2008年の日本児童文学者協会賞を受賞した少年詩集です。
ここでいう少年は、老年、壮年、青年、幼年と同様にたんに年齢区分をあらわすもので、特に男の子を対象にしたものではありません。
66編からなるこの詩集は、以下のように三部構成になっています。
1.猫小路
2.十五夜
3.一番星
「猫小路」は、すべて飼い猫を観察したところから生まれた作品のようです。
「十五夜」は、元旦から大晦日まで、歳時記風に並べてあります。
「一番星」は、その他の詩ですが、これらもすべて季節とかかわりがあります。
全体としては、副題にあるように「詩の歳時記」としてまとめられたもののようです。
この中で一番すぐれているのはやはり「猫小路」で、短詩と俳句を組み合わせたアイデアが素晴らしいと思いました。
その他の部分も含めて優れた詩集だとは思いますが、疑問もあります。
これが「少年詩集」なのだろうかという疑念を、どうしても拭い去ることができませんでした。
この詩の背後から浮かびあがってくるのは、今現在の間中の視線であって、子どもの視点はまったくありません。
また、年少の読者に対する配慮も決定的に欠けているように思えました。
どうも、あとがきを書いている皿海達哉などの同人(学芸大出身者を中心とした児童文学同人誌「牛」)をはじめとした「大人の読者」に向けて書かれたようにしか思えません。
そういった詩集が、「児童文学者協会賞」を受賞するのは、この賞が仲間内(協会員の大人の児童文学者たち)に向けたものであり、そこでは子どもの存在はすっかり忘れ去られているようです。
ここでいう少年は、老年、壮年、青年、幼年と同様にたんに年齢区分をあらわすもので、特に男の子を対象にしたものではありません。
66編からなるこの詩集は、以下のように三部構成になっています。
1.猫小路
2.十五夜
3.一番星
「猫小路」は、すべて飼い猫を観察したところから生まれた作品のようです。
「十五夜」は、元旦から大晦日まで、歳時記風に並べてあります。
「一番星」は、その他の詩ですが、これらもすべて季節とかかわりがあります。
全体としては、副題にあるように「詩の歳時記」としてまとめられたもののようです。
この中で一番すぐれているのはやはり「猫小路」で、短詩と俳句を組み合わせたアイデアが素晴らしいと思いました。
その他の部分も含めて優れた詩集だとは思いますが、疑問もあります。
これが「少年詩集」なのだろうかという疑念を、どうしても拭い去ることができませんでした。
この詩の背後から浮かびあがってくるのは、今現在の間中の視線であって、子どもの視点はまったくありません。
また、年少の読者に対する配慮も決定的に欠けているように思えました。
どうも、あとがきを書いている皿海達哉などの同人(学芸大出身者を中心とした児童文学同人誌「牛」)をはじめとした「大人の読者」に向けて書かれたようにしか思えません。
そういった詩集が、「児童文学者協会賞」を受賞するのは、この賞が仲間内(協会員の大人の児童文学者たち)に向けたものであり、そこでは子どもの存在はすっかり忘れ去られているようです。
猫町五十四番地―間中ケイ子詩集 (子ども詩のポケット) | |
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