山々が

 

　　山々が新緑に染まる頃

　　ぽつぽつと山桜の淡いピンクが現れる

　　普段　山桜は山に埋もれ

　　その姿が分からぬけれど

　　この時期だけはっきりと

　　その姿を現す

　　我々はその姿に　日本の美を思う

　　ほのぼのとなつかしく

　　やがて　春の深まりとともに

　　山桜はふたたび　山の緑の中に埋もれていく

　　山の風景の中に

 

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　　文字にして詩を書かなくとも

　　心の中に　自然の中に

　　詩を感じる

　　そんな風に　一日一日を過ごす

　　これこそが　本当に生きるということではないか

　　そんな風に思うのだ

 

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