孤帆の遠影碧空に尽き

年に3回ほどアジアの国を中心に旅行、それが時間の流れに刻む印となっています。そんな私の思うこといろいろ。

インド  「世界最大の民主主義国」への疑念 二重基準で“甘やかす”アメリカ

2023-08-03 22:42:12 | 南アジア(インド)

(【6月23日 共同】訪米時の“異例の記者会見”でインド国内の人権問題を問う記者の質問に、「インドにはカーストや宗教、ジェンダーに基づくあらゆる差別も存在しない」と気色ばむモディ首相)

【異例の記者会見でモディ首相「インドにはカーストや宗教、ジェンダーに基づくあらゆる差別も存在しない」】
6月に国賓として訪米したインド・モディ首相の“異例の記者会見”が話題となりました。

****モディ印首相、訪米中に異例の記者会見 バイデン氏と22日に****
バイデン米大統領は国賓として米国を訪問しているインドのモディ首相と22日に共同記者会見を開く。制限はあるものの記者の質問を受け付ける予定で、モディ氏としては異例の対応となる。

同氏は約9年前の首相就任以来、インド国内で一度も記者会見を開いたことがなく、2019年5月に会見に参加した際も質問を受け付けなかった。メディアのインタビューを受けることもまれだ。(後略)【6月22日 ロイター】
*******************

“約9年前の首相就任以来、インド国内で一度も記者会見を開いたことがなく・・・”というのが、「民主主義国」のリーダーとしていかがなものか・・・という感があります。

パキスタン系米国人記者からの質問は、宗教マイノリティに対する差別的な政策や報道の自由など、モディ政権下のインド政治・社会の核心に関するものでした。

****民主主義は「インドのDNA」****
「人々がそんなことを言っているとは驚きだ。インドにはカーストや宗教、ジェンダーに基づくあらゆる差別も存在しないーー」。6月22日、ワシントンでバイデン米大統領との共同記者会見に臨んだモディ首相は、イスラム教徒など宗教マイノリティに対する差別的な政策や報道の自由などにについて問われ、こう反論した。

モディ氏はさらに「民主主義こそがインドのDNAだ。人権がなければ民主主義ではない」と強調。この後も十数回にわたって「民主主義」という言葉を繰り返した。

英語があまり得意ではないという事情があるためか、めったに外国メディアの前に立たないモディ首相だが、会見が実現したのはホワイトハウス記者会の強い意向が働いたからだろう。動画を見る限りモディ氏はかなり冷静に対応していたが、異例の記者会見はやや緊張感が強まる結果となった。

この質問をしたのは米ウォールストリート・ジャーナル紙の女性記者でパキスタン系米国人サブリナ・シッディキ氏。

モディ首相には驚きだったかもしれないが、2014年の政権発足以来、信教や言論・報道の「自由」が問われた案件は決して少なくない。

2015年にはモディ首相率いる与党・インド人民党(BJP)が政権を握る州を中心に「牛肉販売禁止条例」が出され、食用目的として牛肉を所持していたとされるイスラム教徒が村人からリンチを受け殺害されるという事件も起きた。人口11億人に迫るインドの多数派ヒンドゥー教徒にとって牛は神の使いとされる神聖な存在。殺したり食べたりするのはもってのほかというわけだ。

同様にBJP政権州にある小学校などではヒンドゥー神話を掲載した教科書が配られるなど、インド政治・社会のヒンドゥー化が指摘されてきた。

2023年2月にはガンジス川の沐浴で知られるインド北部バラナシー郊外に総工費90億ルピー(約156億円)を投じた壮大なヒンドゥー教寺院群「カシ・ビシュワナート・テンプル」が完成し、モディ首相自ら竣工式に列席している。

巨大ヒンドゥー教団体が後ろ盾
こうしたヒンドゥー色の濃い政策が次々と実施されるのは、与党BJPのバックにヒンドゥー教の優越を主張する団体「民族奉仕団(RSS)」が控えているからだ。

モディ氏らBJPの有力政治家の多くはRSSの活動家として認められ、政界に進出してきた。理論派の政策通からIT(情報技術)のエキスパートまでをそろえたRSSは、選挙になると抜群の組織力で票集めに動き、BJPの勝利に大きく貢献してきた。

RSSのモハン・バグワット総裁は「インドに生まれたものは皆ヒンドゥー教徒である」などと、しばしば「宗教」や「ジェンダー」において不穏当な発言を繰り返してきたが、大きな批判が巻き起こる事態には至っていない。

BJPはもともとRSSの「政治部門」としてスタートした経緯がある。「ヒンドゥー国家建設」を掲げ、イスラム教徒に厳しいRSSのイデオロギーはモディ首相ら有力政治家も表立っては逆らえない。(後略)【8月3日 日本経済研究センター 山田剛氏“インド「信教・報道の自由」は新たなリスクとなるか”】
***********************

インドはしばしば「世界最大の民主主義国」とも呼ばれますが、上記のようにヒンドゥー主義を強めるモディ政権インドが本当に「民主主義国」の名に値するのか・・・疑念が存在するなかでの記者会見質問でした。

*****カシミールを「併合」*****
(中略)そして2019年の総選挙で圧勝したモディ政権が2期目に入った同年8月、政府はイスラム教徒が多く住む北部ジャンムー・カシミール州に対する優遇措置を定めた憲法370条などを廃止し、連邦直轄地へと「併合」した。

そして同年12月には、難民にインド国籍を与える対象からイスラム教徒を除外する国籍法改正案が可決・成立。これに反発した野党や学生、人権団体などが各地で抗議デモを実施、警官隊との衝突などで翌年3月までに65人以上が死亡、3000人以上が拘束される事態となった。こうした抗議行動の続発による混乱で、安倍晋三首相(当時)の訪印がキャンセルされたことは記憶に新しい。

国連安保理決議に従えば、住民投票で帰属を決めるまではカシミール地方全体が「中立地」と解釈される。そのカシミールを一方的に「併合」したことはイスラム諸国の反発を招き、テロ事件をきっかけとした軍事衝突で暗礁に乗り上げていたインド・パキスタン和平プロセスの再開も絶望的となった。

22年6月にはソマリア難民出身のムスリム女性議員イルハン・オマル氏の動議によって、米下院で「米信教の自由法」に基づいてインドを「要注意国」に認定するよう国務省に勧告することを求めた決議案が提出された。

今回のモディ首相訪米直前にも、民主党議員ら75人がバイデン大統領に対しインドの「言論・信教の自由」について問題提起するよう求める書簡を送っている。共同記者会見での質問にはこうした背景があったのだ。

報道の自由でもランクダウン
さらに、世界のジャーナリストでつくる「国境なき記者団」(RSF)が発表した2023年度の「報道の自由ランキング」でインドは前年の世界150位から161位へと大きく後退した。モディ首相との緊密な関係が指摘された大財閥オーナーのゴータム・アダニ氏率いるアダニ・グループによる有力ニュースTV局「NDTV」の買収などが影響したとみられる。

また、ネット監視団体「アクセス・ナウ」は23年3月、前年2022年に世界で計187回実施されたインターネット遮断のうち、84回がインド国内で実施されたとするレポートを発表した。実際、改正国籍法に反対するデモに際しては、JNUなど左翼的傾向の強い大学周辺がピンポイントで通信遮断の対象となっていた。

そして今年1月、英BBCは2002年に宗教対立から1000人以上の死者を出した「グジャラート暴動」におけるモディ州首相(当時)の責任を蒸し返すドキュメンタリーを制作・放映した。インド政府は「植民地主義を反映したプロパガンダ」などと激しく反発、国内で同番組を放送禁止とした。

翌月にBBCのデリー、ムンバイ事務所に税務当局の査察が入ったことで事態は急展開。放映から4週間後というタイミングもあって政権による報復措置との見方も出ている。この事件がその後、現地駐在メディアの報道姿勢に影響を与えたのは疑いない。(後略)【同上】
********************

【インド取り込みのために、インド国内の非民主主義的な側面には“目をつぶる”アメリカ】
ただ、中国との対抗姿勢を強めるアメリカはインド取り込み優先で、インド国内の非民主主義的な側面には“目をつぶる”姿勢です。

****モディ首相の訪米で露呈。インドを甘やかす米国のダブスタ民主主義****
(中略)
インドのモディ首相の訪米で露呈したアメリカ民主主義のダブルスタンダードと将来のインドへの不安
陣営対立の寵児となって利益を得る。そんな国がいつの時代にも存在する。(中略)今日においてその幸運はどうやらインドの頭上に降り注いでいるようだ。

それを証明したのが6月22日、ホワイトハウスでバイデン大統領と会談したナレンドラ・モディ首相の満足げな笑顔だ。国賓として盛大に歓迎されたモディは、米上下両院の合同会議の場で演説を行った。

モディ訪米前の21日夜にはホワイトハウスが会見で「現時点、および将来的にインド以上に重要なパートナーはいない。今回の訪米は前例がないほど幅広く深みのある成果を生み出すだろう」とモディを持ち上げた。

アメリカはモディ訪米を成功させるため、6月上旬にロイド・オースティン国防長官、直前にはジェイク・サリバン米大統領補佐官(安全保障担当)をインドに派遣している。結果、インドは他の同盟国のような条約の義務に縛られないまま、アメリカとの大規模な防衛協力を勝ち取った。

対中国という意味では、同じような「モテキ」が日本にも来ているはずなのだが、防衛予算の増額から韓国との関係改善まで、バイデン政権の要求を一方的に押し付けられる(日本側は否定)ばかりで、インドとは対照的だ。

ロシアによるウクライナ侵攻後、国際社会にはアメリカ中心に対ロ制裁の流れが出来上がったが、インドはそれに加わっていない。それどころかロシアから安い原油を買い漁った。また西側先進国グループがロシア非難を求めても、インドは言葉を濁し続けている。

もし同じことを中国がやればアメリカはあらゆる手段を講じてバッシングしたはずだ。もちろん習近平国家主席がワシントンに招かれることもなく、それどころか首脳会談の目処さえ立たなくなったはずだ。

バイデン政権がこれほどインドを甘やかす目的は言うまでもなく中国の封じ込めだ。アメリカのテレビ番組に出演した専門家(アメリカ平和研究所のダニエル・マーキー氏)は、「中国と対抗するという意味においてインドはとても重要な役割が演じられる。なぜなら中国の海上交通路の多くが通るインド洋を独占する位置にあるからだ。アメリカが中国を封じ込める戦略をとる上で、これはとても有用」と指摘する。

インドには将来の市場としての期待があることやアメリカのIT産業を支える頭脳労働者の存在なども「モテキ」の理由として挙げられる。しかし何といっても「敵の敵は味方」理論が優先されているのだ。

そのことはモディ訪米を大きく伝えたアメリカのニュース番組(米テレビPBS『News hour』6月23日)のキャスターが、モディ政権を紹介したVTRを番組内で流した後に、「これがほかの国であれば民主主義の基準に達していないと批判されるところでしょう」とコメントしたことからも理解できる。

いま世界のメディアはインドを「最大の民主主義国」と表現する。しかしアメリカ国内にもこれを疑問視する声があり、なかで懸念されるのがモディ率いる与党・インド人民党(BJP)がヒンドゥー教の規範を統治原理とするヒンズー至上主義である点だ。

2014年にモディ政権が誕生した後ヒンドゥー教徒以外の宗教信者に厳しい政策を取ってきたことは周知の事実だ。実際にイスラム教徒に対する暴力やヘイトクライムが急増したという指摘は少なくない。前出・マーキーは、「モディ首相の下でインドは着実に民主主義ではなくなってきている」と断じた上で付言する。

「インドにはイスラム教徒が2億人以上もいてインド社会でも大きな存在です。その危険性についてオバマ元大統領もメディアのインタビューで言及し、『このまま分断が進みインドが統一性を失えば、アメリカのパートナーとしての影響力と能力も削がれてしまう』と指摘しています。インドは巨大な国ですから、そこが不安定だと世界の安定性にも影響します。だからインドを民主主義の視点から真剣に糺すことは重要なのです」

だが、アメリカはインドを糺すどころかむしろ甘やかしていて、この点では明らかにダブルスタンダードだ。「ご都合主義」とのそしりも免れまい。バイデン政権が重視する人権という点においてもインドには懸念材料が多い──【7月3日 富坂聰氏 MAG2NEWS】
*********************

【ヒンドゥー至上主義のモディ政権下で事態は分断・対立の方向に】
論ずべき点は多々ありますが、総論ばかりが長くなっても・・・ということで、具体的な事柄について。

インドの「宿命」とも言うべき最大の問題は多数派ヒンドゥー教徒と少数派イスラム教徒の統合ですが、ヒンドゥー至上主義のモディ政権下で事態は分断・対立の方向に向かっています。

****モスクなど燃やされ…ヒンドゥー教徒とイスラム教徒の対立広がり7人死亡 116人逮捕 インド・ニューデリー近郊****
インドの首都ニューデリーの近郊で、ヒンドゥー教徒とイスラム教徒による衝突が広がり、これまでに7人が死亡しました。

ニューデリーに隣接するハリヤナ州では、先月31日から多数派ヒンドゥー教と少数派イスラム教のグループによる衝突が各地で起きています。

宗教行事に参加していたヒンドゥー教徒らをイスラム教徒らが襲撃したことに端を発したもので、現地ではモスクや飲食店が燃やされたり、車が破壊されたりするなどの被害が出ました。

多くの日系企業が進出する経済都市・グルグラムなどでも暴力事件が発生し、ロイター通信は、2日までに警察官を含む7人が死亡、116人が逮捕されたとしています。

衝突は首都ニューデリーにも波及するおそれがあり、日本大使館は宗教施設などに近寄らないよう注意を呼びかけています。【8月3日 TBS NEWS DIG】
*************************

ここひと月ほどでも、以下のようなニュースが。

****イスラム教徒の男性をリンチ、ヒンズー教徒の男10人に禁錮10年 インド****
インドの裁判所は5日、イスラム教徒のタブレズ・アンサリさんをリンチした男10人に禁錮10年を言い渡した。アンサリさんはその後、死亡した。

アンサリさんは2019年、強盗と疑われ、柱に縛り付けられ、12時間にわたり暴行を受けた。アンサリさんは暴徒に泣きながら命乞いをしていた。

暴行の様子を収めた動画には、強硬派ヒンズー教徒が一般的に唱える「ジャイ・シュリ・ラム(ラーマ万歳)」と言うよう強制されるアンサリさんの姿が映っている。

警察はその後、危篤状態のアンサリさんを窃盗容疑で拘束。アンサリさんは数日後に拘束下のまま病院に搬送されたが、死亡が確認された。

アンサリさんがリンチを受けている動画が拡散すると、市民から激しい非難の声が上がった。これを受け警察はヒンズー教徒の男ら12人を逮捕したものの、うち2人は証拠不十分で釈放した。残りの10人は先週、故殺罪で有罪判決を受けている。

アンサリさんの妻シャイスタ・パルビーンさんは、夫の殺害を助けたとして警察を非難している。また、より重い量刑を望むため上訴するとしている。

パルビーンさんはAFPの取材に対し「裁判所の判決は尊重するが、満足しているわけではない。正義を求めて上訴するつもりだ」と述べた。 【7月6日 AFP】
*******************

事件そのものも衝撃的ですが、警察が往々にしてイスラム教徒、低位カースト、女性などの社会的弱者への暴力に対し見て見ぬふりをする、あるいは、暴力をふるう多数派側に立つ・・・というところがインド「民主主義」の問題です。市民からの抗議がなければ犯人たちは拘束されることもなかったでしょう。

集団リンチ殺害で禁固10年はやはり軽すぎるように思えます。司法にも多数派の意向を忖度する風潮があるのでしょうか。

****イスラム憎悪拡散が目的、やらせ動画が流行 インド****
演技はお粗末、内容はうそ。それでも、インドではナレンドラ・モディ政権下でヒンズー至上主義が勢いを増す中、過剰な演出がされたやらせ動画が拡散され、宗教間対立をあおっている。

ある5分ほどの動画では、屋台のスナックにトイレ用洗剤を混ぜたイスラム教徒の男性が、通行人にとがめられる。この動画はフェイスブックで500万回以上再生された。

ユーチューブで350万回以上再生されている別の動画では、果物売りが量り売りの果物の数をごまかして客に渡すと、それを見破った通行人に店主が暴力を振るわれる。インドでは果物売りはイスラム教徒が多い。

動画には「イスラム教徒のジハーディスト(聖戦主義者)から何かを買う前に、このイスラム教徒の果物屋台の動画を見よ」とキャプションが付けられている。

■フォロワー数百万人
動画の制作側に作品の影響力について尋ねると、単純な「娯楽」で、お金を稼ぐことが目的だという返事が返ってくる。(中略)

■「ヒンズー教の兄弟、姉妹」へ
専門家は、こうした動画が拡散・共有されることで、国内におよそ2億1000万人いるイスラム教徒に対する否定的な固定観念や陰謀論が強化されると指摘する。

120万回再生されたある動画では、ブルカを着用して女性に変装した男が「誘拐」した子どもを抱えながら追われる姿が映っている。

動画には「ブルカはテロ行為を隠蔽(いんぺい)し、犯罪を助長する。インドでブルカは禁止されるべきだ」とのキャプションが付けられている。

別の動画では、だまされてイスラム教徒の男性と結婚させられたヒンズー教の女性たちが描かれている。これは、極右ヒンズー主義者がよく使う表現だ。

こういった動画は、イスラム教徒を攻撃したり、経済的に排除したりする目的があるほか、宗教間の緊張が高まったりした時のSNS上の運動の一部であることが多い。

トイレ用洗剤の動画には「目を覚ませ…ヒンズー教の兄弟、姉妹よ、今すぐ目を覚ませ。経済的排除がジハーディストに対する唯一の手段だ」というコメントが付けられていた。(中略)

作家・映画監督で、誤情報とヘイトスピーチを追跡する記者でもあるパランジョイ・グハ・タクルタ氏は、そういったプロデューサーは動画のSNSでの分類を「娯楽」にするなど、「抜け穴」を使って偽情報を拡散させると指摘する。(中略)「インドでは、SNSはイスラム嫌悪とイスラム教徒に対する憎悪拡散に利用もしくは悪用されている」と強調した。 【7月30日 AFP】
********************

インドの「民主主義」の問題は宗教・イスラム教徒の問題にとどまらず、女性への扱いや低位カーストの問題もありますが、非常に長くなりますので別機会にまわして、今回はここまで。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« チュニジア  EUと移民に関... | トップ | インド  女性への暴力 「... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

南アジア(インド)」カテゴリの最新記事