猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

暗闇の子供たち

2016-10-25 05:44:15 | 日記
1981年の韓国映画「暗闇の子供たち」。
急速な経済成長の中で、都市の裏側で体を売って生活する女たちの売春婦村が
あった。主人公は唯一の生き甲斐だった娘を治療費がないことで病気で失い、金に
執着する女になってしまう。友人の売春婦には幼い子供がいて、主人公はその子を
かわいがっていたが、友人は自殺してしまう。以来主人公が母親代わりとなってその
子に愛情を注ぐ。しかし、やがてその子のことが福祉局の耳に届き、売春婦が子供
を養育するのは良くない、里子に出すべきだと言って、やってくる。主人公は他の売
春婦たちの協力のもと、子供を連れて売春婦村を逃げ出す。

私が初めて観た韓国映画である。まだ韓流ブームなどなかった頃で、深夜にテレビ
で放送していた。確かお正月で、今思うとよくこんな暗くて悲惨な映画をお正月に放
送したなあ、と。あらすじを読んでおもしろそうだったので(幸い字幕だったし)観てみ
たのだが、「へえ~、韓国ってこういう映画作るんだ」と思った。そしてとても見応えの
あるおもしろい映画だった。
とにかく暗い。主人公の売春婦は、友人の売春婦の子供に亡くなった自分の娘の
面影を重ね合わせ、かわいがっていた。だがその友人が自殺してしまい、自分が
子供の面倒を見るようになる。実の親子のように仲良く暮らしていたのだが、その
ことを聞きつけた福祉局がやってくる。それから主人公の子供を連れた逃亡が始ま
る。主人公は飲食店などで働きながら子供を育てるが、とうとう福祉局に見つかり、
子供を連れていかれてしまう。
まあ常識では福祉局が正しいだろう。売春婦村で子供を育てるなんて、環境は良く
ないに決まっている。学校とか行けるのだろうか。福祉局が子供を保護するのが
正当だ。でも主人公はその子を取られたら、2度も子供を失うことになってしまう。
彼女の心情がよくわかって、泣けてくる。かわいそうで仕方がない。ラストは涙が
止まらなかった。
この映画、日本ではDVDが出ていない。出して欲しいのだが、無理だろうなあ。もう
1度観たい。ストーリーを覚えているので、韓国語のDVDでも理解できる。欲しい。
でも海外のDVDって日本のプレイヤーで再生できるのだろうか?この映画、名作
だと思う。



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コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ともちん)
2016-10-25 07:50:24
おはようございます(ФωФ)レンタル屋になさそうなにおいがします(笑)思い出すのが「八日目の蝉」の永作博美さんです。警察に捕まるシーンは泣けました。引き離されるって観てる側の体にキマす👽
Unknown (尾崎杏子)
2016-10-26 05:28:56
コメントありがとうございます。日本でDVD化されてないんですよ!もう1度観たいです。ともちんさんの好きそうな映画なんですけどね~

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