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雪組DC『カラマーゾフの兄弟』 初日

2008-12-13 23:49:54 | Weblog

観てきました。

予定になかったのに急遽、観られることになりました(^ ^)。

もちろん原作を読んでいない私は(笑)観劇にあたって全く、まっさらでは難解すぎる
かも?と不安になり、とりあえず登場人物の役柄だけは把握して臨みました。

幕開きは出演者勢ぞろいの迫力あるもので一気に引き込まれます。ただ、とても
『エル・アルコン』の音楽に似ているのが気にはなりましたが(^_^;)。その後に出て
くる曲の雰囲気も『エル・アルコン』を思い出させるのが多くありました。同じ寺嶋
さんなので仕方ないのかも知れません…。

水のドミトリー(ミーチャ)。長髪にまずビックリ(^_^;)。荒々しい直情型の人間らしい
感じが良く出ていました。やたらと怒っているのですが、相手を圧倒する迫力で客席
にいても怖かったです(^_^;)。乱闘シーン、立ち回りシーンどちらもかっこいいです。
一方、すっかり心を奪われているグルーシェニカには「何でもしてやる」と言うとおり
かなりいいなり。最初はもてあそばれている風なのに、途中から彼女の思いもミー
チャに向き、普通の恋愛物のような雰囲気になりました。ラストの水の風貌はかなり
衝撃的。口ひげにあごひげまで!無精ひげなのでしょうが、長髪な分、ランブルーズ
より汚らしい感じ。せっかくのラストシーンなので出来ればない方が好みです(^_^;)。

となみのグルーシェニカは“悪女”なのに惹かれてしまう納得の雰囲気を醸し出して
いました。口調もそれらしく声も低めにしていました。元の声が低めなのでセリフは
いいのですが、きついのは歌…。ソロの歌がかなりつらそうなのが聞いていて残念。
フィナーレ前の早替わりは大変そうですね。挨拶に走って出てきていました(^_^;)。
外れていた肩紐ははまこが結びなおして事なきを得ました(笑)。

イワンのゆみこ。幕開きでいきなり「神などいない」と歌い無神論者を早速アピール(^_^;)。
寺嶋さんの曲を歌いこなした数少ない一人でした。(期待したはまこはあまり歌わない…)
自身の主張を歌にのせてアピールできるのはかなりの強みで、ミュージカルの醍醐
味を堪能できます。「大審問官」も歌なのが素敵(^ ^)。家族から離れて暮らし無関心を
装いつつ、その家族のせいで最後には気がふれてしまう…。床に座り込んで呆然と
しているイワンが悲しかったです…。

三男アレクセイ(アリョーシャ)のコマは僧侶らしい優しい青年でした。争いごとの間
に入ったり、無神論者のイワンに必死に神の存在を語ったり、ミーチャの無実を何の
疑いもなく信じたりと誠実な人柄に溢れていました。原作では主役(?)らしいので、
それにふさわしい大きな役どころになっていました。コマに合っていて良かったと思
います。

スメルジャコフのひろみ。フョードルの隠し子らしいとは知っていたのですが、ここまで
物語のキーを握る人物とは知りませんでした。イワンの無神論に心酔する様子はちょ
っと病的でその後に何かが起こりそうなのは予想できました。イワンに事件の真相を
語る場面は引き込まれました。「目の前にいるじゃないですか。もう一人のカラマーゾ
フの兄弟が!」驚愕のイワンの表情が印象的でした。最近のひろみのお芝居は私的
にはかなりポイントが高いです。

カテリーナはさゆ。ミスキャストじゃ…?“気位の高い美貌の女”の雰囲気はさゆには
ないと思います。この役がもっと活きていれば作品の厚みも加わったのにと残念です。

影の主役(笑)フョードルのはまこはハマり過ぎでした(^ ^)。娘役をはべらせての好色
ぶりアピールも本当に嬉しそうで笑ってしまいました。唯一、残念だったのは歌がほと
んどないこと。せっかくの寺嶋さんの曲を是非、はまこにも壮大に歌って欲しかったなぁ。

若手も活躍していました。印象に残ったのは老け役をやった谷みずせ。グルーシェニ
カを囲っている老人役でしたが独特の台詞回しと共に意外に似合っていました。
アリョーシャの友人のラキーチンのモーリーはコミカルな雰囲気が暗い作品の一服の
清涼剤でした。

終盤から始まる幕開きをもう一度観るのが楽しみです(^ ^)v。



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