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「東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~」感想

2016年12月19日 16時37分31秒 | 乱読本感想
「東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~」
2005 扶桑社
リリー・フランキー

2009年05月23日 10:24
★5
ベストセラーになり、テレビドラマにもなり映画にもなった。
そして、最近は私があまり信頼を寄せていない本屋大賞の第3回目受賞作。
しかし、この頃の本屋大賞は権威があったようで・・・さすがの作品だった。

ドラマ(SP)、映画と観て、最後に原作。
この作品についてはこの順番で観て正解だったようだ。
どれも、十分感動できたし、最後に原作の良さを堪能した。


この作品、ドラマや映画から感じられる一般的なイメージと違って、「明るい」そしてユーモアに溢れている。
その部分が本当はこの作品の一番の良さであると思う。
だから、悲しさも際立つ。

この作品が出来たのはオカンの死がきっかけだったのは間違いないが、九州という風土が育てたオカンという人の前向きな逞しさと限りない優しさ、そしてそのオカンに育てられたボク、リリーさんの本質がそのまま語られている。
オカンとボク、時々、オトンの生活を過ごしてきた、過ごせてきた結果は・・・悲しいけれど、明るく優しい生活だったのだろう。


私はリリー・フランキーという人も彼が作り出す作品もほとんど知らないが、たぶんこの作品が彼の最高の作品なのだろうと思う、今までもこれからも。
そして、そうでなくてはならないとも思う。
彼の最高のオカンに奉げた最高の作品なのだから。


既に自分のオカンは居ない2人の娘のオカンである私。
そのオカンがBOOK・OFFで105円で買ったこの本。
これから娘たちのところへ回っていくのだが・・・
結婚して男の子、ボクがいるオカンになった娘。
もうすぐ結婚する娘。
しばらくして、みんながどう感じたか話すのが楽しみ。


これから読もうかと思う方、帯に書かれている感想もきちんと読んでね。
その通りの本だったから。

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