陶芸工房 朝

アトリエ便りです。どうぞよろしく。

仙人草(センニンソウ)

2020年08月20日 | 野草

連日の35度を超える猛暑、みんな生きているのがやっと! そんな毎日が続いています。

今、秋の展覧会に向けてオブジェの制作に取り掛かっています。早朝に仕事を開始し、真昼の熱い時間はお昼寝、日が陰ってから再び仕事を再開する、それが粘土を乾燥させながらの成形には格好のスタイルです。

夕方、山に散歩に行きました道端にふわっとベールをかぶせたように咲いている仙人草を見つけました。曲がりくねった葉柄で木や草に絡みつき、パッと開いたオシベを十字形の白い萼が取り囲んだ白い小さな花の群れは、仙人ならぬ天使のイメージです。

数年前、家の庭に植えたらやたらと増えて始末に負えなかった経験があるのですが、山野の自然の中でみる仙人草は、なかなかの美しさ。思い立って一つる手折って持ち帰り、ガラスの壺に活けてみました。

 

         道端の仙人草を活けにけり

                       

 


夕方のサンポ

2020年08月11日 | 日記・エッセイ・コラム

 谷津山の上では、毎朝ラジオ体操がおこなわれているのだが、朝はとれも起きられないので行ったことがない。夕方、海の方から涼しい風が吹いてくる頃が、散歩には丁度いい感じがする。

 今日は白い百合が数本咲いていた。多分タカサゴユリというのだろう。山の近くの家でもよく見かける山野草で、素朴だが上品な百合だ。

夕方250段の階段を下る先客がいる。

私の毎日のルートだ。常連らしき人も何人かいるが誰も声はかけない。このあたりは山というより都会の公園なのだ。

  仰げば飛行機雲ひとすじ夏の空

山の上の広場に日の丸の旗、誰があげているのだろう? 


葉月(はずき)南風月(はえつき)穂張り月(ほばりつき)

2020年08月01日 | 日記・エッセイ・コラム

あっという間に八月になった。朝、目を覚ますと窓の外に明るい太陽の光が見えた。ジージージーと耳をつんざくような蝉の声。いつもの夏の感覚だ。死にかけていた大自然が突然甦ったような朝の感じがする。3月から始まったコロナ自粛の果ての大雨続き、うんざりするような毎日の後の久々の快晴だ。気分一新、朝の散歩に出かけることにした。

家の前から山の石段は250段、ゆっくり登ってゆくと静岡市街地が一望できる。

山の上から見る街はいつもと変わらない穏やかな風景だ。雨続きだったせいか、ヤブミョウガの白い花と紫色の小さな花アキノタムラソウが咲いているくらいで、目ぼしい花は咲いていない。

本日のコロナ感染者1500人、東京都は463人・大阪は200人・静岡市は2人とか。依然として穏やかとは言えない日常が続いている。草むらの中で何かがバタバタしている。近づいてみると黒っぽい蝶がいた。ジャコウアゲハのようだ。

 

ようやく本格的な夏が来たというのに、大空を飛翔することもなく、くるくると舞うだけの哀し気なジャコウアゲハ!

先日訪ねた富士山では、大雨で富士山に六個目の湖ができたと驚かされた。突然の地震警報で大津波が襲うのではないかと(誤報だったけど)本気で慌てたり、地球も、自然も、人も、何処かがおかしくなってしまったようなきがする。                              

   きずついてひとり舞いおり夏の蝶