくようにあてがわれたからだ。銀子はクスッと笑い、「ゴメンなさい。いきなり触ったりして。由美子さんの引き締まった形のいいお尻をみているうちに、どうしても触れて、その弾力を確かめてみたくなってしまったの」触手はしばらく無動の状態を続けていたが、気づくといつの間にか尻から離れていた。由美子はほっとした。が、それも束の間だった。「あっ」突然の刺激に由美子は声を上げた。「ぎ、銀子さん。な、何をするの?」悲鳴に近い声だった。いきなりピタッと乳房の下半部に、ブラジャーのように吸いつくような触手があてがわれたからだ。銀子はクスッと笑って、「へへ。ゴメンなさい。由美子さん。由美子さんの形のいい、張りのある大きな乳房を見ているうちにどうしても触ってみたくなっちゃったの」そう言って銀子はゆっくり乳房を揉みしだきだした。時々、いきなりキュッと乳首をつままれた時は思わず「あっ。」と悲鳴を上げた。胸といわず、引き締まったウェストや腹、スラリと伸びた大腿に銀子の触手が伸びてくる。「ぎ、銀子さん」「なあに」「こ、こわいの」「何がー」由美子は憐れみを乞うような目で銀子を見た。「ぎ、銀子さん。と、解いて下さるわね」蚊の泣くような声で由美子は、すがるように言った。銀子は相変わらずの無邪気な笑顔で、由美子の肩に手をかけ、「由美子さんてみかけによらず、すごく心配性なのね。これは同意しあった上での遊びじゃない」銀子は、木馬に縛りつけられている由美子の背後に回った。「ゆーびきーり、げーんまーん、うーそつーいたら針千本のーます」銀子は背中で交差されている由美子の小指を自分の小指とからめて指きりゲンマンを子供のように歌った。が、それはひどく一方的な指きりゲンマンに見えた。(これは遊びなんだ。すぐに自由になれるんだ。単なる遊びなのに、それを本気だと感じて、恐れてしまう自分の硬すぎる性格がいけないんだ)由美子は鳥肌の立った体を震わせながら必死に拳を握り締めて、何度もそう自分に言い聞かせようとした。しかし、どう努力しても心の芯に根をはっている生理的な嫌悪感はガンとしてその無理な説得を拒否するだけだった   ☆   ☆   ☆その時チャイムが鳴った。銀子は愛撫の手を止めた。「誰かしら。たいへん。たいへん。つまらない何かの勧誘だったらいいけれど、大事な用のお客さんだったらたいへんだわ。すぐに縄を解くわ。考えてみれば、昼間っからこんな変な事してるのバカみたいね。もう終わりにしましょう。万一、人に見られでもしたらたいへんだわ」と言って銀子は木馬の横木に括り付けられた由美子の足首の縛めを解こうと手をかけた。うーんと腕に力を入れているが、なかなか解けない。「困ったわ。しっかり縛っちゃったもんだからなかなか解けないわ。どうしたらいいかしら。由美子さん」縄との格闘に困惑している銀子を見て、由美子の心に余裕が生まれ、クスッと笑って適切なアドバイスをした。「解くのは後でも出来るじゃない。それより先に早く、ともかく訪問者を待たせちゃわるいわ。大切な用件かもしれないじゃない。留守かと思って帰っちゃうかもしれないじゃない。ともかく先にお客さんを見に行って、その後、解いてね。気持ちが動転していては解けるものも解けないわ」由美子の口調は少し誇らしげだった。緊急時に動転する者に対して冷静沈着な者が感じる優越感だった。「そ、そうね。由美子さんて冷静で頭がいいのね。私って何かバカみたい。こんなきれいで頭のいい人にヘンなことしちゃって。私、何かすごく恥ずかしいわ。これから由美子さんにあわす顔がないわ」じゃ、すぐ行って来るわ、と言って銀子は急いで玄関に向かった。銀子がいなくなって大座敷の中にポツンと一人残された由美子は姿のみじめさとは正反対に、勝ち誇った心地よさの中にいた。これからは銀子と対等に、いや、むしろ自分のほうが上のような雰囲気でつきあえる。SMなんて気持ちの悪いものとは二度と関わらないですむ。そう思うと、時の氏神の来訪者に感謝したいように思った。来訪者とのやりとりが終わったらしく、銀子が戻ってきた。何かソワソワしている。「どうしたの。銀子さん」「由美子さん。言いにくいんだけど・・・」銀子は指をギュッと握りながら立ちすくんだまま言いためらっている。「どうしたの。お客さん誰だったの」落ち着き払った口調で問いただした。「あ、あの。由美子さんの知人で、由美子さんに会いたいっていうの」「な、何ですって」思わず仰天して、悲鳴に近い大声をあげた。「ま、待ってもらって。その間にすぐ縄を解いて」由美子は大あわてに言った。「ええ。応接室で待ってもらっているの。でもすごく熱心で、すぐにでも上がってきそうな様子なの」「な、縄を解いて。すぐに縄を解いてちょうだい」由美子は縛められた体をバタつかせながら叫ぶように言った。銀子は言われて木馬の前に屈みこんで、足首の縛めを解こうとしはじめた。「はやく。はやく」気が動転している由美子が、叱るように命じる。その時、大座敷の襖が開いて大柄の男が無遠慮にズカズカ入ってきた。男はあの、いやな元編集長の伸だった。「やあ。由美子君。ひさしぶり。といっても二日ぶりだが。しかしすばらしい格好じゃないか。はっはは」と、居丈高に笑った。気が動転しているため、どうして伸が何のためにやって来たのか考えるゆとりはなかった。だが、ムシズが走るほど嫌いな相手に、裸で縛められている奇矯な姿を見られることには耐えがたく、ブルブル体を震わせながら背をそむけようと苦しく体をよじろうとしている。一、二分たった。伸は何も言ってこない。顔をそむけていると、一糸まとわぬ裸を伸がニヤニヤ笑いながら、なめまわすような視線で眺めている姿が浮かんできて、激しい羞恥の念が起こってきた。「み、みないで」言っても無駄であると分っていてもつい言葉が出てしまう。だが言って後悔した。かくして、かくせるものではないし、相手は苦しい抗いを見せれば、それを一層楽しむアクドイ性格の持ち主である。由美子は観念して背をよじるのをやめた。見ると仁王のように立ちはだかっている伸の隣に、銀子が、仲良く並ぶように手を後ろに組んで立っている。「しかし、銀子。よくここまで出来たな。よっぽど抵抗しただろう。それとも睡眠薬でも飲ませて、そのスキにやったのか」「ううん。由美子さんの方が自分から木馬に乗りたいって言ったの」「はっはは。そんなことあるまい。お前のワル賢さも相当なもんだ。まあ、ともかく約束しといた礼金二十万円だ」と言って伸はジャケットの内ポケットから二十万の札束を銀子にわたした。「いいの。こんなにもらっちゃって」「夢のような事を現実にかなえてもらって二十万では少なくてすまないくらいだよ」「ぎ、銀子さん。あ、あなたって人は・・・」由美子は腹から搾り出したような激しい恨みの声でキッと銀子に恨みの目を向けた。「ゴメンね。由美子さん。でも善悪って簡単に決められないことじゃないかしら。芥川龍之介も、善と悪は同じものだって言ってるわ」罪悪感のザの字も感じられないあっけらかんとした態度である。「ぎ、銀子さん。う、うらみます」由美子は怒髪天を突くほどの怨念のこもった目を向けた。が、銀子は呑気そうな、あっけらかん顔である。銀子はパタパタと小走りに部屋を出て行き、籐椅子を持って戻って来た。そしてそれを裸の由美子が乗っている木馬の前にドンと置いた。「じゃあ、伸さん。私はこれでおいとまするわ。水入らずの邪魔をしちゃわるいわ」伸に、おう、お役目ご苦労、大儀だったな、と言われて銀子は部屋を出て行った。部屋は伸と縛められた全裸の由美子の二人きりになった。伸はしばし無言で由美子を眺めていたが、抜き足差し足でそっと襖を開けて部屋の外を見た。万一、銀子が外で聞き耳を立てていないか確かめるためだった。銀子がいないのを確かめると伸はほっとした表情になり、ホクホクした顔つきで木馬の前に戻ってきた。(3)


「へっへ。とっぷり楽しませてもらうぜ」と言って伸は由美子の前に用意されている椅子にドッカと座ると、芸術品を鑑賞するように淫靡な視線を由美子の体に投げかけるのだった。伸は、「ふっふふ。いい体してやがる。腰もよくくびれてる」とか、「手を触れることもできなかった君の体を見れるとは男冥利につきる」とかの野卑な言葉を投げかける。が、由美子の両方の足首は木馬の脚の横木に括り付けられ、両手は後ろに縛られているため、身動きが取れない。以前、由美子は伸に食事に誘われたこともあったが、キッパリ断った。いっつも絡み付くような態度で言い寄ってくる伸に、いいかげん腹を立て、上司とはいっても公私のけじめをきっちりつけ、公では従っても、私では決然とした態度をとっていた。それが今では覆うもの一枚ない丸裸で、木馬を跨がされるという惨めな格好を淫靡な視線の前に晒しているのである。由美子は、悔しさ、と、惨めさで口唇をキュッと閉じ、手をかたく握りしめていた。伸は椅子から身を起こし、由美子の間近に屈みこむと、スラリと伸びた由美子の大腿にスッと手を触れた。「あっ」と反射的におぞましい嫌悪が電撃のように全身を走り、「や、やめて」と言って、触れられることから避けようと自由のきかない脚をむなしくバタつかせる。伸は罵詈に頓着する様子も見せず、口元をゆがめて笑い、桃紅色のペディキュアの施された足の踵をつかんで、鑑賞するように、しばしじっと眺めていたが、いきなり足の股を開いて薬指を口に含んだ。おぞましさに、「あっ」と言って由美子は眉を寄せ、顔をしかめて首を振った。伸はついと立ちあがると彼女の真後ろで木馬に跨り、由美子の肩をつかんだ。「や、やめて。変態!!」「ふふ。その気性の激しさも好きなのさ。しかしどこまで持ちこたえられるかな」「だ、誰があなたなんかに」と言いつつも由美子の声はかすかに震えていた。伸は由美子の肉体をこころおきなく楽しむように、くまなく手を這わしてから無防備の胸をそっと手で覆った。粘っこく弄ばれる屈辱は、いきなり暴虐的に揉まれるより辛かった。「ふふ。いつまでガマンできるかな」と言って伸は由美子の胸を徐々に揉みしだきだし、時々、乳首をキュッと摘んでみたかとおもうとまた静かにピッタリ胸の上に手を載せた。「こんなにやさしくしてやってるのになかなか立ってこないな」伸は由美子の反応を調べるような野卑な揶揄のコトバを独り言のようにうそぶいている。由美子はその都度「ううっ」とうめき声を洩らし、首を振った。(いけない。感じてはいけない)と自分に言い聞かせつつも、女のかなしい性がそれと反対の反応を起こしているのを由美子は気づき始めていた。伸は胸から手を離し、攻撃の矛先を女の最も敏感な茂みの部分へと右手を這わせていき、その部分に到達するとまたピタリと覆って、毛をつまんだり、肉をつまんだりした。「どれ。湿り具合はどうかな」と独り言のように言って、茂みの下へ手を伸ばそうとしたので由美子は「あっ」と言って、反射的に腰を引いた。当然、今まで木馬の背にペッタリ乗っかっていた尻がグイッと後ろに持ち上がり、閉じられていた割れ目が開いて、穴まであらわになった。「ふふ。お尻の穴を見てほしいんだね」と言うや、サッと左手の中指の先を、穴にあてがった。由美子は「ああー」と言ってすぐに尻を閉じ合わせて木馬の背に戻した。が、穴にあてがわれた手はのけられない。どころか尻を閉めればよけい意地悪な手を力強く挟んでしまう。伸は穴にあてがわれた中指で尻をチロチロ刺激している。由美子は、「あっ。あっ」と言いながら、この苦しみと戦っている。由美子に穴をさわられた経験などなく、脳天まで突くような激しい刺激に全身をブルブル震わせている。何とかこの苦しみから逃げようと腰を前に出すと、伸は待ってましたとばかり、右手を秘裂にあてがい、中指を女の穴に刺し入れた。前後の穴を塞がれて、後ろの穴をチロチロと耐えられない刺激を加えられ、由美子は尻をギュッとしめ、油汗を流してブルブルと全身を震わせている。「尻の力を抜きな。そうしたらチロチロ刺激するのはやめてやるよ」由美子はそれに従って尻の力を抜いた。肛門を責められることは耐えられなかった。すると、言った通り肛門への刺激は止まった。が、指先は相変わらず穴にあてがわれている。抵抗すればまた耐えられない刺激で責められる。と思うと由美子は伸に身を任すよりしかたなかった。が、肛門に触れられている指の感触は今まで経験したことのない、つらくも甘美な官能の刺激を由美子に与えていた。いつしか由美子の前庭は、粘液が溢れていた。それを感じとった伸は、「ふふふ。さっきの威勢はどうしたんだね。君は僕をこんなにまで愛してくれていたんだね」などと揶揄する。由美子は口惜しかった。憎むべき編集長の伸に、言語に絶する責めを受け、女の恥を晒してしまった自分が死んでしまいたいほど惨めだった。「く、口惜しい」由美子は首をガックリ落としながら一言いった。「ふふ。まだ素直になれねえか。よし」と言って伸は部屋を出て銀子をつれて戻ってきた。(ちなみに銀子の名の由来は、銀行だけは日本で唯一信頼できるもの、との親の信念から掛けられて、つけられたのだった)銀子は何やら小物がいっぱい入った洗面器を持っている。タオルで覆われているので中に何が入っているかわからない。伸がうすら笑いで由美子に近づいて行くと由美子はキッとした目つきで伸をニラミ返つけ、「こ、これ以上、一体、何をしようっていうの」と怨嗟のこもった口調で言う。「別にたいしたことじゃねえさ。もう木馬も疲れたろうから降ろしてやるだけさ。」と言って屈み、木馬の横木に縛りつけられた由美子の左の足首の縛めを解きはじめた。「おい。銀子。お前も手伝え」と言われて銀子は、あいよ、と言って、伸と同じように由美子の右の縛めを解きはじめた。自由になったが由美子は木馬から降りなかった。何をされるかわからず、すくんでしまったのである。「ほら。とっとと降りな」伸にグイと、後ろ手の縄尻を引っ張られ、由美子は木馬を降りた。伸はピシャリと由美子の弾力のある尻を平手打ちし、「ほれ。とっとと歩くんだ」と言って縄尻を取りながらドンと肩を叩いた。由美子は引かれ者のようにおぼつかない足取りで歩いた。尻の二つの肉の房は、余りある量感によってムッチリ閉じ合わされ、歩くたびにもどかしそうに左右に揺れる。つい、それは、たたきたくなる衝動を起こさせる。銀子はその本能に忠実に、意味もなく、ピシャリと平手打ちした。「ほれ。とっととそこに仰向けに寝るんだ」と伸がグイと肩を押して言った。由美子は屈みこんで脚を寄り合わせ、うすら笑いで立っている伸と銀子に憤怒のこもった視線を向け、「こ、これ以上、一体、何をしようというの」と怒気のこもった言葉を投げつける。銀子は洗面器を覆っていたタオルをとると中身をバラバラと由美子の前に落とした。それを見た由美子は思わず、「あっ。あっ」と戦慄の叫び声を上げた。それは30ccのイチジク浣腸だった。20箱個くらいある。「ふふ。わかったろ。お腹の中をきれいにしてやるっていうんだ。うれしいか」こんな畳の部屋で縛られたまま浣腸される、そのおぞましい光景がとっさに頭に浮かび、縄尻を取られているのもかまわず無我夢中で駆け出した。「おい。このアマをおさえるんだ」と伸は銀子に呼びかけた。必死で逃げようとする由美子を伸がタックルして馬乗りにして、取り押さえるが、由美子は必死で脚をバタつかせている。「おい。銀子。あれを持ってこい」「あいよ」と言って銀子が持ってきた物は長さ1mくらいの頑丈な太い樫の棒だった。両端には丸い輪の留金がついている。「そいつを両方の足首に結び付けるんだ」と言って伸は由美子が脚をバタつかせられないよう足首をしっかりつかんだ。後ろ手に縛められているので身をくねらせても起き上がることも、蹴ることも出来ない。銀子は片方の足首を留め金に、しっかり縛り付ける。木馬の時の足首の縛めがすでにあるので、両方の止め金に足首を縛り付けるのは造作もなかった。「へっへっ。こうなりゃもうこっちのもんだ」足の拘束が終わると伸は由美子の体から降りた。伸はさらに両方の止め金の輪に、一本ずつ縄を結びつけると、それを棒の真中のあたりでしっかり結んだ。伸と銀子は顔を見合わせて笑い、二人して由美子をズルズルと座敷の真ん中に引っ張って行った。由美子の目の真上には天井の梁があり、それには滑車が取り付けられている。おぞましい予感が背筋を走った。伸は棒につけた縄を滑車に通すと、「ほーらよ」と言ってヨイトマケのように引っ張った。「ああー」と言って由美子は激しく首を左右に振った。幅1mもある棒で足を開かされて縛られるというだけでも地獄の屈辱であるのに、棒が引き上げられるごとに、曲げていた脚がのばされていき、女の最も羞恥の部分がにっくき敵の前にあらわになっていく。ついに脚がピンと真一文字にまでのばされると由美子は一切を覚悟したように、きつくキュッと目をつぶって顔をそむけた。羞恥のため体がブルブル震えている。目をつぶっているので彼らの視腺がどこにあるのかわからない。「ふふ。手を触れることもできなかった、憧れの君のこんなすばらしい姿を拝めるとは、長生きはするもんだな」伸が嘲笑的な口調で揶揄する。「く、くやしい」口も必死で閉じていた由美子だったがつい言葉が出てしまう。木馬に縛られていた時はまだ、それが隠すものとなれた。しかし今は脚を大きく開かされて、些少の抗いもできないほど高々と足を吊り上げられ、敵の前に胸も前後の羞恥の部分もすべてを晒しているのである。彼らは由美子の体に触ってこない。それがかえって由美子を苦しめた。彼らが自分の恥部をニヤニヤ顔で笑いながら、じっと、そこだけけに視線をとどめている姿が瞑目している由美子の脳裏に想像の映像として、明瞭に映し出されてくるからである。それを思うと意識がそこへ行って由美子の尻は自然とブルブル震えだすのであった。「きれいなピンク色ね。でも毛がじゃまして今一ね。剃っちゃうなら剃るもの持ってくるわよ」「いや。それはいい。鬼五先生の許可なく剃ったら先生にわるいからね」と言い、さらに、「もっとも剃りたい気持ちは山々だがね」と言って二人はクスクス笑った。由美子の顔が真っ赤になる。突然、足先から脳天まで突くような激しい刺激に由美子はビクッと体を震わせ、思わず「あっ」と言って、目を開いてみた。伸が毛筆で由美子の膝の裏を撫でている。「ふふ。毛筆の先が触れたくらいでそんなに反応するなんて君はよっぽど感受性が敏感なんだね。きっといい作家になれる」由美子の全身は痙攣したようにカタカタ震え出した。由美子は「あっ。あっ」と言って激しく首を左右に振り、毛筆の刺激に必死に耐えようとしている。由美子は苦しみに顔をゆがめ、眉を寄せ、油汗を流している。が、伸は頓着することなく、ほこりを払って手入れする職人のように、黙々と筆先をスッ、スッ、と下肢の付け根の方へ這わせていく。目的地に近づいてくると、そこは後回しにするかのようにわざと避ける。「そこは私が受け持つわ」といって銀子が由美子の割り割かれた尻の前に座って伸と同じように毛筆で下腿部を刷いた。伸は立ち上がって由美子の顔の真横に居を移し、首や乳房、臍、わき腹、などの部分を丹念に刷いた。無言で行う神聖な儀式のようなその行為は古の暴君が忠実な部下に行わせている拷問のようにも思え、人形のように弄ばれる屈辱に加えて、人間のもつ業の恐ろしさ、を、わが身で受けているような感覚も起こってきた。活発な由美子にとって物にされるような行為は耐えられなかった。毛筆責めは単なる苦痛とは違う魂の暗部にひそむ妖しい官能を刺激した。ギュッと目をつぶっている由美子の脳裏に、子供じみた悪戯を無言の真顔で黙々と行っている伸の顔が浮かび上がり、それは今まで経験したことのない未知の官能を誘起しはじめていた。少しでも気をゆるすと屈しそうになる自分自身を由美子は必死で叱咤した。由美子は眉をギューと閉め、歯をカチカチ鳴らしたり、食いしばったりしてこの業苦と戦った。が、官能は強靭な精神を裏切った。大きく割り裂かれてあらわになっている由美子の秘裂はいつしか潤いをおびはじめていた。銀子は手をたたいて笑い、「わー。由美子さん。濡れてるわ。由美子さんてマゾだったのね」言われても由美子はどうすることもできない。「うっ。うっ」と、うめきながらこの業苦に耐えるしかない。銀子は由美子の秘裂の粘液をティッシュで拭き取り、「ねえ。伸さん。あんまり同じ所ばかりいじめちゃかわいそうよ。私と交代しましょ」そう言って立ちあがって由美子の顔の傍らに座った。入れ替わるように伸は由美子のあられもなく開かれている双臀の前に戻って座った。責めが一時でも休止されたことに由美子は大きく一息した。が、それもつかの間。由美子の秘裂を筆先が掠めるように擦過したのである。「あっ」と由美子は反射的に声を洩らした。これからされるだろうことが瞬時に予測され、恐怖のあまりに双臀がブルブル震え始めた。再び筆先が秘裂にあてがわれると先端がゆっくりと秘裂に沿って下降してゆく。それが執拗に何度も続いた。(いけない。負けてはいけない)と自分に言いつづけながらも由美子は押し迫ってくる官能に口唇を噛み、目をかたくつぶって耐えていた。「あっ」と由美子は悲鳴をあげた。伸は矛先をかえて由美子の肛門をなぞりだしたのである。由美子は身も世もあらぬ態で首を激しく振り、ブルブルと全身を震わせている。伸は仙骨部から秘裂の上端の女の突起まで、女にとって最も敏感な双臀部の間の谷間をなぞり、それを執拗に繰り返した。いつしか由美子の女の窪地は粘稠な女の液でいっぱいとなり、ついにあふれ出てとまらないまでになった。「わー。すごいわ。由美子さんてすごいマゾだったのね」


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官能作家弟子入り奇譚 (下) (小説)

2019-09-21 17:08:12 | 小説

 


銀子がことさら驚いたような口調で大きな声で言う。銀子は由美子の髪を撫でながら、「きれいな口」と言って指で口唇をなぞったり、頚や胸にやさしそうな接吻をし、「伸さん。あんまり由美子さんをいじめちゃかわいそうだわ」などと真面目な口調で言う。伸は由美子の窪地を硯のように見立て、筆先に女の液をつけては、腿や尻などに塗り付けた。そしてただでさえ、割り裂かれている由美子の双の尻をムズと掴んでグイと開いた。ずっと沈黙を通してきた伸がようやく口を開いて由美子に語りかけた。重いドスのきいた口調だった。「由美子。お前も相当強情な女だな。私はマゾです。許してください。いとしの伸さん。と言いな。そうすりゃすぐにやめてやるぜ」「だ、だれが」由美子は目を開いてキッと伸をにらみつけた。「そうかい。じゃあ、気長に続けるだけだ」と言って伸は再び筆の責めをはじめた。だが由美子が根をあげないので伸はとうとう根負けして、「お前がそうまで強情をはるのなら、しかたがねえ。本当はしたくなかったんだがな」と言って、銀子に、「おい。用意をしろ」というと、銀子は、「オーケー」と言って、さっき持ってきた洗面器の中をゴソゴソあさりだした。「い、一体、何をしようっていうの」由美子がキッと銀子をにらみつけても銀子は聞き流しているかのように、ニコニコしながら由美子の目の前に無造作にバラバラと幾箱もの小箱を放り散した。それを見て由美子は「あっ」と叫んだ。さっき見たイチジク浣腸の箱だった。おぞましい恐怖が由美子を襲った。「や、やめてー」由美子は、張り裂けるような声で叫んだ。「そうよ。浣腸責めよ。本当はこんなことしたくないのよ。でもあなたがどこどこまでも強情をはる以上仕方がないじゃない。かわいそうな人」と、みえすいた揶揄を真面目な口調で言う。銀子は由美子の目の前で箱を一箱ずつ開け、ビニールを破って鼻歌まじりに中身の容器を並べはじめた。不気味な液体で満たされた名前の通りのグロテスクな容器を見せつけられ、由美子はおぞましさにおののいた。由美子は子供の頃から、快食、快眠、快便、の元気な子で便秘などめったにしたことがなかった。一度、便秘したことがあって、母親にイチジク浣腸を渡されたことがあったが、自分でするのであっても、その行為を想像するとみじめでとても出来なかった。代わりに下剤を飲んで通辞をつけた。そのとき以来、由美子は「浣腸」という言葉を聞くだけでおぞましさを感じた。それをこれから本来の目的とは別の意図で他人にされるのである。一体何本入れるつもりなのか。そして、それはどんな刺激を腸に起こすのか。自分は一体どうすればいいのか。彼らは入れた後どうするつもりなのか。そんな連想が次々と起こってきて由美子は体裁も外聞も忘れ、子供のように泣き出したい気持ちになるのだった。銀子は洗面器に浣腸を戻して伸に手渡し、「はい。伸さん。由美子さんの浣腸は伸さんがするんでしょ」と言うと伸はそれを押し返し、「いや。銀子。お前がやれ。俺はとっくりとこいつが浣腸されるときの顔を見てみたい」と言って二人は再び場所をかえた。銀子は由美子の尻の前に座り、伸は由美子の顔の真横にドッカと腰を下ろした。憎みてもあまりある伸。それがこれから銀子に、想像するだにおそろしい責めを命じ、それによっておこる醜態を、感情の混じらない、冷ややかな目で観察しようというのだ。そう思うと由美子は耐えられなくなり、目をギュッと閉じて顔をそむけた。銀子を執行人にして自分は冷静で仔細に観察する検分役になる。そんな風にして、徹底的におとしめようとする伸の嗜虐性に由美子は背筋がゾッとする思いだった。由美子は気丈夫ではあるが、いたって明快、明朗、であり、世の中のあらゆる不気味なもの、恐ろしいもの、理解できないもの、には、生理的嫌悪感を感じてしまうのだった。花を愛し、ハッピーエンドの映画を愛し、そして、蛇をおそれ、ホラー映画をおそれた。ホラー映画を見て気絶してしまったこともある。「か、覚悟はできています。そんなに私をみじめにしたいんなら、すればいいではないですか」由美子は自分の中にある恐怖心に耐えきれなくなって言った。「ふっふ。かっこいい啖呵きって、あとで吠え面かくな」銀子は由美子の臀部の前で伸の開始の指示を待っている。伸は思いついたように銀子に来るよう手招きした。銀子が伸の傍らに座ると伸は銀子にヒソヒソと何かを耳打ちした。由美子には聞こえない。伝令がおわると銀子は、「オッケー」と軽快な返事をして元の臀部の前に戻った。銀子は大きなビニールを由美子の尻の下にくぐらせた。由美子はいつ来るかわからない恐怖に歯をカチカチ噛みならし、尻をブルブル震わせている。銀子が由美子の尻の穴に浣腸器の先をそっとつけた。電撃のような衝撃が由美子の全身を走り、思わず、「あっ」と言って顔をのけぞらせた。足指がギュッと閉め合わされたり、ピンとのびたりしている。管はすぐには入ってこない。筆先の責め、のように穴の周りをかすかな接触で這っている。由美子は錯乱しそうな感覚の中で伸が銀子に伝言したであろうことを理解した。(いきなり入れずに先っぽでうんとくすぐってから入れろ)ニヤついた顔で銀子にそう耳打ちした伸の顔が明瞭にイメージされた。いいようのない激しいもどかしさ、の刺激に由美子は激しくうめき、首を振りながら髪を振り乱して何とか、責め、から逃げようと尻をゆする。が、シカンの先はピタリとついてまわって離れない。時たま離れることもあるが、いきなり遊撃的にスッと触れてくる。銀子がふざけた顔で浣腸器でイタズラしている様子が浮かんでくる。いつ触れてくるかわからない恐怖感。銀子の気まぐれなイタズラにおびえつづけなくてはならない、と思うと由美子は耐えられないほどつらい気持ちになり、いっそ泣き出してしまいたくもなる。だがそれが彼らの、ねらい、でもあると思うと由美子はどんなにつらくても耐えなくては、と思い、後ろ手に縛られた指をギュッと握りしめ、奥歯もギュッと噛み締めた。人間の苦痛はすべて精神の苦痛に帰着する。肉体が苦痛を感じることはない。死刑囚を最も脅かす苦痛とは、いつ死刑が来るかわからない、待つ苦しみであり、それは死刑そのものの苦しみをはるかに凌駕する。だが銀子が加えつづける気まぐれな責めに、肉体も精神もまいりきり、由美子は声を震わせながら、「ぎ、銀子さん。浣腸したいのならすればいいではないですか。わ、私はもう覚悟はできています」と言うのだった。由美子の尻の震えは止まったが、閉じられた目の睫毛はフルフル震えていた。銀子はクスッと笑って、「あら。そうなの。浣腸なんてむごい責め、あまりにもかわいそうだから私ずっとためらっていたの。でも由美子さんがそうまで望むのなら仕方がないわ」と、いかにも真面目そうな口調で言う。そう言いながらも銀子はシカンの先で肛門の周囲をふいに触れる悪戯をつづけている。だが由美子はもう抵抗しようとしなかった。自分が狂態を示せば示すほど彼らは喜ぶのだ。閉じられた目尻が少し潤んでいた。いつの間にか秘裂が粘液で潤んでいる、のを見つけた銀子はことさら驚いたように、「まあ。由美子さん、感じちゃってるのね。由美子さんてやっぱりマゾだったのね。マゾならいじめてあげるのが思いやりだわ」由美子は銀子の揶揄をうけてももう動じなかった。由美子は女だが男以上に負けず嫌いの気性だった。運動会でも、学生時代の部活のテニスの試合でも負けると地面をたたいてくやしがった。「ネバーギブアップ」が人間として最も大切な信条だと思っていた。由美子は自分の精神の、大切にしていたものの一つが折れたのを感じた。銀子はイタズラをやめてイチジクの茎をゆっくり挿入しはじめた。だが銀子はそのまま押し入れようとはせず、ゆっくり入れては戻し、と、何度も往復させ、ついに根元まで入れてしまってもクリクリと容器を指でゆする。おぞましい感覚が由美子の全身を震わせた。だが、由美子が抗いの反応を見せないので、銀子の稚気は少し萎え、素直にゆっくり容器をへこました。パスカルの法則に従って容器の中の液体は由美子の体内へ入っていく。冷たい異物がじわっと体内に広がる感覚に、由美子は「うっ」と声を洩らした。「はい。一本」と言って、ゆっくり銀子は抜き取った。そうして、「はい。二本目」「はい。三本目」と、数えながら、銀子はゆっくりと時間をかけて、液を挿入していくのだった。銀子はイチジク浣腸を合計4本、由美子の体内に入れた。「はい。由美子さん。4本入ったわ。どう。気持ちよかった?」便意を促す激しい苦痛が、起こり始めた。「お、お願い。ト、トイレへいかせて」と言って由美子は眉をギュッとしめ、奥歯を噛み締めて苦痛に耐えている。「おい。銀子」と伸は待ち構えていたように合図した。伸に命令された銀子は由美子の尻の下に敷いてあったビニールをサッと抜き取ってしまった。「な、何をするの?」由美子は驚きと恐怖で大声を出した。恥も忘れ、目をパッと開き、傍らの伸を見た。伸は白いブリキの便器を指ではじいて、コンコンと音をさせ、口元をニヤつかせて、「ふふ。出したくなったらビニールを敷いて、便器をあてがって下さい、とお願いするんだ。そうすりゃそうしてやるぜ。もっともその必要がないんならかまわないがね」なんとひどいことだ、と由美子は思った。無理矢理いうにもおそろしい責めをして、おとしめぬいた相手に哀願の言葉を言わせようというのだ。「だ、たれが」由美子は思わず強い口調で反抗の言葉を投げつけた。あまりの執拗さ、に対する嫌悪感でつい口から出てしまったのだ。「ほー。そうかい。オレ達は必要ないってことかい」と言って伸は銀子に向かって、「おい。銀子。オレ達は必要ないとよ。じゃあ引き上げるとするか」と言う。「そうね。由美子さんがいやがるなら仕方がないわ」と言って明るい口調で、「じゃあ、私達、お昼御飯にしましょうよ。用意は出来ているからレンジであたためるだけよ。そうそう。今から民放で二時間の面白い映画があったわ」「由美子君。君が何を考えているのかわからないが、鬼五先生の家のきれいな畳に汚いものをぶちまけるってのはちょっと弟子として失礼じゃないかね。いくら鬼五先生が、寛大で、心が広いからといっても気を悪くするかもしれないぜ」二人は立ち上がって仲のいい友達のように寄り添って踵を返して歩き出した。伸は、「また会う日までー。会える時までー」などと歌っている。その時、陣痛のような激しい痛みのような苦痛が押し寄せてきた。由美子は顔をゆがませ、「うっ」と言って、括約筋に力を入れた。「ま、待って」二人が障子戸を開けた時、由美子は思わず叫んだ。二人はふてくされたような顔で由美子の顔を病人を見舞うように挟んで両脇に座った。由美子は油汗を流しながら、眉を寄せ、歯をカチカチ噛み鳴らしている。由美子がだまっているので銀子が、「由美子さん。何の用なの。言ってくれなければわからないわ。あなたもお腹が減ったから何か食べたいの?」「お、お願い。お願い」由美子は激しく首を左右に振って言った。「お願い。お願い。だけじゃ、何のおねがいかわからないわ。それじゃ子供と同じよ。何のお願いかはっきり言って」再びおそってきた陣痛に由美子は限界を感じ、口唇を震わせながらコトバを出した。「お、お願い。ビ、ビニールを敷いて、ベ、便器を・・・お、お尻の前に当てて」言いきることが出来ず、由美子は目尻から涙を流した。「ふふ。いいぜ。ただし条件がある」と言って伸はピンと由美子の乳房をはじいた。「こう言ってそれをコトバだけじゃなく、ちゃんと実行するんだ」伸は苦痛に眉を寄せ、恨めしそうに自分を見ている由美子を冷ややかな目で見ながら語を次いだ。「私、伊藤由美子は素敵な伸さんを邪険にふった悪い女でした。これからは伸様の奴隷として何を言われても従う素直でかわいい女の子になります。とな」「そ、そんな」「いいぜ。言わないならそれで」由美子は弱々しい一瞥を伸に投げた。誠実な人間は自分を誠実さで縛ってしまう。約束したことは守らなくてはならないという定理は、誠実な人間にとって定言格率であり、やぶれば罪悪感が起こってしまうのだ。寄せては引く陣痛の、ひときわ大きな波が由美子を襲った。それに耐えかねて由美子はついに決断した。「わ、わかりました。言います」「よーし。証拠にテープレコーダーにとっておこう」由美子が話し出したらすぐに録音ボタンを押そうとして伸はテープレコーダーの集音部を由美子の口の間近に用意して面白そうに由美子の口唇が動く瞬間を待ちうけている。由美子はもう一切を観念していた。目尻から涙が一滴こぼれた。「わ、私、伊藤由美子は素敵な伸さんを邪険にふった悪い女でした。これからは伸様の奴隷として何を言われても従う素直でかわいい女の子になります」命じられたコトバを言い終わると由美子はポロポロ大粒の涙を流しながら咽び泣いた。ひときわ大きな陣痛がおそってきて由美子は銀子に涙に濡れた目を向けて、「お、お願いです。は、はやく」と言った。銀子はいそいでビニールを由美子の尻の下に敷き、尻に便器をあてがった。「はいよ。用意はできたわよ」と言って便器でポンポンと由美子の尻をたたいて用意されている事をわからせた。「ああっ」由美子は断末魔の悲鳴を上げ、今までずっと力を入れていた括約筋の力を抜いた。激しい軋音とともに由美子の体内にたまっていたものがいっせいに噴射し、それは豪雨が屋根を打つような音でブリキの便器にたたきつけられた。すべての日本女性はこの音を同性にも聞かれたくないのでトイレで用をたす時は必ず水洗の音でこの音を修飾する。激しく嗚咽している由美子に伸は、「さあ。もうお前はおれの女だ」と言ってチュッ、チュッ、といたる所にキスの雨を降らした。(4)二人は相変わらず、人形のように由美子の体を執拗に弄んでいる。だが、うつろな表情の由美子は、もはや逆らおうとはしなかった。卑劣なだまし討ちで自分をこんな地獄に落とした憎んでも余りある伸と銀子。しかしそんな伸と銀子に自分は敗北を認めてしまったのだ。どう言い訳しようと拷責に負けて自分の意志で負けを認めてしまったのである。そう思うと由美子は激しい自己嫌悪に襲われた。一度負けを認めてしまった以上、抵抗しつづけるのは醜態でしかない。むしろ彼らがそんなに自分をいたぶる事を望むなら、彼らに全面服従すれば、せめても、いさぎよさ、を示せる。虚ろだった由美子の心はいつしか自責の念でいっぱいになり、涙の中に微笑しつつ、警策を求める修行僧のように、自分の怯懦をとことん打ち据えてほしい、という被虐の気持ちでいっぱいになっていた。幸い自分を罰する準備は整いすぎるほど整のっている。銀子は、相変わらず熱心に由美子の秘部を綿棒で弄っている。「はい。由美子さんのまんカス」と言って銀子は、取り出した垢をティッシュの上に大事そうにのせて、由美子の傍らに置いた。「この機会に由美子さんの体をくまなく、隅々まできれいにしてあげるわ」銀子はそう言って耳掻きで耳垢を取り出した。左右の耳掃除がおわると、銀子は濡れタオルで由美子の体を拭き始めた。銀子は、由美子が抵抗の力を抜いたので、いささか、責めがいを失ったのであろう。「銀子さん」「なあに?」「責めて。責め抜いて」由美子は叫ぶような大声で言った。由美子は観念した硬い顔つきで黙ったまま目をつぶっている。「わー。由美子さん。どうしてそういう心境になったの。教えて。教えて」銀子は拭く手を休めて、目をパチクリさせ、膝組みして、煙草をくゆらせている伸の方を見上げた。銀子はイタズラの手を休めて、額に青筋が出来るまでその理由を考えてみた。だがどう考えてもわからない。銀子は子供のような探求心に満ちた目を伸に向けた。「ねえ。伸さん。どうして由美子さん、こんなに素直になっちゃったのかしら。何故だかわかる?」「ふふ。銀子。簡単なことじゃねえか。俺達の愛撫があまりにも優しくて気持ちよかったからマゾの喜びに開眼しただけのことよ」「うーん。そうかなー」伸の説明があまりにも単純明快過ぎるので銀子は、ロダンの考える人のように拳を顎に当てて、考え込んだ。伸はタバコの煙をくゆらせながら、何かを分っているようなしたり顔でいる。「まあ、ともかく虐めてくれっていうんだから虐めてやろうじゃないか。銀子。うんと虐めてやれ」銀子は何か釈然としない心地悪さが気にかかったが元々耳から口へ、脳を介さず直結する反射機能しか備わっていない。物事を考え出すと頭がオーバーヒートしてきて頭痛が起こってくる。銀子は思考を放擲した。銀子にとって、考えるということは体調を悪化させる悪徳だった。人間は、思うがままに生きればいいという、いつもの信条に宗旨変えした。すると途端に、軽やかな気持ちになり、銀子はどうやって虐めてやろうかと思いながら、とりあえず由美子の足の裏を擽った。が、あまり反応がないので、ティッシュで紙縒りをつくって、すぼまった由美子の尻の穴を押し広げ、紙縒りを深く刺し入れた。括約筋の収縮により、紙縒りはキュッと閉めつけられた。銀子は締め付ける強さを調べるように綱引きした。抵抗の力を抜いて銀子の玩弄に身を任せているうちに、由美子の心に今まで経験したことのない不思議な官能の火が灯り始めていた。それは銀子の巧みな誘導によって徐々に激しさを増していった。由美子の心は、自暴自棄とあいまって、いつしかこの官能を自ら求めることにためらいを感じないまでに至っていた。「銀子さん」「なあに?」「そんな手ぬるくじゃなく、もっと徹底的に責めて下さらない」彼らが求めてきた従順さを自らの意志で示すことで自分の自暴自棄な、無条件降伏の気持ちを彼らに示してやろうという気持ちが由美子にこんな態度をとらせるのだった。だが由美子は言って抵抗を感じなかった。伸は耐えきれなくなったように無遠慮に由美子の顔に足をのせて、息を荒くしながら、タバコを揉み消すように力いっぱい由美子の顔を踏みにじった。「ああっ。いいっ」由美子は被虐の喜悦の叫びを上げた。由美子は伸を愛してなどいない。それどころか今でも毛虫のように嫌っている。その相手に、この様に惨めのどん底に、嬲られ、落とされることに、こんな不思議な悪魔的官能があるとは。驚き、であり、発見、であった。タナトスの誘いかもしれない。悲劇のヒロイン願望の喜びかもしれない。由美子の被虐の官能は、自己の魂の暗部へ内向するナルシズムであって伸に対する服従の欲求の思いなどない。伸は道具に過ぎない。そのことは伸も分っている。由美子は決して人に服従するような人間ではない。しかし、そんなことは伸にとって問題ではない。積年の想いを晴らした法悦境だった。床について自涜する時、いつも想い描き出されてやまないシチュエーションがまさに現実となっているのである。「どうしたの。伸さん。そんなに興奮して」腰を下ろして一休みしている銀子が疑問を問う目を向けた。伸は、はちきれんばかりに隆起したものを時々ズボンの上からしごきながら、相変わらず由美子の顔を力の限り踏みにじっている。伸は肩で息をしながら、「この高慢ちきな女をいつかこうしていたぶり抜いてやりたいと思っていたんだ」激しい興奮のため、伸の声はうわずっていた。「おい。由美子。今の気持ちを言ってみろ」怒鳴りつけるように言った。「ああっ。いいっ。みじめになるのがこんなに気持ちがいいなんて知らなかったわ。もっと虐めて」激しい興奮のため、荒くなった呼吸の中から、押しつぶされた顔の中から叫んだ。「ふふ。男勝りの美人OLレディーもこうなっちゃなれの果てだな」なじりのコトバを勝ち誇った王者のゆとりの口調で、投げかけた。「ああっ。いいっ。もっと言って。みじめのどん底にして」伸は、ふふ、と不敵に笑いながら続けた。「いつか君は僕が食事に誘った時、ことさら皆に聞こえるほどの大声で断わったね。覚えているかね?」「ええ」由美子の脳裏にその時の情景が映し出されて由美子は赤面した。言いたくても言えない、皆の不満を代弁し、悪を懲らしめる正義感から、ゆるぎない勇気で堂々と断わった。それ以来、由美子は男勝りの勇気を持った社員として畏敬の目でみられるようになった。「あの時なんて言った。あの時と同じ感情を入れて、あの時と同じセリフを今もう一度、ここで言ってみな」伸は由美子が言いやすいようにするため、踏みつけていた足をわきへのけた。「あなたのようなしつこい、未練たらしい男は最低よ」由美子は勇気を振り絞って言った。が、声は羞恥のため震えていた。伸は再び、ネコをじゃらすように素足をのせて、足指で由美子の顔をもてあそびながら、「そう。そう言ったね。みんなは驚いて一斉に振り向いたね。君は啖呵を切ってスッと立ち去った。あの時はカッコよかった」落ちぶれた落差の現実の自覚が、被虐の官能を燃え立たせ、由美子は思わず、「ああー」と叫んだ。「もっと言って。もっと惨めにして」由美子は、恥も外聞も忘れ、被虐の官能を貪り尽くすように叫んだ。伸はそれを受けて淡々と語を次いだ。「それが今では、素っ裸で、見てくれといわんばかりに大きく脚を、割り開いている。みんなは君と違い、私の言う事にグチを言わず真面目に仕事している。みなが今の君を見たらいやはや何と思うやら」「ああっ。いいっ。もっと言って」由美子は喜悦の涙を洩らした。「今の気持ちを正直に言いな」「こんな快美な世界があるなんて知りませんでした。私は正真正銘のマゾです。みじめになればなるほど幸せなんです。もっともっと嬲って虐め抜いて下さい」伸と由美子の競演をしばしボーゼンとしてあっけにとられてい見ていた銀子だったが、伸がふと責めの足を止めると、銀子の様子が変である。ペタリと床に座り込み、眉を寄せて自分の胸と秘所をゆっくりと揉みながら切なそうな喘ぎ声を出している。「どうしたんだ。銀子」伸が聞くと銀子は切なげな口調で言った。「な、何だか由美子さんを見ているうちに興奮してきちゃった。私も由美子さんみたいにいじめられたい。ゆ、由美子さんがうらやましいわ」そう言って銀子は、「ああー。由美子さんになりたい」と叫んで自涜の蠕動をいっそう加速した。「ふふ。銀子。お前もMが強いな。いつか素っ裸で由美子と背中合わせに縛ってたっぷりいじめ抜いてやる。お前だけ晒し者にして由美子にお前を鞭打たせるってのも面白いな。ともかく由美子はもうSMの世界の人間になったんだからあせることはねえ。これからは色々なバリエーションで楽しむことが出来る。ともかく今は由美子を徹底的に責める事が先決だ。お前も一人でオナニーしてないで手伝え」伸に言われて銀子は自涜の手をやめて、「わかったわ。じゃ、ちょっと待ってて」と言って部屋を出て行った。しばしして戻ってきた銀子を見て伸は口元を歪めて笑った。「ふふ。似合うじゃねえか」銀子は黒の皮のボンデージルックを身につけていた。極度に露出度の激しいハイレグのTバックで乳房を露出させるために、その部分だけをくりぬいた黒い皮の縁取りだけのブラを取り付けていた。M女をみじめにするために着せるボンデージルックであるが、責め手が身に付ければ極めてセクシーな女王様ルックとなる。皮のTバックが激しく尻の割れ目に食い込み、歩くたびにつらい刺激を加え、銀子はよろよろとよろめきながら伸の方に近づいてきた。尻も胸も丸見えという露出度の刺激も銀子を陶酔させた。銀子は伸に裸同然の姿を見られることに陶酔するようにクナクナと座り込んだ。伸は銀子の肩をつかんで立たせた。「銀子。お前がMの快感を味わいたい気持ちはわかる。出来たら由美子と入れ替わってオレと由美子に責め抜かれたいくらいだろう。だが今は我慢して二人して由美子をいたぶるんだ。今はお前が女王様となって由美子いたぶり抜くんだ。オレがお前の恥ずかしい姿をとっくり観賞してやるから」「わ、わかったわ」と言って銀子は由美子の傍らに置いてある籐椅子に座り、由美子の顔に足をのせて顔を踏んだり、足指で鼻を挟んだりしていたが、耐え切れなくなったようにバッと椅子から飛び降りて、縛められて仰臥位に寝ている由美子に覆いかぶさり、強く抱きしめて、「ああっ。由美子さん。好き」と叫びながら口唇をあわせて貪るような激しい接吻をした。銀子は由美子の首筋から胸へと全身に接吻した後、さかんに胸を擦りつけ、乳首を擦り合わせて、「ああっ。いいっ」と喜悦の声を漏らした。最も敏感な所が触れ合うもどかしい官能の刺激から、乳首はみるみる屹立していった。乳首が触れ合うことによって由美子の乳首も自然と屹立していき、由美子は恥ずかしさから、「ああっ。銀子さん。やめて」と叫んだ。銀子はほてった顔で由美子を見詰めながら、「好きなの。由美子さん」と言って、口を閉じさせるように無理矢理口を重ね合わせた。Tバックのハイレグが開いて、銀子はそれをことさら伸に見せつける様にしている。そうすることによって伸から見られる屈辱の被虐感を求めようとしている。伸は銀子の被虐願望を満たしてやろうと思って、「ふふ。銀子。尻も胸も丸見えだぜ。由美子とたいして変わりないぜ」と揶揄した。銀子は、「ああっ。伸さん。いいっ。もっと言って」と侮蔑のコトバを求めた。「お前も素っ裸にして由美子の隣に吊るしてやろうか」「お願い。そうして」「ふふ。二人仲良く並べてたっぷりいじめてやるぜ」「お願い。そうして。伸さん」「それがお前にとって一番望むことだろう」「そ、そうよ」しばし銀子の被虐のまじったレズ行為を見ていた伸だったが、何か思いつたらしく、吸っていたタバコを揉み消して、「仕方ないな。銀子。よし。いい事を思いついたからちょっとこっちへ来い」と言った。銀子は陶酔の余韻で顔を火照らせながら、一時、由美子の愛撫を中止して立ち上がって、酩酊者のように千鳥足でふらふら伸の方に歩いていってペタリと座り込んだ。伸は銀子をつかみ寄せてしばらくヒソヒソと耳打ちした。銀子は聞きながら、「ウンウン。なるほど。なるほど」と相槌を打った。そしてソロソロとまた由美子のところに戻ると、不安げにおびえている由美子に優しい眼差しを向けた。「由美子さん。すばらしい吉報よ。今、伸さんと相談したんだけど、由美子さん、自由になれるわ」「ど、どういうことですの?」由美子は不安げにおそるおそる聞いた。「私が由美子さんの身代わりになるの。そして由美子さんにいじめられるの」「な、なぜ、そんなことをするのですか?」由美子は強い疑問から激しく聞き返した。「由美子さんもMの快感はわかったでしょう。今まで上の立場だった人が逆転して相手にいじめ返されてみじめのどん底になる事がMの最高の快感なの。私も今、Mの気分が最高に盛り上がっているから、今までいじめていた由美子さんに徹底的にいじめ返されて、Mの快感を味わいたいの。由美子さんが伸さんと二人がかりで私をいじめるの。伸さんも今まで味方だったから、裏切られて二人がかりでいじめ抜かれると思うとゾクゾクしちゃうわ」銀子は目を輝かせながら語を次いだ。「でもひとつ条件があるわ。それは由美子さんがSになりきって情け容赦なく徹底的に私をいじめてくれるってこと。由美子さんはMは身につけたけどSはまだ経験がないでしょ。由美子さんの優しい性格ではSになりきるにはきっと強い抵抗を感じると思うの。でも由美子さんは元々、気性が強いし、感性が深いからきっと決断できると思うわ。鬼五先生に気に入られるにはSMが完全にわかってなくちゃダメだわ。由美子さんはMは身につけたけどSはまだ知らないでしょ。それじゃあ片手落ちだわ。これはSMを理解するための煉獄よ。どう? Sになりきって私を伸さんと一緒に徹底的にいじめてくれる? それが条件よ」ねえ、伸さん、と伸に目を向けると伸はおもむろに肯きながら、「ああ。そうだとも。SMの面白さってのは逆転の面白さなんだ。伊藤君。君はMの喜びは味得した。しかしそれではまだ半分だ。今度はSの喜びもうんと味わうがいい。今まで銀子にさんざんいじめられてきた仕返しをするいい機会じゃないか。Sになりきるのも勇気の要ることだぞ」と説教的な口調で言った。由美子は突然の突拍子もない申し出にどう対応したらいいか分からず、ためらいの目を銀子に向けている。銀子もしばし黙って由美子を見詰めていたが、少し弱気な口調で、「でも」と言って切り出した。「でも、由美子さん。私、一抹の不安があるの。由美子さんを自由にしたら逃げちゃうんじゃないかって。由美子さんは体格もいいし、スポーツもしてるから本気になって逃げようとしたら私たちが二人がかりになっても止められないと思うの。それで、由美子さんが自由になっても逃げないでSになってくれるという確証がほしいの」「確証ってどうすればいいのですか」「由美子さんの意志でSになって、私をいじめることを誓って。由美子さんは誠実な人だから自分の意志で言ったことは誠実に守る人だわ」ためらっている由美子の決断を促すように銀子は強い口調で畳み掛けた。「由美子さん。道は二つに一つよ。Sになって自由の身になって私をいじめ抜くか。それともこのままいじめられつづけるかよ」銀子は決断を迫る真剣な眼差しを由美子に向けている。しかし銀子の言う事は信用しきることが出来ず、何と言っていいか分からず、眉を寄せて当惑している。銀子は由美子の返事を黙って待っていたがいつまで待っても答えが来ないので由美子の肩をポンと叩いて笑った。「やーだ。由美子さん。カンタンなことじゃない。何も悩む事なんかないじゃない。自由になれるのよ」銀子の屈託ない笑顔を見ていると、これが夢ではない現実だという実感が徐々に起こってきた。銀子の言うことも筋が通っている。何度もだまされつづけて猜疑心に凝り固まっていた由美子だったが、地獄の責めから解放されて、自由になれるという夢に、もう一度だけ賭けてみようという気持ちがだんだん強まっていった。由美子は決断した。「わ、わかったわ」「じゃ、言って。女王様らしく、堂々と強気の口調で。それと私に対するいじめの脅しと、何か命令することがあったら言って」銀子は目を輝かせて催促する。由美子は何か違和感のおかしさを感じて内心で笑いを漏らした。普通、人にものを頼むときには謙虚に恭しく頼むのが当然の礼儀である。しかしSMでは不遜な態度で命じることが相手に対する礼儀なのである。由美子はこれはいよいよ本物だと確信して、ほっと一安心すると同時に今までだまされ続けてきた銀子に対する憎しみが沸々と湧いてきて、どうしようもないワルガキを叱るような口調で落ち着き払って堂々と言った。「ぎ、銀子さん。よくもだまし討ちにして散々もてあそんでくれたわね。でももうおしまいよ。これからは私が女王様よ。今までいじめられた分、徹底的にいじめ抜くから覚悟おしなさい」銀子は子供のように舞い上がって喜び、パチパチ拍手した。「わー。ステキ。上出来だわ。ねえ。伸さんにも何か命令して。由美子さんが女王様で、伸さんはそれに従うしもべになるのよ」ねえ、伸さん、と言って伸の方に振り向くと、伸は、「あー。そうだった。由美子女王様。何か命令して下さい」と言って正座して丁寧にお辞儀した。由美子はもはや安心しきっていた。何かヘンテコな感覚におかしさを感じつつも、女王様の喜びを感じ始めていた。元々、気性の強い由美子である。縛めが解かれて、女王様の立場になったら、今までさんざん自分をいたぶり抜いた銀子を徹底的に懲らしめてやろうと思った。由美子はスポーツで鍛えられた丈夫な体格と体力を持っている。一方、伸は男とはいえ、だらけた生活で、貧弱で腹だけ脂肪のついたふやけた体格である。自由の身になれば逃げることも出来るし、伸を取り押さえることも出来る。そう思うと由美子は伸に対しても女王の優越を感じて、得意な気持ちになってあしらうような口調で伸に命じた。「伸。さあ。このどうしようもない不良少女を平手打ちしなさい」言われて伸は、「はい。由美子女王様」と恭しく返事して、「おい。銀子。こっちへ来い。」と怒鳴るように命じて銀子を呼び寄せ、「この不良少女め」と言って、銀子の頬を二、三発ピシャリと平手打ちした。銀子は、「ああー」と叫んで床に倒れ、「ああっ。いいわ。由美子さん。私にも何か命令して」と叫んだ。由美子はもはや女王様になった喜びで有頂天になっていた。「銀子さん。私の拘束を解きなさい。奴隷の分際で何て事をするんです。さっさと早く解きなさい」由美子は銀子に高圧的な口調で命令した。由美子は銀子が当然あわてて駆け寄ってきてペコペコ頭を下げながら、縛めを解く姿を想像して余裕で待っていたが、時間が経ってもその気配がない。由美子はだんだんイライラしてきて、「さあ。早く解きなさい。のろのろしているとお仕置きが重くなるわよ」と言った。だが、お通夜のようにシーンとして動きがない。「ど、どうしたの。どうして解かないの」起きるべき事が起こらない疑問から由美子はあわてて声を大に聞いた。銀子は無言で立ち上がって由美子の傍らに座ると、悄然とした表情で由美子の顔をまじまじと見詰めた。「由美子さん。正直に言うわ。これはあなたの人間性を試すテストだったのよ。由美子さんは自分が助かるためなら人を犠牲にしても何とも思わない人間なのね」「な、なんですって」由美子は真っ青になって大声を張り上げた。「私達、あらかじめ相談しておいたの。もし由美子さんが人をいじめる事など出来ないと、きっぱり断ったら自由にしてあげようって」ねえ、伸さん、と言って伸の方に視線を向けると、腕組して黙視していた伸は重たげに口を開いた。「ああ。そうだ。君は自分が助かりたいためなら人などかまわない人間なんだ。君の正体がわかったよ。そういう人間にはお仕置きが必要だな。こんな事になってしまったのも君のそういう業の深さに対する因果応報の結果なんだよ」伸はしみじみとした口調で語った。「由美子さん。残念だわ。私、心の中では、由美子さんが断ることを祈るような気持ちで望んでいたのよ。由美子さんは仏様のようにやさしい心を持っていると思っていたの。人の苦しみを自分が引き受けるような。でも、そんな自分だけよければいい、ずるい人間だったなんて。ゲンメツだわ。少しお仕置きが必要なようね」「だ、だましたのね。あなた達の言っている事は全部ウソだわ。あなたたちはわたしを辱めて、いたぶりたいだけだわ」由美子は柳眉を逆立てて、全身をブルブル震わせながら大声を張り上げた。銀子はそんな由美子の訴えなど、聞く耳など全く持たない、といった様子で籐椅子に腰掛けて、由美子の顔を遠慮なく踏みつけて、タバコを揉み消すようにギューギュー踏みにじった。「どう。由美子さん。今の気持ちは?」と、冷ややかな口調で聞くと、由美子は眉根を寄せて、「ああー」と叫び、「く、くやしい」と言った。「全然反省の気持ちが無いようね。それじゃあ仕方がないわ。お仕置きね」そう言って銀子は蝋燭を取り出すとライターで火をつけた。ゆらめくことなく不動のまま点りつづける紡錘形の炎は不気味な様相を呈している。「な、何をするの?」一心に炎を見ていた由美子は恐怖感に耐え切れなくなって声を震わせて聞いた。銀子は答えず、無言のまま由美子の胸の上で、ゆっくりと蝋燭をかたむけた。炎に熱せられた蝋涙がポタリと由美子の胸に滴り落ちた。蝋涙は肌に当たると、持っていた熱を一気に体に移した後、鳥の糞のように体にこわばり付いた。「熱いー」由美子は反射的に声を張り上げて体をブルブル震わせた。「ぎ、銀子さん。やめて。お願い」由美子は叫ぶように哀願した。が、銀子は聞く耳を持たないかのごとく、由美子の体のあちこちにポタリ、ポタリと蝋涙をたらしていった。由美子は蝋涙が当たるたび、「あっ。あっ」と叫び声を上げながら後ろ手に縛められた不自由な体を右へ捩ったり左へ捩ったりしている。由美子の体はみるみるうちに蝋粒で埋まっていった。蝋の熱さに加えて、いつ終わりになるか分からない不安感から由美子は弱々しい目を銀子に向けた。目は涙で潤んでいた。銀子はしてやったりといった得意顔になり、ニヤリと笑い、「ここを焦がすのもいいわね」と言って、内太腿にポタリと一滴たらした。蝋は雨雫のように女の一番敏感な所へとソロソロ伝わっていった。由美子は「ここ」の意味がわかって、恐怖で真っ青になった。由美子はもう恥も外聞も忘れ、「ぎ、銀子さん。許して。銀子さんにとってしまった失礼な態度は心よりお詫びします。何を命じられても素直に従う奴隷になります。で、ですから、ど、どうか、もうこれ以上は許して下さい」と言ってわっと泣き出した。銀子はニヤリと笑い、「じゃ、ちゃんと奴隷の宣言をして」と言って蝋責めを一時中止して、由美子の顔を見つめた。手には炎のともった蝋燭をしっかり握っている。言わなければその炎で熱せられた蝋が再び降りかかってくるだけである。そう思うと由美子はもはや逃げ場のない絶望感に襲われて、咽び泣きながら、銀子が満足するような誓いのコトバを述べた。「私、伊藤由美子は奴隷の分際で銀子女王様に、この上ない失礼な事をしてしまいました。これからは銀子女王様の忠実な奴隷として、銀子様の命じる事にはすべて従います。私のしてしまった失礼な言動に対してうんとお仕置きして下さい」銀子は蝋燭の火をフッと吹き消して床に置き、「上出来。上出来」と言ってパチパチ手をたたいた。由美子は蝋燭責めが中止されたことにほっと一安心するとともに、元のMの立場に戻ってしまったみじめさに打ちひしがれて、顔を横に向けた。銀子は由美子を元気づけようと笑顔でやさしく語りかけた。「ふふ。由美子さん。奴隷になっても少しは反抗してもいいのよ。そうした方がいじめがいがあるわ。今の気持ちを正直に言って」このコトバは少なからず由美子を元気づける効果があった。由美子は今の思いを正直に感情を込めて言った。「く、くやしいわ。銀子さんの罠にはまって、こんなみじめな目になるなんて。くやしくて、くやしくて、仕方がないわ」「そうそう。それでいいのよ。ふふ。由美子さん。同性にいじめられる気持ちはどう?」と言って由美子の顔を遠慮なくグイと踏み付けた。「ああっ。みじめだわ。男の人より同性にいじめられる方がずっとみじめだわ。く、くやしい」銀子は、ふふふ、と笑い、どっこいしょ、と言って、由美子の顔にドンと尻をのせた。顔に尻をのせられるというこの上ない屈辱と、のしかかる銀子の体重の辛さに由美子は、「ああー」と叫んだ。銀子は、「あーあ。一休み」と言ってタバコを取り出して一服した。時間がたっても銀子は降りないので、由美子は耐え切れなくなって、「ぎ、銀子女王様。お許しください」と心を込めて哀願した。何度もだまされつづけて、憎みても余りある銀子。その銀子に顔を椅子の様にされて尻をのせられるという屈辱をうけても、その苦しみからのがれるには銀子に心を込めて哀願して、銀子の気まぐれにすがるしか道は無いのである。人間的なプライドにしがみつこうとすればするほど余計みじめになるだけだと思うと、由美子はもうみじめのどん底に落ちてやろうという開き直りの気持ちになった。そして何度も許しを乞うているうちに再び由美子に被虐の官能が芽生え始め出した。心を込めた由美子の哀願に心を動かされたのか、銀子は立ち上がって籐椅子に腰掛けた。「お、お許し下さって有難うございます。銀子女王様」言って由美子は抵抗を感じなかった。むしろ許されたことに心からの感謝を感じた。銀子は余裕の笑顔で由美子を見ていたがヌッと足を突き出して由美子の口に押し当てた。「さあ。足の指を一本、一本ていねいに舐めて、きれいにするのよ」「はい。銀子女王様」由美子は恭しく答えると言われたように銀子の足指を小指から一本ずつ口に含み、丁寧に舐めた。人間の足を舐めてきれいにするという最悪の屈辱にも由美子は抵抗を感じなかった。むしろ被虐の官能を求めるように、貪るように一心に足指をしゃぶった。「ふふ。由美子さん。マゾの喜びを感じてるでしょ」由美子は答えられなかったが、顔は赤面していた。銀子はグイと由美子の顔を力いっぱい踏みつけた。「ああっ。いいっ。銀子女王様。もっと強く踏んで下さい」「ふふ。男勝りの由美子さんもこうなっちゃ成れの果てね」「ああっ。いいわっ。銀子女王様。もっと言って。みじめにして」由美子は何もかも忘れ被虐の喜悦の頂点に登りつめていた。伸は少し離れた所でタバコを吹かしながら胡坐をかいて二人の様子をSMショーを見物するように眺めていたが、銀子に、「伸さんも来なよ。今、由美子はマゾの法悦境にいるんだから」と促されて、「おう。そうだったな」と言ってスッと立ち上がると銀子と向かい合わせになって由美子の顔を見下ろした。顔は銀子に踏まれて歪み、眉根が苦しそうに寄っている。伸も遠慮なく由美子の顔を踏みつけた。二人は被虐の陶酔にひたっている由美子を、顔を踏んだり、足で乳房を揉んだり、鼻をつまんだりと、散々いたぶり抜いた。(5)外はもう夕闇が迫っていた。「このくらいしておけばもう逃げる気も起こらんだろう。今日は俺の人生で最高の一日だったよ。じゃ、おれは帰るから」と銀子に言って伸は帰っていった。銀子は由美子の下肢を吊り上げていた縄を下ろし、由美子の足首に取り付けられていた樫の棒も取り外した。全裸で後ろ手の縛めだけとなった由美子の足首を、「痛かったでしょう」などと同情的な口調で言いながら、銀子はぬれタオルで丁寧に拭いた。由美子の両足首は長時間の拘束のため、くっきりと縄の跡がついていた。由美子は長時間におよぶ言語に絶する拷責の疲れから、もう何をする気力も持てないといった様子で畳の上に体を横たえている。足の拘束が無くなったのだから、銀子のスキをうかがって、屋敷から逃亡しようと駆け出すことは出来る状況である。しかし由美子に、もはやそんな気力はなかった。仮に逃亡できたからといって何になろう。もう元の職場に戻ることも出来ないし、「鬼五の弟子入り」もおしまいである。一人でコツコツ小説を書いて新人賞に応募して入選する、などして、作家と認められるようになったとしても、伸や銀子は今日のスキャンダルのことを世間に公表するぞ、などと言って由美子を脅迫してくるだろう。もう自分は、恥ずかしい思いをしながら、鬼五の弟子として作家を目指すしか道はないのだと、畳にうち伏しながら思っていた。言語に絶する辱めを受けても由美子の作家を志す情熱は少しも衰えていなかった。伸や鬼五の計略にまんまとはまった悔しさはあったが、あれだけの辱めを受けて、それを受け入れてしまった以上、もはや失うものは何もなくなった。むしろ、全てを晒し、全てを受け入れてしまったことは由美子に作家としての成長を皮肉にも起こしていた。鬼五の罠にはまった事は悔しくはあったが、実際、鬼五の言った通りだったのだ。そう思うと鬼五の作家としての巨匠、巨魁、巨根さにあらためて畏敬、畏怖の念を感じるとともに、もう毒食らわば皿まで、といった心境になって、何としても鬼五について作家になりおおせてみせる、という負けじ魂が沸き起こってくるのだった。由美子が逃げる気配を見せないので、銀子はクスッと笑い、「とうとう由美子さんも決断がついたようね。よかったわ」と言って部屋を出て行った。由美子は神経を休めようと、目を閉じた。由美子は拷責の疲れから、いつしか眠り込んでいた。   ☆   ☆   ☆ 四方からの騒々しい声で由美子は目を覚ました。周りを見て、由美子は驚きと恥ずかしさから、すぐさま身を起こして立て膝でピッタリと脚を閉じ合わせた。何と昨日とまったく同じ顔ぶれのヤクザっぽい男女が三人ずつ、合計六人、夜になって電灯のついた座敷の中央の由美子を取り囲むようにドッカと胡坐をかき、酒席の余興を楽しむような視線を由美子に向けている。彼らの前には膳が置かれ、ビールが配られている。その中に銀子を見つけると、由美子はもうどんな覚悟をしたとはいえ、思わず、銀子の意地悪さを怨みたく思った。覆うもの一枚ない丸裸で後ろ手に縛められている自分の困惑する姿を酒席の余興にしようというのだ。銀子と目が合うと、銀子はクスッと笑って、「ふふ。由美子さん。やっとお目覚めね。あまり気持ちよさそうにスヤスヤと寝ていたものだから、起こしちゃ悪いと思ったの」などとうそぶいている。由美子は恥ずかしさから膝をピッタリ閉じ、視線のやり場に困りながら全身を小刻みに震わせている。伸と銀子の二人がかりのいたぶりは、一過性の暴虐的な嵐のようなものとして、かろうじて耐え抜けた。いかに屈辱的とはいえ、密室での、人には知られない屈辱という救いがあった。しかし今は、見ず知らずの人間達の前で覆うもの一枚ない丸裸の姿をフザケ半分のニヤついた視線を受けている晒し者となっているのである。 伸と銀子の時は、責め手も受刑者もそれなりに真剣さがあった。真剣な戦いだった。しかしこれは、一方的に面白半分で見下されている惨めさだけである。その時、戸が開いて鬼五がヌッと入ってきた。以前と同じように浴衣姿で黒ぶちの眼鏡をかけている。鬼五は床柱を背にドッカと座ると、もう酒が入っているのであろう、上気した顔を由美子に向け、「伊藤君。今日のことは銀子から聞いた。どうだ。いい人生勉強になっただろう」などと言いながら、今日とられた屈辱のテープレコーダーを部屋に鳴り響くほど、ボリュームいっぱいに再生した。由美子は思わず赤面した。由美子は哀しげな目を鬼五に向けて、「せ、先生。私もこんな生き恥を晒して先生のいうことには全て従っているんです。先生のいうことには何でも従う忠実な弟子になります。ですから、どうか、どうか・・・」もうこれ以上みじめにしないで下さい、と言ってわっと泣き出した。鬼五は、いじっていた由美子の下着を脇におくと、「いいだろう。君は作家になるための試練を見事に耐え抜いた。君には可能な限り、大手の雑誌に文章を書かせてやろう」銀子は鬼五の隣で鬼五に酌をしていたが、鬼五に何かを耳打ちされて、クスッと笑って立ち上がって部屋を出て行った。しばしして戻ってきた銀子を見て、由美子は思わず「ああっ」と大声をはり上げた。何と銀子は、裸で後ろ手に縛られた彩子の縄尻を取って座敷に入ってきたからだ。彩子は全裸ではなく、腰にはピンクの色褌が取り付けられていた。それは確かに全裸を隠す覆いとはなっていたが、その覆いは救いの覆いではなく、逆説的に男の劣情をかきたてる効果を出す惨めな物でしかなかった。昨日、家に帰らせたはずの彩子がどうしてこのような辱めの姿で今ここにいるのか、由美子には全くわからなかった。「ぎ、銀子さん。どうして彩子さんがそのような姿でここにいるのですか」と聞くと、銀子はクスッと笑って、「ふふ。彩子さんにも泊まっていくようすすめたら肯いたから泊めてあげたのよ。でも聞き分けが悪くて、由美子さんのキャッシュカードの暗証番号を聞いても、由美子さんを裸にして縛るのを協力するよう言ってもガンとして言うことを聞かないの。だから少しお灸をすえたの。あなたは客間で休めたけど、彩子さんは裸で縛られて正座させられたままだったから可哀相だったわ。それに今まで何も食べていないのよ」「ぎ、銀子さん。あ、あなたって人はなんという酷いことをするのです。彩子さんに何の罪があるというのです」由美子は柳眉を逆立てて銀子をキッとにらみつけて大声で怒鳴った。彩子は孤児院出で、ある町工場で働いていたところを不況で解雇され、一人ポツンとたたずんでいたところを由美子が、「どうしたの」と声をかけたのが二人の出会いのきっかけだった。近くの喫茶店で身の上話を聞くと、アパートの家賃も滞りがちで、あわやホームレスになるところだと知った。同情した由美子はそれ以来、彩子を本当の妹のようにかわいがって面倒をみてきた。保証人となって居を確保し、上司に頼み込んで自分の勤めている会社に就職させた。さらにはクレジットカードを渡して暗証番号まで教えた。そうしても全く不安を感じないほど、彩子は真面目で純粋な性格だった。内気で無口な性格のため、会社でも一人でポツンとしていることが多かったが、由美子と二人になると満面の笑顔に変わり、心に秘めている想いを包み隠さず楽しそうに話した。由美子にとっても、自分だけは信頼してくれているという彩子の思いは無上の喜びだった。由美子にとって彩子は目の中に入れても痛くないほどの実の妹のような存在だった。孤独で友達がいない寂しさをまぎらわすため、コツコツ一人で小説を書くことが彩子の唯一の趣味だった。その作品を見せてもらい読んだ時、小説の構成や細部に至るまで、美しく隙なく整った文章の完全さに由美子はびっくりした。これならきっと作家になれると、今回の作家弟子入りに、ぜひ一緒に、と強く誘ったのである。彩子に大きな野心は無かったが、由美子の思いやりが嬉しくて、一も二も無く承諾してついて来たのである。そんな彩子を玩具のように扱って、褌一枚という奇矯な姿で、何も食べさせずに今までずっと正座させていた、と思うと由美子は銀子に対して言いようの無い憤りの気持ちがフツフツと沸き上がってくるのだった。だが銀子はそんな由美子の気持ちを知る由は無い。褌一枚で後ろ手に縛められた彩子の縄尻を官憲のように取りながら円座の中央に引き出した。彩子の頭の上には昼間、さんざん由美子を嬲った、梁に取り付けられた滑車が垂れ下がっている。銀子は彩子の縄尻を滑車に通して固定して、彩子を立ち縛りにした。彩子はまだなだらかな隆起の乳房の、成熟しきっていない幼さをのこした体つきである。体同様心もまだ幼さを残しているのか、円座の中央で晒し者になっても、恥ずかしがる様子も見せず、うつむいて寂しそうな視線を床に落としている。「ぎ、銀子さん。彩子さんに何をしようというのです」「彩子さんはいうことを聞かなかった罰としてこれからお仕置きを受けるのよ。それに彩子さんも、今、由美子さんが裸の晒し者になっている、と聞いたら、自分が身代わりになる、と言ったのよ」由美子は鬼五に振り向いて、「鬼五先生。どうか彩子さんの責めだけは許してやって下さい。代わりに私がどんな責めでも受けます」「いや。彩子はまだ作家になるための覚悟が出来ていない。非情なようだが、わしは心を鬼にして彩子の精神を鍛えねばならん」「お、鬼五先生。どうか彩子さんだけは許してやって下さい。彩子さんは文壇で認められるほどの作家になりたいとは思っていないんです。趣味で同人誌にファンタジー小説をコツコツ書いているだけで十分満足しているのです。それを私が無理に誘って連れて来てしまったのです」「そうか。じゃあ、彩子は檻に飼って秘密ショーのスターとして働いてもらおう。その代わり、由美子君。君はわしが責任を持って立派な一人前の作家にしてやろう」鬼五は男二人に目配せすると、された二人の男は鞭を持って彩子の後ろに立ち、交互に彩子を鞭打ちだした。鞭はりゅうりゅうと風を切って、尻といい、背中といい、ところ嫌わずピシリ、ピシリと激しい音を立てて振り下ろされ、彩子の体はみるみる赤く蚯蚓腫れしていった。鞭が当たると彩子は一瞬、苦しげな表情になり、「うっ」と声を漏らしそうになったが、黙ってじっと耐えている。由美子は耐えられなくなり、「せ、先生。どうか止めさせて下さい」と声を大に言った。鬼五はコップ酒をあおりながら、「いや。由美子君。作家は人情家とは違う。どのような惨いものを見ても、冷静に静観して、それを力強い文章力によって迫真の作品に仕立て上げるのが作家の仕事なのだ。作家になるためには人を踏み倒して、のし上がるくらいの非情な精神力も必要なのだ」と言って残っていたコップ酒をぐいと飲み干した。そう言われても由美子は何度も責めを止めさせることを訴える。が、鬼五は、「いや。それは出来んな。そんな感傷的な根性では作家にはなれん」と突っぱねる。彩子を鞭打っていた二人の男は一休みするために、鞭打ちの手を休めた。その時である。怨みも憎しみも感じられない表情で、視線を床に落としていた彩子がおとなしい口調でポソリとつぶやいた。「おねーちゃん。いいよ。彩子、おねーちゃんが幸せになってくれればどうなったっていいもん。おねーちゃんが幸せになることが彩子の幸せだもん。彩子、おねーちゃんが世界一好きだもん。おねーちゃんの捨てた物、みんな家にあるもん。おねーちゃんから借りたパンティー、宝物にして握って寝てたもん。おねーちゃんの写真、彩子の一番の宝物だもん」ああ、何という有り難い心でしょう。金がある時は世辞をいってたかり、金が無くなるとしらんぷりする世間の人間とは如何にかけ離れた心でしょう。由美子にはもう小説家への夢も、自分の命さえも念頭に有りませんでした。由美子は、今の自分の境遇が、芥川龍之介の短編小説、「杜子春」のラストに極めて似ていることを、錯乱した頭の中で確固として感じ取った。由美子は目から溢れ出る涙を迸らせながら、まろぶように彩子に向かって駆け出し、彩子を鞭打っていた二人の男にあわてて取り押さえられながらも、激しい抵抗をしながら、泣き濡れた顔を鬼五に向け、「もうやめさせて下さい。私が一生、秘密ショーのスターとして仕えます。その代わり、彩子だけは手をかけないで、自由にしてやってください」と泣きじゃくりながら叫んだ。鬼五は顎を撫でながら、しばし黙ってじっと由美子を見つめていたが、おもむろに口を開き、「ふむ。お前達にはどうやら俺の弟子は無理のようだな。で、これからどうする」と厳かな口調で聞いた。「はい。貧乏でも名が売れなくても、彩子とささやかに正直に生きようと思います」由美子の声には今までにない晴れ晴れした調子がこもっていた。「よし。その言葉を忘れるな。俺はそれが聞きたかったんだ。今日のことは絶対誰にも言わないよう、伸にかたく口止めしてやろう。もうお前たちを辱めたりは二度としない。オレは本当は女にはやさしいんだ。どうだ。もう一度考えてみてオレの弟子になる気はないか」由美子はしばし迷った後、「はい」と答えた。「よしわかった。」鬼五はそう言う内に、もう立ち上がって踵を返して座敷を去ろうとしたが、急に足を止めて、由美子の方を振り返ると、「おお。幸い、今思い出したが俺はあるアマの将棋雑誌のオーナーになったところだ。お前たちはすぐれた作家だと紹介してやるから、名人戦の対局記など、何でもお前たちの好きなように書かせてやる。世間に名を売れるし、文章の修行にもなる。どうだ。やってみるか」と聞くと、由美子は笑顔で元気よく、「はい」と答えた。


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回春マッサージ物語 1 (小説)

2019-09-18 19:04:01 | 小説
「回春マッサージ物語」

という小説を書きました。

ホームページ、「浅野浩二のHPの目次その2」

http://www5f.biglobe.ne.jp/~asanokouji/mokuji2.html

に、アップしましたので、よろしかったらご覧ください。

(原稿用紙換241算)




回春マッサージ物語

私は、藤沢市の北部の湘南台に住んでいます。
私は、医師です。大学は、横浜市立大学医学部に、入りたかったのですが、落ちてしまい、第二志望の、奈良県立医科大学に、入りました。
私は、生まれも、育ちも、関東で、埼玉県の草加市で、小学校を過ごし、中学、高校は、東京の東久留米市の自由学園で、過ごしました。
小学校の時は、小児喘息のため、神奈川県の、二ノ宮、にある喘息の施設で、一年半、ほど、過ごしました。
ここは、海が近く、私は海が好きでした。
中学一年生の時から、鎌倉市の大船に、家が出来て、中学一年生からは、そこが、ずっと、私の家でした。
私は、関東にしか、特に、神奈川県、の、海に近い所にしか、住む気がしません。
なので、奈良県立医科大学を、卒業すると、すぐに、Uターンして、千葉県の、国立下総精神医療センター、で、二年間の研修をしました。そして、その後、藤沢市の湘南台にある、藤沢北部病院に就職しました。
もちろん、湘南台に、引っ越しました。
私は、湘南台が好きでした。
湘南台は、藤沢市の北部にあって、藤沢駅周辺は、歓楽街が、ゴチャゴチャしていて、騒々しく、嫌いでしたが、湘南台は、1962年から、市が、計画的に作った街なので、道は、京都のように、縦横に、計画的に作られていて、騒々しくなく、静かで、私にとって、住むには、一番、良い土地でした。
湘南台駅は、小田急江ノ島線の駅ですが、相鉄いずみ野線と横浜市営地下鉄ブルーラインの、ターミナル駅でもあり、交通の便もいいのです。
私は、かなり以前から、マッサージ店で、マッサージを、受けてきました。
私の住んでいる、湘南台、および、藤沢駅周辺には、マッサージ店が多いのです。
マッサージ店で、マッサージを受けるように、なったのは、私は、けいれん性便秘、不眠症、自律神経失調症、で、学生時代から、悩んでいて、筋トレ、や、ランニングが、便秘、や、不眠症に、効果がある、と、わかったからです。
それで、藤沢市の、市民体育館で、筋トレ、や、ランニングをするようになりました。
筋トレ、や、ランニングは、便秘、や、不眠症に、明らかに、効果がありました。
筋トレ、や、ランニング、は、始めた最初の頃は、しんどかったが、何年も、続けていくうちに、だんだん、慣れてきました。
どの、マシントレーニングは、どれだけの負荷でやれば、いい、ということも、わかってきました。
そして、筋トレ、を、続けていると、段々と、筋肉が、ついてきて、負荷を上げても、苦痛にならなくなってきました。
もちろん、私は、筋トレ、も、ランニング、も、嫌いでした。
ボディービルダーの、マッスル北村は、「筋肉を収縮させることは気持ちがいい」、と言いましたが、私は、そうではありませんでした。
私は、小説を書くこと、だけが、唯一の、生きている目的なのです。
しかし、体調が悪いと、小説は書けません。
書くネタは、あっても、体調が悪いと、小説は、書けないのです。
昔は、体調が悪くても、一日中、机に向かって、それで、一行も書けない、というような、ことも、していました。
しかし、それでは、全くの時間の無駄です。
それで、考え方を変えて、体調が悪い時は、市民体育館で、運動して、体調を良くすることに、切りかえました。
体調が良くなってくれれば、小説は書けるのです。
運動することは、小説を書く手段なので、運動そのものは、私は、嫌いでした。
だが、私のアパートから、市民体育館までは、近く、車で、10分で行けました。
しかし、私は、運動が、根本的には、嫌いでしたので、「あーあ。体育館、行くの、嫌だな」、と、思いながら、仕方なく、行っていました。
しかし、筋トレ、も、やっているうちに、だんだん、苦痛ではなくなっていきました。
2時間、ていど、あれば、40分、ランニングマシンで、走って、その後、全身の筋肉を、鍛えられます。
運動すると、汗をかいて、自律神経が、正常になりました。
ランニングは、有酸素運動なので、脂肪燃焼に効果があり、筋トレ、で、筋肉をつけると、新陳代謝が良くなり、食べても、太らなくなります。
また、筋トレ、で、腹筋、や、臀部、や、脚の筋肉を鍛えると、便をする時、いきむ力が、上がるので、そういう点でも、筋トレ、は、効果がありました。
ただ、市民体育館は、朝9時から、夜の9時まで、やっているが、日中は、混んでいて、純は、夕方の6時くらいから、市民体育館に行きました。
それでも、市民体育館の、トレーニングルームを利用する人は、多く、混んでいました。
それも、悩みの種でした。
しかし、筋トレ、をすると、ふくらはぎ、が、パンパンに張って、筋肉痛になって、しまうことも、度々、ありました。
筋肉痛になった、ふくらはぎ、を、自分で、揉んでみても、筋肉痛は、とれませんでした。
これは。
理のあることであって、自分で、自分の体を、くすぐっても、くすぐったくは、なりません。
くすぐったくなるのは、他人に、くすぐられた時だけです。
それと、同じ理屈で、筋肉痛も、自分で、揉んでも、筋肉痛は、とれないのです。
それは、自分の意志で、自分の体を、ケアしようとしても、自分の脳による、意志で、揉む部位をコントロールしているので、効き目が、無いのです。
なので。
筋肉痛を、とるには、自分の体を、完全に脱力した、物体にして、他人に、揉んでもらうしか、方法が無いのです。
最初、私は、「りらくる」、という、90分5000円の、マッサージを受けていました。
ここは、マッサージ師ではない、素人が、やっている店で、マッサージは、下手くそ、です。そもそも、マッサージなんて、誰でも出来るものです。
「りらくる」、の、マッサージは、下手くそ、で、しかも、手抜き、する人も多いので、十分に、筋肉痛が、とれない、ことが、しばしば、ありました。
私は、パソコン、で、「マッサージ、藤沢」、で、検索してみました。
すると、「エステナビ」、という、サイトが、出てきました。
それで、調べてみると、本格的な、マッサージ店が、藤沢駅周辺にも、湘南台にも、藤沢市の隣りの、大和市にも、たくさん、出てきました。
単なる、マッサージ店ではなく、藤沢市には、メンズエステのマッサージ店、が、多くありました。
若い女性が、セクシーな服を着て、肉体の疲れ、と、同時に、心も癒します、という、コンセプトが、書かれてありました。
料金は、120分、16000円、くらいで、指名制度もあります。
「りらくる」、なら、120分なら、8000円です。
16000円は、高いですが、「りらくる」、は、マッサージが下手糞だし、メンズエステのマッサージ店、なら、若い、きれいな女性と、二人きりになれます。
私は、メンズエステのマッサージ店、とは、どういうものかと、期待と好奇心を持って、行ってみようと、思いました。
しかし、どの店が、いいのかは、わかりません。
なので、とりあえず、藤沢の、「爽快」、という、店に行ってみることにしました。
それで、「爽快」、に電話しました。
「もしもし・・・」
「はい。爽快です」
「マッサージ、を、お願いしたいのですが・・・」
「初めての、お客さま、ですか?」
「はい」
「場所は、わかりますか?」
「今、ネットの地図で見ています」
「藤沢駅の南口に、江ノ電の百貨店のビルがありますね」
「はい。知っています」
「駅から見て、その左側に、ファミリー通り、というのが、あります」
「はい。ありますね」
「その通りを、江ノ島の方へ、進んで下さい。2分もかからず、セブンイレブンが見えてきます。そのとなりの、藤沢第一ビルの4階です。ビルの前に、爽快、の看板があります」
「はい。わかりました」
私は、車で、藤沢駅に行きました。
15分も、かかりませんでした。
そして、車を駐車場に止め、ファミリー通りに入っていきました。
すると、セブンイレブンがあり、その隣に、「爽快」、の看板が見えました。
4階建ての、雑居ビルでしたが、エレベーターが、ありました。
私は、雑居ビルに入って、エレベーターで、4階に上がりました。
4階の、一室に、「爽快」、という、名前が、書かれた一室がありました。
ピンポーン。
私は、チャイムを押しました。
すると、中から、「はーい」、という、声が聞こえ、カチャリ、と、戸が開かれました。
「いらっしゃいませー」
中から、きれいな、中国人の女性が、顔を現しました。
中国人と、わかったのは、チャイナドレス、を着ていたのと、かなり、日本語が、上手でしたが、それでも、日本語には、たどたどしさ、が、あったからです。
「どうぞ、お座り下さい」
彼女が言いました。
私は、ソファーに座りました。
彼女は、麦茶を持ってきました。
そして、料金表のメニューを、開きました。
「60分、揉みほぐしコース7000円、90分、洗体、揉みほぐしコース12000円。120分、洗体、揉みほぐし、オイルマッサージ、パウダーマッサージ、コース16000円」
と、書かれてありました。
「どのコースになさいますか?」
中国人の女性が聞きました。
「洗体、や、オイルマッサージって、何ですか?」
「洗体、は、体を洗うことで、オイルマッサージ、は、オイルを塗って、全身をマッサージします。気持ちいいですよ」
「パウダーマッサージ、って、何ですか?」
「パウダーを体に、ふりかけて、軽いタッチで、マッサージ、するのです。気持ちいいですよ」
私は、どうせ、受けるのなら、長い方がいいと思ったので、
「では、120分の、洗体、オイル、パウダー、の、マッサージ、コースを、お願いします」
と言いました。
「では、16000円です」
と、言ったので、私は、財布から、16000円、出して、彼女に渡しました。
「ありがとうございます」
と言って彼女は、札を受け取りました。
「モモ。お客さんよ」
と、中国人の女性が、大きな声で言いました。
「はーい」
と、部屋の奥から、声がして、一人の、これもまた、チャイナドレスを着た、中国人の女性が、出てきました。
玄関に出た人が、この店を経営する、ママさんで、彼女は、雇われている、セラピストなのでしょう。
モモ、という女性は、かなり、綺麗でした。
「いらっしゃいませ」
彼女は、私の手を曳いて、マッサージ、の、施術室に連れて行きました。
小さな、ブースの中に、施術台が、ありました。
店には、ゆるやかな、中国の音楽が、流れていました。
「では、着ている物を全部、脱いで、これを履いて下さい」
そう言って、彼女は、小さな、何か、を、渡しました。
それは、紙パンツ、でした。
陰部を、隠すだけの、女のTバックのような、物でした。
尻は、丸見えです。
私は、着ている服を、全部、脱いで、紙パンツ、を、履きました。
「それでは、洗体をします」
そう言って、彼女は、私の手を曳いて、別の部屋に連れて行きました。
そこは、風呂場を、改造したような、部屋で、施術台、が、置いてありました。
「では、うつ伏せに、寝て下さい」
彼女に言われて、私は、施術台の上に、うつ伏せになりました。
彼女は、ボディーソープ、を、泡立てて、私の全身に、塗っていきました。
そして、彼女は、手で、私の全身を、優しく撫でたり、揉んだり、指圧したりしました。
丸見えの尻の肉も。
これは、とても、気持ちよいものでした。
私は、黙って、彼女に、身を任せました。
うつ伏せの、私の全身を、揉みほぐすと、彼女は、シャワーで、ボディーソープ、を、洗い流しました。
「お客さん。今度は、仰向けになって下さい」
彼女が言いました。
私は、体を反転させて、仰向けになりました。
彼女は、今度は、仰向けの、私の全身に、ボディーソープ、を、塗って、さっきと、同じように、手で、私の全身を、優しく撫でたり、揉んだり、指圧したりしました。
これも、さっきと同じように、気持ちいいです。
ただ、うつ伏せの、時は、彼女の顔が見えなかったが、仰向けでは、彼女の顔、や、チャイナドレス、が、見えました。
かなり、可愛い顔立ちでした。
全身を、指圧し終わると、彼女は、仰向けの、私の体に、シャワーをかけて、ボディーソープ、を、流し去りました。
「お客さん。立って下さい」
彼女が言いました。
私は、台から起きて、立ち上がりました。
彼女は、私の体に、隈なく、シャワーをかけました。
仰向けになった時、私の背中の間に、ついた、ボディーソープ、を、落とすため。
私は、人形のように、彼女に、されるがままに、なっていました。
「体をふきます」
そう言って、彼女は、私の体を、丁寧にふきました。
自分の体は、自分で、ふいた方が、ふき残しが、なく、手短かに、出来るのですが、私は、彼女にされるがままの人形になろう、と思っていたので、彼女に体をふいてもらいました。
また、私は、意志を持たない、彼女の人形になることに、心地よさ、を、感じていました。
「では、部屋にもどりましょう」
そう言って、彼女は、私の手を曳いて、さっきの、部屋にもどりました。
「では、うつ伏せになって下さい」
彼女に言われて、私は、施術台の上に、うつ伏せになりました。
彼女は、私の背中を、すっぽり、覆うバスタオルを、背中にかけました。
「お客さん。どこが凝っていますか?」
「全身です」
「はい。わかりました」
そう言って、彼女は、私を、指圧し始めました。
彼女のマッサージ、は、気持ちよいものでした。
私は、彼女のマッサージに、身をゆだねました。
首、肩、から、背中、腰、下肢、腕、と、全身を、マッサージ、していきました。
短い、チャイナドレス、から、彼女の太腿が見えました。
私は、触りたかったが、触っていいものなのか、いけないものなのか、わかりませんし、触ったら、彼女が、何と言うか、わかりませんでしたので、触りませんでした。
しばしして。
「お客さん。それでは、オイルマッサージ、をします。香りは、何がいいですか?」
「何でも、いいです」
「わかりました」
そう言って、彼女は、うつ伏せになった、私の背面に、オイルを、塗っていきました。
そして、オイルを、塗り込むように、私の体を、マッサージ、していきました。
全身、隈なく、マッサージ、すると、彼女は、
「ちょっと、待っていて下さい」
と言って、部屋を出ました。
彼女は、蒸しタオルを、何枚も、持ってきて、私の、背中、や、下肢、など、に、乗せました。
蒸しタオルは、かなり、熱いです。
「お客さん。熱いですか?」
「いえ」
蒸しタオルは、かなり、熱かったのですが、火傷するほどでもないし、これが、本格的な、マッサージ、なのだろう、と思いました。
彼女は、蒸しタオルを、乗せた、後に、保温シートを、私の背中に乗せました。
体を、温めるためでしょう。
彼女は、保温シートの上に、乗って、体重をかけて、私の体を指圧しました。
これも、気持ちよかったでしたが、私としては、丸出しになった、尻に、オイルを、塗り込まれる、マッサージ、の方が、気持ちよかった、でしたが。
しばし、私の背中に乗って、指圧していましたが、やがて、彼女は、私から、降りました。
「ちょっと、待っていて下さい」
そう言って、彼女は、部屋を出ました。
そして、また、タオルを何枚も、持ってきました。
彼女は、保温シート、も、タオルも、全部、取り去りました。
そして、彼女は、私の体に塗った、オイルを、ふきとるために、持ってきた、冷たいタオルで、私の体を、丁寧に、ふきました。
「お客さん。今度は、仰向けになって下さい」
彼女が言いました。
私は、施術台の上で、体を、ひっくり返し、仰向けになりました。
今度は、仰向けになった状態で、彼女は、私の体に、オイルを、塗り出しました。
そして、体に、オイルを、塗り込むように、一生懸命、マッサージ、していきました。
今度は、蒸しタオル、は、しませんでした。
「お客さん。今度は、うつ伏せになって下さい」
彼女が言いました。
私は、施術台の上で、体を、ひっくり返して、うつ伏せになりました。
「では、パウダーマッサージ、をします」
彼女は、私の背中に、パウダーをふりかけました。
そして、指先を、触れるか、触れないか、の、極めてごく些細な、タッチで、私の背中の上を、滑らせていきました。
マッサージパウダー、により、手と体の摩擦が非常に小さくなり、この触れるか触れないかの絶妙な刺激が全身を非常に敏感にしました。
私は、くすぐられる快感に、まるで、彼女に、虐められているような気がして、私の心の中に、わだかまっていた、蛇のような、被虐の快感が、ムクムクと、鎌首を持ち上げ出しました。
「お客さん。気持ちいいですか?」
彼女が聞きました。
「は、はい」
私は、正直に答えました。
目の前に置いてある、時計を、見ると、もうすぐ、2時間でした。
彼女は、部屋を出て、冷たいタオルを、何枚も、持ってきて、私の、胸、や、腹、脚、に、塗った、オイルを、丁寧にふきとりました。
「はい。時間です。お客さん。起き上がって下さい」
彼女に、言われて、私は、施術台の上に座りました。
「では、服を着て下さい」
「お客さん。お茶は、温かいのが、いいですか、それとも、冷たいのが、いいですか?」
彼女が聞きました。
「冷たいのを、下さい」
私は答えました。
「はい。わかりました」
そう言って、彼女は、冷たい、お茶、を、持ってきました。
私は、それを、一気に飲みましだ。
特に、マッサージ、の後の、茶が、うまいわけでは、ありませんでした。
「どうもありがとう」
と、私は、お礼を言いました。
「いいえ。また、来て下さいね」
と、彼女は、言いました。
彼女は、中国から来て、毎日、こうして、一日中、マッサージ、しているのかと、思うと、彼女が、可哀想に思えてきました。
「忘れ物はないですか?」
「いいえ」
彼女は、私の手を握って、エレベーターの前まで、ついてきてくれました。
彼女は、エレベーターの、1階のスイッチを押しました。
エレベーターが、4階にやってきて、開きました。
「どうもありがとうございました。また、来て下さいね」
そう言って、彼女は、笑顔で、手を振りました。
私は、車で家に帰りました。
他の、中国人メンズエステ店は、入ったことが、ないので、知りませんが、この店、「爽快」、は、セラピスト、が、可愛く、優しくて、気にいってしまいました。
120分、16000円は、高いですが。
もう一度、モモさんに、会いたい、と思いました。
モモさんの、パウダーマッサージ、を、受けたい、と思いました。
マゾヒスティックな、快感も、味わえます。
他の、中国人メンズエステ店には、入ったことが、ないので、分かりませんが、これほど、かわいい、セラピスト、の店は、他に、無いのではないか、と思いました。
体の疲れが、とれる上に、自律神経も、安定し、また、マゾヒスティックな、快感も、味わえます。
そんなことで、私は、毎日、小説を書きながら、どうしても、「爽快」、の、モモさん、に会いたくなると、2週間に1度、くらいの割り合いで、メンズエステ店、「爽快」、に行きました。

しかし、半年ほどした、ある時、のことです。
私は、久しぶりに、「爽快」、の、モモさん、会おうと、「爽快」、に、電話しましたが、つながりませんでした。
「この電話番号は現在、使われていません」
という、NTTの音声案内が出ました。
私は、急いで、パソコンを開いて、「エステナビ」、のHP、を、見ました。
すると、「爽快」、の、HPが、なくなっていました。
これは、とても残念でした。
というのは、私の、ストレス発散の場を失ってしまったからです。
メンズエステ店は、表向きは、マッサージ店、を名乗っています。
しかし法的には、都道府県の公安委員会への届出が必要なのですが、現状は、届け出を出していない店がほとんどなのです。
そして、届け出を出していないので、税金も払っていません。
いわば、グレーゾーンの、商売なのです。
それでも、全国の、メンズエステ店は、あまりに多すぎて、警察も、取り締まりきれないのです。
こうして、私は、メンズエステの、マッサージ店に、行くようになりました。
私は、パソコンで、「エステナビ」、のサイトで、いい、メンズエステ店、が、ないか、探しました。
エステ店、は、たくさん、あるのですが、どの店が、いい店なのかは、HPを、見ているだけでは、わからないのです。HPのセラピストの写真が、きれいでも、それは、10歳前の、若い時の写真で、実際には、写真より、10歳、歳をとって、太った、おばさん、に、なってしまっいる、ということなどは、ザラにあるのです。HPのセラピストの写真、と、実際の、セラピストとは、全然、違うことなど、ザラにあるのです。HPの、セラピストとは、全く別の、若い美人を、乗せている、などということも、ザラにあるのです。
なので、いいメンズエステ店、いいセラピスト、に、出会えるのは、運、によるのです。
ある時、私は、エステナビ、を見ていると、相模大塚に、「康楽」、という、HPの、見た目が良さそうな、エステ店、を、見つけました。
ともかく、HPを見ているだけでは、いい、エステ店、は、見つけられません。
実際に、行ってみるしか、ないのです。
私は、もう、だまされても、いい、という、投げやりな気持ちで、相模大塚、の、「康楽」、に、電話しました。
「もしもし。マッサージを、受けたいんですが・・・」
「はい。いいですよ。いつ頃、来られますか?」
「今から、30分後、くらい、で、どうでしょうか?」
「はい。いいですよ。以前、当店に来られたことは、ありますか?」
「いえ」
「では、相模大塚の、駅の東口に、来たら、電話して下さい。場所を、教えますから」
「わかりました」
「では、お待ちしております」
そう言って、彼女は、電話を切りまた。
私は、家を出て、車を、飛ばしました。
小田急線に、沿って、並走している、467号線を、大和駅まで、飛ばしました。
そして、大和駅、で、東西に走る、相鉄線に、沿って、走る道路を、海老名方面へ向けて、西に飛ばしました。
ちょうど、30分、くらいで、相模大塚の、駅に着きました。
私は、車を止め、携帯電話を、取り出して、店に電話しました。
「もしもし。さっき、電話した者ですが、今、相模大塚の、東口に着きました」
「そうですか。では、近くに、郵便局が、見えますか?」
「ええ。見えます」
「では、その郵便局の、前の道を、北に、進んで下さい。そうすると、すぐに、左手、に、ファミリーマートが、見えてきます。その隣に、二階建ての、集合住宅、相模大塚ハイツ、が、あります。その、二階の、205号室です」
「はい。わかりました」
そう言って、私は、電話を切りました。
私は、車を運転して、近くの駐車場に、車を止めました。
そして、相模大塚ハイツの、205号室の前に、来ました。
私は、チャイムを押しました。
ピンポーン。
すると、部屋の中から、「はーい」、という声と、ともに、パタパタ走る、足音が聞こえました。
カチャリ、と、戸が開かれました。
「いらっしゃいませー」
中から、きれいな、中国人の女性が、顔を現しました。
彼女が、割と、きれいな顔立ち、だったことに、私は、喜びました。
「どうぞ、お座り下さい」
彼女が言いました。
私は、ソファーに座りました。
彼女は、麦茶を持ってきました。
そして、料金表のメニューを、開きました。
「60分、8000円、90分、14000円。120分、16000円」
と、書かれてありました。
「どのコースになさいますか?」
中国人の女性が聞きました。
私は、どうせ、受けるのなら、長い方がいいと思ったので、
「では、120分の、オイルマッサージ、パウダーマッサージ、コースを、お願いします」
と言いました。
「では、16000円です」
と、言ったので、私は、財布から、16000円、出して、彼女に渡しました。
「ありがとうございます」
と言って彼女は、札を受け取りました。
「では、こちらへ来て下さい」
そう言って、彼女は、私を、マッサージ、の、施術室に連れて行きました。
部屋の真ん中に、一台、台が置かれています。
それは、人間を料理するまな板のようにも、見えました。
「では、服を全部、脱いで、裸になって下さい」
私は、内心、「えっ」、と、驚きました。
彼女が、「紙パンツ、を履いて下さい」、と、言わないからです。
私は、彼女の言う通り、上着とズボンを脱ぎ、シャツ、と、ブリーフも、脱いで、一糸まとわぬ全裸になりました。
私は、彼女が、「紙パンツを履いて下さい」、と言うのを待っていました。
しかし、彼女は、言いません。
私は、どうしたらいいのか、分からず、性器まで晒した全裸で、オロオロ迷っていました。
すると、彼女は、
「では、台の上に、乗って、うつ伏せになって下さい」
と言いました。
私は、全裸のまま、台の上に乗り、うつ伏せになりました。
「この店では、紙パンツを履かなくて、いいんだ」、ということに、気づくと、私は、激しく興奮しました。
私は、藤沢の、「爽快」、で、紙パンツ、を、履かずに、マッサージされたら、もっと、いいのにな、と思っていたからです。
「では、マッサージを始めます」
そう言って、彼女は、私の背中に、バスタオルを、かけました。
「お客さん。どこが凝っていますか?」
「全身です」
「はい。わかりました」
そう言って、彼女は、私を、指圧し始めました。
彼女の、マッサージは上手でした。
私は、マッサージの気持ちよさ、と、同時に、被虐の快感に浸っていました。
タオルが、背中に掛けられていて、性器、や、尻、は、見られていないとはいえ、彼女が、サッと、とってしまえば、うつ伏せの、丸裸が、彼女に見られてしまうのです。
彼女は、首、肩、から、背中、腰、下肢、腕、と、全身を、マッサージ、していきました。
しばしして。
「お客さん。オイルマッサージ、をしますか?それとも、パウダーマッサージ、をしますか?」
と、彼女は、聞いてきました。
「パウダーマッサージ、を、お願いします」
藤沢の、「爽快」、で、パウダーマッサージ、の、方が、まるで、くすぐり責め、をされているようで、気持ちよかったので、私は、迷うことなく、言いました。
「わかりました」
そう言って、彼女は、私の、背中にかけていた、バスタオルを、取り去りました。
彼女は、私の背中に、パウダーをふりかけました。
そして、指先を、触れるか、触れないか、の、極めてごく些細な、タッチで、私の背中の上を、滑らせていきました。
マッサージパウダー、により、手と体の摩擦が非常に小さくなり、この触れるか触れないかの絶妙な刺激が全身を非常に敏感にしました。
私は、くすぐられる快感に、まるで、彼女に、虐められているような気がして、私の心の中に、わだかまっていた、蛇のような、被虐の快感が、ムクムクと、鎌首を持ち上げ出しました。
同じ、パウダーマッサージ、でも、紙パンツ、を、履いているのと、履かずに、全裸で、されるのとでは、全然、違います。
彼女は、セクシーな、チャイナドレスを着ているのに、私は、覆う物、何一つない丸裸です。
私は、服を着ている女に、裸にされて、弄ばれているような、気分で、それが、被虐の快感を、掻き立てました。
「お客さん。気持ちいいですか?」
彼女が聞きました。
「は、はい」
私は、正直に答えました。
しばし、彼女は、私の、背中を、フェザータッチで、指を這わせていましたが、しばしして、
「回春マッサージは、しますか?」
と、ためらいがちに、聞いてきました。
私は、「回春マッサージ」、とは、何か、知りませんでしたので、ともかく、
「はい」
と、答えました。
すると、彼女は、私の足を少し開きました。
それによって、尻の割れ目も、開きました。
彼女は、尻の割れ目、に、指を入れて、尻の割れ目、を、なぞり出しました。
尻の穴にも、触れました。
激甚の興奮が、私を襲いました。
私は、思わず、
「ああー」
と、声を上げました。
私の、おちんちん、は、激しく勃起しました。
私は、回春マッサージ、とは、何か、知りませんでしたが、そんな悪戯をされたい、と、密かに思っていたからです。
私が、何も言わず、彼女に身を任せているので、彼女は、私が、回春マッサージ、を、嫌いではない、と、理解したらしく、さかんに、尻、や、尻の割れ目、を、スー、と、なぞりました。
こんな、マッサージがあるのか、回春マッサージ、とは、こんな、マッサージ、だったのか、と、私は、興奮しながら、思っていました。
私は、ポーカーフェイスを装って、マッサージ、を受けに来た客、を装っていたので、彼女は、私が、回春マッサージ、を、好きなのか、嫌なのか、わからなかったのでしょう。
マッサージ、の時間の、ほとんどは、全身をほぐす、指圧マッサージ、と、パウダーマッサージ、で、回春マッサージ、は、マッサージ、の最後のほんの少し、だけ、でした。
時計を見ると、2時間、経っていました。
「はい。時間です」
女の子が言いました。
私は、服を着ました。
「お客さん。お茶は、温かいのが、いいですか、それとも、冷たいのが、いいですか?」
彼女が聞きました。
「冷たいのを、下さい」
私は答えました。
「はい。わかりました」
そう言って、彼女は、冷たい、お茶、を、持ってきました。
私は、それを、一気に飲みましだ。
「どうもありがとう」
と、私は、お礼を言いました。
「また、ぜひ、来て下さいね」
と、彼女は、言いました。
私は、平静を装いながら、店を出ました。
しかし、私は、激しい興奮の酩酊で、車を運転しながら、家に帰りました。
もう、夜の11時を過ぎていました。
私は、興奮しながら、また、あの店に行こうと思いました。
そうして私は、布団にくるまって、寝ました。

翌日になりました。
私は、小説を書こうと、図書館に行きましたが、昨日の興奮が忘れられず、集中して、書くことが出来ませんでした。
夕方になってくると、私は、昨日の興奮を、もう一度、味わいたくて、味わいたくて、我慢できなくなりました。
それで、相模大塚の、「康楽」、に、電話をかけました。
「もしもし。マッサージを、受けたいんですが・・・」
「はい。いいですよ。いつ頃、来られますか?」
「今から、30分後、くらい、で、どうでしょうか?」
「はい。いいですよ。以前、当店に来られたことは、ありますか?」
「はい。あります」
「では、お待ちしております」
そう言って、彼女は、電話を切りまた。
私は、家を出ました。
そして、小田急線に、沿って、並走している、467号線を、大和駅まで、飛ばしました。
そして、大和駅、で、東西に走る、相鉄線に、沿って、走る道路を、海老名方面へ向けて、西に飛ばしました。
ちょうど、30分、くらいで、相模大塚の、駅に着きました。
私は、駐車場に車を止め、相模大塚ハイツの205号室の前に、立ちました。
私は、チャイムを押しました。
「はーい」
という返事と、共に、昨日の、セラピスト、が、出てきました。
「いらっしやいませー」
彼女は、私を見ると、嬉しそうに笑いました。
回春マッサージ、を、された、翌日、また、すぐ、来る、ということは、回春マッサージ、が、嫌いではない、という証明です。
私は、ポーカーフェイスを装っていましたが、もう、行動によって、それは、隠せないものになっていました。
彼女は、嬉しそうに、
「120分。16000円です」
と言いました。
私は、ポケットから、財布を取り出して、彼女に、16000円、渡しました。
私は、マッサージ、の、施術室に連れて行かれました。
部屋の真ん中に、一台、台が置かれています。
それは、人間を料理するまな板のようにも、見えました。
「では、服を全部、脱いで、裸になって下さい」
昨日と違って、彼女は、ためらいの口調は、無くなり、完全な、命令口調になっていました。
私は、上着とズボンを脱ぎ、シャツ、と、ブリーフも、脱いで、一糸まとわぬ全裸になりました。
しかし、私は、全裸を見られることに、被虐的な快感を感じていました。
「では、台の上に乗って下さい」
彼女に言われて、私は、台の上に、うつ伏せに、乗りました。
彼女は、昨日に、続き、今日も来たことから、私が、回春マッサージ、を、受けたい、と思っていることを、理解していました。
なので、台の上に乗ると、すぐに、全身をほぐすマッサージ、は、しないで、足を開いて、
閉じ合わさった、尻の割れ目、を開き、
「ふふふ。回春。回春」
と、楽しそうに言いながら、私の、尻の割れ目、を、指先で、スーと、なぞりました。
私は、被虐の快感に酔いしれていました。
お尻の割れ目を、スーとなぞられた時、私は、思わず、
「ああー」
と、喘ぎ声を上げてしまいました。
「お客さん。気持ちいいですか?」
中国人のセラピスト、が聞きました。
「は、はい」
私は、ためらいながらも、正直に、答えました。
彼女は、嬉しそうに、ふふふ、と、笑いました。
本当は、私は、(もう。どうとでもして)、と、被虐の快感の本心を、言ってしまいたい気分でした。
HPの店の紹介では、マッサージ店と書いてあるのですから、本当に、マッサージを受けて、体の疲れをとりたいために、店に入る人も、いるでしょう。
そういう人は、回春マッサージ、など、されては、不快に思う男もいるでしょう。
一般に、女の性欲は、受け身で、いつも、男のように、発情しているわけでは、ありません。
一方、男の性欲は、能動的で、ほとんどの男は、たいてい、いつも、発情していますが、それでも、本当に、体が、疲れて、体をほぐして欲しく、マッサージを希望している人もいるでしょうし、なかには、回春マッサージ、など、気持ち悪くて嫌だ、と、思っている人も、いるでしょう。男でも、真面目な性格の人はいるのですから。
そもそも(これは後で知ったことですが)、男の性器を最低限、隠す、紙パンツを、履かなかったり、男の性器を触ったりする、事は、違法の可能性も、あるのです。
マッサージ店は、法的には、都道府県の公安委員会への届出が必要なのですが、現状は、メンズエステ店、は、届け出を出していない店がほとんどなのです。
そして、届け出を出していないので、税金も払っていません。
メンズエステ店は、色々な事に、おびえながら営業しています。
一つは、マッサージ店、と、都道府県に、届け出しておくべきところを、していない、のと、マッサージ店、と称しながら、いかがわしい、回春マッサージ、をしている事です。そして、もう一つは、マッサージ店、として、疲れをとりたいと思っている客に、回春マッサージ、をして、回春マッサージ、を不快に思う人か、どうかの、見分け、です。人の口に戸は立てられません。あの店は、怪しいことを、している、という噂が広まるかも、しれません。ましてや、今は、ネットで、簡単に、誰でも、何でも発信できるのですから、なおさらです。
さらに、店を経営しているのは、中国人で、彼女らは、見知らぬ土地で、慣れない、日本語です。
日本で、稼ぐ、となったら、技術、や、専門知識、などない限り、誰でも出来る、マッサージくらいでしょう。
それに、男と女が、二人きりで、個室に入ってしまったら、何をしても、外部には、わかりません。
セックスをしても、外部には、わからないのです。
警察に通報されたら、どうしよう、という、不安も持っているはずです。
なので、昨夜、のマッサージは、120分の、大部分が、体を揉みほぐす、普通のマッサージで、終わる間際に、「回春マッサージ、は、しますか?」、と、聞いてきたのには、勇気が要ったことでしょう。
体の疲れをとりたい、ためだけの、人が、マッサージ店に入って、「回春マッサージ」、と言って、お尻の割れ目を、指で、なぞられて、気持ち悪くなって、「そんな事やめて」、という人も、いるでしょう。
そういう不安に、おびえながら、彼女らも、客の態度を見ながら、回春マッサージ、を、するかどうか、迷いながら、マッサージ店、を、経営しているのです。
しかし、彼女は、今、ウキウキしていました。
それも、無理は、ありません。
昨日、「回春マッサージ」、と言われて、お尻の割れ目を、なぞられた時、私は、「やめて」、とは、言わなかったのですから。それどころか、この店が、そういう事をする、メンズエステ店と、知りながら、また、今日も、やって来たのですから。
そして、今回は、彼女が、「回春。回春」、と、嬉しそうに、私の尻の割れ目を、なぞっているのに、私は、身を任していて、「気持ちいいですか?」、という問いに、私は、「はい」、と答えてしまっているのですから。
もう、私は、彼女に、回春マッサージ、を、されるのが、好きで、陰部を、いじられるのが、好き、ということを、見抜かれてしまっているのです。
彼女は、体中に、オイルを塗ったり、パウダーを、ふりかけたり、して、私の全身を、隈なく、触ったり、指先で、スーと、なぞったりしました。
しかも、彼女は、腰の辺りから、切れた、セクシーな、チャイナドレスを着ているのに、私は、覆う物、何一つない丸裸です。
私は、服を着ている女に、裸にされて、弄ばれているような、気分で、それが、被虐の快感を、掻き立てました。
「ああ。私は、今、全裸を見られている」
「お尻の割れ目も、しっかりと、見られている」
と、思うと、私は、(もっと見て。もっと見て)、と、心の中で、叫びました。
彼女は、私の体を、隈なく、弄ぶように、指を這わせると、
「では、鼠径部をマッサージしますので、腰を上げて下さい」
と、言ってきました。
私には、それが、命令口調のように感じられました。
「はい」
私は、被虐の酩酊で、メロメロになっていました。
私は、尻を、モッコリと、高く上げ、そして、膝をことさら、広く開きました。
それは、ビキニ姿の、グラビアアイドルが、男を挑発するためにとる、セクシーポーズです。
しかし、彼女らは、小さくてはあっても、ビキニを着ています。
なので、Tバックなら、尻の割れ目、と、尻の穴、そして、性器の割れ目は、ギリギリ、かろうじて、隠されて、見えません。
しかし、今の私は、何も履いていないので、尻を高く上げ、そして、膝を、広く開くことによって、彼女には、尻の割れ目、と、尻の穴、そして、勃起した、おちんちん、と、金玉、が、丸見えになっているはずです。
私は、SMクラブで、女に、羞恥責め、されているような、気分になっていました。
でも、ここは、SMクラブではなく、メンズエステ店なので、彼女は、「ふふふ。恥ずかしいモノが、全部、丸見えよ」、などと、いった、言葉は言いません。
しかし、心の中では、そう思っているかもしれません。
いや、きっと、そう思っているでしょう。
彼女は、私の、尻の割れ目を、わざと、もどかしそうに、スー、と、なぞったり、尻の穴を、指で、ツンツン、突いたりしたりしました。
「ああー」
私は、恥ずかしい所を、見られていること、そして、体を、あたかも弄ばれていること、に、激しい、被虐の快感を、感じていました。
彼女は、ふふふ、と、笑って、両手を、勃起した、おちんちん、と、金玉、を、挟むように、鼠径部に、手を入れてきました。
そして、怪しい手つきで、鼠径部を、触り出しました。
おちんちん、は、彼女が、手を前後に動かす度に、彼女の手首の小指側に触れています。
私の、おちんちん、は、一層、激しく、勃起しました。
「ああー」
私は、恥ずかしさ、と、気持ち良さの、混じった、被虐の快感で、思わず、声を上げました。
「お客さん。気持ちいいですか?」
彼女は、事務的に聞いてきました。
あくまでも、建て前上は、マッサージをしている、というふうを、彼女は、装っていました。
「は、はい」
私は、カチカチ歯を噛みならしながら、苦し気に答えました。
彼女は、ふふふ、と、私の心を見透かしているような気もします。
(見て。もっと見て)
と、私は、心の中で、叫びました。
やがて、彼女は、私の、勃起したマラを、つかんで、ゆっくりと、しごき出しました。
「お客さん。出しますか?」
彼女は、あられもないことを、私に聞きました。
「出す」、とは、射精する、というであるのは、わかりきったことです。
「は、はい。お願いします」
私は、見えも外聞も忘れて、私の心に溜まっている、欲求を、精液ともども、出したい意志を、伝えました。
彼女は、ふふふ、と、含み笑いしました。
そして、おちんちん、が向いている先の方に、タオルを敷きました。
台の上に敷かれた、大きな、タオルが、精液で汚れないように、するためでしょう。
彼女は、右手で、だんだん、しごく速度を速めていきました。
もう一方の、左手で、彼女は、尻の割れ目を、なぞり、尻の穴、を、ツンツンと、指先で、突きました。
二点刺激です。
これは、球海綿体反射といって、肛門を、指、や、羽毛、などで、刺激されながら、亀頭を、刺激されると、肛門括約筋が収縮するのです。
これは、私が、医学部時代、泌尿器科の先生が、言ったことで、印象が強かったので、私は、卒業後も覚えていました。
私は、彼女に、片手で、尻の穴、を、コチョコチョやられながら、片手で、ゆっくり、マラを扱かれて、尻の穴、をヒクヒクさせざるを得ませんでした。
彼女は、何も言いませんが、心の中では、「わー。すごい。お尻の穴が、ヒクヒクしているわ」、と、思っているのに、相違ありません。
やがて、私の、我慢の限界がやってきました。
やがて、金玉に、精液が造成され、貯蔵されていくのを、感じ出しました。
「ああー。で、出るー」
私は、そう叫びながら、射精しました。
大量の白濁した精液が、勢いよく、放出されました。
私は、汗だくだったので、精液を出し切ると、開いていた、膝を閉じ、高く上げていた尻を降ろして、うつ伏せに、なりました。
「お客さん。たくさん出ましたね」
そう言って、彼女は、私の、亀頭をティシュで、拭き、そして、敷いていた、大量の精液がついた、白いタオルを、除けました。
「気持ち良かったですか?」
彼女は、事務的な口調で聞きました。
「は、はい」
私は、顔を赤くしながら、答えました。
「お客さん。元気ですね。もう一回、いきますか?」
彼女は、極めて事務的に、そう聞いてきた。
こうなると、もう、この店は、マッサージ店ではなく、SMクラブのような、感じです。
が、しかし、女性に、扱かれて、精液を放出するのは、気持ちがいいもので、確かに、心身のリラックスには、なっています。
私は、こんなことをされるのは、初めての経験で、ドギマギ、緊張していましたし、今の、精液放出で、金玉に、溜まっていた、精液は、全部、出し切ったように、思われて、もう一度、精液を放出できる自信はありませんでした。
私は、尻を高く上げる、姿勢を撮り続けていて、疲れ切っていたので、
「少し、休ませて下さい」
と、彼女に、頼みました。
「はい。わかりました」
と、彼女は、何もなかったかのような口調で言いました。
私は、台の上に、うつ伏せに、なりました。
彼女は、私の背に、茶色の、大きな、マッサージ用のタオルをかけました。
そして、通常のマッサージのように、私の体を、指圧して、マッサージを始めました。
これは、純粋に気持ちよかったでした。
彼女は、マッサージ店の、セラピストを、自称しているだけあって、普通のマッサージも、上手でした。
しばし、私は、彼女の指圧に身を任せました。
しかし、私は、大きな、タオルを、背中にかけられているとはいえ、その下は、丸裸であることに、被虐的な快感を感じていました。
ブリーフ一枚も、履いていないのです。
タオルは、背中に掛けられていて、性器、や、尻、は、見えないとはいえ、彼女が、サッと、とってしまえば、うつ伏せの、丸裸が、彼女に見られてしまうのです。
それと、彼女は、さかんに、私の体を、指圧と称して、前後に、揺すりました。
彼女は、わざと、前後に、揺すっているように、私には思われました。
私の体は、小刻みに、前後に動きました。
それによって、私の、おちんちん、は、マッサージ台、と、こすれ合いました。
彼女は、それを、意図していたのだと私は思います。
私は、彼女の術中に、まんまと、はまり、だんだん、おちんちん、が、また、硬くなり出しました。
ころあいを、見計らって、彼女は、
「じゃあ、また、パウダーマッサージをします」
そう言って、彼女は、私の背中に掛けていた、茶色の、バスタオルほどの大きさの、大きな、タオルを、取り去りました。
私は、うつ伏せの、全裸、特に、大きな閉じ合わさった尻と、尻の割れ目を、見られていることに、また、被虐の快感を感じ出しました。
彼女は、私の背中に、パウダーをふりかけました。
そして、指先を、触れるか、触れないか、の、極めてごく些細な、タッチで、私の背中の上を、滑らせていきました。
マッサージパウダー、により、手と体の摩擦が非常に小さくなり、この触れるか触れないかの絶妙な刺激が全身を非常に敏感にしました。
私は、くすぐられる快感に、まるで、彼女に、虐められているような気がして、私の心の中に、わだかまっていた、蛇のような、被虐の快感が、また、ムクムクと、鎌首を持ち上げ出しました。
「気持ちいいですか?」
彼女が聞きました。
「は、はい」
私は、正直に答えました。
彼女は、私の背中を、十分、指を滑らすと、今度は、彼女は、私の尻に、パウダーをふりかけました。
そして、私の尻の上を、指先をスーと、這わせ出しました。
(ああ。オレは今、彼女に、尻を見られながら、弄ばれている)
と、思うと、私は、だんだん、興奮していきました。
「失礼します」
そう言って、彼女は、私の閉じた足を、大きく開きました。
それによって、必然、尻の割れ目も、開きました。
彼女は、尻の割れ目に、パウダーを、ふりかけて、尻の割れ目、に、スー、と、指先を這わせました。
また、私の、被虐心が、メラメラと、燃え盛り始めました。
「さあ。お客さん。鼠径部を、マッサージしますから、さっきのように、四つん這いになって下さい」
彼女は、客をもてなす丁寧な言葉使いをしていますが、私には、それが、どうしても、命令的な口調に、感じられてしまうのです。
それは、きっと、私が気が小さいからでしょう。
私は、さっきと同じように、膝を曲げて、尻を高く上げました。
そして、さっきと同じように、膝を広げました。
これによって、私の、尻の割れ目は、パックリ開き、尻の穴、も、勃起した、おちんちん、も、みじめに、ぶら下がっている金玉も、彼女に丸見えになったはずです。
彼女は、さっきと同じように、太腿の間から、金玉を挟んで、両手を、鼠径部に滑らせました。
また、金玉に、精液が溜まってきて、射精できそうな、気がしてきました。
彼女は、さっきと同じように、両手を、鼠径部に滑らせたり、尻の割れ目、を、スー、と、なぞったり、しました。
私は、激しい被虐の興奮で、おちんちん、は、ビンビンに勃起していました。
彼女は、私の、尻の穴、を、指先で、ツンツン突いていましたが、それは、とても、激しい刺激になりました。
「お客さん。お尻の穴、に、指を入れてもいいでしょうか?」
彼女は、突拍子もないことを、言い出しました。
「え?」
私は、ためらいました。
お尻の穴、に、指を入れられたことなど、今まで、一度もありません。
肛門の中は、粘膜ですから、指など、入れられたら、指と粘膜が、擦れて、さぞかし、痛いだろうな、と、私は、不安に、思いました。
しかし、彼女は、私の不安を、察しているかのように、
「大丈夫ですよ。前立腺マッサージです。気持ちいいですよ。お尻の穴、にも、指先にも、たっぷり、ローションを、つけますから、痛くありませんよ」
彼女は、やり慣れているのか、自信ありげな、口調で、言いました。
「・・・・」
私は、気が小さいので、彼女の申し出を、断ることが、出来ずに、迷っていました。
すると、彼女は、私の、尻の穴、に、ねっとりした、ローションを塗り出しました。
そして、彼女は、自分の指にも、たっぷり、ローションを塗りました。
そして、彼女は、人差し指を、お尻の穴、に、入れていきました。
「ああっ」
彼女の、指は、どんどん、私の、尻の穴、に、入っていきました。
尻の穴、に、指を入れられることなど、生まれて初めての経験です。
しかし、尻の穴、と、彼女の、指に、たっぷり塗った、ローションが、潤滑油の役割を、果たしているのでしょう。
彼女が、私の、尻の穴、に、指を入れていっても、ほとんど、痛くはありませんでした。
とうとう、彼女は、指の付け根まで、私の、尻の穴、に、指を、スッポリ、入れてしまいました。
何とも、言いようのない、怖いような感覚です。
しかし、一旦、スッポリ、入ってしまうと、痛さは、ありませんでした。
彼女は、しばし、指を、入れたままの状態を保っていましたが、しばしして、「ふふふ」、と、意味ありげに、笑って、尻の穴、の、奥まで、入れた、指を、ゆっくりと、前後に動かし出しました。
「ああー」
私は、悲鳴を上げました。
こんな、悪戯をされると、肛門括約筋が、キュッ、と、閉まってしまうからです。
肛門括約筋は、自分の意志で、広げることは、出来ません。
いつも、硬く、ピッチリと閉まったままです。
肛門括約筋が、開くのは、便意がして、排便する時だけです。
その時だけ、副交感神経が、働いて、いつも、ピッチリ閉じている、肛門が、排便をする、一瞬だけ、開くのです。
排便し終わったら、肛門括約筋は、また、すぐに、キュッ、と、力強く、元のように、閉まります。
彼女が、指を前後に、動かす度に、その刺激によって、肛門が、キュッ、と、閉まってしまいます。
私の意志を無視して、肛門が、脊髄反射で、彼女の指を、キュッと、絞めつけて、放さないのです。
これは、とても、つらいものでした。
しかし、もう、指を入れられてしまった以上、気の小さい私には、「やめて下さい」、と言う勇気は持てませんでした。
「うわー。お客さん。すごいですよ。お客さんの、お尻の穴、が、私の指を、力強く、絞めつけて、放そうとしませんよ」
彼女が、ことさら、そんな揶揄を言っても、私は、どうすることも、出来ません。
「お客さんは、私の指を、放したくないんですね」
彼女は、調子に乗って、そんな揶揄を言いました。
そんな、揶揄を言われても、私は、どうすることも、出来ません。
私の肛門は、私の意志に反して、彼女の指を、力強く、ギュッ、と、絞めつけてしまっているのです。
彼女は、尻の穴、に、入れた指を、曲げて、私の、尻の穴の中を、さかんに、まさぐり出しました。
穴の中に入れた、指を曲げると、それは、鍵穴に入れた、鍵となって、彼女が指を、抜いてくれるまで、もう、逃げようがありません。
さらに、私の肛門は、私の意志に反して、彼女の指を、力強く、ギュッ、と、絞めつけてしまっているのですから、なおさらです。
尻の穴、は、ちょっとでも、あるいは、何をされても、刺激されると、窄まるだけで、緩まることは、ないのです。
それは、人間は、社会的動物として、進化してきましたから、人間の大腸は、便を溜めておいて、一日、数回、便を、排泄するように、出来ていますから、肛門は、進化の程度の低い、鳥、や、その他の動物、などと違って、便を、垂れ流し、にするのではなく、溜めておく機能になっていますから、肛門は、いつも、強い力で締まっていなくては、ならないのですから、当然です。
彼女が、指を動かす度に、私の肛門が、キュッ、と閉まり、私は、
「ああー」
と、つらい、声を上げました。
5分くらい、しばしの、時間が経ちました。
初めは、今まで、入れられたことのない、肛門の指入れ、に、つらいだけの、気持ちでしたが、だんだん、その、つらさに、慣れてきて、私は、何とも言えない、つらいながらも、みじめで、恥ずかしい、被虐の快感を、感じ出すようになりました。
私は今、女の人に、お尻の穴、に、指を入れられて、責められ、人間ではなく、犬のように、弄ばれている、と思うと、何とも言えない、(もう、どうとでも、好きにして。好きなように、うんと虐めて)、という、自暴自棄的な、みじめのどん底になりたい、という、被虐の心境になっていました。
彼女は、片手で、私の、尻の穴、に、指を入れながら、もう一方の手で、私の、勃起した、おちんちん、を、つかみました。
そして、おちんちん、を、ゆっくり、しごき出しました。
もう、おちんちん、は、ビンビンに勃起している上に、彼女は、容赦なく、お尻の穴、に、入れた指も、小刻みに、前後に、動かし出しました。
前立腺マッサージ、は、聞いたことがありますが、彼女は、その、ツボを、心得ているのでしょう。
お尻の穴、に、指を入れられる、という、つらいことを、されながらも、私は、何とも言えない快感が、起こってきました。
彼女は、右手で、だんだん、おちんちん、を、しごく速度を速めていきました。
左手では、指の蠕動を、速めていきました。
おちんちん、を、しっかり、握られ、お尻の穴、を、ズンズン突いて、前後から、挟むように、責められているので、私は、もう、逃げようがありませんでした。
なので、(もう、どうとでもして)、と、彼女に、完全に、身を任せる、気持ちになっていました。
やがて、私の、金玉に、精液が造成され、貯蔵されていくのを、感じ出しました。
とうとう、私の、我慢の限界がやってきました。
「ああー。で、出るー」
私は、大きな声で、そう叫びながら、射精しました。
大量の白濁した精液が、勢いよく、放出されました。
「どうでしたか。気持ちよかったですか?」
彼女は、ニッコリ笑って、聞きました。
「は、はい」
私は、彼女に、さんざん、弄ばれて、みじめの極致でしたが、気の小さい私は、自分の気持ちを、正直に言いました。
私は、疲れ切っていたので、施術台の上で、体を、完全に、脱力して、うつ伏せになっていました。
彼女は、濡れタオルを持ってきて、私の、お尻の穴、や、おちんちん、に、たっぷり、ついているローションを、丁寧にふきました。
私は、自分が、彼女のなすがままの、赤ん坊のような、気がしてきました。
ローションを、ふきとる、くらいのことは、自分でも、出来ますが、私は、「自分でふきます」、とは、言えませんでした。
もう、クタクタに疲れていたので、私は、彼女に、エッチなことを、されたいとは、思っていませんでした。
彼女も、それを、察しているようでした。
彼女は、私の体に、茶色の、バスタオルを、覆いかぶせると、椅子に腰かけて、私の腕を、揉み始めました。
彼女は、普通の、マッサージ、の、技術も上手いのです。
掌、や、前腕、や、上腕、を、指圧されて、今までの、疲れが、スー、と、とれていくようでした。
彼女は、反対側の腕も、同様に、マッサージ、しました。
そして、最後に、「ヘッドマッサージをします」、と言って、私の頭を、指圧しました。
ヘッドマッサージも、とても、気持ちのいいものでした。
私は、彼女たちは、客が、回春マッサージ、を、して欲しい人、なのか、回春マッサージ、は、して欲しくなく、普通の、マッサージを、して欲しい人なのかを、見分けて、使い分け、をしているのだろうと思いました。
部屋の中に、置いてある、置き時計を、見ると、ちょうど、2時間、経過していました。
「お客さん。時間です」
彼女が言った。
「はい」
私は、起き上がって、下着を着て、服も着ました。
彼女は、キッチンに行って、冷たい、麦茶を、持ってきてくれました。
「はい。どうぞ」
と言って、彼女は、私に、冷たい麦茶を渡してくれました。
私は、それを、ゆっくり飲みました。
彼女は、嬉しそうに、私を見ました。
「前立腺マッサージは、どうでしたか?」
彼女は、少し、悪戯っぽい口調で聞きました。
「き、気持ちよかったです」
私は、赤面したが、正直に答えました。
私は、スケベ、や、マゾの性癖が、あるのではなく、純粋に、前立腺マッサージの、肉体への刺激、が、気持ち良かった、ように、装おうとしました。
「また、来て下さいね」
彼女は、ニコッと、笑いました。
彼女が、私の、本心を見抜いたか、見抜いていないか、かは、わかりません。
彼女は、玄関まで、私を、送り、嬉しそうに、笑顔で、手を振りました。
「・・・・」
私は、「はい」、とは、言わず、黙って、部屋を出ました。
そして、近くの、駐車場に止めておいた、車に乗り、エンジンをかけて、家にもどりました。
車を運転している時は、あまりの、興奮に、ドキドキしていたので、頭は、真っ白な状態で、何も考えることが、出来ませんでした。
家に着いて、布団の上に、横たえると、ようやく、ついさっき、受けた、回春マッサージ、の、ことが、思い出されてきました。

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回春マッサージ物語 2 (小説)

2019-09-18 19:01:19 | 小説
私は、さっき、うけた、回春マッサージ、を、思い出しながら、無上の興奮を、感じていました。
これは、SMクラブよりも、刺激的でした。
というのは、SМクラブでは、SМ的な、エッチな遊戯をする、というのが、前提になっていますから、肉体の快感は、あっても、精神的な、本当の興奮は、得られません。
SМ店に、所属している、女性にしても、客にしても、SМ的な、遊戯をするのは、わかりきった、当たり前のことです。
哲学者の、ジョージ・バタイユが言っているように、「禁を犯すことに、エロティシズムがある」、のです。
つまり、してはならないことを、することにのみ、エロティシズム、というものは、あるのです。
夫婦、や、恋仲の男女が、密室で、セックスしても、そこには、何の、エロティシズムもありません。
男も、女も、単なる、肉体の快感を貪り合っているだけです。
しかし。
私は、電車の中で、男が、見ず知らずの女に、痴漢してしまう、心理がわかります。
それは、単に、女の体を触りたい、という物理的な欲求だけでは、ありません。
そんなことは、ファッションヘルスへ行けば、ヘルス嬢に、いくらでも、出来ます。
痴漢、という行為は、犯罪であり、してはならない行為であり、もし、女に、「痴漢―」、と、叫ばれて、警察に捕まってしまえば、人生、おしまい、です。
しかし、痴漢は、してはならない行為、だからこそ、したい、という精神的な興奮が起こるのです。
一歩、間違えば、人生、おしまい、だからこそ、スリルがあるのです。
痴漢をする男は、その、スリル、精神的な興奮を求めて、痴漢、を、しているのです。
それは、万引き、でも、同じです。
万引き、を、するのは、金に困っている、子供だけではありません。
金持ちの、夫人も、万引き、をします。
それは、金が無くて、仕方なく、万引き、しているのではなく、万引き、は、犯罪行為であり、バレたら、前科者になってしまう、という、スリル、があるからこそ、そのスリルを味わうために、しているのです。
相模大塚の、マッサージ、メンズエステ店の、セラピスト、も、客も、あくまで、マッサージという名目で、エッチな行為をしているのです。
マッサージ店、で、客に、マッサージする、サービスをする、という、旨を、所管の、地方自治体の公安委員へ、届け出ているのです。
なので、うわべは、マッサージのサービスを装っています。
アヌスへの、指入れ、も、「前立腺マッサージ」、という、「マッサージ」、には、違いありません。実際、心身をリラックスさせ、気持ちよくする、マッサージ効果は、あるのです。
店の、マッサージ師も、客も、あくまで、マッサージ、をしている、されている、ことを装っています。
私も、一度も、猥雑な、発言は、しませんでしたし、彼女も、同様に、一度も、猥雑な発言はしませんでした。
そこに、私は、SMクラブ以上の、エロティシズム、精神的な興奮、を、感じたのです。
お互い、マッサージ、を装いながら、私は、彼女に、裸を見られ、悪戯されることに、被虐の快感を感じていましたが、彼女は、どう思っていたかは、正確には、わかりません。
しかし、女も、男に、性的な悪戯をする時には、男が、それに反応して、男が、悶え、射精することに、喜びを、感じるケースが、非常に多いのです。
マッサージ、しながら、悪戯っぽい、サディスティックな快感、を、きっと、彼女は、感じていたと、私は思います。
実際、彼女は、回春マッサージ、をしている間、実に、嬉しそうでした。
さらに、ラッキーなことは、メンズエステの、料金の安さ、です。
SMクラブだと、Sコース、は、90分、3万円で、Mコースは、90分、2万円と、高いのです。
その点、メンズエステなら、120分、16000円で、断然、安い。
私は、また、近いうちに、相模大塚の、マッサージ店に行こう、と思いました。
しかし、すぐに、行っては、だんだん、慣れていき、慣れ、による、不感症、を、私は、恐れました。
それに、私の、生きている目的は、小説を書く、ことが、全て、であり、回春マッサージ、の、快感など、一時の快感に過ぎず、小説を、書き上げる、無上の喜びに、比べたら、刹那的な、享楽に過ぎません。
こんな、刹那的な、快楽が、小説を書くのに役立つ、貴重な体験になる、とは、全く思われませんでした。
私は、そう思っていたので、相模大塚の、マッサージ店には、容易には行かないように、厳しく自分に戒めました。
そして、それは、私の、自制心で、容易に、実行できました。
しかし、今は、夏です。
夏は、女が、解放的になる季節です。
小説創作が、人生の価値の全てになっている私ですが、やはり、片瀬江ノ島、や、大磯ロングビーチ、で、解放的になっている、女たちの、存在は、私を悩ませました。
それを、完全に、無視できるほど、私の精神は、頑強ではありませんでした。
それで、その欲求が、嵩じて、耐えられなくなると、私は、片瀬江ノ島、の海水浴場、や、大磯ロングビーチ、で、セクシーな、ビキニ姿で、心身ともに、解放的に、なっている、女たち、を、時々、車で、見に行きました。
もちろん、私は、女に、声をかける勇気などありませんから、見ているだけです。
男の友達が、いれば、合コンのように、ビキニ姿の女に、声をかけることも、出来るでしょう。しかし、私は、人付き合い、が、嫌いなので、男の友達もいません。
なので、ビーチで、楽しそうに、遊んでいる、男女を見ると、激しく嫉妬しました。
「ああ。私も、きれいな、ビキニ姿の女と、友達になりたい」
私は、結局、ビキニ姿の女、を、見れた、快感と、それ以上の、激しい、嫉妬心、と、口惜しさ、を、感じて、虚しく家にもどりました。
女たち、も、開放感、というより、男を挑発する、快感を、味わうため、セクシーなビキニを着て、体を晒しているのです。
もし、世の中に、男がいなかったら、女は、ビキニなど、着ないでしょう。
そして、私は、そういう女の、心理の術中に、まんまと、はまってしまっているのです。
「ああ。私は、世の、十把一絡げの、ガラクタ男ども、と違って、女と、セックスなんて、したくないんだ。私は、プラトニストなのだ。ロマンチストなのだ。美しいものには、手を触れたくないんだ。ただ、手をつないで、浜辺を歩きたいだけなんだ。海の家で、夏の出会いの、喜びを、語り合いたいだけなんだ。一言、話してくれれば、10万円の、ルイヴィトンのカバンを買ってあげてもいいんだ」
と、私は、心の中で、何度、狂おしく、叫んだことでしょう。
私は、だんだん、性欲が、嵩じて、耐えられなくなってきます。
それは、小説の創作にも、悪影響を及ぼして、小説創作が手につかないほどになってきます。
「このままでは、私は、発狂してしまう」
そういう恐怖まで、起こってきます。
それで、私は、性欲が、嵩じて、耐えられなくなると、仕方なく、相模大塚の、マッサージ店、に、電話をしました。
「もしもし。マッサージを、受けたいんですが・・・」
「はい。いいですよ。いつ頃、来られますか?」
「今から、30分後、くらい、で、どうでしょうか?」
「はい。いいですよ。以前、当店に来られたことは、ありますか?」
「いえ」
「では、相模大塚の、駅の東口に、来たら、電話して下さい。場所を、教えますから」
「わかりました」
「では、お待ちしております」
そう言って、彼女は、電話を切りまた。
私は、家を出て、車を、飛ばしました。
小田急線に、沿って、並走している、467号線を、大和駅まで、飛ばしました。
そして、大和駅、で、東西に走る、相鉄線に、沿って、走る道路を、海老名方面に向かって西に飛ばしました。
「ああ。もうすぐだ。もうすぐ女に会える」
と、はやる心が、私の性的興奮を、どんどん、高めていきました。
それは、あたかも、飢えている子供が、豪華な、食べ放題の、バイキング料理を、目前に見て、生唾を垂らしている、状態と同じでした。
ちょうど、30分、くらいで、相模大塚の、駅に着きました。
私は、車を止め、携帯電話を、取り出して、店に電話しました。
「もしもし。さっき、電話した者ですが、今、相模大塚の、東口に着きました」
「そうですか。では、近くに、郵便局が、見えますか?」
「ええ。見えます」
「では、その郵便局の、前の道を、北に、進んで下さい。そうすると、すぐに、左手、に、ファミリーマートが、見えてきます。その隣に、二階建ての、集合住宅、相模大塚ハイツ、が、あります。その、二階の、205号室です」
「はい。わかりました」
そう言って、私は、電話を切りました。
もちろん、私は、二回も、その店に行っているので、場所は、聞かなくても、わかっているのですが、私の、シャイさ、から、「以前、行ったことがありますので、場所は、わかっています」、とは、言えなかったのです。
結果として、相手は、私を、初めて来る客だと思って、待っていることでしょう。
私は、車を運転して、相模大塚ハイツに着くと、近くの駐車場に、車を止めました。
そして、相模大塚ハイツの、205号室の前に、来ました。
私は、チャイムを押しました。
ピンポーン。
すると、部屋の中から、「はーい」、という声と、ともに、パタパタ走る、足音が聞こえました。
カチャリ。
内鍵のロックが、解かれる音が聞こえました。
女性が、おそるおそる、顔を出しました。
前回、回春マッサージ、を、受けた、女性でした。
彼女は、私を見ると、ニッコリ、笑いました。
「あっ。お客さん。お久しぶりですね。どうぞ、お入りください」
私は、彼女に促されて、照れくさそうに、部屋に入りました。
「お久しぶりですね」
彼女は、笑顔で言いました。
彼女は、嬉しそうでしたが、私は、前回と、同様、嬉しい感情は、表に出さずに、マッサージを受けに来た客を装いました。
「え、ええ」
私は、控えめな口調で、言いました。
前回、ここへ、来たのは、二週間前で、その後は、毎日、小説を書いていて、昨日、大磯ロングビーチ、に、行って、多くの、色とりどりの、セクシーな、ビキニ姿の、女たちを、見て、その、ビキニに、包まれた、大きな尻、や、ビキニに、貼りついて、揺れている、胸のふくらみ、や、もっこりと、盛り上がった、恥丘の土手、や、水に濡れないように、束ねた髪、などを、見て、私は、昨夜は、興奮で、眠れませんでした。
「女が欲しい。女が欲しい」、と、呟きながら、それを、手に入れられない、欲求不満と興奮で、私は、昨夜から、勃起しっぱなしでした。
彼女は、麦茶を持ってきて、私に、渡してくれました。
私は、それで、渇いた口を湿らして、コップの半分ほどを、飲みましだ。
「お久しぶりですね」
彼女は、嬉しそうに、言いました。
「え、ええ」
私の心臓の鼓動は、これから、されることを、想像して、高まっていきました。
「今日は、どのコースにしますか?」
彼女が、メニュー表を、開いて、聞きました。
「120分のコースを、お願いします」
私は、メニュー表の、その、文字を、指さして、言いました。
彼女の顔に笑顔が浮かびました。
「はい。わかりました。では、16000円です」
彼女が言いました。
私は、財布から、二万円、出して、彼女に渡しました。
彼女は、3000円、の、おつり、を、私に、渡しました。
「では、施術室に来て下さい」
彼女は、私の手を引いて、マッサージの、施術室に、私を、連れていきました。
「では、着ている物を全部、脱いで、籠の中に入れて下さい」
彼女は、言いました。
「はい」
私は、言われるまま、着ている物を全部、脱いで、籠の中に入れました。
私は、一糸まとわぬ、丸裸です。
性器まで、彼女に、見られています。
私は、心の中で、昨日、見た、ビキニの、女たちに、勝ち誇った、気分でした。
これは、女たちへの、復讐でした。
彼女らは、男を挑発するために、きわどい、極小ビキニを着ています。
ビキニは、時代が進むほど、どんどん、小さくなっていきます。
全裸になっては、わいせつ罪、となりますから、全裸になることは、出来ません。
ビキニでは、性器と、乳首、だけを、隠せば、いいので、女たちは、胸は、乳首だけを、隠すだけの、乳房下縁が見えているような、のを、着て、下は、性器、と、尻の穴、さえ、隠せばいいので、Tバックで、尻は丸見えで、前は、Tフロントで、女の、性器の割れ目だけを隠しているたけで、恥丘の盛り上がり、も、ほとんど、見えているような、ほとんど全裸に近い、ビキニ姿の、女も多いのです。
彼女らは、わいせつ罪に、ならないのなら、それらの極小ビキニさえも、脱ぎ棄てて、全裸になって、男を挑発したい、と思っているでしょう。
しかし、それをしては、わいせつ罪になるので、出来ません。
しかし、私は、今、全裸になって、性器も、尻、も、全て、彼女に見られているのです。
体を露出して、異性に見られたい、という、快感の度合いは、彼女らより、今の私の方が、上なのです。
確かに、個室ではありますが、彼女も、私も、マッサージ、という、名目なので、日常の中での、露出行為という、エロティシズムは、十分、満足できました。
「さあ。台の上に、うつ伏せになって、乗って下さい」
彼女は、嬉しそうに、言いました。
私は、施術台の上に乗って、うつ伏せになりました。
ちょっと、足を開いて。
なので、尻の割れ目が開いて、尻の割れ目、も、尻の穴、も、彼女には、丸見えです。
ビキニの女たちは、尻の穴、と、性器、は、わいせつ罪にならないよう、隠さなければ、ならないので、股間を、全部、晒すことは、出来ません。
しかし、私は、今、股間を全部、晒しています。
そして、彼女は、チャイナドレスを着ています。
全裸を見られている、という、快感は、私の方が、女たちより、上なのです。
「では、マッサージを始めます」
そう言って、彼女は、バスタオルを、乗せて、私の体を、揉みほぐし出しました。
この時も、私は、ビキニの女たち、以上の快感を感じました。
女たちも、異性の男に、日焼け止めの、オイルを塗られたり、さらに、マッサージされたいと、思っているでしょう。
しかし、彼女らに、見知らぬ男に、それを、頼む勇気は、ありません。
なぜなら。
そもそも、女の体を、触る、という行為は、男の快楽であって、男が、女の体を触ることに、精神的快感を、女から、搾取しているからです。
女は、贅沢で、わがまま、なので、木村拓哉のような、イケメンでない、男に、体を触られることを、嫌うのです。
男に触られると、いやらしい事をされた、と思うのです。
なので、木村拓哉のような、イケメンでない、普通クラスの男に、女は、体を触られると、いやらしい事をされて、口惜しい、と思うのです。
なので、女は、「男に、オイルを塗って欲しい、体をマッサージして欲しい」、と思っていても、それをしてくれる男がいないから、虚しく、きわどいビキニ姿を自慢しているだけなのです。
しかし、男は違います。
男は、女に、体を触られても、不快には思いません。
別に、美人でなくても、普通クラスの女、や、普通クラス以下の女にでも、体を触られても、女に搾取された、とは、思わないのです。
電車の中でも、女が男に触られた、という痴漢事件は、あっても、男が、女に触られた、という、痴漢事件は、人類の有史以来、存在しないのです。
むしろ、電車の中で、女が、男の体、尻、や、マラ、を、触ってきても、(やめて下さい)、とは、言わず、逆に、(ああ。気持ちいいだ。ありがとうございます)、と思うのです。
私は、心の中で、ビキニの女たちに、(ざまあみろ)、と、笑って、男の優越感に浸って、女たちに対する復讐の快感に浸っていました。
彼女は、私の体を、十分、揉みほぐした後、背中にかけていた、バスタオルを、とりました。
「お客さん。では、オイルマッサージをします」
うつ伏せ、の、裸が、彼女に丸見えになりました。
「ちょっと、足を開きます」
そう言って、彼女は、私の、足を、少し開きました。
それは、全身に、オイルを塗る、という名目です。
しかし、それによって、私の、尻の割れ目、と、尻の穴、が、彼女に、晒されました。
彼女は、私の体に、隈なく、オイルを塗っていきました。
尻の肉にも、尻の割れ目、にも。
それは、とても、気持ち良いものでした。
女は、木村拓哉のような、イケメンでない、普通クラスの男には、尻の割れ目、を、触らせる、などという事は、許可しません。
私は、世間の女全員に、対する、復讐の快感で、心の中で、女たちに、(ざまあみろ。お前らなんて、一生、欲求不満のままだ)、と、復讐の快感を叫んでいました。
中国人のセラピスト、は、私の、全裸の全身を、隈なく、マッサージしていきました。
それは、とても、気持ちいいものでした。
私は、完全に、彼女に、身を任せていました。
全身を、隈なく、マッサージすると、彼女は、私の、尻の割れ目、を、触り出しました。
指を立て、くすぐるように、スー、と、尻の割れ目、を、なぞっていきました。
彼女は、私の、尻の割れ目を、わざと、もどかしそうに、スー、と、なぞったり、尻の穴を、指で、ツンツン、突いたりしたりしました。
「ああー」
私は、思わず、声を出しました。
「では、鼠径部をマッサージしますので、腰を上げて下さい」
と、彼女は、言ってきました。
私には、それが、命令口調のように感じられました。
「はい」
私は、被虐の酩酊で、メロメロになっていました。
私は、尻を、モッコリと、高く上げ、そして、膝をことさら、広く開きました。
彼女に、私の、恥ずかしい股間を、すべて見せるためです。
彼女には、私の、尻の割れ目、と、尻の穴、そして、勃起した、おちんちん、と、金玉、が、丸見えです。
海水浴場に来ている、ビキニの女たちも、こういう、グラビアイドルが、とる、セクシーポーズをとりたいでしょうが、そこまで出来る勇気は、無いでしょう。
そんなことを、したら、男たちの視線が、一斉に集まってしまいますから。
彼女は、私の、尻の割れ目を、わざと、もどかしそうに、スー、と、なぞったり、尻の穴を、指で、ツンツン、突いたりしたりしました。
私の、おちんちん、は、もうすでに、ビンビンに勃起していました。
彼女は、両手を、勃起した、おちんちん、と、金玉、を、挟むように、鼠径部に、手を入れてきました。
そして、怪しい手つきで、鼠径部を、触り出しました。
おちんちん、は、彼女が、手を前後に動かす度に、彼女の手首の小指側に触れています。
私の、おちんちん、は、一層、はちきれんばかりに、激しく、勃起しました。
「ああー」
私は、恥ずかしさ、と、気持ち良さの、混じった、被虐の快感で、思わず、声を上げました。
「お客さん。気持ちいいですか?」
彼女は、事務的な口調で聞いてきました。
あくまでも、建て前上は、マッサージをしている、というふうを、彼女は、装っていました。
「は、はい」
私は、カチカチ歯を噛みならしながら、苦し気に答えました。
「では、前立腺マッサージをします」
彼女は、前回、私に、前立腺マッサージをしてているので、もう、「お客さん。前立腺マッサージをしますか?」、と、私に、許可の質問は、しませんでした。
彼女は、私の、尻の穴、に、ねっとりした、ローションを塗り出しました。
そして、彼女は、自分の指にも、たっぷり、ローションを塗りました。
そして、彼女は、人差し指を、私の、お尻の穴、に、入れていきました。
スポッ、と、彼女の指が、私のアヌスに入りました。
彼女は、指を、ゆっくりと、前後に動かし出しました。
彼女が、指を動かす度に、やるせない、つらさ、と同時に、この上ない、心地いい、快感、が、私に起こりました。
「ああー」
わたしは、やるせなさ、に、声を上げました。
彼女は、ふふふ、と、笑って、私の反応を、観察するように、指を動かしました。
私の、おちんちん、は、ビンビンに勃起しています。
「それでは、回春マッサージ、をします」
そう言って、彼女は、片手で、私の、尻の穴、に、指を入れて、動かしながら、もう一方の手で、私の、勃起した、おちんちん、を、つかみました。
そして、おちんちん、を、ゆっくり、しごき出しました。
もう、おちんちん、は、ビンビンに勃起している上に、彼女は、容赦なく、お尻の穴、に、入れた指も、小刻みに、前後に、動かし出しました。
「ああー」
私は、おちんちん、と、アヌス、を、前後から、責められて、やるせない、つらい快感に、声を上げました。
「お客さん。気持ちいいですか?」
彼女が余裕の口調で聞きました。
「は、はい」
私は、正直に答えました。
彼女は、右手で、だんだん、おちんちん、を、しごく速度を速めていきました。
左手では、尻の穴、に入れた指の蠕動を、速めていきました。
おちんちん、を、しっかり、握られ、お尻の穴、に、指を入れられて、前後から、挟むように、責められているので、私は、もう、逃げようがありませんでした。
なので、(もう、どうとでもして)、と、彼女に、完全に、身を任せる、気持ちになっていました。
やがて、私の、金玉に、精液が造成され、貯蔵されていくのを、感じ出しました。
とうとう、私の、我慢の限界がやってきました。
「ああー。で、出るー」
私は、大きな声で、そう叫びながら、射精しました。
大量の白濁した精液が、勢いよく、放出されました。
「どうでしたか。気持ちよかったですか?」
彼女は、ニッコリ笑って、聞きました。
「は、はい」
私は、彼女に、さんざん、弄ばれて、みじめの極致でしたが、気の小さい私は、自分の気持ちを、正直に言いました。
私は、膝立ちを、やめて、ガックリと、脱力したように、うつ伏せになりました。
「お客さん。ちょっと、待っていて、下さい」
そう言って、彼女は、温かい、濡れたタオルを、2、3枚、持ってきました。
そして、私の体についている、オイルを、丁寧に、ふきとっていきました。
彼女は、うつ伏せになっている、私の背中に、バスタオルを、かけ、最初と同じように、通常のマッサージを、始めました。
疲れた後の、揉みほぐしの、マッサージは、とても、気持ちのいいものでした。
マッサージされながら、私は、心の中で、ビキニの女たちに、対して、(ざまあみろ)、と、優越感に浸っていました。
というのは。
性欲の発散、という点においても、男は女より、はるかに、有利だからです。
男は、精液の射精、という、目に見えた、はっきりした、性欲の発散が出来ます。
精液を出し切った後は、スッキリします。
しかし、女は、違います。
女は、男と違って、精液の発散、という、はっきりした、ものがありません。
男の性欲は、能動的です。ですから、男は、絶えず、発情しているようなものです。
男の性欲を、刺激する、女のヌード写真、や、ポルノ映画、エロ動画、は、無数にあります。
そして、性欲を発散する場所である、ソープランド、や、ファッションヘルス、メンズエステ店、なども、いくらでも、あります。
しかし、女はどうでしょうか。
世に、女の性欲を刺激する、男のヌード写真集、や、男の、ポルノ映画、エロ動画、などが、あるでしょうか?
そんなものは、ありません。
仮に、そんなものを、作ったところで、女が、それを見ても、性的な興奮などしません。
女が、性欲を発散するための、ソープランド、や、ファッションヘルス、レディースエステ店、などというものは、世にありません。
なぜなら、女の持つ、肉体美、は、男の性欲にとっての、客体、であり、男の目的物、なのです。
女の肉体は、男の性欲を掻き立てる、客体であって、女の肉体は、人間社会において、性欲に於ける主体なのです。
人間は、自分の性欲を掻き立てる、客体を必要とするのです。
女には、性欲を掻き立てる、ための、客体、というものがありません。
性欲を発散する場所も無いのです。
女の肉体は、人間社会において、性欲を興奮させる、客体である、といっても、それは、男だけにとってのことなのです。果たして、女が、女のヌード写真、や、エロ動画、などを、見て発情するなどということが、あり得るでしょうか?
あり得ません。
つまり、女には、性欲を刺激する物もなければ、性欲を発散する場所も無いのです。
そして、男の性欲は、能動的ですが、女の性欲は、受動的なのです。
女は、男と違って、いつも、発情しては、いないのです。
女が発情するためには、木村拓哉のような、イケメンに、抱かれ、全身を愛撫されているうちに、だんだんと、起こってくる、という、非常に、面倒で、やっかいな、プロセスを経なければならないのです。
そして。
男は、性欲の刺激物である、女のヌード写真、や、エロ動画を、見ることによって、オナニーで、射精することも容易に出来ます。
しかし、女には、性欲を掻き立てる刺激物というものが、ありませんから、オナニーしても、イクことは、出来ないのです。
男が、マスタベーションする率は、100%ですが、女が、マスターベーションする率は、60%程度なのです。
そして、マスターベーションによって、男は、射精できますが、女は、マスターベーションしても、容易には、イクことが出来ないのです。
こう、考えてみると、性欲の発散、という点において、男は、女より、はるかに、有利です。
私は、回春マッサージを、されながら、「女は、男を挑発するために、やたら、ゴテゴテと化粧するしか能のない、みじめな、ナルシストに過ぎない。ざまあみろ」、と、勝ち誇った、快感を感じていました。
そんな、優越感も、マッサージの気持ちよさ、と、相まって、私を心地よくしていました。
そんな時。
「お客さん。そろそろ、もう一度、前立腺マッサージを、しますか?」
と、女性が聞いてきました。
私は、
「はい。お願いします」
と、心地いい気持ちで、言いました。
「はい。わかりました」
彼女は、言って、私の背中にかけていた、バスタオルを、取り去りました。
そして、また、オイルを、うつ伏せになっている私の全身に、塗って、全身を、指圧し出しました。
そして、さっきと、同じように、足を開いて、尻の割れ目、にも、オイルを塗り、尻の割れ目、を、スー、と、なぞり出しました。
私は、心地いい気分だったので、すぐに、おちんちん、が、勃起してきました。
「お客さん。お尻を上げて下さい」
言われて、私は、尻を上げました。
彼女は、指先と、肛門に、ローションをつけて、指先を、私の、尻の穴、に、入れました。
そして、もう一方の手で、勃起した、おちんちん、を、しごき出しました。
彼女は、右手で、だんだん、おちんちん、を、しごく速度を速めていきました。
左手では、指の蠕動を、速めていきました。
おちんちん、を、しっかり、握られ、お尻の穴、に、指を入れられて、前後から、挟むように、責められているので、私は、もう、逃げようがありませんでした。
なので、(もう、どうとでもして)、と、彼女に、完全に、身を任せる、気持ちになっていました。
やがて、私の、金玉に、精液が造成され、貯蔵されていくのを、感じ出しました。
とうとう、私の、我慢の限界がやってきました。
「ああー。で、出るー」
私は、大きな声で、そう叫びながら、射精しました。
大量の白濁した精液が、勢いよく、放出されました。
「どうでしたか。気持ちよかったですか?」
彼女は、ニッコリ笑って、聞きました。
「は、はい」
私は、自分の気持ちを、正直に言いました。
彼女は、また、温かい、濡れタオルを、何枚も、持ってきて、私の体のオイルを、丁寧にふきました。
その後は、また、うつ伏せになって、彼女は、私の背中に、バスタオルを、乗せて、通常のマッサージ、をしました。
そうしているうちに、2時間が経ちました。
「お客さん。時間です」
彼女に言われて、私は、起き上がって、籠の中から、服を取り出して、着ました。
彼女は、冷たい麦茶を持ってきてくれました。
「はい。どうぞ」
言われて、私は、麦茶を、一気に全部、飲み干しました。
「マッサージ、気持ちよかったですか?」
「はい」
彼女は、ニコッと笑いました。
「また、来て下さいね」
名残惜しそうに、言われながら、私は、部屋を出ました。

私は、車で家にもどりました。
家に帰って、私は、布団に寝ころびながら、パソコンで、ビキニ姿の女の、写真を、見ながら、女の、優越性、ということを、考えていました。
女の優越性とは、何なのだ?という問い、です。
世の中では、圧倒的に、男より、女の方が、もてはやされています。
それは、女が美しいからです。
週刊漫画、や、週刊誌、の表紙は、すべて、ビキニ姿の女、です。
女の写真集というものは、あっても、男の写真集、というものは、ありません。
女の写真集は、売れますが、男の写真集など、売れません。
車内、飛行機、図書館、その他、全ての公共施設、民間施設、のアナウンスの声は女です。
ATM、や、駅の切符販売器、その他、この世の、全ての、機器の、使い方の、説明をしているのは、女の画像と声です。
テレクラでも、男は、金を払って、女が出るのを待っていますが、女は、金など、払いません。
天皇、や、皇太子が、結婚して、皇后と、二人で、オープンカーに乗って、街中を、走行する時もそうです。
国民は、男である天皇などに、全く関心を持っていません。
眼中にありません。
国民が見て、熱狂しているのは、美しい、皇后に対して、です。
秋篠宮の、紀子妃、にしてもそうですし、今生天皇である、雅子妃にしても、そうですし、退位した、平成天皇と、美智子妃、との、結婚の時でも、注目されたのは、美智子妃、であって、天皇は、添え物です。
海外でも、イギリスでは、ウィリアム王子が、結婚しても、注目されるのは、キャサリン妃、であって、ウィリアム王子は、国民の眼中にありません。
チャールズ皇太子が、結婚した時も、注目されたのは、ダイアナ妃、だけです。
そして、ダイアナ妃の、写真集は、飛ぶように、売れましたが、チャールズ皇太子だけの、写真集など、売れません。
そう考えると、この世は、圧倒的に、女に有利なように、出来ているように、見えます。
しかし、はたして、そうでしょうか?
私は、さっき、相模大野の、マッサージ店に行って、それに、疑問を持つようになりました。
女より、男の方が、性欲の発散、においても、世の中を楽しむことに、おいても、圧倒的に、男の方が有利なのです。
それは、女が、美の主体だからです。
女は、男を楽しませるために、美の主体、を、保ち続けなくてはならないからです。
女が、外出する時を考えてみましょう。
女は、すっぴん、で、外出することは、絶対、出来ません。
男の目があるからです。
女は、絶えず、男の視線に、おびえて生きていかなくてはならないのです。
女は、外出する時、絶えず、化粧しなければなりません。
鏡を見ながら、ファンデーションをし、アイシャドウを塗り、ビューラーで、睫毛を反らし、髪型を決めて、髪の手入れをし、髪の毛を染め、口紅をつけ、ネイルに一本、一本、時間をかけて、マニキュアを塗り、耳にピアスをつけ、足指には、ペディキュアを塗り、パッドを入れたブラジャーを着け、香水をかけ、今の季節に合う、服装を慎重に選んで、自分を完全に、飾り立てなければ、外出することが、出来ないのです。
それには、ものすごく、手間と時間が、かかるものです。
女は、外出する時、最低でも、2時間は、かけて、自分を、完全に、飾り立てなければ、外出できないのです。
何と、手間のかかることでしょう。
何と、不便なことでしょう。
それに対して、男は、何の手入れもせず、起きたての、ボサボサの髪で、あり合う服で、下駄履きで、外出することが、出来ます。
外出するのに、何の、手入れ、も、しなくても、出来るのです。
手入れに、1分も、時間を要しません。
というより、手入れ、など、しないで、男は外出できるのです。
なぜなら男は、美の主体ではないからです。
この事だけ、みても、いかに、男の方が、女より、社会的に、有利かが、わかります。
さらに、それだけではありません。
女は美の主体で、あり続けなくてはならないので、食事にしても、腹一杯、食べたい物を、食べるということも、出来ません。
そんなことを、したら、太ってしまって、プロポーションが崩れて、醜くなるからです。
プロポーションが崩れて、醜くなった女には、何の価値もありません。
女は、みな、ダイエットしているのです。
食生活においても、女は、食べたいけれど、食べられない、という、欲求不満を、持ち続けて生きているのです。
女は、みんな、摂食障害の患者なのです。
その点、男は、食べたい物を、腹一杯、食べられます。
若い時は、新陳代謝が、活発なので、熱として、発散され、太りません。
大人になって、新陳代謝が低下しても、男は、筋肉量が多いので、女より、新陳代謝が、上です。その上、少し、食べ過ぎて、皮下脂肪、や、内臓脂肪、がついても、男は、筋トレ、や、ランニングなど、運動をすれば、簡単に、体についた脂肪を落とせます。
しかし、女は違います。
女の肉体の、美しさ、というものは、男のように、単に、筋肉をつければ、いいというものでは、ありません。
女のボディービルダー、という、人も、いますが、あれを、見たことがある人なら、わかりますが、何と、美しさの無いことでしょうか。
女の肉体は、筋肉の無い、華奢な、肩、腕、スレンダーな体幹、の方が、美しく、そして、乳房、は程よく脂肪がついていて、大きくなくてはならず、尻、と、太腿、は、張りのある、太い、丈夫な筋肉、と、程よい脂肪、が、ついていて、太く大きいのが、美しさには必要なのです。
牛肉では、適度に脂肪がある、サーロインステーキの方が、美味であるように、女の肉体も、適度に、脂肪があって、それでいて、スレンダー、な肉体が、女には、要求されるのです。
これは、男のように、単純に、筋トレして、筋肉をつければ、出来る、というものではありません。
また、女は、美肌を保つため、エステサロンに通わなければならず、乳房を大きくするための、バストアップマシン、なども、買わなくてはなりません。
その出費も、そうとうな額です。
また、女は、行動も不自由です。
女は、自分の脚の美しさ、を、男に、見せたいので、スカートを履かなくてはなりません。
脚を、多く露出するためには、それなりに、裾の短い、ミニスカートを履かなくては、なりません。
しかし、ミニスカートを、履いてしまうと、階段を登っている時や、エスカレーターに乗っている時や、電車で座っている時など、スカートの中の、パンティー、を、見られないよう、気を使い続けなくてはなりません。
女にとって、自慢の美脚は、見せたいものですが、パンティー、は、見られたくない、ものだからです。
さらに、女は、しゃがむ、という行為も、出来ません。
ミニスカートを履いて、しゃがむと、パンティー、が見えてしまうからです。
なんと、女は、生活に不便なことなのでしょう。
その点、男は、ズボンを履いていますから、そんな心配など、全くなく、どこでも、体を、自由に、動かせるのです。
さらに、女は、排泄行為においても、不自由、極まりありません。
男なら、野外で、小便をする時は、人のいない方を向いて、ズボンのチャックを外せば、人がいなければ、どこでも、立ったまま、小便が出来ます。
しかし、女は違います。
女は、立ちションベンなど、出来ません。
女が、野外で、小便をするためには、かがんで、パンツを、膝まで、下げて、そして、スカートが、濡れないように、スカートを、まくり上げながら、しなくてはなりません。
お尻を出しているので、小便をする時も、人に、見られないよう、人が、来ないか、どうか、心配しながら、オドオドと、するしかないのです。
しかし、男は違います。
男が、立ちションベンをしている時、人が来たなら、おちんちん、を、見られないよう、少し、体の方角を変え、人に背を向ければ、そのまま、続けて、小便を出し切ることが、出来るのです。
さらに、男は、おちんちん、と、尻の穴、が、離れていますから、尻の穴の雑菌が、尿道に入る、ということも、ありません。
しかし、女は、尻の穴、と、膣口、と、尿道口、が、すぐ近くにありますので、容易に、尿道感染を起こしてしまいます。
女とは、なんと、あわれ、な、生き物なのでしょう。
さらに、女には、毎月、生理、という、つらいものがあります。
そのため、タンポンを、膣の中に、入れて、生理用ナプキンを、着けておかなくては、生きていけないのです。
そして、女は、子供を産むことが、女の幸福ですが、女は、妊娠したら、どんどん、腹が膨れて、醜くなっていきます。
そして、子供を産む時の苦痛は、地獄の苦しみ、そのものです。
そして、子供を産んでしまうと、女の体は、崩れていきます。
女が、二人、子供を産んで、買い物のため、自転車の、前後に、子供を乗せて、走っている姿など、何と、醜いものでしょう。
何と、女とは、哀れな生き物でしょう。
さらに、歳をとっても、男なら、いつまでも、女に性欲を持てます、が、女は、美の主体なので、歳をとって、美が壊れていくと、何の価値も無い生き物となります。
スポーツをする時も、そうです。
男だったら、激しいスポーツをする時には、邪魔な髪の毛は、切ってしまえば、それで、すみます。
しかし、女は違います。
女の髪の毛は、女の命ですから、髪の毛が、邪魔でも、切ることは、出来ないのです。
長い髪の毛は、後ろで、輪ゴムで、束ねて、不便な思いをしながら、プレーするしか、ないのです。
また、学問、や、芸術、に、おいても、女は男に劣ります。
これは、男尊女卑、などという、昔の習慣から来ているものでは、決してありません。
歴史を振り返ってみても、女の哲学者などという人がいたでしょうか?
一人もいません。
女の科学者というものが、長い歴史の中で、いたでしょうか?
いません。
キュリー夫人のように、ほんの僅かな、例外がいるだけです。
それは、なぜか、というと、女は美の主体ですから、仕事をする時でも、いつ、いかなる時でも、自分が、美しく見えるよう、お洒落に、気を使いながら、しなくてはなりませんから、男のように、仕事に専念するということが、出来ないからです。
漫画、や、小説、絵画、などの芸術においても、女の作品は、男の作品に劣ります。
少女漫画は、女性が描いていますが、あれを見ても、わかるように、女には、女を、美しく、可愛らしく、描くことは、出来ないのです。
女の漫画家が、少女漫画で描く、女は、何か、鄙びた、存在感の薄い女です。
それは、なぜか、というと、女は、美の主体だから、です。
美の主体が、「美」、を、描くことは出来ません。
なぜなら、女は、女というものの、嫌な面も、知っており、そのため、「女は、決して、美しい、きれいな生き物でない」、ということを、知っていますから、女を正直に描こうとすると、女の嫌な面、に、引っ張られてしまうので、女を美しいだけの、人間とは、描けないのです。
その点、男にとっては、女の容貌、も、女の肉体も、女の優しさ、も、客体であり、憧れの対象ですから、男は、女の美しい所だけを、取り出して、理想化して、描くことが出来るのです。
それは、小説においても、言えます。
私は、女の作家の書いた、小説で、魅力のある、可愛い、女、というものを、読んだことがありません。
そもそも、私は、女の作家の書いた小説は、ほとんど読みません。
男の作家にとっては、女は、憧れの客体ですから、女を美しく、優しく、書けるのです。
女は美の主体ですから、女の楽しみ、といったら、男たちに、「美しい」、と、見られる、快感、しか、ないのです。
つまり、女は、ナルシズムの快感しか、ないのです。
女が、ナルシズムの快感を楽しめるのは、10代から20代の、結婚するまでの、独身の、ほんのわずかな時間に過ぎません。女とは、いわば、セミのような、可哀想な生き物なのです。
こんなことは、私には、昔っから、直観力によって、感覚的に、わかっていることでした。
私は、大学三年の時から、小説を書き始めました。
私は小説に、どうしても、可愛い、女性を、登場人物として、出さなくては、気が済みませんでした。
そして、男も、登場させて、二人が、関係しあう、恋愛小説を書いてきました。
小説に出す、女には、モデルにしている人もいました。
もちろん、モデルなどいない、頭の中で、作り出した、女も、多くいます。
しかし、私は、現実の女を、忠実に、描く、という、スタンスは、とっていません。
モデルが、いる場合でも、私が書く女は、その女の性格の、いい所だけを、抽出して、描いた、理想化された虚構としての女、であり、あくまで、観念の女、なのです。
もし、本当に、外見においても、心においても、本当に、「美しい、優しい女」、というものが、この世の中に、存在するのであるのならば、私は、小説など、書かないでしょう。
つまり、私は、仏教で、言う所の、「色即是空」、で、いえば、私は、女の、「空」、を書いてきた、といえるでしょう。
私は、それらの事を、ワードで、文章に書いて、「男の優越性」、というタイトルをつけました。
そして、パソコンのデスクトップに、置きました。
もちろん、そういうことは、以前から、感覚的には、わかっていました。
私は、感覚的に、理解していることを、しっかりと、言葉に出して書くことで、曖昧だったものを、確固としたものに、したのに、過ぎません。
私は、私を悩ましていた、女の実体、を、より正確に認識することによって、女に悩まされていた、自分を、その呪縛から、解放できた、と思いました。
私は、毎日、小説を書くことに集中できました。
私の、生きている目的は、「小説を書く」、という行為だけなのです。
小説を書いていて、海水浴場で、体を露出している女たち、のこと、が、頭に浮かんでも、私が、書いた、女に対する、考察の文章である、「男の優越性」、を、読むことで、心を落ち着かせることが、出来るように、なりました。
しかし、頭で、そして、理屈で、わかっていても、ある程度の、時間が経つと、官能の欲求、が、起こってきました。
それは、どんなに、食欲、や、性欲、の原理、を、学問的に、理解しても、人間である以上、食欲、や、性欲、が、起こるのと、同じ理屈です。
それで、毎日、小説を書いていても、片瀬江ノ島の海水浴場で、ビキニ姿でいる女たち、を、見たい、という欲求が、つのってきて、その官能の悩み、で、小説創作が手につかなくなるほどに、なると、車で、片瀬江ノ島の、海水浴場に行き、ビキニ姿の女たち、を、見ました。
やはり、彼女らを、見ると、彼女らと、関わりたい、という欲求、と、それが出来ない、欲求不満、に、悩まされて、虚しく、家に帰ってきました。
仏教の、あらゆる、経典でも、「色即是空」、の後には、必ず、「空即是色」、と、続きます。
つまり、人間は、「空」、つまり、観念、だけの世界には、生きられないのです。
そして、片瀬江ノ島の、海水浴場に行き、ビキニ姿の女たち、を、見て、彼女らと、関わりたい、けれど、それが出来ない、欲求不満、を、解消するために、私は、相模大野の、マッサージ店に、行って、回春マッサージ、をしてもらって、欲求不満を解消する、という、生活を、繰り返しました。
私は、エロチックな小説も、多く書きます。
エロチックな小説を書いている時は、私の感性で、書ける、最高のエロティシズムを表現しようとします。
なので、エロチックな小説を書いていると、性欲が嵩じてくるのです。
耐えられないほどに。
なので、夏が終わり、9月になって、ビキニ姿の女、を、見られなくなっても、エロチックな小説を書いていて、性欲が嵩じてきて、小説が書けなくなるほど、耐えられなくなると、2週間に1回、くらいの割り合いで、相模大野の、マッサージ店に行って、回春マッサージ、をしてもらって、嵩じ過ぎた性欲の処理をしてもらいました。
しかしです。
ある時、性欲が嵩じて、それを、解消しようと、相模大野の、マッサージ店に、電話すると、つながりませんでした。
「この電話番号は現在、使われていません」
という、NTTの音声案内が出ました。
私は、急いで、パソコンを開いて、相模大野の、マッサージ店、のHP、を、見ました。
すると、相模大野の、マッサージ店の、HPが、なくなっていました。
これは、私にとって、大きな痛手でした。
というのは、私の、ストレス発散の場を失ってしまったからです。
おそらく、警察に摘発されたのでしょう。
メンズエステ店は、表向きは、マッサージ店、を名乗っています。
法的には、都道府県の公安委員会への届出が必要なのですが、現状は、届け出を出していない店がほとんどなのです。
そして、届け出を出していないので、税金も払っていません。
ほとんど、違法の商売なのです。
それでも、全国の、メンズエステ店は、あまりに多すぎて、警察も、取り締まりきれないのです。
全ての、メンズエステ店の、HPでは、「当店は性的サービスは、行っておりません」、と、書いてあります。
しかし、それは、健全なマッサージ店、であることを、装うためであり、実際には、性的サービス、を、行っている店も、あれば、行っていない店、も、あるのです。
どの店が、性的サービスを、行っているかは、わかりません。
しかし、性的サービス、を行っていることが、警察に知られると、摘発される可能性があるので、性的サービスを行っている、メンズエステ店、は、少ないのです。
私は、たまたま、運よく、相模大野で、最高の、回春マッサージ、をしている、メンズエステ店、を見つけることが、出来ました。
メンズエステ店、は、藤沢市、や、大和市、には、たくさん、ありますが、数少ない、回春マッサージ、を、している、メンズエステ店、を、見つけ出すことは、至難の業、なのです。
しかし、店がなくなってしまったのですから、仕方がありません。
私は、あせって、いくつかの、メンズエステ店、に行ってみました。
しかし、回春マッサージ、をしている店はありませんでした。
回春マッサージ、を、していることが、バレると、警察に摘発されますから、ほとんどの、メンズエステ店、では、回春マッサージ、は、していないのです。
私は、残念に思いながらも、もう、これで、メンズエステ店、に行くことなく、小説創作に専念できる、という、ほっとした面も、ありました。
私は、毎日、小説創作に、励みました。
しかし、やはり、男一人、というものは、さびしいものです。
マクドナルドなどで、男と女が、楽しそうに話しているのを、見ると、うらやましくて、仕方がありません。
「ああ。私も、可愛い、きれいな、優しい、恋人が欲しい」
と、私は、ため息まじりに、呟きました。
私は、テレビは、ニュースしか、見ません。
そして、ニュースを、見ることが、唯一の、息抜き、でした。
それは、世の中で、起こっている事を知りたい、という、誰もが、もっている欲求でありますが、同時に、美しい女子アナ、を、見ると、心が、癒されるからです。
女子アナ、は、海水浴場で、ビキニ姿、を、男に見せびらかせて、ナルシズムに浸っているだけの、つまらない女とは、違います。
女子アナ、は、みな、美しいのは、もちろん、ですが、性格が、真面目です。
女子アナは、テレビで、全国放送されますから、イヤリングをつけ、適度な、お洒落、の、身だしなみは、しています。
しかし、女子アナ、は、過度に、ナルシズムに浸る性格では、ありません。
なぜなら、彼女らは、ビキニ姿になって、ビキニ写真集を、出版する、ということを、しません。
性格が穏当なのです。
ニュースウォッチ9、の、井上あさひ、鈴木奈穂子、桑子真帆、など、みな、真面目な性格です。
報道ステーションの、小川彩佳さん、などは、日本が世界に誇れる、絶世の女子アナ、といえるでしょう。
そもそも、小川彩佳さんは、まさに、才色兼備、です。
小川彩佳さんは、学校では、成績はいつも、トップの主席でした。
大学二年次には、学科の成績最優秀者に贈られる学業奨励賞を受賞しています。
その上、日本舞踊(花柳流名取)、の永世名人、免許皆伝であり、TOEICは、915で、日本語、英語、スペイン語、は、ペラペラです。
小川彩佳さん、の、お父様は、慶応大学医学部の、耳鼻科の教授です。
そのため、大学進学の時は、医師である、父親に、医学部に行って欲しい、と、言われ、彼女は、東大理科三類(医学部)、を受験して、トップの成績で、合格しました。
しかし、彼女は、青山学院初等部、青山学院中等部、青山学院高等部、と、青山学院で学んできた、恩義と、青山学院の、学長に、「どうか、大学も、我が校に、進学して下さい」、と、泣いて頼まれ、大学は、青山学院大学の、国際政治経済学部、国際政治学科、に進学しました。青山学院としても、彼女ほどの逸材を輩出したとなれば、学校の名声も上がるのです。
もちろん、彼女は、青山学院大学の、国際政治経済学部、国際政治学科、を首席で卒業して、テレビ朝日に入社しました。
ここまでくると、好き、を、通り越して、小川彩佳さんは、近づくのも、恐れ多い、神のような存在です。
しかし、小川彩佳さん、以外でも、女子アナ、は、総じて、真面目で、成績優秀な人が多いのです。
私は、ネットで、女子アナ、らの、画像を、眺めて、「はあ。女と関わりたい」、と、ため息をつきました。
それは、女子アナ、に限らず、女一般、に、広がっていきました。
そんなことで、私は、また、だんだん、生きた女と、付き合いたい、という、欲求が、つのっていきました。

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回春マッサージ物語 3 (小説)

2019-09-18 18:57:32 | 小説
そんな、ある日のことです。
私が、メンズエステ店、の一覧を乗せている、「エスナビ」、のサイトを見ていると、湘南台、に、新しく、「フィーリング」、というメンズエステ店、が、載っているのが、目につきました。
新しく、エステ店、を、オープンしたのでしょう。
そもそも、メンズエステ店、は、都道府県の公安委員会への届け出、が、必要なのですが、届け出を、していない店が、ほとんどで、法的に問題がある、商売なのです。
届け出、をしていないので、店のオーナーも、エステ嬢、も、稼いでも、税金を払っていません。脱税です。
なので、警察の摘発を、おそれながら、そして、場所を変えながら、営業しているのです。
湘南台に、新しく出来た、エステ店は、日本人エステ店でした。
私は、相模大野の、エステ店、「康楽」、が、なくなってしまってから、いくつかの、エステ店に、行ってみました。
しかし、満足のいく店は、ありませんでした。
日本人の、エステ店、でも、中国人のエステ店、でも。
全ての、メンズエステ店の、HPでは、「当店は性的サービスは、行っておりません」、とか、「セラピストを触る行為は禁止しています」、と、書いてあります。
しかし、それは、健全なマッサージ店、であることを、装うためであり、実際には、性的サービス、を、行っている店も、あれば、行っていない店、も、あるのです。
どの店が、性的サービスを、行っているかは、わかりません。
しかし、性的サービス、を行っていることが、警察に知られると、摘発される可能性があるので、性的サービスを行っている、メンズエステ店、は、少ないのです。
また、同じ店でも、セラピストによって、客への、サービスが違います。
セラピストによって、美人もいれば、美人でないセラピストも、います。
サービスのいい、寛容なセラピストも、いれば、ほとんどサービスの無いセラピストもいます。
一つの店には、何人かの、セラピストがいますが、どの、セラピストが、美人で、しかも、サービスがいいのかは、わかりません。
エステ店、の、HPには、セラピストの、評価、が、書かれていますが、どれも、「美しく、人なつっこい、優しい、セラピストです」
というような、評価ばかりです。
しかし、そんなものは、あてになりません。
「美しく、人なつっこい、優しい、セラピストです」、と、書かれていても、実際には、不美人で、不愛想で、サービス精神など全くない、セラピスト、など、ざらにいます。
なので、いいセラピストに、出会えるまで、ハズレ、を覚悟して、指名して、実際に、マッサージを、受けてみるしか、ないのです。
しかし、私も、メンズエステ店、に、行くようになって、いい、セラピストに、会える方法が、だんだん、わかってきました。
それは、ネットの、「エステナビ」、は、店が、作っているものではなく、第三者が、客観的に、作っているものなので、お勧めの、セラピスト、として、「エステナビ」、に、書かれている、セラピスト、は、本当に、美人、で、サービスも良い、セラピスト、であることが、多いのです。
さらに、メンズエステ店、の噂に、ついて、書かれた、サイトも、多くありますが、そこでは、どの、エステ店、では、どの、セラピスト、が、良い、とか、悪い、とかいう、書き込み、が、あって、それは、実際に、そのセラピスト、に、マッサージを受けた人が、書いているので、信用できるのです。
そこで、私は、湘南台、に、新しく出来た、メンズエステ店、「フィーリング」、に、ついて、エステ嬢、の、噂を調べてみました。
すると、イチ押し、の、セラピスト、として、「滝川ミカ」、という、セラピスト、を、見つけました。
私は、HPを、見ながら、携帯電話に、その店の、電話番号を、登録しました。
そして、携帯で、おそるおそる、「フィーリング」、に、電話をかけました。
時刻は、午後の4時です。
中国人の、エステ店、は、発信者番号非通知設定でも、構わない店も、多いのですが、日本人のエステ店、では、ほとんど全部、発信者番号通知設定、でないと、受け付けません。
なので、私は、発信者番号を通知設定、にして、かけました。
「もしもし・・・」
「はい」
女の声がしました。
「マッサージを受けたいんですが・・・」
「当店は、初めてですか?」
「はい」
「滝川ミカさんに、お願いしたいんですが・・・」
「はい。指名料は、1000円です。滝川さん、は、今日は、午後5時から、出勤です。いつ、来られますか?」
「午後5時に、お願いします」
「それでは、湘南台、の、西口に、来たら、午後4時50分に、電話を、して下さい。そこから、また、案内します。西口から、2分もかかりません」
「わかりました」
「お名前は?」
「山野、と言います」
「何分のコースにしますか?」
「120分のコースを、お願いします」
「はい。わかりました。では、今日の午後5時に、滝川ミカさん、を、120分のコースで、おとりしました」
そう言って、相手は、電話を、切りました。
私は、胸をドキドキさせながら、午後4時40分に、家を出て、車で、湘南台の西口に行きました。
午後4時50分に、湘南台の西口に着きました。
私は、また、フィーリング、に電話しました。
「もしもし・・・さっき、電話した山野ですが・・今、湘南台の西口にいます」
「では、そこから、マクドナルドの前の道を、北に進んで下さい。すぐに、6階建ての、マンション、アリーナ湘南台、が、見えてきます。その、6階の、605号室です」
私は、言われたように、マクドナルドの前の道を、北に進みましだ。
すぐに、アリーナ湘南台、が、見えてきました。
マンションの入り口は、防犯ロックが、かかっていて、入れません。
私は、また、フィーリング、に電話しました。
「もしもし・・・さっき、電話した山野ですが・・今、アリーナ湘南台、の玄関の前にいます」
「では、プッシュボタンで、605、と、押して下さい」
私は、605、と、プッシュボタンを押しました。
すると、インターホンで、合図の音が鳴りました。
「もしもし。滝川ミカ、さんに、予約した、山野ですが・・・」
すると、
「はい。どうぞ、お入り下さい」
という、声と、同時に、玄関のロックが、解除されました。
私は、アリーナ湘南台、の中に入り、エレベーターで、6階に上がり、605号室の、前に立ちました。
そして、チャイムを押しました。
ピンポーン。
部屋の中から、「はーい」、という声と共に、パタパタと、走ってくる音がしました。
カチャリ。
玄関が開きました。
きれいで、スレンダー、で、優しそうな、女性が、笑顔で現れました。
「いらっしゃいませ。どうぞ、お入り下さい」
私は、彼女が、とても、きれいな女性であることに、まず、ほっと、一安心しました。
そして、施術する部屋に、通されました。
部屋の真ん中には、布団が敷いてありました。
「では、120分の、コース、で、指名料、も、入れて、17000円です」
私は、財布から、17000円、出して、彼女に渡しました。
「では、シャワーを浴びて下さい」
「家を出る前に、シャワーは、浴びました」
「では、着ている物を、全部、脱いで、うつ伏せ、に、なって下さい」
私は、相模大塚の、「康楽」、同様に、紙パンツを、履かなくてもいい、ことを、知れて、小躍りして、喜びました。
私は、服を全部、脱いで、裸になり、布団の上に、うつ伏せになりました。
「では、マッサージをします。どこか、凝っている所は、ありますか?」
「全身を、お願いします」
「わかりました」
そう言って、彼女は、裸の私に、バスタオルを、かけて、指圧し始めました。
彼女は、小柄で、細身なのに、マッサージは、上手でした。
私は、彼女に、身を任せました。
しばしすると、彼女は、
「では、パウダーマッサージをします」
と言って、彼女は、私の背にかかっていた、バスタオルの、尻から下を、めくり上げました。
丸出しの、尻が、彼女に、丸見えになりました。
「寒くないですか?」
彼女が聞きました。
「いいえ」
バスタオルを、全部、取り去られて、全裸になるよりも、背中には、タオルが、かかっている方が、まるで、上着は脱がされて、下半身だけ、脱がされて、尻を出しているようで、頭隠して、尻隠さず、の、辱められている、SМ写真の女のように、恥ずかしいものです。
彼女にとっては、背中が、寒くならないように、との、配慮ですが、私は、尻だけ、めくられている、みじめな自分の姿になっていることに、被虐の快感が、起こってきました。
彼女は、尻、や、脚、に、パウダーをふりかけました。
そして、指先を立てて、触れるか、触れないか、の、ほんのわずかの、フェザータッチで、私の、尻、や、脚、や、足の裏、を、指先を立てて、なぞっていきました。
それは、くすぐったくて、やりきれない、もどかしい、快感でした。
私は、きれいな女の人に、虐められているようで、
「ああー」
と、被虐の快感に、声を上げました。
彼女のパウダーマッサージは、ものすごく、上手でした。
彼女は、私の足を、大きく開いて、私の尻の前に座りました。
足を開かされて、私の、尻の割れ目、が、パックリと、開きました。
そして、彼女は、尻の割れ目、を、スー、と、なぞり出しました。
尻の割れ目、を、見られていることと、尻の割れ目、を、なぞられている、被虐の快感が、私に、激しく起りました。
彼女は、美人で、しかも、サービス旺盛な女性だと知りました。
しばし、私は、彼女の、責めに、身を任せていましたが、もっと、虐めて欲しくて、うつ伏せの、膝を立て、尻を上げました。
モッコリと、尻が上がって、尻の割れ目、も、勃起した、おちんちん、も、金玉、も、丸見えになりました。
彼女は、何も言いませんでした。
何も言わなくても、私が、して欲しい、要求を、理解していました。
彼女は、両手を、股間から、差し入れて、私の、鼠径部を、触り出しました。
そして、金玉、を、揉んだり、勃起した、おちんちん、を、握って、ゆっくりと、しごき出しました。
「ああー」
私は、被虐の快感に、声を上げました。
彼女は、お尻の穴に、ローション、を、塗って、指を入れようとしました。
私の、金玉には、もう十分に、精液が造成されて、貯蔵されているので、このまま、尻の穴、を、刺激されながら、おちんちん、を、しごかれては、射精してしまうでしょう。
しかし、私は、彼女の、サービス精神が、旺盛なので、すぐには、出さず、もっと、楽しみたいと、思いました。
それで、私は、
「仰向けになってもいいですか?」
と、聞きました。
「ええ。じゃあ、仰向けになりましょうか」
と、優しく言いました。
私は、四つん這いの、姿勢から、仰向けに、なりました。
私は、今までの、続きを、求めるように、仰向けで、カエルのように、膝を曲げ、下肢を、折り畳み、そして、大きく、股を開いて、おちんちん、と、お尻の穴、が、彼女に、見えるようにしました。
彼女は、私の尻の前に座って、さっきの、続きを始めました。
ローションを、おちんちん、に、たっぷり、塗りつけて、尻の割れ目、を、なぞりながら、おちんちん、を、しごき出しました。
仰向けになった方が、彼女の、美しい顔、や、彼女が、おちんちん、を、しごいているのが、見えますから、四つん這い、より、いいのです。
(ああ。オレは、今、こんな、きれいな人に、虐められている。彼女のオモチャになっている)
と、思うと、被虐の快感が、いっそう、激しくなりました。
(いじめて。もっと、いじめて)
と、私は、心の中で、叫びました。
私は、もっと、激しい、欲求を、彼女に求めたくなりました。
彼女に、何を注文しても、聞いてくれると思ったからです。
「滝川さん」
「はい」
「僕の左横に来て下さい」
「はい」
彼女は、私の、左横に正座して座りました。
滝川さんは、私の、左横から、今までと、同じように、おちんちん、を、しごきながら、尻の割れ目、や、尻の穴、を、刺激しました。
横になって、嬉しかったことは、滝川さんの顔を、間近で見ることが、出来ることです。
「滝川さん」
「はい」
「僕の、上半身も、くすぐって下さい」
「はい」
そう言うと、彼女は、右手で、私の、脇の下、脇腹、首筋、をくすぐったり、乳首を、つまんだり、しました。
女の乳首は、興奮すると、勃起して、大きくなりますが、男の乳首も、刺激されると、小さいけれど、勃起します。
滝川さんは、右手で、私の、乳首、や、脇腹、を、くすぐって、左手で、おちんちん、を、しごきました。
私は、こんな、きれいな、女性に、オモチャにされていることに、興奮して、激しく、勃起してきました。
私は、性欲においては、SМ的なものにしか、興奮できません。
なので、SМ写真集を、たくさん、持っていました。
私は、裸にされて、縛られて、男たちに、弄ばされている、女の写真に、激しく興奮します。
私は、その写真の女を見ていると、だんだん、その女に、感情移入していって、その女になって、男たちに、弄ばされたい、欲求が、つのっていきます。
SМ絵師の描いた、SМの絵も、好きで、いくつも、持っていました。
もちろん、写真の方が、実物で、リアルなので、圧倒的に、絵より、写真の方に、興奮します。
しかし、あるSМ絵師の描いた一枚の絵は、写真、以上に、興奮させられました。
それは、山崎無平、という、SМ絵師の描いた、一枚のSМ絵画です。
それは、「俎上の鯉」、という題で、若い美しい女が、丸裸にされて、大きな、机の上に、大の字に、縛られて、四人の、男たちに、弄ばされている、絵でした。
まさに、「俎上の鯉」、の、題通り、女が、まな板の上に、乗せられて、まさに、料理されている、絵でした。
女は、手足を、机の四つの脚に、縛られているので、乳房も、性器も、体全部をさらけ出して、観念しきっています。
というより、女は、目をつぶって、口を、半開きにして、手足を縛られて、身動きのとれない、裸を、男たちに、見られ、弄ばれている、ことに対して、(もう、どうとでも、好きなようにして)、と、被虐の快感に浸っているのです。
それは、山崎無平氏の、見事な、筆致によって、まるで、生きている女のように、絵から、その感情が、わかるほど、伝わってくるのです。
私は、その絵の女に、感情移入して、被虐の快感に浸ることが、よくありました。
今、まさに、こうして、服を着た、滝川ミカさん、の前で、丸裸を晒し、尻も、おちんちん、も、乳首も、全てを晒して、全てを見られ、弄ばれている、ことに、私は、山崎無平氏の、SМ絵画、「俎上の鯉」、の、女になりきっていました。
(もっと虐めて。もっと虐めて)
と、私は、心の中で叫びました。
滝川ミカさん、は、サド、では、ありませんが、私が、弄ばれて、興奮している、のを、悪戯っぽく、楽しんでいる、のは、明らかに、わかりました。
私の右には、滝川さんが、正座して、座っていますから、私は、左手で、そっと、彼女の、足に触れました。
彼女は、何も言いませんでした。
私は、マッサージするように、滝川さんの、足の土踏まず、を、指圧しました。
そして、アキレス腱、を、押したり、脹脛、を、触りました。
さらに、彼女の、お尻も、触りました。
もちろん、パンツの上からです。
彼女は、おちんちん、に、ローションを、塗り、さかんに、片手で、おちんちん、を、扱きながら、片手で、お尻の穴、を、なぞったり、乳首、を、つまんだり、と、悪戯っぽく、私を刺激します。
私の、金玉に、精液が大量に、造成され、貯蔵されていくのを、私は、感じました。
とうとう、私の、我慢の限界がやってきました。
「ああー。で、出るー」
私は、大きな声で、そう叫びながら、射精しました。
大量の白濁した精液が、勢いよく、放出されました。
滝川さんは、
「いっぱい出ましたね。ちょっと、待っていて下さい」
と言って、部屋から出て、ティシュペーパー、と、濡れタオル、を持ってきました。
そして、私のおちんちん、や、腹の上に、飛び散った、精液を、ふきとりました。
「今度は、何をしましょうか?」
滝川さんが、聞いてきました。
「何でもいいです」
と、私は答えました。
「じゃあ、ヘッドマッサージをしましょうか?」
「はい」
滝川さん、は、仰向けの私に、バスタオルを、かけ、私の頭の上方に正座して、ヘッドマッサージ、を始めました。
滝川さん、のヘッドマッサージは、とても、気持ちがいいものでした。
私は、両手を、頭の上に伸ばして、滝川さん、の、太腿を触りました。
他の男のように、いやらしく、ではなく、優しく、撫でるように。
私は、滝川さん、が、どんな境遇の人なのか、知りたくて、話しかけました。
もちろん、女性に、年齢は、聞けませんが、30代であることは、間違いありません。
「結婚していますか?」
「ええ」
滝川さん、ほどの、美人で、優しい性格なら、世の男が、ほっておくはずは、ありません。
「子供はいますか?」
「え、ええ」
普通、女は、子供がいても、「いる」、と、ハッキリとは、言えませんが、滝川さん、は、ウソをつくことの出来ない、誠実で、正直な性格なので、答えました。
「男の子ですか。女の子ですか?」
「女の子です」
「どこに住んでいるのですか?」
と、私は、聞きましたが、さずかに、その質問には、答えてくれませんでした。
しかし、私の方は、
「僕は、湘南台の東口に、住んでいます。なので、ここには、10分で来れます」
と、言いました。
「山野さんの、お仕事は何ですか?」
「医者です。でも、小説を書いていて、浅野浩二、という、ペンネーム、で、小説を、HPに、アップしています。よかったら、ネットで、読んでみて下さい」
そう言って、私は、家で、「浅野浩二」、と書いた、メモを、バッグから、取り出して、滝川さん、に、渡しました。
「はい。読んでみます」
その他、少し、話していましたが、時間が、きてしまいました。
「じゃあ、そろそろ、終わりです。シャワーを浴びて下さい」
滝川さん、が、言いました。
彼女は、私の手を曳いて、風呂場に、連れていきました。
風呂場には、スポンジ、と、ボディーソープ、が、ありましたので、私は、スポンジに、ボディーソープを含ませ、全身についているオイルを洗い流しました。
脱衣場は、すりガラスだったので、脱衣場に、私が、出ると、彼女が入ってきて、私の体を、ふいてくれました。
別に、自分でも、ふけますが、そして、自分で、ふいた方が、手っ取り早いのですが、滝川さん、のサービスを、受けたかったので、彼女に、ふいてもらいました。
部屋に戻ると、私は、着てきた、服を着ました。
彼女は、次の客の用意のために、私が、シャワーを浴びている間に、散らかったバスタオルを、整えて、いました。
「はい。どうぞ」
彼女は、私に、麦茶を、渡してくれました。
私は、それを、一気に、全部、飲み干しました。
「滝川さん、好きです」
私は、マッサージ中も、その言葉は、何度も、言っていましたが、あらためて、彼女を見つめながら、ことさら、言いました。
しかし、彼女は、そう言われても、照れる様子も見せません。
彼女ほどの美人は、今までに、何度も、多くの男に、そのセリフを言われているので、慣れてしまって、いるのでしょう。
「また来ます」
私は、そう言いました。
彼女は、玄関まで、私についてきて、くれました。
「また来ます。どうも、ありがとう」
と言うと、彼女も、
「また来てくださいね」
と、ニコッと、笑って、小さく、手を振って、私を見送ってくれました。

私は、車で、家に帰りました。
私は、相模大野の、エステ店、以来、久しぶりに、いい女性を、見つけることが、出来て、最高の喜びを感じていました。
サービスも、いい上に、絶世の美人です。
20代前半の未婚の女は、まだ、男を知りませんから、男に対して、警戒心を持っている、女が多く、サービスも、悪い上に、触られることを、極度に嫌がる、セラピストもいるのです。
しかし、人妻で、しかも、子供まで、いる女は、男というものを、厭きるほど、知っているので、サービスもいいし、体も、少しくらいなら、触らせてくれるのです。
男のあつかい、に、慣れているのです。
しかも、彼女は、子供を産んでも、体形が全く崩れていません。
子供を産んでいる、とは、思えないほど、華奢で、スレンダーな、体形です。
こういう人は、生活がだらけていない、摂生のある、規則正しい生活をしている、からでしょう。
私は、結婚して、ずっと、一人の女と、一緒にいたい、とは、思いませんが、いつでも、会える、素敵な、女性の存在が、必要なのです。
それは、お金を払っての、ビジネスでの、付き合い、でも、構わないのです。
いっつも、その人に、会っていたいとは、思いません。
2週間に、1度、くらいで、十分なのです。
私の、生きがい、は、小説を書くこと、が、全てですから、むしろ、誰にも拘束されずに、自由な時間を持てることの方が、気が楽なのです。
しかし、そうはいっても、世の男、や、女は、みな、恋人を持って、男女の付き合いをしてます。
やはり、そういう、世の、男、や、女、を、見たり、想像したり、すると、嫉妬します。
なので、いつでも、会える、女性の存在が、必要なのです。
いつでも、会える、という、安心感が、あれば、それで、満足なのです。
男が女を求めるのは、本能的なものです。
そもそも、男は、女の体内から、生まれてきたのです。
女は、妊娠、および、分娩の時、つらい思いをして、子供を、産みますから、子供に対する、愛情の深さは、父親より、母親の方が、圧倒的に上です。
男は、みな、つらい時、苦しい時に、母親の胎内に戻りたい、という、子宮回顧の願望を持っているのです。
特攻隊員は、敵艦に突っ込む時、決して、「天皇陛下万歳」、などと言ったり、しません。
もちろん、「天皇陛下万歳」、と、叫んで、敵艦に突っ込んだ、特攻隊員は、多くいます。
しかし、それは、彼らの本心では、決してありません。
特攻隊員が、敵艦に、突っ込んで、まさに、死の恐怖を、実感した時、彼らは、みな、「お母さーん」、と、叫ぶのです。
私は、滝川ミカさん、という、心の拠り所を見つけて、安心して、小説創作に、打ち込むことが、出来ました。
そして、小説の創作も、はかどりました。
しかし、日が経つにつれ、また、滝川ミカさん、に、会いたい欲求が、つのってきました。
滝川ミカさん、が、いつまで、「フィーリング」、のセラピスト、を、続けるのかは、わからないのです。
メンズエステ店、の、セラピスト、は、入れ替え、が、結構、多くて、セラピストが、いきなり、いなくなってしまって、新しいセラピストが、入る、ことは、よくあることなのです。
セラピストは、お金を稼ぐために、メンズエステ、で、働いているので、あって、神奈川県には、より良い、エステ店など、いくらでも、あります。
一度、メンズエステ店で、儲ける、うま味を知った、女性が、時給1000円の、コンビニ店員の、仕事をする気には、なれないでしょう。
彼女らは、客から、受けとる、料金の、6割り、くらいを、もらうので、120分、指名料込みで、17000円、稼いだら、2時間で、6000円、稼いでいることになります。
2時間で、6000円の給料の仕事の喜び、を、味わった、人は、時給、1000円の、仕事など、する気には、なれないでしょう。
しかし、エステ店が、家に近かったり、時給が良かったりと、もっと、条件が良いメンズエステ店が、出来て、店を変えることは、あるのです。
それと、美人でない、不美人な子が、新人として、店に入ると、客としては、新人は、どんな子だろうと、興味本位から、入ってみることが、多いのです。
それを、不美人の子は、逆手にとって、新人として、あるメンズエステ店に入って、稼げるだけ、稼いで、悪い評判が、ネットに、書かれて、客の入り、が、悪くなった頃に、やめて、別の、エステ店に、別の源氏名で、入る、ということを、繰り返している、渡り鳥、のような人もいるのです。
滝川ミカさん、は、滅多に、出会えない、美人、で、しかも、サービスもいい、セラピストですが、より条件のいい店に、鞍替えしてしまう、可能性は、あるのです。
そして、別の店では、源氏名を変えますから、もう、探し出すことは、出来ません。
私は、そんな、不安に襲われ出しました。
それで、2週間、くらい、経った、ある日、の午前11時に、私は、また、「フィーリング」、に、電話しました。
「もしもし・・・・」
「はい。フィーリングです」
店のオーナーが、出ました。
「マッサージを受けたいのですが・・・」
「フィーリングに、来たことは、ありますか?」
「はい。あります」
「滝川ミカさん、に、お願いしたいのですが・・・」
「滝川さんに、以前、入ったことは、ありますか?」
「はい。あります」
「滝川さんは、今日は、夕方の5時から、出勤ですが・・・」
「では、今日の、5時に、予約をお願いします」
「わかりました。お名前を、お願いします」
「山野、と言います」
「わかりました。では、4時50分に、確認の電話をお願いします」
「はい。わかりました」
そう言って、私は、電話を切りました。
(ああ。会える。憧れの、滝川ミカさん、に、会える)
と、思うと、その日は、興奮して、とても、小説など、書けませんでした。
滝川ミカさん、は、私の、憧れの、女性であると、同時に、私の、性欲の発散をする、貴重な機会でした。
私は、布団の上に腹ばいになって、パソコンを、開いて、デスクトップの上に置いてある、SМ写真の、フォルダーを、開けて、見たり、山崎無平氏の、「俎上の鯉」、の、絵を見たり、また、SМのエロ動画を見たりして、性欲の興奮を、高めようと、しました。
実際、そういうものを、見ることで、性欲の興奮は、高まるのです。
そして、私は、風呂に入って、体を洗い、陰毛を、丁寧に、全部、剃りました。
女は、大人でも、恥毛を、剃って、割れ目が、くっきり見えている、パイパン(無毛)、の方が、陰毛があるより、はるかに、エロチックです。
特に、股縄をされた女は、無毛であることが、絶対条件です。
なぜなら、股縄は、尻の割れ目、から、性器の、割れ目、まで、女の恥ずかしい、股間を、麻縄で、縛り上げますが、股縄をされた女は、どのような、ポーズをとっても、股間の、恥ずかしい部分は、股縄によって、ギリギリ、隠されます。
もう、ほとんど、裸体が、全部、見えているのに、股間だけは、ギリギリ、見えない、という、それが、一層、女を辱めているのです。
男は、おちんちん、という、突起物があるので、股縄は、出来ませんが、女にしてみれば、男の裸を見る時、恥毛が、ゴワゴワしているより、毛が無くて、スッキリしている方が、見ていて、すっきりするでしょうし、また、おちんちん、を、しごく時、しごきやすいでしょう。
私は、恥毛を剃って、布団の中で、エッチな、写真、や、動画を見て、性欲の興奮を高めていきました。
5時が、近づくにつれ、私の興奮も高まっていきました。
(ああ。もうすぐ、滝川ミカさん、会える)
4時40分になったので、私は、家を出ました。
山崎無平の、「俎上の鯉」、の、絵、や、SМ写真を、プリンターで、プリントした、写真を、数枚、バッグの中に、持っていきました。
そして、ちょうど、4時50分に、アリーナ湘南台、の横の駐車場に着きました。
私は、車を駐車場に入れ、「フィーリング」、に電話しました。
「もしもし・・・5時に、滝川ミカさん、に、予約した、山野ですが・・・」
「はい。5時から、滝川ミカさん、に予約の山野さん、ですね。今、どこに、いますか?」
「アリーナ湘南台、の横の駐車場にいます」
「わかりました。それでは、605号室と、押して下さい」
私は、車をロックして、アリーナ湘南台、の玄関に入りました。
私は、605、と、ボタンを押しました。
すると、通話できる状態になりました。
「もしもし。滝川ミカ、さんに、予約した、山野ですが・・・」
すると、
「はい。どうぞ、お入り下さい」
という、滝川さん、の声と、同時に、玄関のロックが、解除されました。
私は、エレベーターで、6階に上がり、605号室の、前に立ちました。
そして、チャイムを押しました。
ピンポーン。
部屋の中から、「はーい」、という声と共に、パタパタと、走ってくる音がしました。
カチャリ。
玄関が開きました。
滝川ミカさん、が、笑顔で、出迎えてくれました。
「こんにちは」
「いらっしゃいませ。どうぞ、お入り下さい」
私は、マッサージを、施術する部屋に、通されました。
以前と、同じ部屋です。
私が、彼女を、心待ちしていたように、彼女も、5時から、私に会うことを、知っているのです。
私は、興奮で、ガチガチでしたが、彼女は、どういう気持ちで、私を待っていたのかは、わかりません。
「お久しぶりですね」
彼女が、嬉しそうに言いました。
私は、切ない表情をして、
「ああ。滝川さん。この前いらい、ずっと、滝川さん、の、ことを、思っていました」
と、私は、切ない胸の内を、正直に、告白しました。
彼女は、ふふふ、と、笑って、それに対しては、答えませんでした。
私は、彼女に熱烈に恋していますが、彼女にとっては、私は、多くの客の一人なのでしょう。
しかし、彼女の嬉しそうな、態度を見ると、私を嫌っていない、ことは、わかります。
むしろ、好意を持っていてくれる、ようです。
私は、すぐに、運動用の、シャツ、と、単パン、を、脱ぎました。
私は、パンツは、履いてきませんでした。
一方、彼女は、超ミニスカートに、薄い、ブラウス、とはいえ、彼女は、服を着ています。
私は、服を着ている、彼女の前で、おちんちん、の、毛を剃った丸裸を、見られて、さっそく、マゾの快感が起こってきました。
彼女には、SМの趣味は、感じられず、無いと、思いますが、悪戯心は、あり、男の気持ち、は、知っているのです。
部屋の真ん中には、布団が敷いてあります。
「では、120分の、コース、で、指名料、も、入れて、17000円です」
私は、財布から、17000円、出して、彼女に渡しました。
「シャワーは、どうしますか?」
「シャワーは、家で浴びてきました」
「では、布団の上に、うつ伏せ、に、なって下さい」
私は、布団の上に、うつ伏せ、になりました。
彼女は、私の背中に、バスタオルを、かけました。
私が、彼女に、会いに来た目的は、もちろん、彼女に、裸を見られ、彼女に弄ばれて、マゾの快感を、得るためですが、いきなり、「それをして」、とは、言えませんでした、し、また、最初は、少し、彼女の、マッサージを受けたかったのです。
というのは、男女のセックスでも、そうですが、最初は、服を着たまま、お互い、抱き合い、触り合い、だんだん、服を、脱がしていって、裸になる、という、順序を、踏むことに、男も女も、興奮するからです。
彼女は、バスタオルの上から、私の体を、指圧しました。
そして、体重を乗せて、私の体を指圧し、肩、や、背中、を指圧するために、彼女は、私の、背中に、馬乗りに、乗りました。
私は、言いようのない、快感を感じていました。
というのは、私の背中に、馬乗りになったことで、彼女の体重が、私の背中に、かかり、彼女の、お尻の、感触、や、股間、の感触、が、背中に伝わってきたからです。
人間の触覚は、手だけでは、ありません。
人間の触覚は、体中にありますから、女性と、体が、触れていれば、そこで、女性の、体の感覚を、感じることが、出来ます。
滝川さん、は、お尻までは、触らせてくれませんが、こうして、背中に、馬乗りにされていると、彼女の、お尻、や、股間、の、感触、を、十分、楽しむことが、出来ました。
また、彼女に、馬乗りにされていることで、あたかも、彼女に、虐められているようで、それも、私の被虐心を、刺激しました。
しばし、彼女は、私の、背中に馬乗りになって、肩、や、背中、を、揉んでいましたが、私が、私が、
「そろそろ、パウダーマッサージを、お願いします」
と言うと、彼女は、
「はい。わかりました」
と言って、私の背中から、降りました。
そして、前回と同じように、彼女は、私の背にかかっていた、バスタオルの、尻から下を、めくり上げました。
丸出しの、尻が、彼女に、丸見えになりました。
全裸ではなく、肩、や、背中、は、バスタオルで、隠されているのに、尻、だけ、晒しているというのは、全裸以上に、恥ずかしいものです。
SМ写真では、女の羞恥心を、ことさら、煽るため、ブラウス、や、ブラジャー、は、着けたままにして、下半身だけ、スカート、も、パンティー、も、全部、脱がされて、丸裸にされている、という、写真が多いのです。
女は、(こんなことなら、いっそ、全部、脱がして)、と、やけになって、言いたいでしょうが、それを言うことも、出来ず、中途半端な、みじめな、姿のまま、じっと、我慢するしかないのです。
しかし、その、どうしようもない、みじめさが、マゾの女にとっては、被虐の快感でもあるのです。
私も、彼女らと、同じように、頭隠して尻隠さず、の、みじめな、姿を、晒していることに、被虐の快感を感じていました。
彼女は、尻、や、脚、に、パウダーをふりかけました。
そして、指先を立てて、触れるか、触れないか、の、ほんのわずかの、タッチで、私の、尻、や、脚、足の裏、を、なぞっていきました。
くすぐったくて、やりきれない、もどかしい、快感でした。
私は、きれいな女の人に、虐めれて、
「ああー」
と、私は、被虐の快感に、声を上げました。
彼女のパウダーマッサージの技術は、ものすごく、上手でした。
彼女は、私の足を大きく開いて、尻の前に座りました。
足を大きく開かされて、私の、尻の割れ目、が、パックリと、開きました。
そして、彼女は、尻の割れ目、を、スー、と、なぞり出しました。
尻の割れ目、を、見られていることと、尻の割れ目、を、なぞられている、被虐の快感が、私に、激しく起こりました。
しばし、私は、彼女の、責めに、身を任せていましたが、もっと、虐めて欲しくて、うつ伏せの、膝を立て、尻を上げました。
モッコリと、尻が上がって、尻の割れ目、も、勃起した、おちんちん、も、金玉、も、丸見えになりました。
そして、彼女は、この態勢の私の、尻の割れ目、を、スー、と、なぞったり、尻の穴、を、ツンツン、突いたりしました。
そして、彼女は、両手を、股間から、差し入れて、私の、鼠径部を、触り出しました。
そして、金玉、を、掌に包んで揉んだり、勃起した、おちんちん、を、握って、ゆっくりと、しごき出しました。
「ああー」
私は、被虐の快感に、声を上げました。
彼女は、お尻の穴に、ローション、を、たっぷり、塗って、指を入れようとしました。
前回は、滝川さん、ほどの、きれいな人に、汚い尻の穴、を、入れられることは、申し訳ないと思っていたので、私は、尻の穴、は、キュッ、と閉じていました。
しかし、滝川さん、は、男のあつかいに、慣れているので、男の、尻の穴、に、指を入れる、前立腺マッサージ、を、きたない、とは、思っていないのでしょう。
私は、肛門の力を緩めました。
すると、滝川さん、の、指が、スポッ、と、私の、尻の穴、に、入ってきました。
いったん、尻の穴、に、入ってしまった指は、もう、抜けません。
尻の穴、の、肛門括約筋が、指をしめつけるだけです。
彼女は、私の、尻の穴、に、指を入れたまま、勃起した、おちんちん、を、握って、ゆっくりと、しごき出しました。
「ああー」
私は、(もっと、虐めて。もっと、虐めて)、と、被虐の叫びを、心の中で、叫びました。
私の、おちんちん、は、ビンビン、に、勃起しています。
私は、射精しそうになる予感を感じました。
しかし、この態勢で、射精してしまうのは、もったいなく、私は、
「滝川さん」
と、哀れな声を出しました。
「何ですか?山野さん」
滝川さん、が、聞きました。
「仰向けでお願いします」
「はい。わかりました」
私は、体を反転して、仰向けになりました。
「滝川さん」
「はい」
「この前のように、僕の左横に来て下さい」
「はい」
滝川さん、は、私の要求は、何でも聞いてくれる、寛容な人でした。
私は、今までの、続きを、求めるように、仰向けで、カエルのように、膝を曲げ、下肢を、折り畳んで、そして、大きく、股を開いて、おちんちん、と、お尻の穴、が、彼女に、見えるようにしました。
彼女は、私の、左横に正座して座りました。
そして、彼女は、さっきの、続きを始めました。
ローションを、おちんちん、に、たっぷり、塗りつけて、尻の割れ目、を、なぞりながら、おちんちん、を、しごき出しました。
彼女は、仰向けになった、私の、脇の下、や、脇腹、や、首筋、を、左手で、くすぐったり、乳首を、つまんだり、しました。
私の乳首は、彼女に、コリコリと、つままれて、勃起しました。
私は、女になったような、気分でした。
私は、山崎無平の、「俎上の鯉」、の女に、なりきっていました。
(もっと虐めて。もっと虐めて)、と、私は、心の中で、被虐の、雄叫びを上げました。
滝川さんは、右手で、また、私の、お尻の穴、に、ローションを塗り、お尻の穴、に、指を入れようとしてきました。
私は、滝川さん、の、肛門責めに、抵抗することなく、力を抜いて、受け入れました。
すると、スポッ、と、尻の穴、に、滝川さん、の、指が入りました。
いったん、入った指は、私の意志と関係なく、肛門括約筋が、ギュッ、と、絞めつけて、放しません。
私は、女になったような、気分でした。
男が、女の膣に、指を入れると、膣は、男の指を絞めつけます。
しかし、膣は、元々、男の性器を、受け入れるように、出来ていますので、絞めつける力は、そう、強くありません。
しかし、肛門は、いつも、しっかり、締まっておくのが、その役割ですから、指を入れられると、膣以上に、入った指を、絞めつけます。
彼女は、サービス精神が旺盛であると、同時に、男を、興奮させて、その反応を見て、楽しむ、悪戯っぽい、性格も、あります。
彼女は、私の、勃起した、おちんちん、に、ローションを、塗り、指を、尻の穴、に入れて、尻の穴、を、責めながら、おちんちん、を、しごき出しました。
私は、金玉に、精液が大量に、造成され、貯蔵されていくのを、私は、感じました。
とうとう、私の、我慢の限界がやってきました。
「ああー。で、出るー」
私は、大きな声で、そう叫びながら、射精しました。
大量の白濁した精液が、勢いよく、放出されました。
滝川さんは、
「いっぱい出ましたね。ちょっと、待っていて下さい」
と言って、部屋から出て、ティシュペーパー、と、濡れタオル、を持ってきました。
そして、私のおちんちん、や、腹の上に、飛び散った、精液を、ふきとりました。
私は、山崎無平の、「俎上の鯉」、の女になれた、歓喜に浸っていました。
その後は、前回と、同じように、ヘッドマッサージをしてもらいました。
滝川さん、は、仰向けの私に、バスタオルを、かけ、私の頭の上方に座り、ヘッドマッサージ、を始めました。
射精した後の、滝川さん、のヘッドマッサージは、とても、気持ちがいいものでした。
私は、両手を、伸ばして、滝川さん、の、太腿を触りました。
私は、滝川さん、の、太腿を触りながら、彼女と、話しました。
「滝川さん。僕のホームページ、見ましたか?」
「あっ。ごめんなさい。見ていません」
私は、少し、ガッカリしました。
私は、滝川さん、と、話したかったのですが、私と、滝川さん、は、趣味、も、関心事、も、共通するものが、全くありませんでした。
滝川さん、は、好きな作家など、いなくて、小説など、全く、読まない人なので、小説の話を、しても、全く通じませんでした。
彼女は、芥川龍之介の、「蜘蛛の糸」、も、「杜子春」、も、知りませんでした。
芥川龍之介の「蜘蛛の糸」、などは、児童用に書かれた、お話で、幼児用の絵本にも、なってます。
これくらいは、もう、日本では、常識です。
彼女は、小学校、中学校、高校、は、出ているので、国語の授業で、芥川龍之介の、「蜘蛛の糸」、の、話を、読む機会は、あったはずです。
彼女は、真面目な性格なので、学校の授業は、ちゃんと、受けていた、でしょうが、学科の勉強には、興味が、全く起こらなかったのでしょう。
私は、それでも、一応、持ってきた、昔、自費出版した、「女生徒、カチカチ山と十六の短編」、の単行本を、バッグから出して、彼女に、渡しました。
「これ。僕が、書いたんです。あげますから、よかったら、読んで下さい」
と、言って、彼女に渡しました。
「ありがとうございます。ぜひ、読んでみます」
と言って、彼女は、受けとりました。
知り合った人が書いた本、となれば、興味本位で、読んでくれるのでは、ないか、と、私は、一抹の期待をかけました。
「滝川さん」
「はい」
「滝川さんの、下着、売ってくれませんか?」
私は、勇気を出して、言いました。
私は、彼女が、人妻であっても、惚れ込んでいましたので、彼女の、下着を、私の、宝物として、欲しかったのです。すると、彼女は、
「だーめ。だめ、だめ。そんなことしない。昔は、そんな事したことも、あったけど・・・」
と、言下に断りました。
断られたのは、残念ですが、滝川さん、ほどの、真面目な人でも、少女の頃は、下着を、売ったことも、あると、聞いて、以外でした。
やはり、おこずかい、が、少なくて、欲しい物が、買えないと、真面目な少女でも、そういうことも、するものなのだな、と、思い知らされました。
「山野さん。自炊してますか?」
「していません。外食、か、コンビニ弁当だけ、です」
そして、私は、滝川さん、に聞きました。
「滝川さん、は、どんな料理を作るのですか?」
「リゾット、って、簡単につくれますよ。山野さん、も、作ってみては、いかがでしょうか?」
滝川さん、が、自炊をしない、私のことを、思って、提案してくれました。
私は、
「わかりました。作ってみます」
と、答えました。
しかし、私は、自炊など、面倒くさくて、時間の無駄、としか、思っていないので、「作ってみます」、とは、言ったものの、心の中では、つくる気は、全く、ありませんでした。
人間、どうしても、自分の興味のないことには、無関心になってしまうものです。
そうすると、おそらく、彼女も、私の渡した、「女生徒、カチカチ山と十六の短編」、の単行本も、読んでくれない、可能性が、高いでしょう。
その他、彼女と、色々なことを、雑談しました。
彼女の、ヘッドマッサージを受けながら、少し、話していましたが、時間が、きてしまいました。
「じゃあ、そろそろ、終わりです。シャワーを浴びて下さい」
滝川さん、が、言いました。
「いえ。シャワーは、いいです」
私は、少しでも長く、美しい彼女を見ていたく、出来れば網膜に焼きつけたいほどに思っていたので、シャワーは、家で浴びようと思いました。
彼女は、私に、麦茶を渡してくれました。
私は、麦茶を飲みながら、
「また来ます。どうも、ありがとう」
と、私は言いました。
彼女は、ニコッ、と、笑いました。
「また来てくださいね」
彼女も、嬉しそうに、玄関まで、ついてきてくれて、手をふって、私を見送ってくれました。
私は、車で、家にもどりました。
私は、布団の中で、滝川さん、に、された、心地いい一時の余韻に浸っていました。
私は、憧れの、女性、であり、最高に性欲を満たしてくれる、滝川さん、の、存在に感謝しました。
「私には、滝川さん、という、いつでも会える、素晴らしい女性がいる」
と思うと、安心できました。
そして、私は、毎日、小説を書きました。
安心して、書けました。
滝川さん、という、いつでも会える、安全弁があるからです。
小説を書いている人間は、みな、小説創作至上主義、だと私は思います。
少なくとも、私は、そうです。
芥川龍之介は、よく、「芸術至上主義」、と、言われています。
実際、芥川龍之介は、「芸術至上主義者」、でした。
しかし、これは、何も特別なことではなく、本気で、何かに、打ち込んでいる人は、みな、そうでしょう。
プロ野球選手は、「プロ野球」、のみが、自分にとっての、唯一絶対の、価値観でしょうし、作曲家にとっては、「曲づくり」、が、唯一絶対の、価値観でしょう。
彼らは、みな、
「オレから野球をとったら何も残らない」
「オレから曲づくりをとったら何も残らない」
と、思っています。
それと、同じで、小説を書いている人間も、
「オレから小説を書くこと、をとったら何も残らない」
と思っているのです。
ですから、小説を書いている人間は、小説を書いてさえ、いれば、満足なのです。
小説家は、世間の人間が、楽しんでいる、現実の喜び、たとえば、
「素敵な恋人ができた」、「海外旅行に行った」、「美味い料理を食った」、「応援している、プロ野球の球団が優勝した」
などの、ことは、「最高に満足できる、いい小説が書けた」、ことの喜びに、比べたら、どうでもいいこと、なのです。
つまり、小説家とは、世間をよく観察していますが、あくまで、観照者の立場であり、世捨て人、であり、小説を書くこと以外の事は、人生の残渣なのです。
恋人がいなくても、街で、仲睦まじそうにしている、男女を見ても、「ふん。オレは、小説の中で、素晴らしい、素敵な、男女を、作り出せるぞ」、と、思っているのです。
そんな、私でしたが、滝川さん、ほどの、素晴らしい女性に対しては、その信念が、ぐらついてしまいました。
「ああ。滝川さん、に、会いたい。こんな、機会は、人生で、もう二度と来ないだろう。滝川さん、は、いつまで、フィーリング、で、セラピストをするのだろう?」
と、私は、思いました。
そのため、小説を書きながらも、日が経つにつれ、滝川さん、に、会いたい、欲求が、つのっていって、2週間に1度、くらいは、フィーリング、に、滝川さん、に、会いに行きました。
フィーリング、に、行く前に、私は、エッチな、SM写真、や、SМ動画、山崎無平の、「俎上の鯉」、の絵を見て、性的興奮を、うんと、高めて行きました。
滝川さん、は、チャイムを、押すと、ニコッ、と、笑って、笑顔で迎えてくれました。
そして、私は、「俎上の鯉」、となって、滝川さん、に、虐めてもらい、被虐の快感に、最高の満足を感じていました。
私が、
「滝川さん。いつまで、フィーリング、にいますか?」
と、聞くと、彼女は、
「当分、続けます」
と言いました。
私は、それを、聞いて、安心しました。
そんなことで、私は、毎日、小説を書きながら、2週間に1度、くらいの、割り合いで、滝川さん、に、会う、という、生活をしていました。
そんな生活が、1年、ほど、続きました。
しかし、1年ほどして、フィーリング、に、行った時、ある時、滝川さん、は、
「引っ越すので、近く辞めます」
と言いました。
それを聞いた時は、ショックでした。
しかし、私に、彼女を、フィーリング、に、つなぎとめておく権利など、ありません。
こうして、滝川さん、は、フィーリング、を、辞めていきました。
これは、私にとって、とても、残念でした。
しかし、仕方がありません。
その後、私は、心が休まる、女性を、求めて、いくつかの、メンズエステ店、に、行きました。
しかし、滝川さん、ほどの、美しく、優しく、そして、エッチな悪戯をしてくれる、女性には、出会えませんでした。
滝川さん、は、「昼は淑女のように、夜は娼婦のように」、という、最も魅力のある女性なのです。
他の、エステ店、で、少し、気に入った、セラピストを、見つけて、マッサージ、を、受けていても、頭には、滝川さん、の、顔が、浮かんできてしまうのです。
本当に残念です。
しかし、人生で、滝川さん、と、出会えたことは、私の、かけがえのない財産です。


令和元年9月18日(擱筆)


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男女入れ替わり物語(上)(小説)

2019-09-16 19:08:31 | 小説
男女入れ替わり物語

哲也と、京子は、犬猿の仲である。
同じクラスだというのに。
哲也と、京子は、いつも、駿台模擬試験で、トップを争っていた。
「やーい。京子。今回は、オレ様が、一番だぞ。お前なんて、6番じゃねえか」
と言うと、京子は、
「ふん。何さ。たまたま、数学の問題のヤマが当たっただけじゃない」
と言い返した。
二人のライバル意識は、強かった。
お互い、絶対、相手には、負けたくないと思っていた。
二人は、共に、東大理科三類(医学部)を目指していた。
そして、模擬試験の結果から、二人は、東大理科三類に入れる学力があった。
しかし、ライバル心もあって、哲也と京子の仲は、悪かった。

ある日曜日の夜のことである。
哲也は、夜、一時まで勉強して、クタクタになって床に就いた。
哲也は、夜、寝る時、京子を、丸裸にして、吊るして、鞭打つ、夢想にふけるのが、唯一の楽しみだった。
「許してー。哲也さまー。私がわるうございましたー」と泣き叫ぶ、京子の哀願を無視して、京子の尻を鞭打つ、夢想が一番の、そして、唯一の、哲也の楽しみだった。
床に就くと、さっそく睡魔が襲ってきた。
しかし、何か、部屋の中に、いつの間にか、金色に輝くものが現われた。
よく見ると、それは、薄目をした、お釈迦さま、だった。
哲也は、これは、夢ではないかと、頬っぺたを抓ってみた。
痛かった。
お釈迦さまは、厳かな口調で、こう言った。
「哲也よ。お前は、クラスメートの京子を嫌っているな。しかし、それは、いかん。男と、女は、仲ようせにゃ、いかん。京子を嫌った、罰として、明日から、二日間、お前の心を、京子の肉体に入れる。お前は、明日から、二日間、京子となって生きるのじゃ」
そう言うや、金色に輝く、お釈迦さま、は、スーと姿を消していった。
哲也が、学習机の上の時計を見ると、時刻は、11時30分を指していた。
哲也は、あまり、勉強し過ぎたから、あんな、夢を見たのだ、と、虚ろな意識の中で思った。
そして、そのまま、泥のように、眠りに就いた。

さて、翌日の月曜日である。
「ふあーあ」
と、大きく欠伸をして、哲也は、階段を下りていった。
そして食卓についた。
何だか、家の様子が、自分の家ではないような気がしたが、哲也は、低血圧症で、朝が弱いので、朝は、気持ちが、ハッキリしないので、別に、気にならなかった。
「京子。朝ご飯よ」
そう言って、見知らぬ、ある中年の、きれいな女性が、鍋を持って、キッチンから、食卓にやって来た。
哲也は、びっくりした。
女は、ニコッと、笑うと、
「おはよう。京子。髪の毛が、ボサボサよ。あなたらしくないわね」
と言って、鍋を持って、食卓の上に置いた。
それには、コーンスープが入っていた。
哲也は、目の前で、笑っている、見知らぬ女を、じっと見つめた。
そして、記憶の中から、彼女が、誰なのか、必死で探してみた。
そして、ついに、思い当たった。
彼女は、京子の母親である。
以前、京子が、町で、母親と、歩いているのを、哲也は、見たことがあった。
40代の、中年の女にしては、きれいだな、と強く、印象に残っていたのである。
哲也は、あせった。
(すると、まさか、昨日の夢は、本当で、お釈迦さま、が自分の心を、京子の体の中に入れてしまったのだろうか?)
と、哲也は思った。
哲也は、
「お母さん。ちょっと待って」
と、言って、急いで、階段を上がって、自分の部屋にもどった。
哲也の低血圧症は、完全に吹き飛んでいた。
よく見ると、部屋は、哲也の部屋ではない。
等身大の姿見のカガミが、壁に立てかけてあったので、急いで、その前に立った。
哲也は、びっくりした。
カガミに映っていたのは、紛れもない、京子の顔であった。
哲也は、これが、本当か、どうかと、試すために、右手をサッと上げてみた。
すると、カガミの中の、京子の姿をした人間も、同時に、同側の手をサッと上げた。
哲也が、あかんべー、をすると、カガミの中の、京子の姿をした人間も、全く同じように、あかんべー、をした。
哲也は、サイドキックのポーズをとった。
すると、カガミの中の、京子の姿をした人間も、同時に、サイドキックのポーズをとった。
(まさか。本当に、京子の体の中に入ってしまったのか?)
哲也は、頭が混乱した。
そして、ベッドに座った。
哲也は、朝、起きた時から、何か、胸が重たいのが、少し気になっていた。
それで、哲也は、胸を触ってみた。
すると、そこは、信じられないほど、大きく、ふくらんでいた。
パジャマを、急いで、脱ぐと、胸には、白いブラジャーが着いていた。
そして、その中に、大きな、女の乳房が、収まっていた。
哲也は、びっくりした。
哲也は、ある決定的なことに気がついた。
哲也は、急いで、パジャマのズボンを脱いでみた。
すると、何と、哲也の股間は、ブリーフではなく、白いパンティーが、履かれていた。
哲也は、急いで、パンティーの上に手を当ててみた。
哲也は、びっくりした。
おちんちん、と、金玉の感触が無いのである。
まさか、と、思いつつも、哲也は、急いで、パンティーを脱いで、全裸になってみた。
そして、股間を見た。
哲也は、びっくりした。
股間には、おちんちん、と、金玉が無かった。
そこは、ツルーと、何も無く、その代わりに、恥骨の下に、割れ目があったのである。
哲也は、割れ目に、指を入れてみた。
指は、スルリと穴に入った。
哲也は、穴に入れた指で、中をまさぐってみた。
まさぐっているうちに、何だか、気持ちが良くなってきた。
しかし、哲也は、冷静になって、穴から、指を引き抜いた。
(これは、まんこ、だ。オレの心は、本当に、京子の体に入ってしまったのだ)
哲也は、ここに至って、やっと、自分が京子の体に入ってしまったことを、理解した。
哲也は、パンティーを履き、ブラジャーを着けた。
哲也は、机の横の、小さな箪笥を開けてみた。
すると、一番、上の引き出しは、下着で、パンティーや、ブラジャーで、いっぱいだった。
衣装入れ、と思われる、観音開きの戸棚を、開けてみると、セーラー服、や、スカート、や、ブラウスなど、女物、ばかりだった。
そして、哲也は、次に、学習机の横に置いてある、カバンを開けてみた。
そして、ノートを取り出して、開いてみた。
ノートには、ビッシリと、きれいな文字で、物理の授業の、講義が、書かれていた。
それは、以前に見た、間違いなく、京子の字だった。
哲也は、ここに至って、やっと、本当に、自分が京子の体に入ってしまったことを、理解した。
(さあて。一体、どうしよう?)
哲也は、腕組みをして、考え込んだ。
「非常事態の時ほど冷静になれ」というのが、哲也のモットーだった。
そのモットーに従って、哲也は、冷静に考えてみた。
(お釈迦さまは、二日間、オレの心を、京子の肉体に入れる、と言った。なら、二日間、素直に、京子になってみよう。女の心を知れる、いい機会でもある。二日間、したら、オレは、元の、自分の体に戻れるのだから)
そう、哲也は、思った。
(ところで、オレは、一体、どこまで、京子になったのだろう?)
そんな疑問が、起こってきた。
それで、哲也は、ノートを開いて、「私は、今日から、二日間、京子です」と、書いてみた。
それを見て、哲也は、驚いた。
その筆跡は、自分の筆跡では、全くない。
哲也は、京子の、歴史の授業のノートを、取り出して開いた。そして、そこに書いてある、「蛮社の獄は、1839年、徳川幕府が、渡辺崋山、高野長英らの蘭学者を言論弾圧した事件」という文字に、着目して、「蛮社の獄は、1839年、徳川幕府が、渡辺崋山、高野長英らの蘭学者を言論弾圧した事件」と、ノートに、サラサラっと書いてみた。
すると、その筆跡は、京子の筆跡と、全く、同じだった。
(そうか。筆跡まで、オレは、京子になってしまったのか)
哲也に、次なる疑問が、起こった。
(オレの声は、一体、どうなったのだろう?)
その疑問は、頭のいい哲也が、持って当然の疑問だった。
哲也は、そっと、階段を降りてみた。
京子の母親が、食卓で、一人で朝食を食べていた。
「あら。京子。どうしたの。待ちきれないから、先に食べ始めたわよ?」
京子の母親が、そう言った。
京子の父親は、ある大企業の、重役で、シンガポールに出向していて、京子は、母親との二人暮らし、だということは、哲也は、知っていた。
哲也は、
「別に」
と言って、食卓に着いた。
京子の母親は、コーンスープと、トーストと、サラダと、目玉焼き、を、京子の前に置いた。「ありがとう。お母さん」
京子は、ペコリと頭を下げた。
「早く食べなさいよ。学校、遅刻しちゃうわよ」
母親が言った。
「はい」
そう言って、京子は、母親の用意した朝食を食べ出した。
「ねえ。お母さん」
哲也は、京子の母親に話しかけた。
「なあに?」
母親は、ニコッと、笑って、京子を見た。
「私の声って、いつもと違わない?」
哲也が聞いた。
京子の母親は、クスッと、笑った。
「突然、何を言い出すの?あなたの声は、あなたの声じゃない。風邪でも、ひいて、咽喉が嗄れたんじゃないか、って、心配でも、しているの?」
母親が言った。
「ううん。風邪は、ひいてないわ。突然、変なこと、聞いてごめんなさい」
と、京子は、ペコリと頭を下げた。
哲也は、内心、
(なるほど。オレは、声までも、京子の声になってしまったのか)
と、納得して、一人で、ウンウンと、頷いた。
哲也は、もう少し、深く、自分がどこまで、京子になったのか、知りたくなった。
それで、母親に向かって、
「お母さん。イチゴのジャムない?」
と聞いた。
「イチゴのジャムを、どうするの?」
と、母親は、聞き返した。
疑問に満ちた目で。
「トーストに塗るの」
哲也は、答えた。
母親は、訝しそうに、娘を見た。
「変ね。あなたは、トーストは、何もつけず、バターだけで、食べるのが、絶対、美味しいって、言ってたのに。どういう気の変わりようなの?」
そう言いながら、母親は、キッチンに行って、イチゴのジャムの壜を持ってきた。
哲也は、イチゴのジャムの壜を、開けた。
そして、哲也は、トーストに、イチゴのジャムをつけた。
「そ、それは・・・。ちょっと、学校で、今まで、常識だって、思っていたことが、間違っていた、ってことがあって・・・。それで、何事も、一度は試してみようって、思うようになったの」
そう言いながら、哲也は、ジャムのついた、トーストを食べた。
「そうだったの」
そう言って、京子の母親は、ニコッと、笑った。
「うん。ジャムをつけたトーストも、結構、おいしいわ」
哲也は、苦笑して、トーストを食べながら言った。
(そうか。好みまでは、京子になりきっていないんだな。これは、気をつけないと)
と、哲也は、心の中で呟いた。
食事がおわると、哲也は、
「ごちそうさま」
と言って、食卓から離れ、階段を上って、京子の部屋に入った。
そして、ベッドの上で胡坐をかいた。
(オレは、顔も姿も、声も、筆跡も、京子になっている。そして、その期間は、二日間だけだ。それなら、学校に行って、オレが京子を演じてやろう)
今日は、月曜日である。
(勉強で、オレ様に、追いつくほどの、生意気な、京子の名誉を、ズタズタにしてやろう)
そんな、思いが、沸々と哲也の心に沸いてきた。
(そして、京子を知り、そして、女というものを知ってやろう。これも貴重な体験だ)
と、哲也は、思った。
哲也は、パジャマのまま、ベッドに、ゴロンと、横たわった。
冷静な性格とはいえ、哲也は、気が動転していたので、気づかなかったが、考えてみれば、自分は、今、女なのだ。
哲也は、パジャマの上下を脱いで、ブラジャーと、パンティーだけの姿になった。
そして、ブラジャーの上から、胸を揉んでみた。
何とも、柔らかい。
哲也は、変な気分になった。
(女って、こんな、やっかいな物を、いつも、つけているのか。煩わしいな)
そう思いながらも、哲也は、ブラジャーを外し、胸を揉んでみた。
揉んでいるうちに、何だか、気持ちが良くなってきた。
ハア、ハアと、哲也の呼吸は荒くなっていった。
そして、乳首をつまんで、コリコリさせてみると、乳首が、円柱のように、大きく、尖り出した。その乳首を、さらに、コリコリさせると、一層、気持ちが良くなった。
(ああー。気持ちいいー)
哲也は、思わず、喘ぎ声を出した。
哲也は、今度は、手を、パンティーの中に入れ、割れ目の中に、指を入れてみた。
穴の奥は、ヌルヌルしていた。
指は、スポッと、穴の中に、入った。
穴の中の、柔らかい肉を、指で押して、刺激しているうちに、だんだん、気持ちよくなってきた。
同時に、穴から、ネバネバした、白濁した液体が、出始めた。
(ああー。気持ちいいー)
哲也は、思わず、喘ぎ声を出した。
哲也は、片手で、乳首をコリコリさせ、片手で、穴に入れた指の蠕動を、速めていった。
それに、ともなって、哲也の興奮は、どんどん、高まっていった。
何かの、液体が出そうになるのを、哲也は、感じた。
それを、出してしまいたい、欲求も、どんどん、高まっていった。
哲也は、オナニーを、どんどん、激しくしていった。
(ああー。で、出る―)
哲也は、何かの液体が、出る予感を感じた。
その時である。
オシッコのような液体が、激しく、割れ目から、噴き出した。
それは、男の、オシッコと、同じように、勢いよく、噴出した。
それを、全部、出し切った後は、男の、オナニーの後のように、激しい虚無感におちいった。
(なるほど。これが、女の潮吹き、という、ものなんだな)
と、哲也は、感心したように思った。
京子も、やはり、こうやって、オナニーしているのだろうか、と哲也は、思った。
哲也は、もっと、せっかく、女の体になれたのだから、オナニーして、楽しみたいと思った。
しかし。それは、学校から、帰ってから、ゆっくりと、存分に楽しむことが、出来る。
なので、哲也は、オナニーをやめた。そして、床に散らばった、潮を、ティッシュペーパーで、拭いて、ティシュペーパーで、まんこの、白濁液を拭いた。
哲也は、学校に、行くことに、決めた。
哲也は、京子の、セーラー服、と、スカートを履いた。
そして、カバンを持って、階下に降り、母親に、
「行ってきまーす」
と、元気よく返事して、家を出た。
「行ってらっしゃい」
と、京子の母親は、笑顔で、手を振って、見送った。

学校についた哲也は、京子の席に着いた。
「おはよう。京子」
「おはよう。京子」
と、京子の、友達が挨拶した。
「おはよう。順子。美奈子」
と、哲也は、笑顔で返事した。
「京子。昨日のテレビドラマ見た?」
「ううん」
「そうよね。京子は、真面目だから、勉強しかしないから、テレビドラマなんて見ないわよね」
京子の友人の、美奈子が言った。

キーン・コーン・カーン・コーン。
授業が始まった。
一時間目は、国語の授業だった。
月並みな、いつもの授業だった。
二時間目は、体育の授業だった。
なので、当然、ジャージに着替えるために、女子更衣室に入った。
女子生徒たちが、みんな、着替えていく。
哲也は、呆然と、彼女たちの、着替えを見守った。
クラスの女子生徒達の、着替えを、公然と、見れる機会など、一生に一度、今しかない。という思いが、哲也の心に、強く働いたのである。
女の一人が、呆然としている、京子を、訝しがって、見て、質問した。
「ねえ。京子。どうしたの。着替えないで、ボケーとして」
京子は、あわてて、
「ううん。何でもないの。ちょっと、考え事してて・・・」
と、言って、急いでジャージに着替えた。
哲也は、ふふふ、と笑って、背後ろから、クラス一の美女の、由美子の、胸を、ムズと、触った。
「きゃー」
由美子が、声をあげた。
哲也は、一度、胸の大きな、由美子の、胸を触りたい、と思っていたのである。
「やだー。京子。変なこと、しないでよ」
由美子が、振り向いて、顔を赤くして言った。
「いいじゃない。女同士なんだから」
哲也は、ふざけた口調で、そう言った。
「それは、そうだけど・・・。こんな、悪戯、真面目な京子らしくないわね。どうしたの?」
由美子が聞いた。
「私。昨日、ちょっと、いいことがあって、今、ちょっと、気分が、ハイなの。ごめんね」
京子が言った。
「そうなの。いいことって、何?」
由美子が聞いた。
「それは、秘密」
と、哲也は、言った。
こうして体育の授業が始まった。
「じゃあ、今日は、女子は、マット運動だ。ついでに、柔道の寝技も、少し、やってみよう」
と、体育教師が言った。
「じゃあ、前転飛び、を、やってみよう」
と、体育教師が言った。
女子は、運動神経が、鈍く、みな、下手である。
哲也は、前転飛びは、出来たが、上手くやると、怪しまれる、と、思ったので、わざと、下手にやって、尻もちをついた。
柔道の、寝技の練習では、哲也は、由美子と、組んで、さかんに、由美子に、袈裟固めをした。
そして、由美子の体の感触を、心ゆくまで、触りまくった。

午前中の授業が終わって、昼休みになった。
哲也は、クラスのスケベな、男子生徒である、助平に、声を掛けた。
「ねえ。助平君。ちょっと、話しがあるの。体育館に来てくれない?」
そう、哲也は、助平に、言った。
助平は、京子に、憧れていて、「好きだ。付き合ってくれ」と、告白していたのだが、京子は、助平を嫌っていて、断っていた。
しかし、助平は、それでも、京子に、しつこく、つきまとっていた。
「用は何だ?」
助平が不機嫌そうな顔で聞いた。
「それは、体育館で、話すわ」
そう言って、京子は、去って行った。

京子が、体育館で待っていると、助平が、のっそりと現れた。
「用は何だ?」
助平が不機嫌そうに聞いた。
「あ、あの。助平君。私を、好きにして」
京子が言った。
助平は、京子の発言に、目を白黒させて驚いた。
「ど、どうして、そんなこと、言うんだ?」
助平は、わけが、わからなくなって、目を丸くして聞いた。
「あのね。私。本当は、マゾなの。それで、助平君に、犯されることを、毎晩、想像していたの。それで、その気持ちが、押さえられなくなっちゃって、勉強も手につかなくなっちゃったの。だから、助平君に、犯されたいの」
京子は、顔を赤らめて、恥らいながら、言った。
「ほ、本当かよ?」
助平は、目を白黒させながら聞いた。
「ええ。本当よ。さあ。私を好きにして」
京子が言った。
「そうだったのか。ふふふ。それじゃあ、たっぷりと楽しませて、もらうぜ」
そう言って、助平は、京子の背後から、京子に、ガッシリと抱きついた。
そして、痴漢のように、京子の体を、服の上から、触りまくった。
京子は、
「ああっ」
と、喘ぎ声を出した。
「ふふふ。お前がマゾだとは、知らなかったぜ。まあ、貞淑な女は、本心は、淫乱、ということは、よくあるからな」
そう言って、助平は、京子の体を、制服の上から、そして、徐々に、服の中に手を、忍ばせて、京子の、胸のふくらんだ部分をブラジャーの上から、揉み、スカートの中に手を入れて、パンティーの上から、京子の、恥部の膨らみを揉んだ。
それは、いやらしい、痴漢の図だった。
「ああっ」
京子は、切ない、喘ぎ声を出した。
やがて、助平の手は、京子のパンティーの中に入って行った。
「ああっ」
京子は、切ない、喘ぎ声を出した。
助平は、ハアハア、と息を荒くしながら、さかんに、自分の腰を京子の尻に、押しつけた。
「ああー。感じるー」
京子は、切ない、喘ぎ声を出した。
体は、京子でも、心は、哲也である。
しかし、また、心は、男でも、体は、女である。
哲也は、京子になりきっていた。
(女って、男に、犯されると、こんなに、感じるんだな)
と、哲也は、感心していた。
助平は、京子の太腿に、しがみついたり、頬ずりしたり、と、さんざんに、京子の体を弄んだ。
その時である。
京子とは、別のクラスの不良男子生徒たちが、たまたま、ゾロゾロと、タバコを吸いながら、体育館にやって来た。
彼らは、すぐに、助平と京子に気づいた。
「おい。助平。お前。何をやっているんだよ?」
と、不良生徒たちが、聞いた。
そして、不良生徒たちは、助平と、京子の方に、やって来た。
「ふふふ」
と、助平は笑った。
「あのな。京子は、本当は、凄いマゾなんだ。オレに、犯されることを、想像して、我慢できなくなって、好きなようにして、って、言ったんだ。だから、こうやって、京子を弄んでいるんだ」
そう助平が、言った。
「本当かよ。信じられないな」
不良生徒たちは、目を白黒させながら、言った。
「ああ。本当さ」
助平は、ふてぶてしい口調で言った。
「おい。京子。本当かよ?」
不良生徒たちが、聞いた。
「ほ、本当なの」
京子は、顔を赤らめながら、言った。
「信じられない」
不良生徒たちは、あっけにとられた、ように、ポカンとしていた。
しかし、助平が京子を、いくら、弄んでも、京子は、
「ああっ。気持ちいいー」
と、喘ぎ声をあげるだけで、さからう様子がない。
不良生徒たちは、ゴクリと生唾を飲み込んだ。
彼らの目は、緩み、股間は、膨れてきた。
「おい。京子。オレ達も、お前を触ってもいいか?」
不良生徒の一人が聞いた。
「い、いいわ。好きなようにして。私。あなた達にも、よってたかって、弄ばれたいと、思っていたの」
京子は、顔を赤くして、恥じらいながらも、大胆に言った。
不良生徒たちは、京子が、そう言っても、まだ、信じられない、といった様子だった。
しばしの時間が経った。
不良生徒たちは、ようやく、納得したかのように、京子に、近づき出した。
「待て」
男の一人が制止した。
「何だ?」
「もしかすると、これは、京子の作戦かもしれないぞ。オレ達を退学させるために、わざと、オレ達に、犯させて、それを、教師に告げるのかも、しれないぞ」
男がそう言った。
「なるほど。そうかも、しれないな。でなけりゃ、こんなことが、行われるはずが、ないもんな」
不良生徒たちは、疑い出した。
「きっと、教師に、あらかじめ、連絡しておいているんだろう。すぐに教師たちが、やって来るぞ。現行犯を押さえられたら、おしまいだからな。どんな、言い訳をしたって、通用しないからな」
そうだ、そうだ、と、不良生徒たちは、言い合った。
それで、不良生徒たちは、しばし、助平が京子を弄ぶ光景を、見ていた。
それは、教師がやって来るのを、待つためでも、あった。
しかし、いくら、時間が経っても、教師は現れない。
「そんな、計画なんて、していないわ。本当よ。私は、マゾで、毎晩、妄想に悩まされて、困り果てていて、ついに、我慢できなくなって、本心を言ったの。お願い。信じて」
京子は、訴えるように言った。
「さあ。あなた達も、私を弄んで。私。あなた達にも強姦されたい願望があるの」
京子は、訴えるように言った。
ここに至って、不良生徒たちの心も、京子の訴えを、信じる方向に傾き出した。
不良生徒たちの心は、ついに、退学をおそれる、気持ち、より目前の、京子を、弄びたい、欲求に、勝った。
性欲の旺盛な、年頃の男子にとっては、それは、極めて当然のことだった。
「もう。退学になってもいいや」
うわー、と、叫んで、不良生徒たちは、飢えた野獣のように、一斉に、京子に襲いかかった。
彼らは、京子の手を、背中に。捻じり上げ、京子の、豊満な胸、や、太腿、や、尻、や、アソコ、などを、触りまくった。
「ああー」
京子は、喘ぎ声を出した。
男達の、ペッティングに、京子は、本当に感じているようだった。
抵抗もしないし。
不良生徒たちの一人が、京子の、パンティーの中に、手を入れた。
そして、その中を、まさぐった。
クチャクチャと、音がし出した。
「うわー。すげー。愛液が、ベチョベチョに出てるよー」
パンティーの中に、手を入れている男が言った。
「うわー。すげー。乳首、が、ビンビンに勃起してるよ」
京子の胸を揉んでいた男が言った。
「じゃあ、これは、やっぱり、本当だな。京子は、こうされて、感じているんだから」
男達は、ようやく納得した。
男たちは、ハアハアと、興奮し出した。

その時。
ジリジリジリー。
午後の休み時間の終わりを告げるベルが鳴った
「ちぇっ。いい所だったのに」
一人が舌打ちした。
「でも、最高の感触だったな。オレ。もう、京子の犯されている姿が、目に焼きついて、一生、忘れないぜ」
一人が言った。
「あ、あの・・・」
京子が、顔を真っ赤にして、何か言おうとした。
「何だ?」
男の一人が聞いた。
「あ、あの。今度は、私を丸裸にして、縛って。そして、私をうんと、いじめて」
京子は、あられもない要求をした。
「ああ。願ってもないぜ」
「その時。私が、嫌って、言っても、構わずに、私を弄んで」
京子が言った。
「どうして?」
「だって、私が、嫌がる方が、男の人は、興奮するでしょ」
男たちは、顔を見合わせて、ニヤリと笑った。
「ふふふ。わかったよ。そうするよ」
そう言って、京子と、助平と、不良生徒たちは、教室にもどった。

午後の最初の授業は、美術だった。
美術教師が来た。
「みな。身近にあるもので、美しいと思うものを、一つ、話し合って、決めて、それを、鉛筆デッサンしなさい」
そう言って、美術教師は、教室から出ていった。
「何にする?」
生徒たちは、何をデッサンのモデルにするかで、話し合った。
その時。
「あ、あの・・・」
と言って、京子が手を挙げた。
その時。
「あ、あの・・・」
と言って、京子が手を挙げた。
「なあに。京子?」
皆が、京子を見た。
「あ、あの。もし、私の裸でよろしければ、私が、ヌードデッサンのモデルになります」
と、京子が言った。
皆は、びっくりして、唖然とした顔で京子を見た。
「京子。あなた。今日、少し、様子がおかしいわよ。大丈夫?」
同級生の女学生が言った。
「い、いえ。大丈夫よ。本心を言うと、私、一度、ヌードデッサンのモデルになってみたかったの」
京子は言った。
「そうか。じゃあ、決まり。異議のある人はいますか?」
男子生徒の一人が皆に聞いた。
「異議なーし」
皆は、異口同音に言った。
男子生徒は、欣喜雀躍とした様子だった。
皆は、ゾロゾロと美術室に行った。
「じゃあ。脱ぐわ」
そう言って、京子は、セーラー服を脱ぎ、スカートも脱いだ。
京子は、ブラジャーとパンティーだけになった。
「おおー」
男子生徒は、ゴクリと生唾を飲み込んだ。
そして、京子は、手を後ろに回して、ブラジャーのホックを外した。
京子の、豊満な、乳房が現れた。
「おおー」
男子生徒は、また、歓声を上げた。
京子は、さらに、パンティーも、脱いで、一糸まとわぬ丸裸になった。
「おおー」
男子生徒は、また、歓声を上げた。
京子は、床に座り込み、片手で、乳房を覆い、片手で、女の秘部を隠した。
「さあ。みんな。私のデッサンをして」
京子は、そう、皆に言った。
「きれいに書いてね」
京子は、頬を赤くしながら言った。
「ああ。精一杯、努力して書くよ」
男子生徒たちは、嬉しそうに言った。
男子生徒たちも、女子生徒たちも、京子の、ヌードデッサンを書き始めた。


午後の授業が終わり、放課後になった。
放課後の、京子の部活は、軟式テニス部だった。
「ねえー。みんな。駅前に、健康ランドが出来たじゃない。行かない?」
京子が提案した。
「でも、どうして?」
「たまには、みなで健康ランドも、いいんじゃない」
「わかったわ。京子がそこまで言うなら」
こうして、女子生徒達は、健康ランドに行った。
健康ランドで、京子(の姿をした哲也)は、クラスの女子、全員の、裸を、まじまじと見た。
それは、あまりにも、衝撃的で、また、刺激が強すぎた。
京子(の姿をした哲也)は、「洗ってあげるわ」と言って、健康ランドに来た、女子生徒、全員の体を、丁寧に洗った。
京子が、ハアハアと、息を荒くしているので、女子生徒たちは、疑問に満ちた目で、
「どうしたの。京子?」
と聞いた。
「別に、何でもないわ。気にしないで」
と、京子は、言った。

家についたのは、夜7時過ぎだった。
「おかえり。京子。遅かったわね。何か、あったの?」
そう言って、母親が出迎えた。
「ううん。別に」
京子は手を振った。
「もう、夕食が出来ているわよ」
母親が言った。
こうして、京子と、母親は、夕食を食べた。
夕食の後。
母親が風呂に入った。
少しして、京子も、風呂に入ってきた。
「まあ。京子。一体、どういう風の吹き回しなの。子供じゃあるまいし?」
「いいじゃない。お母さん。親子なんだから。久しぶりに、お母さんと、一緒に、お風呂に入りたくなったの」
そう言って、京子は、風呂場に入ってきた。
京子は、椅子に座った。
そして、母親の背後に回った。
「お母さん。体を洗ってあげるわ」
そう言って、京子は、スポンジを、石鹸で、泡立てた。
そして、母親の背中を、洗い出した。
「ああ。たまには、こうして、人に、洗ってもらうのも、気持ちがいいわね。でも、どうして、そんなに、親切にしてくれるの?京子」
母親が聞いた。
「そんな、水くさいこと、聞かないで。娘が、母親に孝行するのは、当然じゃない。私は、勉強ばかりの毎日で、家のことは、全て、お母さんに、任せてしまっているので、たまには、親孝行がしたくなったの」
京子は、そう言った。
「そうなの。嬉しいわ。京子ちゃん」
母親が言った。
京子は、母親の、背中を、たっぷりと時間をかけて、背中をスポンジで、擦る、というより、撫でた。
そして、京子は、母親の背後から、手を伸ばして、母親の、大きな乳房や、腹、尻、きれいな足、と、母親の、体の、隅々まで、スポンジで、撫でて、泡立てた。
京子は、母親の、背中に、自分の体を、ピッタリとくっつけた。
そして豊満な乳房に、ピタリと手を当てた。
「な、何をするの。京子ちゃん?」
母親が聞いた。
「いいじゃない。親子同士なんだから。私、ちょっと、最近、さびしくて、こうして、お母さんに、抱きついていると、心が落ち着くの」
京子が言った。
「そ、そうなの。それなら、いいわ」
母親は、そう言ったが、あまり、して欲しくないような様子だった。
京子の母親は、40代だが、まだまだ、全く、若く、肌も、瑞々しかった。
そして、母親には、京子の面影があった。
京子の姿をした哲也は、京子の姿になれたことを、いいことに、熟した人妻の体を、思う存分、味わった。
哲也にとって、成人した、女の体を触るのは、これが、初めてだった。
(ああ。最高に気持ちいい。しかも、こんな美人の体を触れられるとは)
京子の姿をした哲也は、とろける様な、酩酊にふけっていた。
しばしして、京子は、母親から、離れて、シャワーで、泡まみれの、母親の体を流した。
そして、一緒に浴槽に入った。
京子は、母親に気づかれないように、横目で、豊満な、京子の母親の乳房を見た。
「じゃあ、もう、そろそろ、出るわ。ありがとう。京子」
そう言って、母親は、浴槽を出た。
その後、しばし、湯に浸かっていた京子も、風呂を出た。
そして、パジャマに着替えた。
トントン。
京子は、母親の寝室をノックした。
「なあに。京子?」
母親は、戸を開けずに、言った。
「入るわよ」
そう言って、京子は、ドアノブを回して、母親の寝室に入った。
母親は、ベッドに寝ていた。
「お母さん。マッサージしてあげるわ」
京子が言った。
「えっ。いいわ」
母親は、あせって、断った。
「遠慮しなくて、いいわ」
そう言って、京子は、掛け布団をとった。
母親は、真っ赤になった。
京子も、びっくりした。
なぜなら、京子の母親は、ノーブラで、Tバックの極めてセクシーなパンティーだけで、スケスケのネグリジェ、という姿だったからである。
京子の父親は、ある大企業の、重役で、シンガポールに出向していて、京子は、母親との二人暮らしである。
おそらく、まず、間違いなく、夜の生活が無くて、さびしいので、セクシーな格好をすることで、男を求めたい、悶々とした、気持ちを、紛らわしているのだろう。
京子(の姿をした哲也)は、裸、同然の、母親の体を、念入りに、マッサージした。
京子(の姿をした哲也)は、マッサージする、という口実で、激しく興奮しながら、思うさま、熟女の体を触りまくった。
尻、や、太腿、は、特に、念入りに。
母親は、断るわけにも、いかず、恥ずかしい格好を見られていることに、羞恥で顔を真っ赤にしながら、やむを得ず、といった様子で、娘のマッサージを受けた。
「も、もう。いいわ。十分、疲れが、とれたわ。ありがとう。京子」
かなりの時間、マッサージを受けた後、母親が言った。
おそらく、恥ずかしさに耐えきれなくなって、言ったのだろう。
京子は、母親に言われて、マッサージをやめた。そして、
「おやすみなさい。お母さん」
と言って、母親の寝室を出た。
そして、自分の部屋に入った。
京子の体に入った、哲也に、ふと、一つの疑問が起こった。
(京子を演じることに、夢中でいたが、はたして、オレの体は、一体、どうなっているのだろう?)
哲也は、興奮の連続で、そんな基本的な事を、忘れていたのだ。
てっきり、魂だけが、抜けて、自分の体は、睡眠状態になっている、と、漠然と、勝手に思っていたのだ。
(しかし、そうだとしたら、母親が心配するだろう)
哲也は、そう思った。
一体、自分の体は、今、どうなっているのだろう、という疑問がわいてきた。
哲也は、家に行ってみようかと思った。
しかし、今の姿は、京子なので、それは、不自然だ。
それで、哲也は、京子のスマートフォンで、自分の携帯番号に電話してみた。
トルルルルルッ。
「はい。どなたでしょうか?」
電話に出たのは、哲也の声だった。
「もしもし。あなたは、誰ですか?」
哲也が聞いた。
「私は、京子です」
電話の相手が答えた。
「どうして、君が、僕の声をしているの?」
哲也が聞いた。
「わからないわ。昨日の夜、不思議なことがあったの」
「どんなこと?」
「私が、昨夜、寝床についたら、何か、部屋の中が、金色に輝き出したの。11時30分よ」
「それで?」
「それで。お釈迦様が出てきて。こう言ったの。・・・京子よ。お前は、クラスメートの哲也を嫌っているな。しかし、それは、いかん。男と、女は、仲ようせにゃ、いかん。哲也を嫌った、罰として、二日間、お前の心を、哲也の肉体に入れる。お前は、明日から、二日間、哲也となって生きるのじゃ・・・ってね」
「ええっ。それで、君の体は、どうなったの?」
「今朝。起きたら、あんたの体になっていたわ」
「ええっ。そうなの。僕も全く同じだよ。今朝、起きたら、京子の体になっていたんだ。それじゃあ、君と、僕は、心が入れ替わってしまったんだ」
「どうやら、そうみたいね」
「それで、君は、今日、どうしていたの?」
哲也が聞いた。
「ショックで、あなたの母親に、今日は、体調が悪いから、学校、休むって、言って、学校、休んだの。あなたは、どうしたの?」
京子が聞いた。
「学校に行ったよ。サボるわけには、いかないだろう」
「学校、どうだった?何か、変なこと、しなかったでしょうね?」
「な、何もしてないよ」
「ウソおっしゃい。つい、さっき、助平君から、あなた宛てに、メールが来たわ。それじゃあ、助平君のメールを読むわ」
そう言って、京子は、メールの文章を読み出した。
「おい。哲也。今日の昼休み。信じられないことが起こったぞ。京子が、オレに話しかけてきたんだ。そして、京子は、すごいことを、オレに言ったんだ。その内容は言えないが。オレは、今、最高に興奮している。あまりにも、嬉しいので、ともかく、メールを送るぜ」
と、助平のメールを読んで、京子は、一息ついた。
「何が、何もしてない。よ。一体、何をしたの?」
京子は、怒り心頭に発している口調だった。
「い、いや。助平が、お前を、熱烈に慕っているのに、お前が、つめたい態度だから、助平が、可哀想だと思って・・・」
「何、見え透いたウソ言ってるの。それと。クラスの津田君からも、メールが来たわ。こう書かれてあるわ」
と、言って、京子は、津田のメールの文章を読み出した。
「『おい。哲也。今日の、美術の時間に信じられないことが、起こったぞ。京子が信じられないことを、したんだ。明日、楽しみにしていろ』だって。あなた、一体、何をしたの?」
京子は、怒り心頭に発している口調だった。
京子が、怒っている様子は、目に見えるごとくに、想像された。
「あなた。私になれたのをいいことに、さんざん、何か、スケベな悪さをしたでしょう」
「い、いや。そんなに、してないよ」
「隠したって、ダメよ。明日、学校に行けば、全て、わかるわ。どうせ、ろくでもない、ことでしょ」
京子は、怒り心頭に発している口調だった。
「それより。あんたの、倫理観は、何なのよ。あんたの、パソコンを開いてみたら、スケベで、いやらしい、裸の女のSM写真の、画像ばかりじゃない。それに、水着姿の盗撮の写真も、千枚以上、あるし。これは、立派な犯罪よ」
京子は、怒り心頭に発している口調だった。
「い、いや。ぼ、僕は、真面目で、一日中、勉強の毎日だろ。だから、勉強ばかりして、頭が、パンクしてしまわないよう、適度な息抜きを、しなくては、と思って、の、ことなんだ」
と哲也は、言った。
「まあ、明日、学校にいけば、全て、わかるわ。私。明日、学校に行くわ。あなたも、来なさい」
そう言って、京子は、電話を切った。

「火曜日」

翌日になった。火曜日である。
哲也の姿をした京子は、朝食を食べ、制服を着て、学校へ、
「行ってきまーす」
と言って、出かけた。
「いってらっしゃい。体調が悪くなったら、無理しないで、早退しなさい」
と、哲也の母親が言った。
哲也の姿をした京子は、何だか、宝塚の男優になったような、気分になった。
「おーい。哲也。おはよう。風邪は治ったのか?」
後ろから、自転車で、同級生の男が声をかけてきた。
「あ、ああ。おはよう」
哲也は、ぎこちない挨拶をした。
教室に入った。
哲也の姿をした京子は、哲也の席に着いた。
しばしして、京子が、教室に入ってきた。
そして、京子の席に着いた。
クラスの男子生徒たちと、女子生徒たちの視線が、一斉に京子に向かった。
皆、嬉しそうな、笑顔だった。
皆、ニコニコ笑っていた。
「おはよう。京子」
「おはよう。京子」
生徒たちは、嬉しそうに、京子に挨拶した。
京子の姿をした女は、哲也(の姿をした京子)、を見ると、オドオドした様子だった。
哲也の姿をした京子は、急いで、京子の隣りの席の、山本啓太の所にやって来た。
「ね、ねえ。山本君。じゃなかった。おい。山本」
と、哲也は、山本啓太に話しかけた。
「何だよ。哲也?」
山本啓太は、哲也の姿になった京子、を見た。
「お願いがあるの。じゃなかった。お願いがあるんだぜ」
山本啓太は、訝しそうな目で、哲也(の姿をした京子)、を見た。
「すまないが、今日一日、席を代わってくれないか?」
哲也が言った。
「どうして?」
山本啓太が聞き返した。
「まあ。ちょっとした理由があるんだ。君は、僕の席に着いてくれないか?今日一日でいいから」
哲也が言った。
「何か、よく、わからないけれど、オレは、別に構わないよ」
そう言って、山本啓太は、哲也の席をどいた。
こうして、入れ替わるように、哲也(の姿をした京子)は、京子(の姿をした哲也)の隣りの席に、着いた。
京子の親友の、由美子が、京子(の姿をした哲也)の所に、やって来た。
「ねえ。京子。この前の、駿台の、数学の模擬試験で、どうしても、わからない所があるの。教えて」
「いいわよ」
そう言って、京子(の姿をした哲也)は、由美子の、模擬試験の問題を覗き込んだ。
京子の姿をした哲也は、模擬試験を見ながら、ウンウン首を傾げた。
その問題は、超難問だったが、京子は解けた。
「どうしたの。京子。超秀才の、あなたに、分からないことなんて、この世の中にあるはずがないじゃない?」
(あのバカ。私が、バカと思われちゃうじゃない。こんな、問題も、わからないなんて)
と、哲也(の姿をした京子)は、イライラした。
「ねえ。由美子。きっと、京子は、激しい生理の痛みで、答えるのも、だるいのよ。あまり、問い詰めない方が、いいんじゃない」
と、哲也(の姿をした京子)が言った。
「ああ。そうなのかも、しれないわね。ゴメンね。京子。でも、哲也君って、すごい思い遣りがあるのね」
そう言って、由美子は、去って行った。
由美子が去ると、すぐに、助平が、京子(の姿をした哲也)の所にやって来た。
「ふふふ。京子。昨日は、極楽だったぜ。今日の昼休みも、体育館に来いよ」
そう、一言、いうと、助平は、ホクホクした顔で、去って行った。
(あの助平が、一日で、どうして、あんなに、私に、馴れ馴れしくなっちゃったのかしら。あんた、しつこいから、二度とメールよこさないでね。メールよこしたら、ストーカーとして、教師に言うからって、しっかり、言っておいたのに?)
哲也(の姿をした京子)は、首を傾げた。

キーン・コーン・カーン・コーン。
始業のチャイムが鳴った。
一時間目は、数学だった。
ガラリと、教室の戸が開いた。
入ってきたのは、担任教師の、村田だった。
「今日は、数学の、山下先生が、インフルエンザで、休みになった。なので、一時間目は、自習しなさい」
と村田は言った。
みなは、ヤッター、と喜んだ。
特に、男子生徒は、喜んだ。
「じゃあ、一時間目は、昨日の続きで、美術にしよう」
男の一人が言った。
「賛成」
「賛成」
生徒達がみな、喜んで、賛成した。
特に、男子生徒は。
みなは、美術室に向かった。
哲也の姿をした京子も、わけが、わからないまま、皆に、ついていった。
美術室につくと。みなは、ドーナッツのように、中心部だけ、開けて、中心部に椅子を向けて、椅子に座った。
哲也(の姿をした京子)には、どういうことだか、さっぱり、わからない。
「さあ。京子。昨日の続きだ」
男の一人が言った。
京子の姿をした女が、男に手を引かれて、部屋の真ん中に立たされた。
一体、何が、始まるんだろうと、哲也(の姿をした京子)は、目をパチクリさせた。
「さあ。京子。脱ぎな。着ている物を全部」
男の一人が言った。
言われて、京子の姿をした哲也が、服を脱ぎ出した。
セーラー服を脱ぎ、スカートを降ろした。
そして、タンクトップも、脱いで、次に、京子は、ブラジャーを外し、パンティーも、脱いで、丸裸になった。
哲也の姿をした京子は、あせりに、あせった。
「一体、どういうことなの。これは?」
哲也(の姿をした京子)は、美術部員の、陽子に聞いた。
「ああ。哲也君は、昨日、休んだわね」
と、陽子は、哲也の姿をした京子に、言った。
「あのね。昨日の美術の時間に、何をデッサンしようか、と、迷っていた時にね。京子が自分から、手を挙げてね。私で良かったら、ヌードデッサンのモデルになるわ、って、言ったの。全員が賛成したわ。だって、京子は、このクラスで、一番の、美人だもの。それに、プロポーションも、抜群だし。京子は、ヌードデッサンのモデルに、ぴったりだわ。でも、自分から、言い出すなんて、京子って、見かけによらず、物凄く、勇気があるのね。びっくりしたわ。私だったら、死んでも、そんなこと、出来ないわ」
陽子は、そう説明した。
京子の胸に、ムラムラと怒りの炎が燃え始めた。
(お、おのれ。哲也め。私の体に入ったことを、いいことに、そんなことを、申し出たのか。これは、絶対、許せない)
京子は、ギュッと、拳を固く握りしめた。
一方、京子は、一糸まとわぬ丸裸になると、ボッティチェリの、「ビーナスの誕生」のように、片手で胸を覆い、片手で、女の秘所を隠した。
それは、とても、エロチックな姿だった。
みなは、そんな京子を取り囲んで、鉛筆デッサンを、始めようとした。
哲也(の姿をした京子)は、あせった。
「ね、ねえ。みんな。こんなことしたら、学校で問題になるわよ。やめましょう」
哲也の姿になった京子は、みなに、そう呼びかけた。
「どうしたの。哲也君。そんなに、憤って。だって、これは、芸術じゃない。それに、みなが、無理矢理、京子に、ヌードデッサンのモデルになるように、決めたのじゃなくて。京子の方から、ヌードデッサンのモデルに、なります、って言い出したんだもの。何も問題はないわ」
みなは、そうだ、そうだ、と、相槌をうった。
「オレなんか、もう、半分、以上、書きかけているよ。いまさら、中止なんて、ことになったら、困るよ」
男の一人が言った。
「オレもだ」
「オレもだ」
みなは、異口同音に、そう言った。
哲也の姿をした京子は、みなの、画用紙に目を向けた。
画用紙には、京子の裸体が、顔から胴まで、半分、近く、書かれてあった。
「哲也君。私ではダメなの。哲也君は、もっと、綺麗な人じゃないと、ダメなのね。私みたいなブスじゃ駄目なのね。私。かなしいわ」
そう、モデルの自分が言った。
(哲也め。調子に乗りおって。許さん)
京子は、憤りで、拳をギュッと握り締めた。
「哲也君。何を憤っているの?京子さんは、偉いわ。私だって、京子みたいに、きれいだったら、ヌードデッサンのモデルに、なっても、いいわ。でも、私みたいな、ブスじゃ、ヌードデッサンのモデルに、ふさわしくないもの。京子が、一番、適役なのは、明らかだわ。それを、思って、京子は、自分から、モデルになるといったのよ。哲也君も、早く、京子の、ヌードデッサンをしなさい」
親友の女生徒達までも、そう言い合った。
(あ、あなたたち。も、ひどいわ。そんな、見え透いたウソを、よくも、よくも・・・)
京子は、憤りで、拳をギュッと握り締めた。
こう、生徒、全員の賛成があっては、哲也の姿をした京子は、どうしようもなかった。
哲也の姿をした京子は、仕方なく、座って、自分の姿を、デッサンし出した。
「出来た」
「出来た」
次々と、ヌードデッサンの完成をいう言葉が、沸き起こった。
「じゃあ、今日は、これで、おしまいね。未完成の人は、来週をお楽しみに」
京子の姿をした哲也は、そう言って、パンティーを履き、ブラジャーをつけ、制服を着た。

ジリジリジリー。
一時間目の終了のベルが鳴った。
みな、教室にもどった。
そして、二時間目の、国語、三時間目の、物理の授業も終わった。
そして、昼休みになった。

哲也(の姿をした京子)が、哲也に文句を、言おうと、歩みよろうとすると、助平が、ムズと、京子(の姿をした哲也)の手をつかんだ。
「さあ。京子。体育館へ来な」
そう言って、助平は、京子の手を、強引に、引っ張って、いった。
「な、何をするの?」
そう京子の姿をした哲也は、言いつつも、京子の歩く速さは、速かった。
哲也になった京子も、助平に気づかれないよう、注意しながら、そのあとを追った。
助平は、京子を連れて、体育館の隅の、物置き、の中に入った。
一体、何が起こるのだろう。哲也は、昨日、助平に何をしたのだろう、と、それを知るために、哲也の姿をした京子は、そっと、体育館の隅の、物置きの、隙間から、中を覗いた。
「ふふふ。それじゃあ、楽しませて、もらうぜ」
そう言って、助平は、京子の背後から、京子に、ガッシリと抱きついた。
そして、痴漢のように、京子の体を、服の上から、触り始めた。
京子は、
「ああっ」
と、喘ぎ声を出した。
「ふふふ。お前がマゾだとは、知らなかったぜ。まあ、貞淑な女は、本心は、淫乱、ということは、よくあるからな」
そう言って、助平は、京子の、制服の上から、中に手を、忍ばせて、京子の、胸をブラジャーから、揉み、スカートの中に手を入れて、パンティーの上から、京子の、恥部の膨らみを揉んだ。
それは、いやらしい、痴漢の図だった。
「ああっ」
京子は、切ない、喘ぎ声を出した。
やがて、哲也の手は、京子のパンティーの中に入って行った。
「ああっ」
京子は、切ない、喘ぎ声を出した。
助平は、さかんに、腰を京子の尻に、押しつけた。
助平のマラは、興奮で、激しく怒張していた。
助平は、京子の太腿に、しがみついたり、頬ずりしたり、と、さんざんに、京子の体を弄んだ。
見ている哲也(の姿をした京子)は、耐えられなくなった。
「おい。助平。お前。何をやっているんだよ?」
哲也が、物置に入って、聞いた。
そして、助平と、京子の方に、やって来た。
「ふふふ」
と、助平は笑った。
「あのな。京子は、本当は、凄いマゾなんだ。オレに、犯されることを、想像して、我慢できなくなって、好きなようにして、って、昨日、言ったんだ。だから、こうやって、京子を弄んでいるんだ」
そう助平は、言った。
「や、やめてー。助平君。やっぱり、こわくなっちゃったの。私」
京子の姿をした女は、そう叫んだ。
「ふふふ。それは、オレを興奮させるための、お芝居だろ」
そう助平は、言った。
「ち、違うの。本当に、怖くなっちゃったの。だから、もう、やめてー」
京子は、叫んだ。
哲也(の姿をした京子)の胸に、ムラムラと怒りの炎が燃え始めた。
(お、おのれ。哲也め。私の体に入ったことを、いいことに、そんなことを、申し出たのか。これは、絶対、許せない)
京子は、ギュッと、拳を固く握りしめた。
その時。
ゾロゾロと、足音が聞こえてきた。
やって来たのは、京子や哲也とは、別の、クラスの、学校の、札付きのワル達だった。
京子は、体育館の外に出て、見つからないよう隠れた。
「やあ。やってるな。助平」
と言って、男子生徒達は、ゾロゾロと、倉庫の中に、入ってきた。
全員が入ると、哲也の姿をした京子は、また、彼らに、見つからないように、注意しながら、倉庫の中を覗いた。
「じゃあ。昨日と、同じように、たっぷり、京子を、弄ぼうぜ。今日は、縄も、持ってきたぜ」
そう言うや、不良生徒たちは、京子に襲いかかった。
彼らは、京子の手を、背中に。捻じり上げ、豊満な胸、や、太腿、や、尻、や、アソコ、などを、触りまくった。
「ああー」
京子は、喘ぎ声を出した。
男達の、ペッティングに、京子は、本当に感じているようだった。
抵抗もしないし。
不良生徒たちは、京子の、パンティーの中に、手を入れた。
クチャクチャと、音がし出した。
「うわー。すげー。愛液が、ベチョベチョに出てるよー」
パンティーの中に、手を入れている男が言った。
「うわー。すげー。乳首、が、ビンビンに勃起してるよ」
京子の胸を揉んでいた男が言った。
「ふふふ。昨日は、服を着たままだったが、まあ、それも、エロっぽくていいけど、今日は、裸にして、縛ろうぜ。そう、京子が、頼んだんだからな」
そう言うと、男達は、京子の服を脱がせ始めた。
セーラー服を、脱がせ、スカートを降ろし、タンクトップをとり、そして、ブラジャーを外し、パンティーを脱がせた。
これで、京子は、一糸まとわぬ丸裸になった。
京子は、正座して、胸と、秘部を、顔を赤らめて、押さえている。
「ふふふ。こうやって、裸で、多くの男達に、取り囲まれて、見つめられている気分は、どうだ?」
一人がそんな揶揄を言った。
「こ、こわいわ」
京子は、丸裸の体の、胸と、秘部を、必死で押さえながら、声を震わせて、言った。
「しかし、その怖さが、快感なんだろう」
一人がそんな揶揄を言った。
「そ、そうよ」
京子が、声を震わせながら言った。
男達は、しばし、丸裸の京子を、舌舐めずりしながら、眺めていた。
しかし、男達は、だんだん、ハアハアと、息を荒くし出した。
そして、ズボンの上から、股間をさすり出した。
「も、もう。我慢できない」
男達は、そう言って、京子に襲いかかった。
彼らは、京子の両腕を背中に廻し、手首を重ね合せて、手首を、縛りあげた。
京子の豊満な、乳房が露わになった。
京子は、後ろ手に縛られたことで、身動きがとれなくなってしまった。
男達は、露わになった、京子の豊満な乳房を、揉み出した。
両側から、京子をはさんで。
そして、時々、乳房の上にある、乳首を、つまんで、コリコリさせた。
だんだん、京子の乳首は、円柱状に、大きくなっていって、尖り出した。
「ふふふ。感じているんだな」
男達は、そんな揶揄を言った。
「そろそろ、交代させろよ」
見ていた男が言った。
ハアハアと息を荒くしながら。
そして、テント状になっているズボンの股間をさすりながら。
彼らは、もう放出寸前といった、状態だった。
「交代なんか、させなくたって、皆で、たっぷり、弄ぶ方法はあるぜ」
京子の横にいた、男が言った。
そして、彼は、京子を、マットの上に、仰向けに、寝かせた。
京子は、ああー、と、叫んで、腰を曲げ、膝を曲げ、足をピッチリ閉じ合せて、海老のように、縮こまった。
「ふふふ。なるほど」
そう言って、男達は、一斉に、京子に襲いかかった。
そして男達は、京子を、取り囲んで、二人が、両側から、京子の肩を押さえた。
もう二人が、両側から、京子の足をつかんで、縮こまった、京子の足をつかみ、グイと、引っ張って、引き伸ばした。そして、
「えーい」
と言って、 二人の男は京子の足を思い切り引っ張った。後ろ手に縛られている上、力の無い京子には、男二人の力にはかなわなかった。
「ああー」
京子の足はどんどん開いていった。そして、股間が丸見えになった。
二人は、それぞれ、京子の両足首を縄で縛って、その縄尻を、マットの持ち手に結びつけてしまった。
「ああー」
京子は眉を寄せ、苦しげな表情で叫んだ。だが、もうどうすることも出来ない。
「ふふふ。京子。アソコが丸見えだぜ」
京子は、男達の前で、丸裸を後ろ手に縛られて、両足を大きく開かされて、その足首をマットの持ち手につなぎ止められているという、みじめ極まりない姿である。
「お願い。やめて。見ないで」
京子は真っ赤になった顔をそらして叫んだ。だが、男達には、聞く様子など全くなかった。
「うわー。すげー。オレ、女の、マンコを見るの、生まれて初めてだぜ」
男達は感激したように言った。
「この機会に女の体をしっかり勉強しておこうぜ」
不良生徒達がふざけた口調で言った。
「お願い。見ないで」
そう言って京子は、足を閉じようとしたが、両方の足首をマットの持ち手に縛りつけられてしまっているので、どうしようもない。
「嫌っ。やめてっ」
京子は抵抗してジタバタしたが、四人の男の力には敵わない。京子はマットの上で大きく足を割り開かされ、人の字にさせられてしまった。これでもう胸もアソコも隠しようがなくなった。
「み、見ないで。お願い」
京子は、憐れみを乞うような口調で言った。だが、そんな哀願が、性欲まっ盛りの男達に通用するはずがない。男達は初めて見る女の秘部を、目を皿のようにして見つめた。
京子は恥ずかしくて赤くなった顔をそらした。
「すげー。女のここの実物を見るの、生まれて初めてだよ」
言われて京子の体はピクッと震えた。
男達はしばし、京子の丸出しになった女の割れ目を生唾をゴクリと飲み込みながら見つめつづけた。頭にしっかりと記憶させるように。
「この中はもっと複雑になっているんだ。よし。じゃあ、割れ目の中を調べよう」
そう言って助平は、京子の閉じ合わさった割れ目を指で大きく開いた。
つるつるしたきれいなピンク色の粘膜が現れた。
「うわー。オマンコの中ってこんなになっていたのか。まるで内臓みたいだ」
「そうだよ。ここはもう、内臓なんだ。唇の中と同じさ」
「これ何だか知ってるか?」
助平は、割れ目の上の方を開いて小さな突起を指差した。
「し、知らない。一体、何なの」
「クリトリスさ。男のおちんちんに相当する物さ。ほら。こうやれば皮が剥けるだろ」
そう言って助平はクリトリスの皮を剥いた。
「本当だ。一体、それ何をするものなんだ?」
「これは女の性感帯だ。ここを刺激すると女は興奮するんだ」
そう言って、助平は京子の顔を覗き込んだ。
「お前もオナニーする時、ここを揉むだろう?」
「し、しません。そんなこと」
京子は真っ赤になって首を振った。
「ふふ。本当かな」
助平はそう言って、クリトリスをゆっくり揉み始めた。
「ああっ」
クリトリスがみるみる大きくなっていった。
「や、やめて。助平君」
京子が哀願した。
しかし、それは、全く無駄な哀願だった。
「オレ。もう、我慢できない」
そう言って、男の一人が、ズボンを脱ぎ、ブリーフも脱いだ。
男の、マラは、天狗の鼻のように、ビンビンに勃起して、巨大に怒張していた。
「オレも。もう、我慢できない」
「オレも」
そう言って、男達は、全員、ズボンを脱ぎ、ブリーフも脱いで、下半身、裸になった。
男達の、マラは、天狗の鼻のように、ビンビンに勃起して、激しく怒張していた。
「じゃあ、誰からやる?」
男の一人がみなに、聞いた。
「公平に、ジャンケンで決めないか?」
男の一人が、そう提案した。
「そうだな」
そう決まって、男達は、ジャンケンをした。
京子を犯す、順番が決まった。
「へへへ。それじゃあ、まず、最初に、オレが、やらせてもらうぜ」
一番になった男が、ほくそ笑んで、大きく開いている京子の股間の前に、座り込んだ。
男が、京子のアソコに、怒張したマラを挿入しようと、した、その時だった。

突然、倉庫の戸がガラリと開いた。
みなは、驚いて、一斉に、振り返った。
哲也が立っていた。
彼らは、一瞬、ビクッと、あせったが、戸を開いた者が、哲也であることを、知って、ほっと、安心した様子だった。
もしかして教師が開けたのか、と、思って、不良どもは、あせったのだろう。
「なんだ。哲也か。お前も、京子を犯したいのか。それなら、入ってきな。お前にも、京子を犯させてやるよ。ただし、一番、最後になるけどな」
そう、男達は言った。
「おい。君達。君達は、自分が何をしているのか、わかっているのか?」
哲也が、問い詰めるように言った。
「ああ。わかっているよ。京子を犯すのさ」
チンピラ達は、堂々と言った。
どこ吹く風かとの口調で。
「こんなことは、すぐにやめなさい。僕は今まで、倉庫の外から、倉庫の中を、ビデオで撮影していたのさ。君達のした事は、全て録画したよ。それを、教師に見せれば、君達は、確実に、間違いなく、退学だね」
と哲也は言った。
「おい。哲也。どうして、そんなことをするんだ。お前だって、京子を嫌っていたじゃないか?」
チンピラの一人が訝しそうな目で哲也を見て、言った。
「人間。していいことと、してはいけないことがあるんだ。君達には、それが、わからないんだ。ともかく、こんなこと、やめないと、先生に録画したビデオを見せるよ。君達は、確実に、間違いなく、退学だ」
哲也が言った。
「さあ。早く、京子の縄を解きなさい。そして、全員、服を着なさい」
哲也があたかも、銃口を突きつけるような、命令的な口調で言った。
哲也なら、男だし、男はみんな、性欲があるし、哲也は、正義感ぶった性格でもないし、さらに哲也は京子を嫌っているから、なぜ、哲也が、そんなに、むきになって、怒るのか、不良生徒たちには、わからない、といった様子だった。
しかし、ともかく、不良生徒たちは、自分達のしたことを、しっかり、録画され、哲也の言うことを聞かなければ、退学になるので、仕方なく、下着を履き、ワイシャツを着て、ズボンを履いた。
京子も、パンティーを履いて、ブラジャーをつけ、制服を着た。
「ところで聞くが、君達は、どうして、こんな、とんでもない犯罪を平気でやるんだ。こんなことが、教師に知れたら、君達は、間違いなく、即刻、退学になるし、さらに、刑事事件になることくらい、わかりきってるじゃないか。いくら、頭が悪くて、さかりのついた野良犬のような、君達でも、それくらいのことは、わかるはずじゃないか?」
哲也が聞いた。
「そ、それは・・・」
と、言って、不良生徒の一人が話し出した。
「それは、昨日、京子が、助平に、自分は、マゾで、助平に、いじめて、好きなようにして。って、言ったんだ。倉庫の中で、助平が京子を弄んでいるのを、たまたま、通りかかった、オレ達が見つけたんだ。そしたら、京子は、自分は、すごいマゾで、オレ達にも、好きなようにして。って、言ったんだ。京子は、マゾで、集団強姦されたい願望をもっていることを、オレ達に告白したんだ。だから、これは、強姦じゃなくて、和姦なんだ。京子も、満足するし、オレ達だって、楽しいし、別に悪いことではない、じゃないか?」
と、不良の一人が言った。
(おのれ。哲也め。昨日、そんなことを、したのか)
京子は、怒りで、手がブルブル震え出した。
そして、京子の姿をした哲也をジロリとにらみつけた。
「たとえ、女の子が、そう言っても、高校生の身分で、していいことと、してはいけないことの、区別も、君達は、わからないのか?もう、二度とこんなことをしては、ダメだよ。もし、したら、ビデオをすぐに、君達の担任教師に見せるよ」
哲也は、威嚇的な口調で言った。
さらに、哲也は、つづけて言った。
「君達は、教室にもどりなさい。それと、京子を、後ろ手に縛って、柱に縛りつけておきなさい」
「どうして、そんなこと、させるんだ?」
「いいから、僕の言うことを聞きなさい」
哲也は、そう言って、急いで、その場を去った。
(おのれ。哲也め。昨日。女の体になれたのをいいことに、あんなに、さんざん、途方もない悪事を働いていたのか。これは、絶対に許せない)
哲也の姿になった京子は、急いで、教室にもどった。
教室は、ガヤガヤしていた。
哲也の姿になった京子は、教室に入ると、教壇に立った。
「みなさーん」
と、哲也は、みなに呼びかけた。
「何だよ?」
みなは、哲也の方を向いた。
「放課後。女子は、全員、残って下さい」
「どうして。哲也君?」
「女子だけで、話し合うべき、とても、重要な事があるのです」
哲也が言った。
「それは、なあに?」
女生徒が聞いた。
「それは、放課後になったら、話します」
そう言って、哲也は、自分の席にもどった。
その時。教室の戸が開いて、歴史の教師が入ってきた。
午後の最初の授業は、歴史だった。
「あれ。京子がいないぞ。どうしたんだ?」
教師が聞いた。
「京子は、体調が悪くなった、と言って、家に帰りました」
と、哲也が言った。

午後の授業が終わった。
放課後になった。
哲也に、言われたように、男子生徒は、ゾロゾロと、教室を出ていった。
そして、教室は、女子生徒だけになった。
しかし、哲也は、残っている。
「女子だけの話って、言ったけれど、哲也君は、帰らないの?」
女生徒が聞いた。
「うん。男では、僕だけがいることが、大切なんだ」
哲也が言った。
女生徒たちは、首を傾げた。
「それで、重要な話って、何?」
クラスで、京子の次に、きれいな、由美子が聞いた。
由美子は、京子に、勝るとも劣らぬほど、きれいな、全男子生徒の憧れだった。
しかし、京子は、くだけた明るい性格で、男子生徒とも、談笑する性格だったが、由美子は、超然としていて、男子生徒を、うるさがって、男子生徒とは、口を聞かなかった。しかし、優等生の、哲也とは、勉強で話すことがあった。由美子も、勉強熱心で、京子や哲也の次に、クラスで優秀な生徒だった。
哲也は、いきなり、ツカツカと、由美子の前に、行くと、由美子の前で、いきなり、床に、土下座した。
「一体、どうしたの。哲也君?」
びっくりして、由美子が聞いた。
「由美子さん。愛しています。由美子さんは、僕の女神さまです」
いきなり哲也は、大胆な告白をした。
由美子は、もちろんのこと、全女生徒が、びっくりした。
告白というのは、当然、誰もいない時に、相手だけに、そっと、するものである。
それが常識である。
常識というか、それは、人間の、恥じらいの、気持ちから、起こる、絶対的な法則である。
みなは、目を白黒させた。
もちろん由美子も、一体、これは、どういうことかと、びっくり、している。
「一体、どうしたの。哲也君?」
由美子が聞いた。
哲也は、それに、答えず、さらに、続けて、由美子に言った。
「由美子さま。僕は、実は、マゾなんです。僕にとって、由美子さま、は、僕の女王様なのです。僕は、いつも、由美子さまに、いじめ抜かれて、泣き叫び、由美子さまに、許しを、乞うことを、想像して、オナニーしているんです。どうか、僕をいじめて下さい」
この哲也の、告白に、由美子は、もちろんのこと、全女子生徒が、驚いた。
こういう、異常性欲の持ち主であることなど、好きな相手にも、言うものではない。
ましてや、女子生徒、全員のいる前で、言うことなど、絶対、あり得ないことである。
みなは、目を白黒させて、土下座している哲也を見た。
まさに、驚天動地、青天の霹靂、だった。
「て、哲也君。一体、どうしたの。いきなり、そんなことを、言い出すなんて。しかも、ことさら、クラスの全女子生徒を集めて」
由美子が聞いた。
「それも、説明します」
と、哲也は、言って、話し出した。
「僕は、ものすごいマゾなんです。もちろん、由美子さんに、うんと、意地悪く、いじめられたいんです。でも、僕は、ものすごいマゾで、クラスの女子生徒、全員に、寄ってたかって、いじめられたい、とも、思っていたんです。僕は、いつも、女子みんなに、いじめ抜かれて、泣き叫び、許しを、請うことを、想像して、オナニーしていたんです。みなさま。どうか、僕をいじめて下さい」
この哲也の、告白に、由美子は、もちろんのこと、全女子生徒が、驚いた。
「て、哲也君。わ、わかったわ。でも、どうして、そんなことを、言えるの。というか、そんなことを、言う気になったの?」
由美子が聞いた。
「それも、説明します」
と、哲也は、言って、話し出した。
「僕は、どうしても、東大理科三類に、入りたいんです。でも、僕のマゾの欲求は、ものすごく、激しくて、勉強しようと、机につくと、由美子さん、や、クラスの女子、全員に、いじめられたい欲求が、起こってきて、勉強が全く、手につかないんです。前から、その思いは、ありましたが、最近、その欲求が、どんどん、激しくなっていって、しまって。今では、いつも、由美子さん、や、女子みんなに、いじめ抜かれて、泣き叫び、許しを、請うことを、想像して、オナニーしてばかりいるんです。人間の想像力ほど、こわいものは、ありません。想像力は、現実、を離れ、一人歩きして、どんどん、大きくなってしまうんです。でも、僕は、どうしても、東大理科三類に、入りたいんです。入れなかったら、僕の人生は、おしまいです。それで、僕の心の中で、ふくらんでしまった、想像を、現実を体験することで、退治したいんです。東大理科三類に、入れない、屈辱に、くらべたら、クラスの女子生徒に、告白して、いじめられることなんて、たいしたことでは、ありません。どうか、僕を助けて下さい。僕を、うんと、いじめて下さい」
そう哲也が説明した。
「そういう理由だったの。わかったわ」
由美子が言った。
「ねえ。みんな、どうする?」
由美子は、皆を見て、みなの考えを求めた。
「いいじゃないの。いじめてあげれば。東大理科三類に、入れなかったら、哲也君が、可哀想じゃない。みんなで、いじめてあげましょう」
と、クラスでも、お転婆な、順子が言った。
「そうね」
「そうね。賛成」

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男女入れ替わり物語(下)(小説)

2019-09-16 18:47:04 | 小説
と、クラスの女子は、みんな、賛成した。
しかし哲也を可哀想と、思うと同時に、哲也を、いじめて楽しみたい、という気持ちも、言葉には、出さずとも、女子生徒には、みんな、あったのである。
「それじゃあ、哲也君。私の靴を、お舐め」
お転婆な、順子が笑いながら言った。哲也は、
「はい。順子さま」
と言って、哲也は、犬のように、四つん這いで、這って、順子の前に行った。
「さあ。哲也。私の靴を、お舐め」
お転婆な、順子が笑いながら言った。
「はい。順子さま」
そう言うと、哲也は、順子のスリッポンの皮靴に、口を近づけた。
そして舌を出して、ペロペロと、順子の皮靴を舐め出した。
「ふふふ。犬みたい。哲也君に、こんな趣味があった、なんて、知らなかったわ」
順子は、笑いながら言った。
皆は、呆然と、信じられない、といった、顔つきで、その光景を見ていた。
「哲也君。ちょっと、待って」
そう言って、順子は、椅子に座った。そして、皮靴を脱ぎ、靴下も脱いだ。
そして、膝組みして、素足になった右足を、哲也の、鼻先に突きつけた。
「さあ。私の足指を一本、一本、丁寧に、お舐め」
順子は、笑いながら言った。
「はい。順子さま」
そう言うと、哲也は、順子の、足指を、ペロペロと、舐め出した。
右足を哲也が、全部、舐めると、順子は、足を組み替えて、今度は、左足を哲也の、鼻先に突きつけた。
「さあ。今度は、こっちの、足指を丁寧に、お舐め」
順子は、笑いながら言った。
「はい。順子さま」
そう言うと、哲也は、順子の、左の足指を、ペロペロと、舐め出した。
「ふふふ。くすぐったいけれど、気持ちいいわ」
順子は、そう言って、笑った。
順子は、悪戯っぽい、くだけた性格で、男子生徒に、「さあ。私を女王様と、お呼び」などと、言って、いつも、ふざけていた。
「どう。哲也君。私の、足指は?」
順子は、笑いながら聞いた。
「はい。酸っぱいですけれど、順子さまの、足指を、舐められるのは、最高に幸せです」
そう哲也は、言った。
「じゃあ。哲也君。着ている物を、全部、脱いで、裸になりなさい」
順子が命じた。
「はい。順子さま」
そう言うと、哲也は、立ち上がって、服を脱ぎ出した。
ワイシャツを脱ぎ、ランニングシャツを脱ぎ、そして、ズボンを脱ぎ、ブリーフも、脱いで、丸裸になった。
哲也は、陰部を、両手で、しっかりと押さえて、座り込んでしまった。
皆は、信じられない、といった表情で、目を白黒させながら、丸裸になって、座り込んでいる哲也を見た。
「どう。哲也君。丸裸になって、女子生徒、全員に、見られている気分は?」
順子は、笑いながら聞いた。
「はい。順子さま。恥ずかしいですけど、とても、気持ちいいです」
哲也は、顔を紅潮させて言った。
「ふふ。哲也君。私。あなたには、きっと、マゾの気があると、思っていたの。それで、哲也君を、いじめる、想像を、しょっちゅう、していたの」
順子は、笑って、そう言った。
「さあ。哲也君。次は、仰向けに寝なさい」
順子が言った。
言われて、哲也は、教室の床に、仰向けになった。
おちんちん、を、必死て、両手で隠して。
順子は、椅子から立ち上がった。
そして、ふふふ、と、笑って、哲也の顔に、右足を乗せて、哲也の顔を踏んだ。
順子は、グリグリと、足を揺すった。
それによって、哲也の顔は、苦しそうに歪んだ。
「ふふふ。どう。哲也君。こうされる気分は?」
順子が聞いた。
「ああー。いいです。最高です。順子さま」
哲也は、そう言った。
順子は、しばし、楽しそうに、哲也の顔を、ペットをじゃらすように、足で、揺すった。
「哲也君。じゃあ、今度は、もっと、気持ちのいいことを、してあげるわ」
そう言って、順子は、スカートのチャックを、外して、スカートを降ろした。
順子は、上はセーラー服だが、下は、パンティーだけ、という格好になった。
皆は、順子の大胆さに、驚いて、目を丸くした。
順子は、哲也の顔を、またぐと、ゆっくりと、尻を降ろしていった。
そして、とうとう、順子の尻が、哲也の顔に触れた。
順子は、哲也の顔の上に、遠慮なく、体重を乗せて、腰かけた。
そして順子は、腰を、左右前後に、グリグリと揺すった。
「ふふふ。どう。哲也君。こうされる気分は?」
順子が腰を揺すりながら、尻の下の哲也に聞いた。
「ああー。いいです。最高です。とても素敵な匂いです。順子さま」
哲也は、そう言って、随喜の涙を流した。
順子は、しばし、哲也の顔に乗せた、尻を、グリグリと揺すっていた。
「ふふふ。哲也君。じゃあ、もっと、いいことをしてあげるわ」
そう言って、順子は、立ち上がった。
「哲也君。目を閉じて。絶対、目を開けちゃダメよ」
順子が厳しい口調で言って、哲也に釘を刺した。
「はい」
そう言って、哲也は、目をギュッと、閉じた。
順子は、履いていたパンティーを、スルスルと、降ろして、足から抜きとった。
皆は、順子は、パンティーを脱いで、一体、何をする気なのかと、驚いている。
順子は、また、哲也の顔を、またぐと、ゆっくりと、尻を降ろしていった。
「哲也君。絶対、目を開けちゃダメよ」
と、言いながら。
順子の尻は、哲也の顔に触れるほど、の位置に来た。
「さあ。哲也君。口を大きく開けなさい」
順子が命令的な口調で言った。
哲也は、目をつぶったまま、アーンと、大きく口を開けた。
「哲也君。オシッコをしてあげるわ。こぼさず、ちゃんと、全部、飲むのよ」
順子が言った。
「はい。わかりました。順子さま」
哲也は、目をつぶったまま、言った。
しばしして、順子の股間から、シャーと、小水が出始めた。
それは、大きく開いている、哲也の口の中に入っていった。
哲也は、ゴクゴクと、咽喉をならしながら、順子の小水を飲んだ。
順子は、小水を全部、出し切ると、急いで、立ち上がった。
そして、急いで、パンティーを履いて、スカートを履いた。
「哲也君。もう、目を開けていいわよ」
順子が言った。
言われて、哲也は、目を開けた。
「どうだった。哲也君。私の、オシッコの味は?」
順子が悪戯っぽく、笑いながら聞いた。
「はい。しょっぱかったでしたが、でも、順子さまの、オシッコは、とても、美味しかったでした」
と、哲也は、答えた。
女子生徒達は、順子の大胆さ、やら、哲也の告白やらを、信じられない、と言った、表情で、唖然として見ていた。
哲也は、足をピッチリ閉じて、両手で、ギュッと、男の性器を必死に隠している。
「哲也君」
「はい。順子さま」
「そんな所を、隠していちゃダメじゃない。手をどけなさい」
順子が言った。
「は、はい」
そう従順に、言って、哲也は、陰部から、手を離した。
「さあ。哲也君。足を、もっと開いて、みんなに、恥ずかしい部分を見せなさい」
順子が命令的な口調で、言った。
「はい」
哲也は、足を開き出した。
哲也の、マラが丸見えになった。
それは、どんどん、天狗の鼻のように、怒張していった。
「ああっ」
哲也は、顔を、真っ赤にして、声を出した。
「ふふふ。哲也君。どう。みんなに、見られている気持ちは?」
順子が聞いた。
「は、恥ずかしいですけど、すごく気持ちいいです」
哲也は、顔を、真っ赤にして言った。
「じゃあ、皆に、して欲しいことを、お願いしなさい」
順子が命令的な口調で、言った。
「女子生徒の、皆さま。どうか、僕の裸を、うんと、見て下さい」
と哲也は、顔を真っ赤にして言った。
「ねえ。どうして、哲也君は、恥ずかしがっているのに、見て、なんて、言うの?」
女子生徒の一人が順子に聞いた。
「あなたは、マゾの心理が、わからないのね」
順子が言った。
「つまり、それが、マゾというものなのよ。マゾも、恥ずかしい、という感情は、持っているわ。というより、マゾは、人一倍、恥ずかしがり屋なのよ。でも、その、恥ずかしさ、を、ことさら、さらけ出して、みじめになることに、快感を、感じてしまうというのが、マゾの心理なのよ」
そう順子が説明した。
「ふーん。そうなの」
女生徒は、わかったような、わからないような、曖昧な返事をした。
「ねえ。哲也君。哲也君は、女子生徒、全員に、いじめられたいんでしょ?」
順子が聞いた。
「は、はい。そうです」
と、哲也が答えた。
「じゃあ、ちゃんと、自分の口で、そうお願いしなくちゃ」
「はい。わかりました」
そう言って、哲也は、回りを見回した。
「女子生徒、の、みなさま。どうか、ぼくを、うんと、いじめて下さい」
と、哲也は、あられもないことを、自分を見つめている女子生徒達に向かって言った。
順子は、ふふふ、と、笑いながら、哲也の顔を踏んだ。
順子が、哲也を、いじめているのを、見ているうちに、だんだん、女子生徒達も、興奮し出して、息が荒くなっていった。
「何だか、私も、哲也君を、いじめたくなってきちゃったわ」
陽子が鼻にかかった声で言った。
「ねえ。哲也君。顔を踏んでもいい?」
陽子が聞いた。
「踏んで下さい。陽子さま」
哲也が答えた。
「じゃあ・・・ちょっとだけ」
そう言って、陽子は、哲也の顔に足を乗せた。
「ああっ。何だか、気持ちが良くなってきたわ。私って、サドなのかしら?」
陽子が言った。
「人間には、多かれ少なかれ、サドの気があるのよ。でも、マゾの気のある人は、少ないのよ」
そう順子が説明した。
「ねえ。哲也君。私も、哲也君の、顔に、お尻を乗せてもいい?」
欲が出てきた陽子は、哲也に、そう聞いた。
「はい。喜んで。乗せて下さい。陽子さま」
そう哲也が答えた。
「じゃあ。ちょっと、目をつぶって」
陽子が言った。
「はい」
陽子に言われて、哲也は、目をギュッとつぶった。
陽子は、スカートのチャックを外して、スカートを、降ろし、下半身は、パンティーだけになると、哲也の顔を跨ぎ、順子のやったように、ゆっくりと、尻を降ろしていった。
哲也の顔に、陽子の尻が触れると、陽子は、
「ああっ」
と、激しい声を上げた。
「どうしたの。陽子?」
順子が聞いた。
「だって、こんなこと、するの、生まれて初めてだもの」
陽子が言った。
「じゃあ、股間を、擦りつけるように、腰を動かしてみなさい。もっと、気持ちよくなるから」
順子に言われて、陽子は、哲也の顔に、尻をのせたまま、腰をゆっくりと、揺すった。
「ああっ。すごく、気持ちいいわー」
陽子が、喘ぎながら、言った。
それは、叫び声にも近かった。
「ごめんね。哲也君」
陽子は、哲也に謝った。
「いいんです。最高です。とても素敵な匂いです。陽子さま」
哲也は、そう言って、随喜の涙を流した。
しばし、哲也の顔の上に、尻を乗せていた、陽子は、
「ごめんね。哲也君」
と言って、立ち上がった。
そして、スカートを履いた。
「ああ。すごく、気持ちよかったわ」
陽子は、上等の松坂牛を食べ終わった後の人のような、満足した口調で言った。
女達も、だんだん、緊張していた、気持ちが、リラックスしてきた。
「私にもやらせて」
「私にも」
女達は、だんだん、積極的になりだした。
「待って」
順子が制止した。
「お尻を、乗せなくても、マゾの男の子を、気持ちよくさせる方法は、いくらでもあるわ」
と、順子が言った。
「どんな方法?」
「たとえば、こうやって、爪を立てて、体を、スーとなぞるのよ」
そう言って、順子は、哲也の、脇腹を、スーとなぞった。
「ああー」
哲也が悲鳴をあげた。
「それと、乳首を、コリコリしてあげてみなさい。男も、女と同じように、乳首を刺激されると感じるのよ」
そう順子は説明して、哲也の乳首を、つまんだり、コリコリさせ出した。
哲也は、「ああー」と声を上げた。
だんだん、哲也の乳首は、尖り出した。
「ほんとだわ。尖ってきたわ」
女達は、新大陸を発見した、コロンブスのように、興味津々に、哲也を見た。
「じゃあ、誰か、4人で、哲也君の、手と足を、押さえて」
順子が言った。
すぐに、女子生徒のうち、4人が、出てきて、哲也の、両手、両足を、しっかりと、つかんだ。
哲也は、大の字になった。
「さあ。みんな。哲也君を、くすぐってあげなさい」
順子が言った。
女達は、大の字になっている、哲也の、体を、くすぐり出した。
「ああー」
哲也は、クラスの女子達に、弄ばれて、被虐の叫び声をあげた。
丸出しになった、哲也の性器は、天狗の鼻のように、激しく勃起していった。
「うわー。すごーい」
女達は、面白がって、哲也の体を、くすぐった。
順子は、筆を持ってきて、女生徒の一人に渡した。
「お尻の割れ目を、筆で、なぞって、あげなさい。すごく、興奮するから」
順子が言った。
言われて、女生徒は、哲也の、尻の割れ目を、筆で、スーと、なぞった。
「ああー。ひいー」
哲也は、叫び声をあげた。
「ふふふ。哲也君。感じているのね」
女生徒は、そう言って、哲也の尻の割れ目を、筆で、スーと、なぞった。
「じゅ、順子さん」
哲也は、哀れな目を、順子に向けた。
「なあに?」
「もう、我慢できないんです」
哲也は、切なそうな口調で言った。
「わかったわ」
順子は、ニヤリと笑った。
順子は、哲也の股間の前に、しゃがみこんで、勃起した哲也の、マラをしごき出した。
「さあ。みんな。いじめてあげなさい」
順子が言った。
皆は、哲也の顔を踏んだり、体を、くすぐったりした。
クチャクチャと音がし出した。
順子は、勃起した哲也の、マラをしごく速度を速めた。
「ああー。出るー」
哲也が、そう言うや、哲也のおちんちんの、亀頭の先から、精液が飛び出した。
それは、放射状に、勢いよく、大量に放出された。
「すごーい。男の子の、オナニーって、初めて見たわ」
皆は、目を皿のようにして、言った。
「さあ。みんな。一旦、哲也君から離れて」
順子が言った。
言われて、皆は、哲也から離れた。
「男の子は、精液を出してしまうと、その後は、しばしの間、虚無状態になるのよ。精液を出し切った満足感に浸りたいのよ」
そう順子が説明した。
その通り、哲也は、グッタリとしていた。
しばしして、哲也は、ムクッと、起き上がった。そして、床に正座して、
「順子さま。皆さま。有難うございました」
と、深々と、頭を下げた。
「哲也君。どう。まだやる?」
順子が聞いた。
「いえ。もう遅いですし、皆様も、することがあるでしょうし、今日は、これで、終わりにさせて下さい」
と、哲也は、言って、みなの都合を優先させた。
「哲也君。どう。これで、妄想的な想像が解消されて、受験勉強に打ち込める?」
順子が聞いた。
「はい。でも、とても、気持ちよくて、もっと、もっと、みなさまに、いじめられたいです」
と、哲也は、言った。
「じゃあ。また、みんなで、いじめてあげましょう。みんなは、どう?」
順子が皆に聞いた。
「やりたいわ。私も、哲也君の顔にお尻を乗せたいわ。そして、私のオシッコを飲ませたいわ」
「私も、そうよ」
「私も」
皆が賛同した。
皆は、もう、ためらいを、完全に、捨てきって、完全に積極的になっていた。
「では。明日の放課後、残って、また、みんなで、いじめてくれますか?」
哲也が聞いた。
「いいわよ」
「やろう。やろう」
皆は、この悪戯を、やりたくて、ウズウズしている、といった様子だった。
「じゃあ、明日の放課後ね」
と、順子が言った。
「よろしくお願いします」
そう言って、哲也は、パンツを履き、ランニングシャツを着て、ズボンを履いて、ワイシャツを着た。
「じゃあ。哲也君。明日の放課後ねー」
と言って、女子生徒達は、教室を出ていった。
(哲也め。ざまあみろ。明日の放課後を、思い知れ)
そう、哲也(の姿をした京子)は、心の中で、意地悪く、思った。
哲也の姿をした京子は、急いで、体育館に行った。
体育館には、誰もいなかった。
哲也の姿をした京子は、倉庫を開けた。
制服を着た京子が、猿轡され、柱に縛りつけられていた。
哲也(の姿をした京子)は、すぐに、京子(の姿をした哲也)に、駆け寄った。
そして、猿轡をとった。
「京子さん。どうしたんですか。こんなに遅くなって。何をしていたんですか?」
哲也が聞いた。
「別に、何もしていないわよ。それより、もう、早く帰りなさい。私が、遅くなると、私の両親が心配すから」
そう言って、哲也(の姿をした京子)は、京子(の姿をした哲也)の縄を解いた。
「それより、今日の夜中の、11時30分で、ちょうど、二日になるわ。お釈迦は、ウソは、言わないでしょうから、きっと、今日の夜中の、11時30分に、私とあなたは、元の体にもどれるはずよ。さあ。早く帰りなさい」
そう言って、哲也(の姿をした京子)は、体育館を出ていった。
縄を解かれた京子も、哲也のあとについて、体育館を出た。

「ただいまー」
そう言って、京子(の姿をした哲也)は、京子の家に入っていった。
「おかえり。京子」
と、言って、京子の母親が、出てきた。
「遅かったわね。何かあったの?」
母親が聞いた。
「いや。別に」
と、京子(の姿をした哲也)は、素っ気なく言った。
夕食を食べると、京子(の姿をした哲也)は、部屋に入った。
それから、風呂に入った。
そして、ともかく机に向かって、今日の授業の復習した。
しかし、京子の体で、いられるのは、今日の、11時30分までだと思うと、京子(の姿をした哲也)は、ベッドに、ゴロンと横たわり、乳房を揉みながら、パンティーに手を入れて、オナニーした。
だんだん、気持ちよくなってきた。
一方。
哲也(の姿をした京子)も、哲也の家に帰り、ご飯を食べ、風呂に入り、机について、勉強した。
そして、11時になると、パジャマに着替え、ベッドに乗り、布団に入った。
そして、電灯を消した。
二人は、ともに、11時30分を待った。
やがて、時計の長針が、真下に降りてきて、カチリと、11時30分を、指した。
哲也(の姿をした京子)の部屋の中に、いつの間にか、金色に輝くものが、現れた。
それは、薄目をした、お釈迦さま、だった。
「京子よ。男と女は、仲良うせにゃあかん。いがみ合っていては、いいことは、何もないぞ。それを決して、忘れるではないぞ」
そう言うや、金色に輝く、お釈迦さま、は、スーと姿を消していった。

京子が、はっと、気づくと、京子は、自分の部屋にいた。
急いで、鏡を見た。
間違いなく、自分の顔になっていた。
京子は、胸と、アソコを、触ってみた。
間違いなく、胸も膨らんでいて、アソコも、しっかり、女の性器に変わっていた。
「やった。やっと、自分の体にもどれた」
そう言って、京子は、小躍りして喜んだ。
京子は、急いで、スマートフォンで、哲也に電話してみた。
「もしもし・・・哲也」
「はい」
「私は、自分の体にもどれたわ。あなたは?」
「オレも、自分の体にもどれたよ」
「そう。よかったわね。やっぱり、お釈迦さまの言った通りね」
そう言って、京子は、電話を切った。
睡魔が襲ってきて、京子は、眠りに就いた。

「水曜日」

水曜日の朝である。
「ふあーあ。あー。よく寝た」
京子は、目を覚まして、大きく伸びをした。
京子は、自分が、ちゃんと、自分の体にもどれていることを、確かめるために、急いで、鏡を見た。間違いなく、鏡には、自分の顔が写っていた。
京子は、胸と、アソコを、触ってみた。間違いなく、胸も膨らんでいて、アソコも、しっかり、女の性器に変わっていた。
京子は、パジャマを脱いで、裸になって、等身大の、姿見の鏡の前に立った。
そして、体中を、隈なく点検した。
頭の先から、足の先まで。
それは、間違いなく自分の体だった。
京子は、自分の体に、もどれたことを、再び実感して、ほっとした。
「京子―。朝ごはんよー。降りてらっしゃい」
母親の声が階下から聞こえた。
京子は、着替えて、階下の食卓についた。
朝食は、厚切りトーストとスクランブルエッグとツナサラダと紅茶だった。
京子に、ある不安が閃いた。
昨日、と、一昨日、哲也は、空とぼけて、京子を演じていたのだ。
しかも、学校では、さんざん、自分を貶める悪戯をしていたのだ。
家でも、何か、哲也は、悪さをしていないかと、京子は、疑った。
それで、母親に聞いてみた。
「ねえ。お母さん。昨日、と、一昨日。私、何か変なことした?」
と、京子は、母親に聞いた。
京子の母親は、微笑して、
「何ですか。自分がしたこと、くらい、知っているでしょう」
と、母親は笑って言った。
「そうだけど。一昨日、熱を出して、眠気のある風邪薬を飲んだため、頭が、ボーとしてしまって、昨日も、頭が、少し、ボーとして、何をしたか、忘れちゃったの」
京子は、そう言った。
「別に、変なことなんか、してないわ。ただ・・・」
と、言って、母親は、娘を見つめた。
「ただ、なあに?」
「ただ。あなたは、トーストは、いつも、バターだけで食べるのに、一昨日の朝食は、苺ジャムを、つけて食べたので、どうしてなのかなって、疑問に思ったわ。それと・・・」
「それと、なあに?」
「それと。一昨日に、私が、風呂に入っている時に、あなたが、入ってきて、ちょっと、吃驚しちゃったわ。しかも、丁寧に、私の体を洗ってくれて。どうしてかな。って疑問に思ったわ。どういう気の変わりようなの?」
(哲也め。そんなこと、したのか)
京子は、怒りで、ギュッと、拳を握りしめた。
「それと・・・」
母親は、言いかけた。
「それと、なあに?」
京子は、母親に、話の続きを催促した。
「それと、風呂の後、いきなり、マッサージすると言って、寝室に入ってきたから、びっくりしちゃったわ。気持ちよかったけれど・・・」
(おのれ。哲也め。そんなこと、したのか。許さん)
京子は、怒りで、ギュッと、拳を握りしめた。
食事が終わると、京子は、セーラー服を着て、スカートを履いた。
昨日、一日、慣れない、男の制服を着ていたので、慣れた、いつもの服を着れて、京子は、ほっとした気分になった。
京子は、カバンを持って、階下に降りた。
母親は、掃除機で、床を掃除していた。
「行ってきまーす」
そう言って、京子は、家を出た。
「行ってらっしゃーい」
そう母親が、笑顔で、言って、手を振った。

京子は、学校についた。
京子が、教室に入ると、哲也は、まだ来ていなかった。
「京子。おはよう」
そう言って、順子が、京子の机にやって来た。
「おはよう。順子」
京子も挨拶した。
「あなた。昨日。昼休みから、午後、いなくなっちゃったわね。早退したの?」
順子が聞いた。
「ええ。昨日の昼から、ちょっと、熱が出で、家に帰って、寝てたの」
京子が答えた。
「もう、熱は下がった?」
順子が聞いた。
「ええ。風邪薬を飲んで、一晩、寝たら、すっかり、よくなったわ」
「じゃあ、今日の放課後は、空いてる?」
「空いてるわよ。でも、なぜ?」
「放課後、残って欲しいの。とても、面白いことが、出来るわよ」
「面白いことって、何?」
京子が聞いた。
「それは秘密。放課後になれば、わかるわ」
そう言って、順子は、去っていった。
昨日、さんざん、いじめられた順子では、あるが、いじめられたのは、哲也であって、自分ではない、ので、京子は、何とも思っていなかった。
「ふふ。京子のヌードデッサン、今日もやりたいな。もっと、色々なポーズで」
男子生徒の一人が、京子に近寄ってきて言った。
京子は、あわてて、立ち上がった。
「みなさーん」
と、京子は、クラスの生徒に呼びかけた。
皆は、ポカンとしている。
「みなさんに、大切な知らせがあります」
「何?」
「私のヌードデッサンは、未来永劫、禁止になりました」
「ええっ。どうして?」
「美術の先生が、知ってしまったのよ。学生が、ヌードデッサンのモデルになるなんて、とんでもないことだって、言ったの。それに、私も、やっぱり、死んでも、やりたくなくなっちゃったの」
京子が言った。
「ちぇっ。残念。でも、どうして、やりたくなくなっちゃったの?」
男子生徒の一人が聞いた。
「女心は、秋の空のように、変わりやすいものなのよ」
そう京子が言った。
その時。
ガラリと、教室の戸が開いた。
哲也が入ってきた。
女子生徒たちの視線が、一斉に哲也に向かった。
皆、嬉しそうな、笑顔だった。
ニヤニヤ笑っていた。
「おはよう。哲也君」
「おはよう。哲也君」
女生徒たちは、嬉しそうに、哲也に挨拶した。
「お、おはよう」
哲也は、首を傾げながら、一応、挨拶して、自分の席に着いた。
哲也には、なぜ、女子生徒たちが、嬉しそうに、挨拶してくるのか、わからなかった。
順子が哲也の席にやって来た。
「ふふふ。哲也君。昨日は、楽しかったわ。興奮で眠れなかったわ。今日の放課後も、すごく楽しみだわ」
順子が言った。
「えっ。一体、何のこと?」
哲也が聞き返した。
「何とぼけてるのよ。あっ。そうか。男子がいるから、恥ずかしいのね。ごめん」
そう言って、順子は、去っていった。
男子生徒の一人が哲也の所にやって来た。
「おい。哲也。京子の、ヌードデッサンが出来なくなってしまったぞ」
と、彼は言った。
「ええっ。どうして?」
「さっき、京子が言ったんだ。美術の先生が、知ってしまったんだって。学生が、ヌードデッサンのモデルになるなんて、とんでもないことだって、言ったらしいんだ。それと、京子も、なせか、やりたくなくなったんだって」
「そう。それは、残念だな」
京子は、それを聞いて、怒り心頭に発した。
(あれだけ、悪事を働きながら、まだ反省してないなんて。絶対、許せない。だが、まあ、いいか。今日の放課後を思い知れ)
京子は、心の中で、そう呟いた。
その時。
キーン・コーン・カーン・コーン。
始業のベルが鳴った。
ガラリと、教室の戸が開いて、一時間目の、英語の教師が入ってきた。
「起立」
「礼」
「着席」
こうして、優等生には楽しいが、勉強嫌いな生徒には、つまらない授業が始まった。

さて。時間が経って、退屈な午前の授業が終わった。
そして昼休みになった。
そして昼休みも終わって退屈な午後の授業が始まった。
そして、時間が経って、退屈な午後の授業も終わった。
キーン・コーン・カーン・コーン。
終業のベルが鳴った。

「じゃあ。男子生徒は、帰って。女子生徒は、みんな、残って」
順子が言った。
言われて、男達は、教室を出ていった。
女子生徒だけが、残った。
哲也も、帰ろうとして席を立った。
すると、順子が哲也を引き止めた。
「哲也君は残らなくちゃダメじゃない」
と順子が言った。
哲也は、わけがわからず、教室に残った。
クラスの女子生徒、全員が、ニコニコ笑いながら、哲也を取り巻いている。
哲也は、何が何だか、訳が分からなかって、不安になった。
「一体、何をするの?」
京子が、順子に聞いた。
「京子は、昨日、いなかったわね。説明するわ。哲也君はね、昨日、自分は、マゾで、私達、みんなに、いじめて下さい、って頼んだの。そういう想像ばかりして、毎日、オナニーばかりしてしまうから、勉強が手につかない、って言ったの。それで、私達が、いじめてあげたの。そして、一回だけでは、満足できないから、今日の、放課後に、もう一回、虐めて下さい、っていったのよ」
と、順子が言った。
哲也は、顔が、真っ青になった。
(京子め。そんな、とてつもない、悪行をしたのか)
哲也は、心の中で、叫んだ。
「ふーん。信じられないわ。それで、具体的に、どんなことをしたの?」
京子が、順子に聞いた。
「顔を踏まれたり、私や、陽子の、オシッコを飲んだり、丸裸になって、みんなに、くすぐられて、射精までしたのよ」
と、順子が笑いながら言った。
「ふーん。信じられないわ。哲也君に、そういう趣味があったなんて」
と、京子が、そらとぼけた様子で言った。
哲也は、顔が、真っ青になった。
(京子め。そんな、とてつもない、悪行をしたのか。しかも、のうのうと、そらとぼけて)
哲也は、心の中で、叫び出したい気持ちだった。
「さあ。哲也君。着ている物を全部、脱いで、裸になりなさい」
順子が命令的な口調で言った。
「い、いえ。やっぱり、昨日、考え直して、やっばり、昨日のようなことは、するべきでは、ないと、考えが変わったんです。だから、もういいです」
と、哲也が言った。
「ふふふ。哲也君。恥ずかしがっているのね。あるいは、わざと嫌がるフリをして、私達を興奮させたい。という趣向なのね。わかったわ。みんな。哲也君を脱がしちゃいましょう」
と、順子が言った。
女子生徒たちは、わっと、哲也に襲いかかった。
そして、哲也の服を脱がせ出した。
「や、やめてー」
哲也は、叫んだ。
しかし、女子生徒たちは、やめない。
「ふふふ。確かに、嫌がるのを、無理矢理、脱がすのも、興奮するわね。哲也君って、乱暴に、強姦されたい願望があるのね。哲也君って、そうとうなハード・マゾなのね」
と、一人の女子生徒が言った。
哲也は、男といえども、運動が苦手で体力もない。
100m走で、女子に負けてしまったほどである。
体力測定でも、哲也は、女子程度の体力しか無かった。
哲也は、女子生徒たちに、取り押さえられて、見る見るうちに、着ている物を全部、脱がされて、丸裸にされてしまった。
「ふふふ。哲也君。縄をもってきて、あげたわよ」
順子がそう言って、カバンから、縄を取り出した。
そして、それを、女子の一人に渡した。
女子たちは、哲也の両手を背中に廻して、手首を重ね合わせ、手首をギュッと縛り上げた。
そして、その縄尻を、机の脚の一つに、カッチリと、結びつけた。
1mくらいの、ゆとりを、もたせて。
そして、その机の上に、一人の女生徒が乗った。
彼女は、ふふふ、と、笑った。
これで、もう、哲也は、逃げられなく、なってしまった。
哲也は、クナクナと、その場に座り込んだ。
しかし、丸裸で、後ろ手に縛られているので、性器を隠せない。
クラスの女生徒達は、そんな、哲也を、取り囲んで、楽しそうに見ている。
「お願い。見ないで」
哲也は、耐えられなくなって、叫んだ。
しかし、女子生徒達は、どこ吹く風と、相手にしない。
「ふふふ。マゾのやめて、は、やって、の裏返しよ。哲也君は、私達を興奮させるために、嫌がっているフリをしているのよ」
そう順子が言った。
「そうね。哲也君が嫌がると、余計、いじめたくなっちゃうわ。私、興奮してきちゃった」
そう、一人の女生徒が言った。
「私もそうよ」
「私も、興奮してきちゃったわ」
女子生徒達は、口々に好き勝手なことを言った。
「どう。哲也君。丸裸になって、女子生徒、全員に、見られている気分は?」
女生徒の一人が聞いた。
「は、恥ずかしいです。死にたいほど」
哲也が言った。
「今日は、誰が、哲也君をいじめたい?」
順子が皆に聞いた。
「順子。私にやらせてくれない?」
紀子が言った。
「いいわよ。でも、どうして?」
順子が、笑いながら聞いた。
「実は、私も、順子と同じように、哲也君をいじめたくて、仕方がなかったの。いつも、哲也君を、いじめる想像にふけっていたの」
そう言って、紀子は、哲也の背後に座った。
そして、哲也の背中に、ピッタリと、くっついた。
そして、背後から、手を、伸ばして、哲也の、胸の乳首を、コリコリさせたり、脇腹や首筋を、爪を立てて、スーとなぞった。
「ああー。紀子さん。やめて下さい」
哲也は、悲鳴を上げた。
紀子は、ふふふ、と、笑って、哲也の、太腿を、爪を立てて、スーとなぞった。
「ああー」
哲也は、悲鳴を上げた。
しかし、言葉とは、裏腹に、哲也の、マラは、天狗の鼻のように、勃起し出した。
「ふふふ。哲也君。やっぱり、気持ちがいいのね」
そう言って、紀子は、哲也の体の、あちこちを、爪を立てて、スーとなぞったり、くすぐったりした。
「ああー」
哲也は、悲鳴を上げ続けた。
「さあ。哲也君。床に仰向けになって」
紀子が言った。
哲也は、仕方なく、床に仰向けになった。
哲也は、後ろ手に、縛られているので、起き上がることが、出来ない。
紀子は、ふふふ、と、笑って、スカートのチャックを、外して、スカートを脱いだ。
そして、哲也の顔を跨ぎ、膝を曲げていき、パンティーに包まれた大きな尻を、哲也の顔の上に乗せた。
そして、昨日、順子がやったように、紀子は、哲也の顔の上に乗せた腰を、左右前後に、グリグリと揺すった。
それに、ともなって、哲也の顔も、揺れた。
「あ、ああー。すごく気持ちいいー」
紀子が、眉を寄せて、苦しそうな、喘ぎ声を出した。
しばしの間、紀子は、尻を揺すって、快感に浸っていた。
「も、もう、やめて下さい。紀子さん」
哲也が言った。
「ごめんね。哲也君。私だけ楽しんじゃって。じゃあ。今度は、哲也君を気持ちよくさせてあげるわ」
そう言って、紀子は、哲也の顔から尻をどけた。
そして、スカートを履いた。
哲也は、勃起した、マラを、皆に見られないように、腰と膝を曲げ、足をピッチリ閉じ合せて、海老のように、縮こまっていた。
そのため、哲也の、尻は、パックリと、開き、丸見えになっていた。
紀子は、ポケットから、毛筆を取り出した。
そして、哲也の、パックリと、開いた、丸見えの、尻の割れ目を、毛筆で、スーと、なぞった。
「ひいー」
哲也は、悲鳴を上げた。
そして、瞬時に、キュッと、尻を閉じ合せようとした。
しかし、そのため、哲也は、縮こまる姿勢が、とれなくなり、逆に、反射的に、体が反ってしまった。
そのため、天狗の鼻のように、怒張した、マラが、丸見えになってしまった。
紀子は、意地悪く、ふふふ、と、笑った。
そして、紀子は、毛筆で、哲也の、尻や、脇腹や、足の裏、など、ありとあらゆる所を、スーと、刷いた。
「ああー」
哲也は、眉を寄せて、苦しげな表情で、悲鳴を上げた。
それを、見ていた、女子生徒達は、皆、だんだん、ハアハアと、息が荒くなって、いった。
なかには、息を荒くしながら、スカートの中に手を入れて、まさぐる女生徒もいた。
「私も、もう、我慢できないわ」
「私も」
そう言って、女子生徒達は、わっと、一気に、哲也に、飛びかかった。
そして、哲也の体を、思う存分、触ったり、くすぐったりした。
「ああー。やめてー」
哲也は、悲鳴を上げた。
しかし彼女らは、もう、恥じらいを完全に、捨てていた。
二人の女生徒が、それぞれ、哲也の、足首を持って、
「えーい」
と言って、思い切り、左右に開いた。
哲也は、男といえども、運動が苦手で体力もない。
体力測定でも、哲也は、女子程度の体力しか無かった。
しかも、女は、二人がかりである。
哲也の足は、大きく、あられもなく、開かれた。
股間には、天狗の鼻のように、激しく、そそり立って、勃起した、マラが、天上に向かっている。
他の女子たちも、哲也の体を、触ったり、くすぐったり、し出した。
紀子は、毛筆で、哲也の尻の割れ目をスーと、なぞった。
「ああー」
哲也は、激しい悲鳴を上げた。
激しい刺激の、つらさに、哲也が、尻の割れ目を、閉じようとすると、哲也の足首を、持ってる二人の女生徒が、それを阻止した。
紀子は、ふふふ、と、笑って、哲也の、勃起したマラを、しごき出した。
だんだんクチャクチャと音がし出した。
紀子は、勃起した哲也の、マラをしごく速度を速めた。
「ああー。出るー」
哲也が、そう言うや、哲也のマラの亀頭の先から、精液が飛び出した。
それは、放射状に、勢いよく、大量に放出された。
「すごーい。男の子の、オナニーって。昨日も見たけど、ほんと。すごいのね」
女達は感心したような口調で言った。
「どう。哲也君。気持ちよかった?」
紀子が、笑いながら聞いた。
だか、哲也は、黙っている。
しばし、哲也は、グッタリしていた。
「誰か、他に、やりたい人はいない?」
しばしして、順子が聞いた。
「私。やりたいわ」
そう、凜子が名乗り出た。
「実は、私も、哲也君をいじめたいと、思っていたの。いつも、哲也君を、いじめる想像にふけっていたの」
凜子が言った。
「ねえ。哲也君。いじめても、いい?」
凜子が哲也に聞いた。
「もう、どうとでも、好きにして」
哲也は、捨て鉢な口調で言った。
哲也は、心も、すでに、捨て鉢になっていた。
「じゃあ。お言葉に甘えて・・・」
そう言って、凜子は、哲也の、乳首をコリコリしたり、体の、あちこちを、爪を立てて、スーとなぞったり、くすぐったり、し出した。
「ああー」
哲也は、悲鳴を上げた。
「ふふ。射精した、直後は、刺激しても、射精は、起こらないのよ。これを、絶対不応期というの。でも、時間が、経てば、また、すぐに、精子が、作られ出すのよ。ましてや哲也君のように、若い、性欲、真っ盛りの年頃なら、射精後、5分も、すれば、また、精子が、どんどん、つくられていくのよ」
そう、凜子が説明した。
「さあ。みんなも、手伝って」
凜子が言った。
言われて、女子達は、また、わらわらと、砂糖に群がる蟻のように、哲也の体を、触ったり、揉んだり、くすぐったりし出した。
「ああー」
哲也は、悲鳴を上げた。
哲也の、マラは、また、勃起し出した。
「本当だわ。哲也君って、すごく、性欲、旺盛、というか、スケベなのね」
一人が言った。
凜子は、ふふふ、と、笑って、スカートのチャックを、外して、スカートを脱いだ。
そして、哲也の顔をまたぎ、パンティーで覆われた大きな尻を、哲也の顔の上に乗せた。
そして、凜子は、腰を、左右前後に、グリグリと揺すった。
それに、ともなって、哲也の顔も、歪んで、揺れた。
「あ、ああー。すごく気持ちいいー。哲也君。ゴメンね」
凜子は、眉を寄せて、苦しそうな、喘ぎ声を出した。
しばししてから、凜子は、立ち上がった。
そして、哲也の股間の方へ行って、しゃがみ込んだ。
そして、女生徒たちを見た。
「さあ。哲也君の足を、大きく開かせて」
凜子が、女生徒を見て、言った。
言われて、さっき、哲也の足を開いていた、二人の女生徒が、また、やって来た。
二人は、それぞれ、哲也の、右の足首と、左の足首を持って、
「えーい」
と言って、思い切り、左右に開いた。
「ああー」
哲也は、悲鳴を上げた。
哲也の、マラは、また、丸見えになり、天狗の鼻のように、激しく、勃起し出した。
凜子は、哲也の金玉を、やさしく揉んだり、尻の割れ目を、毛筆で、スーと、なぞったりした。
「ふふふ。哲也君。どう。気持ちいい?」
凜子が聞いた。
「ひいー」
哲也は、悲鳴を上げた。
凜子は、ふふふ、と、笑って、哲也の、勃起したマラを、しごき出した。
だんだんクチャクチャと音がし出した。
凜子は、勃起した哲也の、マラをしごく速度を速めていった。
「ああー。出るー」
哲也が、そう言うや、哲也の亀頭の先から、白濁した精液が飛び出した。
それは、放射状に、勢いよく、大量に放出された。
「次は、誰がやる?」
順子が聞いた。
「私がやるわ」
京子が言った。
「あら。京子。あなたみたいな真面目な人でも、やっぱり、エッチな心はあるのね」
そう、順子が言った。
「ねえ。みんな。皆が、みていると、恥ずかしいわ。みんな、教室を出てくれない?」
京子が言った。
「わかったわ。じゃあ、この後は、京子の、プライベート調教なのね。じゃあ、私達、家に帰るわ」
みんなー、帰りましょうー、と、順子が言って、皆は、カバンを持って、ゾロゾロと教室を出ていった。

あとには、裸の哲也と、京子が、二人、誰もいない、ガランとした教室に残された。
京子は、哲也の前に、腰を降ろした。
「哲也君。ごめんね。意地悪、しちゃって」
そう言ってから、京子は、哲也の服を持ってきた。
「ひどいよ。京子。オレ。もう、学校に、来れないよ」
そう哲也は、泣きながら言った。
「でも。あなたが、私の体になれたのを、いいことに、助平君や、不良生徒たちに、マゾだと言って、悪戯させたり、ヌードデッサンのモデルになったり、したことを、知って、物凄く頭にきちゃったの。それと、今朝、お母さんに聞いて知ったけど、あなた。私の、お母さんと、風呂に入ったり、お母さんに、マッサージしたりしたでしょ」
京子が言った。
「そうだね。僕が、悪戯したのが、いけなかったんだね。ゴメンね」
哲也が言った。
「じゃあ。これで、おあいこに、しましょう。皆には、私から、やめるように、強く言っておくわ。やめないと、先生に言いつけるって、厳しく言っておくわ」
そう言って、京子は、哲也の縄を解こうとした。
「待って」
哲也が制止した。
「なあに?」
「皆に、いじめられるのは、死ぬほど、恥ずかしかったけど、本当は、僕は、マゾの気もあって、ああされることを、想像したこともあるんだ。さっき、いじめられているうちに、マゾの快感を感じ出しちゃったんだ」
そう、哲也が言った。
「ふふ、そうなの」
と、京子が笑った。
「ねえ。京子」
哲也があらたまった口調で呼びかけた。
「なあに?」
「君に悪戯した、罰として、僕をいじめてくれない?僕は、本当は、君にも、いじめられることを、想像して、オナニーしたこともあるんだ」
そう、哲也が言った。
「ふふふ。そうなの。わかったわ」
京子が言った。
哲也は、京子に向かって、
「さあ。好きにして」
と言った。
「わかったわ」
そう言って、京子は、後ろ手に縛られた哲也の、背後に座って、哲也の背中に、ピッタリと、体を、くっつけた。
そして、背後から、手を、伸ばして、哲也の、胸の乳首を、コリコリさせたり、脇腹や首筋を、爪を立てて、スーとなぞった。
「ああー。京子さま。気持ちいいです」
哲也は、悲鳴を上げた。
「哲也君。私も、顔の上に乗ってもいい?」
京子が聞いた。
「はい。乗って下さい」
哲也が答えた。
「それじゃあ、乗らせてもらうわ」
そう言って、京子は、スカートのチャックを、外して、スカートを降ろした。
京子は、上はセーラー服だが、下は、パンティーだけ、という格好になった。
「哲也君。仰向けに寝て」
京子が言った。
「はい」
哲也は、言われたように、仰向けに寝た。
京子は、哲也の顔を、またぐと、ゆっくりと、尻を降ろしていった。
そして、とうとう、パンティーに包まれた京子の大きな尻が、哲也の顔に触れた。
京子は、哲也の顔の上に腰かけた。
そして京子は、腰を、左右前後に、グリグリと揺すった。
それは、四天王に踏まれている餓鬼のようだった。
「ふふふ。どう。哲也君。こうされる気分は?」
京子が腰を揺すりながら、尻の下の哲也に聞いた。
「ああー。いいです。最高です。とても素敵な匂いです。京子さま」
哲也は、そう言って、随喜の涙を流した。
「ふふふ。じゃあ、私のオシッコも、飲みたい?」
京子が聞いた。
「はい」
哲也が言った。
「哲也君。目を閉じて。絶対、目を開けちゃダメよ」
京子が厳しい口調で言って、哲也に釘を刺した。
「はい」
そう言って、哲也は、目をギュッと、閉じた。
京子は、履いていたパンティーを、スルスルと、降ろして、足から抜きとった。
そして、また、哲也の顔を、またぐと、ゆっくりと、尻を降ろしていった。
「哲也君。絶対、目を開けちゃダメよ」
と、言いながら。
京子の尻は、哲也の顔に触れるほど、の位置に来た。
「さあ。哲也君。口を大きく開けなさい」
京子が命令的な口調で言った。
哲也は、目をつぶったまま、アーンと、大きく口を開けた。
「哲也君。オシッコをしてあげるわ。こぼさず、ちゃんと、全部、飲むのよ」
京子が言った。
「はい。わかりました。京子さま」
哲也は、目をつぶったまま、言った。
しばしして、京子のアソコから、シャーと、小水が出始めた。
それは、大きく開いている、哲也の口の中に入っていった。
哲也は、ゴクゴクと、咽喉をならしながら、京子の小水を飲んだ。
京子は、小水を全部、出し切ると、急いで、立ち上がった。
そして、急いで、パンティーを履いて、スカートを履いた。
「哲也君。もう、目を開けていいわよ」
京子が言った。
言われて、哲也は、目を開けた。
そこには、ちゃんと、スカートを履いた京子がいた。
「さあ。哲也君。服を着て」
そう言って、京子は、哲也の、後ろ手の、手首の縄を解いた。
これで、哲也は、やっと自由になれた。
「ありがとう」
そう言って、哲也は、ブリーフを履き、ランニングシャツを着て、ズボンを履いて、ワイシャツを着た。
嫌い合っていた、二人は、いつの間にか、仲良くなっていた。
「やっぱり、僕たちが、嫌い合っていたのを、お釈迦さまが、仲良くさせようと、したんだね」
哲也が言った。
「そうね。これから、クラスでは、恥ずかしいけれど、私達が、仲良くなれたことの方が、ずっと、良いことだと思うわ」
京子が言った。
「京子ちゃん。実を言うと、僕は、君をおとしめたいという、思いだけじゃなかったんだ。君の体になれたことを、いいことに、女の快感を味わっていたんだ。どうせ、他人の体なんだからって思って」
「哲也君。私もよ。私も、昨日、クラスの女子達、みんなに、いじめられた時、マゾの男の快感にも浸っていたわ」
京子が言った。
「きっと。お釈迦さまは、他人の苦しみを、味あわせることで、僕たちに、他人の苦しみを、理解できる人間にしようと、したんじゃないかな?」
「そうね。私も、きっと、そうだと思うわ」
それから、二人は、全く口も利かなかったほどの悪い仲だったのに、それ以来、とても仲良くなって、一緒に勉強するようにも、なった。
そして。二人は、翌年、ともに、現役で、東大理科三類に、合格した。
そして、二人は、大学一年の初夏に、結婚した。


平成27年10月22日(水)擱筆



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東大医学部出の医者ほどヤブ医者である

2019-09-13 16:26:56 | 医学・病気
東大医学部出の医者ほどヤブ医者である。

その理由。

そもそも、医者という仕事は、徹底的な、裏方の仕事である。

東大医学部に、入れるような、ヤツは、小学校、中学、高校、と、進学校、を、トップの成績で、勉強だけに、一日、10時間、以上、勉強してきた、ガリ勉、である。

もちろん、頭の回転が速く、記憶力が良く、情報処理能力が、人より優れている、ヤツらでは、ある。

しかし、それは、ペーパーテストだけでの話である。

東大医学部は、日本で、一番、偏差値が、高い大学である。

なので、「オレ様ほどの、選ばれた、超秀才は、東大医学部に行く資格がある」、という、傲慢、上昇志向、他人を蹴落として喜んでいるヤツら、えらがり屋、が、東大医学部を受験する動機なのである。

実際、世間では、「東大医学部卒」、という、肩書き、があれば、そいつを、「すごーい」、と、尊敬する。

日本は、肩書きの社会である。

つまり、勉強が出来るから、「自分が、天下をとりたい、とってやる」、というのが、東大医学部を受験するヤツの、動機なのである。

そこには、自分が、目立ちたい、トップになりたい、という、エゴイズムの動機しかない。

他人を蹴落とすことに、何の抵抗も、感じないようなヤツ、自分が偉い人間と、世間に、尊敬されたい、という、えらがり屋、の、動機しかない。

そういうヤツらには、自分というものを、徹底的に、「無」、にして、「裏方の人間」、となって、患者という、「他人」、に、つくす、という性格などない。

学問とは、徹底的に、自分を「無」、にすることから、始まる。

ここでも、手段と目的の、逆転の倒錯、という原理が、働く。

彼らが、喜ぶのは、東大医学部に、合格した時の、一瞬、だけである。

本当に、医者として、伸びるのは、医学部に行く、動機が、全てである。

「オレは、医者になって、苦しんでいる患者を治してやる」、とか、「救急医になって、オレの力で、死にそうな患者の命を救ってやる」、という、高邁な、理想の高い、動機で、医学部に行くヤツが、医者として、伸びるのである。

そういう、本物の動機のヤツは、医者になってからも、必死で、寝る間も惜しんで、勉強するからである。

また、東大医学部に入れるような、ヤツは、健康そのもの、であり、病気など、経験したことなど、無いヤツら、ばかりである。

不健康だったら、とてもじゃないけれど、進学校の、詰め込み勉強、などについていけない。

そして、健康そのもので、病気の苦しみを、知らないヤツらは、病人の苦しみ、も、病気、も、理解できない。

東大医学部、と、京大医学部、を比べると。

実際、優れた研究者、を、出しているのは、圧倒的に、京大医学部の方が、多く、東大医学部からは、優れた研究者は、出ていない。

そもそも、「勉強が出来るから、東大医学部を目指す」、という動機、そのものからして、低級である。

本当に、医者になりたいのか?

本当に、医学を勉強したいのか?

本当に、医学の研究をしたくて、したくて、仕方がないから、医学部を受験したのか?

本物は、本当に自分の、やりたい事をやる。

本物だったら、東大医学部に、入れる学力があっても、「オレは、数学が好きで好きで、仕方がない。だから、絶対、数学者になる」、と、考えて、東大理科Ⅰ類に入るだろう。

そういうヤツは、数学を研究するのが、好きで好きで仕方がないから、自発的に、寝る間も惜しんで、一日中、数学の研究をする。

そして、動機がホンモノだから、寝る間も惜しんで、研究するから、優れた、研究成果を出すのである。

一方、東大医学部出のヤツなんて、医学が好きで、医学部に行ったのじゃないから、卒業して、医者になったら、もう、勉強なんか、全くしない。

エゴイストは、自分の知識を増やす勉強は、目の色を変えて、するが、他人を理解しようとする、努力などはしない。

思いやりのある、いい医者は、患者の病気を治そうと、患者、個々人の、「生活」、「仕事」、「食生活」、などを、自分を、「無」、にして、徹底的に、聞いて、何とかして、患者の病気の原因を、理解しようとし、つきとめようとする。

しかし、その結果は、患者一人を、治した、という事にとどまるだけで、世間からは、何の評価も得られない。

東大医学部出の医者は、自分を偉い人間だと思っているから、「何で、オレ様ほどの人間が、こんなやつ(患者)のために、骨を折る必要があるんだ?バカバカしい」、と思っているので、教科書に書かれているだけの、治療法を、するだけで、患者が治らなくても、何とも、思わない。

東大医学部卒、という、肩書き、に、一生、ナルシスティックに、浸っているだけの、患者の、苦しみも、そして、患者の病気も、理解できない、能無し医者になるだけである。

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