陶芸工房 朝

アトリエ便りです。どうぞよろしく。

壺と花と私と、節分

2021年01月31日 | 日記・エッセイ・コラム

 小さな壺をいくつか焼いたので、庭の花を活けてみました。

 

 

  壺は紐づくりの焼き〆,    花は庭の白いクリスマスローズ。  

 

模様は縄文を真似て素地に刻印をしてから紐でアクセントをつけました。

 

今日は節分でした。   

節分といえば2月3日と思っていたのに、今年は124年ぶりに2月2日なんだそうです。朝日新聞の天声人語によれば、秋田県の東由利町あたりでは、節分の豆まきの時に  

「鬼は外 福は内 天に花咲け 地に実なれ」 

と言うのだそうです。 何だか季節への祈りの言葉みたいで素敵ですね。

現実的なわたしの節分

コンビニの 恵方巻買い 春の庭

コンビニの 帰りに一鉢 セツブン草

 

   鬼は外 福は内 天に花咲け 地に実なれ  


晄のなかで

2021年01月30日 | 日記・エッセイ・コラム

早起きは苦手だけれど、朝の10時ころからお昼頃の、キラキラした光の中にとっぷりと浸かって、木々の息づかいや小鳥の水浴びや植物の芽ぶきを、じっと見ているのが好きです。

少し暖かくなったせいかいろいろな小鳥がやってきます。ジョウビタキ、シジュウカラ、ホウジロ、これらは木の実を食べますが、コゲラは木をつついて虫を食べます。今日はメジロの日にしようと、蜜柑の輪切りを木に挿しておきました。蜜柑の汁を吸いに来るのはメジロとヒヨなのです。

 

彼らがどこに住んでいるのか、どうやって冬を越したのか、どうやって子育てをしているのか、何にも知らないのですが、あちらが常連顔をしているからこちらも知らん顔をしていると、いつの間にか来ていつの間にか居なくなります。

 

 

今日は、風もなく暖かだったので、思いついて庭の隅に積み重ねておいた枯葉を土に混ぜて、畑づくりをすることにしました。体を動かしていると自然に汗ばんできて、生きている実感がわいてきす。

人間も小鳥も動物も植物も、きっとみんな同じなんだよな、ふとそんな気がしました。

 


ご無沙汰しました・近況報告です。

2021年01月25日 | 日記・エッセイ・コラム

       蝋梅や小鳥のこえの散るはやさ

ご無沙汰しました。あっという間に1月も終わりに近づききました。

去年の暮、私は東京にいました。すでにコロナは拡大しつつありましたが、まだ go  to  トラベルも行われていた時期です。でも新幹線はがら空きで一車両に乗客は数人しかおらず、三人掛け座席を独りで独占して東京駅に着きました。あえて、東京駅日本橋口の近くにと選んだ最後車両から改札口まで、ほとんど人と接触することもなく一時間余りで東京に到着しました。日本橋口のロータリーには娘の車が迎えに来てくれていて、自宅からほとんど他人と接触することなく東京の家まで付くことができました。

それでも、「東京は危険だ」という観念が強くあって、何とはなしの罪悪感を感じながらの東京でした。地方の人が感じている東京という大都市の無限の闇の、その恐ろしさとでもいいましょうか、漠然とした不安です。でも東京も思ったより静かで、それでもコロナ対策をしながらの年の瀬の東京でした。    

 お正月は静岡の家でという私の気持ちもあって、娘たちの家族と、大晦日の午後の東名を走り帰省しました。いつもの年末なら一日がかりの東京~静岡間がノンストップの2時間半という速さでした。それでも「みんなが自粛しているんだな」ということへの後めたさがありました。

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 「後ろめたさ」が「責任の重さ」に変わったのは、みんなが帰った後からでした。「もし私がコロナにかかっていたら・・・」という不安。最も危険とされる高齢者は私です。私が感染したらみんなが共犯者になってしまう、そんな無言の強迫感に襲わました。冬の寒い日が続いたこともあって、それから後の2週間はほとんど「家籠り」。その間にも各地で感染者が増加し、事態は悪化して再び緊急宣言が出されるまでになりました。

 それから2週間、大寒を過ぎて春の気配がしてきました。

家族はみんな元気です。もちろん私も元気です。それは当たり前のことなのに、何故かそれが当たり前でないような日常、それが今の私たちの不条理な現実です。

 それでも、自然は当たり前に巡って、我が家の庭の樹々も静かに大きく深呼吸を始めたようです。

 

 

いつもの我が家の春一番、白いクリスマスローズが一斉に咲き始めました。 

春の初釜を飾る 侘助 も、今年はいつになく満開の華やかさです。

谷津山から遠くに見えるのは雪のアルプスです。

山の樹々もモゾモゾと動き始めたような感じです。

そして早くコロナが終焉しますように!