キュヴェ タカ/cuvee taka 「酔哲湘南日記」

新鮮な山海の恵みを肴に酒を吞み、読書、映画・音楽鑑賞、散歩と湘南スローライフを愉しんでいる。 

過去は豊潤だ

2021年01月09日 | Weblog
何故か村松友視の「私、小市民の味方です。」が手元にあり、チョット読んでみたが、この人幾つになるんだろうと思い調べてみたら、今年81で、「北の富士流」が2016年に出て以来新たな本が出ていないのでチョット心配になった。
近頃は慣れ親しんだ作家が高齢になり、そうこうしている内に亡くなったとの報を聞き、がっかりすることが多い。
もう死んでもおかしくない年齢になって来て、若しもっと生きられれば、めっけもんだとの気持ちが強く、自身の死も早晩やって来るから、その練習なんだろうと思うようになっている。
年金をいただいてるから、生活に不安があるわけじゃ無いし、やり残したことも無く、おまけの人生を生きて愉しんでいるだけだけど、それでも同時代を生きてきた作家の新作を読むと励みになる。
小沢信男も最後の本から音沙汰が無いが、もう1冊くらい愉しませてくれるんだろうか

昨日大工の棟梁とカネが入ったら書庫を作りたいとの話をしたら、要らない本を処分したほうがいいんじゃないかとの商売っ気のない、だが真っ当な事を言った。
確かに行動範囲を広げちゃいけない年齢になっているから、過去の時間が刻まれている思い出の地を巡ったほうがいいわけで、そのほうが味わい深い。
蔵書8,000冊と踏んでいるが、あと15年生きるとしても無理なくじっくりと読めるのはせいぜい2,000冊ってところだろう。
6,000冊を処分すれば、書斎の本棚に全部収納出来て見通しもきき全体が把握出来る。

それでもたまに新刊を買わないと読書意欲が刺激されないけど、この頃は本を買うよりCDを買う方が多くなっていて、ヤマハのアンプ内蔵スピーカーを買って、奥の8畳でもっといい音でたっぷりと聴いてみようかなどとも思っている。
欲望というのは無限だから、ワインに凝れば最後はロマネコンティを飲んでみなきゃ気が済まないし、コニャックならシャトーボーロンEXTRAを飲まなきゃ収まらない、多分音楽も行きつくところは最高峰のオーディオセット+リスニングルームという事なんだろう。
酒道楽、食道楽、釣り道楽に注ぎ込んできた時間と手間が音楽に変わるだけだから、それがどのように推移するか予想がつくが、人間道楽には余人が計り知れないカネも注ぎ込むものだ。
YouTubeのお陰で、好みの楽曲を探すのが断然楽になり、しかも映像も観られるから姿の好みも加味して選べるいい時代だ。
例えば日本人女性ジャズシンガーの好みの人を探すとなると、ジャズ評論家が選んだベスト100をザーッとみて、いいなと思った10人くらいを選び、その中から最も好みの2,3人に絞るのに1日、ネット通販で選んだ人たちのアルバムを2,3枚買って聴き込めば、1週間前には名前さえ知らなかった歌手のファンになっているって寸法だ。
ちなみに昨日、松原みき「Wink」門あさ美「セミヌード」間宮貴子「ラブトリップ」を頼み、夜、CDが発送されたとメールが入った。
このCITYPOPの女性歌手3人は、1980年代前後に活躍したした人たちで、つい最近まで名前も知らなかった。
他に、松原みき「Myself」鈴木重子「プリーザ」を頼んでいるが、鈴木重子は大いに容貌に影響されたけど、上記の方法で探し出したジャズシンガーだ。

ある意味ではネットの発達で過去が掘り起こされたわけで、最先端の機器が未来に向かうだけでなく、過去に向かうこともあるってことで、特に僕みたいな年寄りは、未来の時間が少ないから、興味は当然過去に向かうわけだ。
それに人間が未来を予想したってせいぜい100年くらいの事だけど、僕の場合はせいぜい40年遡っただけだが、過去は数千年、数万年までたどることが出来るから、一般論としても過去は未来より可能性が大きいって言えるんじゃないか。

今朝は昨日に増して素晴らしい天気だ、昨日は風があったが今日は穏やかだ。
こんな日は午前中散歩するのが望ましいんだけど、早めに歩いてJA湘南へ行くとしましょうかね。

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