生涯学習の部屋

資格取得数238。6つの修士と18の学士と2つの短期大学士。MBAサラリーマンの生きがい発見生涯学習奮闘記。

資格・学位のトラップ

2011年11月05日 06時20分05秒 | 勉強法
昨日、勉強法の本を読んだことを書いたのだが、資格や学位のトラップに気がついている方も多いだろう。

資格・学位には、受験者を混乱させる大きな二つのトラップが存在する。「実力未達成での合格」と「実力不明瞭な合格」である。

「実力未達成での合格」とは、「思いつきでマークしたところが偶然当たった」とか、「たまたま勉強したところがそのまま出題された」とか、「AO入試で上手く入学できた」とか、本来、想定されるレベル未満にもかかわらず、合格してしまうケースである。

「実力不明瞭な合格」とは、「ギリギリのレベルで合格した人と満点で合格した人の差」とか、「お情けで卒業させてもらった人と、首席で卒業した人の差」といったものである。

さて・・・注意してもらいたいのが、合格体験記とか、奇跡の勉強法とかを吹聴するタイプの人は、「実力未達成での合格者」、あるいは、「実力不明瞭な合格者のうち、ギリギリボーダーラインの人」が多いという点である。

そもそも、合格できない、あるいは合格ギリギリの人が合格するから「奇跡の合格」なのである。そういう人が合格すると、「本人は大変うれしい」し、「話題性がある」し、「神話性や神懸かっている」ため、メディアに登場するケースが多くなる。

どんな大学や、あるいは資格でも、合格者は年1000人ぐらいはいる。そんな中で、1人あるいは数人にスポットライトを当てるとしたら、やっぱり、「奇跡の大逆転」とか「底辺から最後に栄冠を勝ち取った」とか「偏差値30台からの挑戦」といったほうがおもしろい。「普通にコツコツ勉強して、計画通り合格しました」な~んて書かれても、おもしろくもなんともない。

で、ここでトラップ発動なのだが、本来合格できないレベルの人の、奇跡の合格体験記を読んで、その通りにしても、奇跡は何度も起こらないということである。あるいは、ギリギリで合格した人の体験記を読んで、その通りにしたら、合格可能性もギリギリということである。

勉強法の本の1冊には、「多くの合格体験記を読め」という感じのものがあったが、合格体験記を鵜呑みにするのは、危険極まりない。おもしろい読み物として読むのならいいが、それをバイブルとして、その通り実行することで合格を勝ち取ろうと考えるのはリスクが大きすぎる。

「学問に王道なし」

合格体験記や勉強法を研究するくらいなら、地道に勉強するほうがいいに決まっている。少なくとも、勉強ゼロで合格できるような試験はない。あったとしても、その程度の試験では、一般社会では通用しない。なんせ、受けさえすれば誰でも受かる試験なのだから。

「楽して合格」というのは魅力的な言葉だが、その術中にはまってはならない。楽をしたら、した分だけ、その合格の価値は薄れてしまうのだから。傍目では、同じ学位やMBAであったとしても、その価値を上げるのも、下げるのも、大学・大学院で学んできた履歴なのである。楽したら楽した分だけ、その報いを受けることを、学位取得者自身が一番よく知っているはずなのである。

履歴書を飾りたいだけなら、分不相応の資格や学位もそれなりの評価を受けることができるだろう。しかし、実際、それで採用されてしまったら、それ以上の働きをしないと、「詐欺」とか「だまされた」と指弾され、窮地に陥ってしまう。きついようだが、それが、楽した分の報いといえるのかもしれない。

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