「ほとんどの科学者(私たち衆生も同じですが)」は、観察者の意識を
物質で構成される「五官」から生じるものだけに限定しています。
そして、それに因って世界観が唯一の絶対正しい認識であると思い込む
「錯覚」があります。
一切のものには影や実体がないのです。
「響」を例にとればたしかに「響」はあります。
ですが、「実体」はありません。
しかしそういう「実体」のないものを私たち衆生は間違って「実体がある」
と、「錯覚」しているのです。
その最初の「錯覚」は、自分が生まれたことを自分は識らないのに、
「自分が生まれた」と認めていることです。
「不知不識生(知らず識らずに生ずる)」なのです。