陶芸工房 朝

アトリエ便りです。どうぞよろしく。

早朝の公園で

2023年07月21日 | 日記・エッセイ・コラム

早朝の公園は、夜のうちに木々が吐き出した豊かな酸素に満ちていて、しっとりとした爽やかさだ。

この季節の日の出は午前4時45分。明けたばかりの日の光りがまだ優しくて、早起きして犬と散歩に出てきた人の姿を、そのまま自然の景色に取り込んでしまう。目覚めたばかりの公園と出会うのは気持ちがよい。

 

私の住むこの辺りは、住宅地の真ん中にある丘陵地帯で、近くの谷津山でも麓の清水公園でも昔からラジオ体操をやっていた。それはずっと承知していたけれど、夜型の暮らしに慣れ親しんでいる身にとっては無縁なものと思いこんでいた。早朝、体操を終えて山を下りてくる人々の弾んだ話し声も、ベッドの中で聞くのが日常だった。

6月に思いがけなく体調を崩した。それが思いがけずなかなか回復しない! 「このままじゃいけない」その時ふとそう思った。その時思い出したのが朝の体操のことだった。日本の義務教育で育った子供なら誰でも知っているラジオ体操。当時はこれにどんな意味があるのか、国民の体位向上を図っての国策だなんて考えもしなかったが、ふと「やってみよう!」と思いたった。今思えばよほど不調だったのだろう。

 

朝6時15分 公園に行くとラジオ体操の会のおじさんおばさんがすでに数人集まっている。当番がスイッチを入れてラジオをかけ、指導者が前に出て音頭をとってくれる。最初は年寄りばかりかと思ったが気を付けてみると老若男女入り混じって、よく市民性を表している。

先ず・みんなの体操、次に 中国体操 それから ラジオ体操第1 ラジオ体操第2 所要時間は約30分 結構きつくて汗をかく。

 

思い切り手足を伸ばす心地良さ今さらながらラジオ体操

毎朝、近くで鳩が遊んでいる。今朝など、大きなガマ蛙が広場を横切り体操をストップさせるハプニングもあった。まだ一ケ月も続いていないのに、夜型のライフスタイルは完全に朝型にかわりつつある・・・、何だかおかしい・・ね。


初蝉

2023年07月17日 | 日記・エッセイ・コラム

昨日(16日)朝公園にラジオ体操に行くと、木々の間から蝉の声。7月16日6時初鳴きです。

まだ数匹ですが「ジイージイー」とアブラゼミです。

蝉の初鳴きの平均は大体7月の中旬、気温が上昇すると鳴き始めると言われています。今年などはもうずっと前から35度が続いていますから、気温だけが蝉の羽化の要因ではなさそうです。

地面の中にいる蝉が「よし!条件が整った」と思わなければことは始まりません。鳴く蝉はオスですからメスを呼ぶ準備が整う頃・・・、そう梅雨がはっきりと開けて交尾が可能だ!と感じなければいけません。

早速家に帰って。庭のあちこちを調べました。

モチノキの葉っぱの上と雨戸の縁にありました。まだ真新しい抜け殻です。(写真)

ということは、やっと本格的な夏になった!ということなのでしょうか?

蝉たちの命が無事にまっとうされますように‥‥、頑張れ!!

 

 空蝉やいのち見事に抜けゐたり  片山由美子

 


カサブランカ

2023年07月12日 | 日記

カサブランカ・ あまりにも整い過ぎるよ白い百合

存じの真っ白で大きな美しい百合の花です。そのカサブランカが、今、我が家の庭で真っ盛り。4本も揃って重たそうな大きな花を懸命に支えて咲かせています。花も見事ですが香りも強烈で、真夏の太陽に負けない存在感です。

 

花言葉を調べてみたら、 純粋・無垢・祝福・壮大な美しさ・高貴・威厳 まさに最高の誉め言葉です。

確かに真っ白で優美な花姿と強く甘い香りは、純粋で無垢で壮大で高貴で威厳に満ちています。(・・・・でもこれってちょっと誉めすぎ?)と思うのは私が日本人だから?・・・。聖書には「ソロモンの栄華も百合に如かず」という言葉があるそうで、その聖なる花を、さらに大きくさらに美しく改良したのは花の国・オランダで、オリエンタル・ハイブリッドとしてのカサブランカを誕生させました。

 

あまりにも花が立派で重たくて、自分では支えきれないのでしょう、首をたれてしまう庭のカサブランカです。

今は切り花にして大壺の中に。部屋いっぱいに大きな白い花を広げて、線香代わりの甘い香を振りまいています。

 

(ちなみに「カサブランカ」と聞くと、アメリカ映画「カサブランカ」を思い出す人もあるのでは?(北アフリカ・モロッコにある都市カサブランカを舞台にした1940年代の映画、イングリッド・バーグマンとハンフリー・ボガード主演) カサブランカはスペイン語で「白い家」の意味。花の名はそのあたりとも関係していそうな気もしますが・・。)

 

 

 


イワタバコ

2023年07月12日 | 野草

イワタバコ・日の当たらない湿った岩などに生え、タバコに似た葉をつけ、星形をした紅紫の花を下向きに咲かせる。

ずっと昔、井川峠に行く途中の岩場で見つけて持ち帰り、家の庭石につけて咲かせたのが一代目。一代目が絶えて、これは知人に頂いた我が家の二代目のイワタダコ。ほっておいたのに夏の気配をさっちしてか、可愛い花を咲かせた。どこかで岩を流れる清水の音がしてきそう・・・。

滝川の鳴りこもるあり岩たばこ   阿波青畝