映画的・絵画的・音楽的

映画を見た後にネタバレOKで映画を、展覧会を見たら絵画を、など様々のことについて気楽に話しましょう。

ベンジャミン・バトン

2009年02月25日 | 洋画(09年)
 「ベンジャミン・バトン」を有楽町の丸の内ピカデリーで見ました。

 残念ながらアカデミー賞は獲得できなかったものの、大層優れた映画ではないか、と思いました。

 話は現実にはあり得ない特異な展開をしますが(まさに「際物のおそれがある」でしょう)、逆にそれを十分活かしながら制作されているな、と思いました。
 特に、ブラッド・ピットとケイト・ブランシェットという今をときめく大物俳優が、チョット見には本人と特定できないほどメイクの限りを尽くながら演技しているのには驚きました。ここまで凝ると、実年齢に近い時の演技が一段と冴えるようで、ブラピがサングラス姿でオートバイにまたがるシーンにはほれぼれしてしまいましたし、ケイト・ブランシェットのバレエのシーンの美しさにも素晴らしいものがあります。

 というところから、この作品は、専らこの2人の美しさを引き出すために制作されたのであって、それ以外の点は二次的のような感じを受けてしまう面もあるように思われました。例えば、2人の子供であるキャロラインには、ベンジャミンの日記を読むという重要な役割が与えられてはいるものの、それ以上の存在には描かれてはおりません。

 そこで、「どうせファンタジーなら、赤ん坊に戻ったところで、もう一度人生を普通にやり直せるということにはならないのか」というご意見も出てくるのではないかと思われるところです。


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