杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

オリエント急行殺人事件

2017年12月08日 | 映画(劇場鑑賞・新作、試写会)

2017年12月8日公開 アメリカ 114分

トルコ発フランス行きの寝台列車オリエント急行で、富豪ラチェット(ジョニー・デップ)が刺殺された。教授(ウィレム・デフォー)、執事(デレク・ジャコビ)、伯爵(セルゲイ・ポルーニン)、伯爵夫人(ルーシー・ボイントン)、秘書(ジョシュ・ギャッド)、家庭教師(デイジー・リドリー)、宣教師(ペネロペ・クルス)、未亡人(ミシェル・ファイファー)、セールスマン(マヌエル・ガルシア=ルルフォ)、メイド(オリビア・コールマン)、医者(レスリー・オドム・Jr.)、公爵夫人(ジュディ・デンチ)という目的地以外は共通点のない乗客たちと車掌(マーワン・ゲンザリ)をあわせた13人が、殺人事件の容疑者となってしまう。そして、この列車に乗り合わせていた世界一の探偵エルキュール・ポアロ(ケネス・ブラナー)は、列車内という動く密室で起こった事件の解決に挑む。


 1974年に映画化もされたアガサ・クリスティの名作ミステリーをケネス・ブラナーの製作・監督・主演で新たに映画化しています。

豪華な列車の中で起きた凄惨な殺人事件の真相に挑むポワロ。犯人の動機や大筋は原作や前作映画と同じですが、細部は変えて現代にも合うスタイリッシュな作品に仕上げています。・・・が・・私は新しいポワロのイメージがしっくりこなかったかなぁ ポアロ像には若いし、あの口髭も大き過ぎな気がして やっぱり子供の頃に観た前作映画のイメージが頭に刷り込まれているせいかしら。

何といっても見どころの一つは豪華列車・オリエント急行内部のゴージャスな描写です。ただ、欲を言えば、思わず唾を呑み込むような贅を尽くした食事風景をもっと見せて欲しかったかな

冒頭からアクティブな動きで事件を解決したポアロですが、列車の屋根の上や雪崩で立ち往生した橋脚でのアクションなどもあり、まぁこれではある程度若さが必要だよなと納得

対する乗客の面々の個性は初めのうちは見えてこないのですが、謎解きで彼らの過去や正体が次々と明かされていくと深みが出てきます。一人の悪党の引き起こした事件が大勢の人間を深い苦しみと悲しみに突き落としたことが示されると、悪党の末路にはいささかの憐憫も浮かんでこないですね

ジョニーは悪党のラチェットを演じていますが、これがまたとにかく思いっきり嫌な奴で、そういう意味ではやはり上手いなぁと思ってしまいます。

真相が見えた後のポアロの決断は原作通りですが、そこに至るまでの苦悩が描かれている点が新しいかも

列車を降りたポアロを待っていたのは次の事件。「ナイル殺人事件」ですねこの映画は昔劇場で観た思い出のあるものなので、このラストシーンは個人的にかなりツボでした


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