陶芸工房 朝

アトリエ便りです。どうぞよろしく。

陶芸工房 朝(あした)展

2019年06月25日 | 陶芸

 恒例の展覧会が始まります。今年で15回目を迎えます。

 

   

陶芸工房 朝 の仲間たちが、現代工芸から伝統工芸まで、新しい作品に挑戦しています。

ぜひ会場にお出かけ下さいますよう、一同お待ちしております。

 

会期   令和元年6月27(木)~7月2日(火)

会場  静岡市青葉通り毎日江崎ビル2F

ギャラリーえざき

 

 


ディテールについて

2019年06月19日 | 陶芸

 東京都美術館での 恒例の工芸美術展・「日工会展」に行ってきました。

同じ美術館で「クリムト展」が開催中でこちらは長蛇の列、一時間待ちの驚くべき人出です。

都美術館は空いていましたが、大きな美術館での展覧会は、どうしても展示作品の数が多く、

自分の作品と知り合いの作品を見るだけでくたびれてしまいます。

*

ところで、最近の美術館、皆がスマホで撮影とあって会場での撮影可」という所が増えてきました。

この展覧会場も許可を受ければ「撮影可」でしたので、作品のディテールにこだわってみました。 

 

オブジェの一部です。巧みな色使いと図形の組み合わせに、金と銀の点が効果をひきあげています。 


皿の内部です。黒地に銀彩で色付けしたものですが、細線と銀とがミステリアスな世界を作っています。

 

オブジェのいちぶですが、巧みな曲線と模様とが見事に共鳴 しています。

 

オブジェの部分ですが、線と面と 色と土とのコントラストがみごとです。

 

筒状の立体の表面に彫塑された繊細な刻紋です。 

「ディテール」という言葉をよく耳にしますよね。

文学や絵画や建築などで、作品の部分や細部の表現のことを言い表わすのに使う言葉です。

作品の細部を、改めてディテールとして眺めてみると、全体をさっと眺めたのとは違う驚きに出会います。

陶芸の場合は、表面の色や模様ばかりでなく、立体としての形やひねりや凹凸など実に多様で、

ディテールはイコール作者のこだわり、と言えそうです。

作品に込められたこだわり、それを、芸術というのか、情念と呼ぶのか、エネルギーというのか

表現はいろいろでしょうが、いずれにしても深くて重い作者の想いがディテールの中から伝わってきます。

同じくモノ作りする身としては、そんなものに思わず感動してしまうのす。  

 

マイ ワイルド ライフ

2019年06月14日 | 日記・エッセイ・コラム

 出かけようとしたら、門扉の横の黒竹の葉っぱの上にタマムシが・・・、あわててカメラ・・・ 

昔は時々見かけたけれど、最近はめったに見かけない。久しぶりの対面・・・。

全体が美しい金緑色の金属光沢に輝いている。中学生の修学旅行で法隆寺の「玉虫の厨子」を見たっけ・・。

たまむしの羽の緑は推古より  山口青邨

視線を移すと山の登り口の石段の上では、小鳥が必死にムカデと格闘している・・・。

なにもせぬ百足虫の赤き頭をつぶす   古谷秀雄

 

驚いたことに、玉虫百足虫毛虫尺取虫げち"げち"ナメクジみみずも、みんな夏の季語。

現代のマンション暮らしでは、いずれも死語ですね


 


信州高遠(たかとお)美術館

2019年06月11日 | 美術館めぐり

 友人の個展を見に信州伊那市高遠にある「高遠美術館」まで行ってきました。  

  どこまでもどこまでも続く南アルプスと中央アルプスの間に広がる伊那谷、

そんな盆地の中をひたすらまっすぐに突っ走っている中央道。

その中央道を「伊那インター」で降りて、しばらく行くと小高い丘の上に高遠城址が見えてきます。

その丘をくねくねと登ると、芝生の庭の中に焼き物のオブジェが二体、そこが信州高遠美術館へのプロムナードでした。

 

 

美術館の入口の壁面と歩道部分には、陶芸家の倉田雄亮が製作した陶板が敷き詰められています。

 

 

壁面は打ちっぱなしのコンクリート、屋根は北側半分が瓦屋根で南側半分が銅板葺きで

建物は地形に沿って緩やかな弧を描いています。

緩やかな美しい曲線が波のように広がる瓦屋根、この屋根は全国瓦屋根コンクールで銀賞を受賞しています。

なんという美しい素敵な美術館でしょう! 

*  

室内の入ると、広い吹き抜けのロビーの先に、床から天井までガラス張りの回廊が広がっています。

ガラス窓の外は 一面の新緑、その緑の木々の間から高遠湖(ダム湖)がキラキラ光って見えます。

 

 

今回の「野田小栄子展」はこの回廊を舞台にしたインスタレーションです。 

 

  

左側にいるのが、今回の企画をしたアーティスト、野田さん、壁面も作品です。  

ロビーはコンサートができるように設計されており、オープニングでは

野田さんのお嬢さんがジャズピアノの演奏をしたとのこと。

                       自然をそのまま背景にしたこんな素敵な美術館で、ジャズとモダンアートの親子のコラボ、何という贅沢! 

 

*

 

帰り道、一日に一往復しかないという飯田線のワイドビュウー豊橋行き電車に乗って、

ひとりきりの貸し切り電車の窓から、天竜峡の美しい峡谷を眺めて、

「イツカワタシモ  アンナビジュツカンニ  ジブンノサクヒンヲ  ナラベタイ」

そんなことを想ったのでした。 

 

ソース画像を表示

写真はウイキペディアより借用 

 

それにしても、南信といわれるこの地域、いかにも遠いのです。 

 

 


蛍の季節になりました

2019年06月06日 | 日記・エッセイ・コラム

ほたる袋 咲き競うに だあれもこない 

 

 

庭のホタルブクロが満開です。この花が咲くと「今年も蛍の季節になったのだな」と思います。

私の子供の頃には、ちょっと離れた田んぼの中に「洗濯川」と呼ばれる川があって蛍の季節になるとそこに蛍が出ました。

川の脇には水車小屋があって、水車が水を汲み上げるゴトンゴトンという音がしていました。

子供たちは小さな網の蛍籠を持って蛍狩りにいき、捕った蛍を家に持ち帰って蚊帳の中に放して遊びました。

そのあたりが、今どうなっているのか定かではありませんが・・・、多分高級住宅地です。

 

ほ ほ ほ~たるこい   そっちの水はからいぞ    こっちのみずはあ~まいぞ

ほ ほ ほ~たるこい!