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花組『太王四神記』 1/3 3時

2009-01-04 06:50:51 | Weblog
観てきました。

想像以上におもしろかったです。大作らしい大掛かりなセットや装置も見応えがあって、
さすが小池先生と言った感じでした。惜しいのは音楽でこの大作にふさわしいもっと壮
大な音楽が加われば更に盛り上がったのにと思いました。こういう作品にこそ「エル・
アルコン」「カラマーゾフ」等の寺嶋先生の音楽が似合うのにと少し残念でした。

キャストでは壮ちゃんが素晴らしい~。よくこの役をここまでやりきったと感動ものでした!
“スター”としては葛藤もあったろうこの役を存在感たっぷりに舞台上に息づく姿に目が離
せませんでした。私的には完全に影の主役!かっこいい役もそれはいいけれど、こういう
役もしっかり演じきれる実力を見せて嬉しい限りでした。

物語は冒頭の神話の部分はかなり駆け足で、理解するのに一苦労(^_^;)。語り部のまっつ
の言葉を追うのに必死でした(^_^;)。ここは一度の観劇で把握するのは難しいかも…。
時代が変わってからはかなりわかりやすくなりました。舞台上は大きなセットがまわったり、
セリ上がったりと大忙しで、その中を動く出演者は大変だろうなと思いながら観ていました。
階段の上り下りは多いは、舞台の両サイドには段差があるわで気の毒に…。

それでは各キャストについて。

主役のまとぶ。コスチュームも似合い、美しく、主役の存在感は存分にありました。ただ、
この役は全てにおいて大変で、それをこなすのに精一杯な感じが見えました。もう少し、
余裕が出たころにまた観たい感じでした。

実は長老(壮ちゃん)に操られているキハのあやね。神話の時代のカジンで戦う姿は
かなりかっこいい(^ ^)。もともと男役のみわっちにもしっかり対抗出来ていました。
私はどうやら健気に耐えている感じの時のあやねの声が好きらしく、今回もその耐えて
いる感じの声にすっかり感情移入をしてしまいました。彼女のキハはかなり気に入りま
したが、この役を演技派のすみかがどう演じるのかは興味があります。

ヨン・ホゲはゆうひ。いかにも2番手のかっこいい役です。月組の頃はそれほどの大きさ
を(見た目でなく(^_^;))感じませんでしたが、さすがに立場が人をつくるというか、“2番手”
になるとそれ相応の大きさが出てくるのだなと実感します。今回の役は対抗するという
程の敵対はないので役としてのインパクトは薄い感じでした。小池先生定番のフィナーレ
幕開きの2番手歌手のセリ上がりの姿はシミジミと「ゆうひは花組の2番手なんだなぁ」
と思い知らされました。(月組時代のゆうひを長らく見ていた者としての思いです…)

大長老プルキルの壮ちゃん。とりあえず、長老姿にビックリで最後までこのままだったら、
どうしようかと本気で心配しました(^_^;)…。前記したようにこの役を演じる壮ちゃんは
素晴らしく、とにかく客席で興奮していました。セリフがなく、背景にいるだけの時も全て
を操るかのように存在していました。フィナーレで普通の男役姿に戻って踊っている壮ちゃ
んが物足りない(^_^;)と思えるほどの好演でした(^ ^)。



スジニのみわっち。冒頭のセオの時からとりあえずかわいい~。(あやねより(^_^;))
「アデュー」の時のような女役ならまた観たくはないなと思っていたのですが、今回のスジ
ニはボーイッシュな娘なので違和感なく受け入れられました。とりあえず、かわいいし(笑)。

スジニの育ての親のヒョンゴはまっつ。冒頭では語り部もやっています。(セリ上がりは
初かしら?)まっつは老け役もこなせる芸達者。スターとしてのオーラは薄いけれど、
このまま花組にいてくれると嬉しい(^ ^)。(歌も歌えるし)

他に印象に残ったのは、ヨン・ホギョの側近役のふみか。タム・ドクをはめようといろいろと
策を講じて、主人より目立つ感じでした。ホゲの母役のじゅりあ。大劇場でこんなに大きな
役は初めてじゃないでしょうか。かわいい娘役なのに(^_^;)、この“悪役”を好演でした。
キハの従者的存在のみつるはうまいなぁ。突然現れる身のこなしもキレも抜群でした。
今回退団のりせは大三近衛隊隊長の女役。女役ぅ?と不満でしたが、いい役でしたね。
1幕しか出ないのが残念かも。他に名もない下級生が側転?宙返り?して登場したりと
小さな見所は他にも色々とありました。

1回では観切れなかった部分をまた楽しみ行きたいと思います(^ ^)v。