環境問題スペシャリスト 小澤徳太郎のブログ

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「将来不安」の解消こそ、政治の最大のターゲットだ

温暖化対策 議論は密室 政権が代わっても、いつか見たような景色がまた出現?

2010-03-07 21:54:24 | 温暖化/オゾン層
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昨日3月6日の朝日新聞が、「地球温暖化対策基本法案」に関する審議の経過を報じています。

●温暖化対策 議論は密室 審議会・民間から批判 法案作成大詰め(2010-03-06)

この種の記事を読むときに必要な私たちの心構えは、  「私の環境論」を形作っている原則の一つ、たとえば 「今日の決断が将来を原則的に決める」 というような基本認識を思い出すことです。具体的には次のような過去のブログ記事です。

混迷する日本③ 私の環境論:今日の決断が将来を原則的に決める(2008-01-17

あの時の決定が日本の「地球温暖化対策」を悪化させた(2007-02-26)

「個人」と「組織」のずれ(2007-01-29) 


私たち一般市民にとっては、この種のタイムリーな報道記事は議論の共通な基礎資料として極めて重要です。テレビやラジオのような映像や音声による情報は多くの場合、分かり易いという特徴がありますが、その場限りでフォローするのが難しく、雑誌は執筆者の主張(多くの場合、執筆者の個人の主張と言うよりもむしろ執筆者が属する組織の主張)が強すぎたり、テーマが矮小化あるい部分的化(良く言えば、テーマが深く)する傾向があります。一方、ネット情報は圧倒的にフローの情報が多く、個人の強い主張があるかと思うと、逆にあまり主張性がなく、不適切に編集されたり、コピペされており、その分野の予備知識と判断力がありませんと、ほとんど取捨選択が不可能です。また、時間の経過と共に情報ゴミの山と化します。

この点では、他の情報源に比べて、全国紙の報道記事や解説記事はいままでのところある程度の信頼感をもって接することができますし、ある特定のテーマの「現状と課題」に関する情報源としては安価で、しかも比較的確度の高い良質なものだと思います。ですからこれを否定してしまいますと、私たち一般人には議論のための共通の基盤がなくなってしまいます。もちろん、ここにもいくつかの問題点があります。そのことは幾度となくこのブログでも取り上げてきました。たとえば、  「またしてもミスリードしかねない“スウェーデンの脱原発政策”という日本の報道(2009-03-21)」 などはその好例です。それでも、私は日本の全国紙の報道にかなりの信頼を寄せています。

さて、今日のブログのタイトルに「政権が代わっても、いつか見たような景色がまた出現?」と書きました。この機会に今日は、「地球温暖化問題に関する過去の主なブログ33本」のリストを作ってみました。特に、赤、青および黒で表示したものをご覧下さい。 「自然エネルギー」と「原発」についての私の考えに異論を唱える方がおられるかもしれません。是非ご意見をお聞かせ下さい。「なるほど、そういう考え方なのか」と納得のいくご意見をいただければ、私は私の考えを改めます。

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