気まぐれ日記☆着物の小部屋

2007年耳下腺癌の手術で顔が変わり、生活が一転。街歩きと着物と芝居のブログをどうぞ宜しく♪

2002年 母と娘のフリー旅行スペイン・6 マドリッド2日目

2021-04-06 00:05:00 | 海外旅行

 我が家の一年で一番美しい季節が終わろうとしています。

家の前の3本の桜の花吹雪、見事でした。

道はピンクに染まり、我が家の前に座り込んだお嬢さんが、一心不乱に、たぶん、動画を配信していました。

2階のサッシを開けると花びらがヒラヒラ舞い込み、慌てて閉め、

そして花吹雪のベランダで洗濯物を干す快感、毎年の事ながら幸せを感じます。

       

満開の時。何があっても自然は変らない

 

 さて、スペイン旅行のブログを書いていると、旅への思いが一層掻き立てられます。

世界中がコロナを耐え忍んでいる今は 到底無理な夢。

少しでも早く、解決への糸口が見えるよう祈ります。

 

 

3月7日  マドリッド2日目

 眩いばかりのホテル内装ににビックリ

バスターミナルへ行く時のタクシーの運転手さんが言ってました。

「ウェスティン・パラセはリッツホテルより上だよ」って。お世辞かな?

でも英語を話せない私達、なぜか誉め言葉だけわかるって面白い。

 

ホテル内部は、高級すぎてカメラを構えるのがはばかられた。

そっと撮った写真。

ロビー。なんとステンドグラスの円天井

私達はここで朝食 上品なボーイさんが膝まづいて飲み物の注文を取りに来た。

一足きりのスニーカー、身軽な旅装束の私達、身の丈に合わないホテルの様で、

ちょっと気後れしました。

 

ラウンジ。写真の様なビジネスマンも多数。

 

フロント。 どこもかしこもシャンデリア。

こういうホテルは事前にある程度心構えが必要かもしれないですね。

私達は朝出発して夜帰ってくるだけだったので朝食以外は気を遣わなかったけれど・・・・

これが私達の部屋。机や、椅子テーブルも素敵

 

 バルセロナで精力を使い果たしたので、この日は何も考えずに美術館巡り。

ホテルの目の前がプラド美術館。もう一方がティッセン・ボルネミッサ美術館

次にピカソ「ゲルニカ」を展示しているソフィア王妃芸術センターに行く。

地下鉄に乗り王立サン・フェルナンド美術アカデミーへ。

歩いてマヨール広場と王宮。

一度ホテルに帰り、夕食というコース。

よく歩きました。

 

 よく覚えているのは怪しい人に2回も追いかけられた事。

一度は昼間、サンフェルナンドアカデミーから王宮方向に歩いている時。

風呂敷を背負ったジプシーの若い物売りに 目をつけられてしまった。

彼らは黒い風呂敷の中に土産物を詰め、広げて路上で売り、警察が来るとパッと風呂敷を丸めて肩にかけ、立ち去る。

睨んでもついてくるので郵便局に避難。もういいかと出て行ったら、玄関前で待っていた。

速足で歩き、急に踵を返して地下鉄の入り口逃げ込んだ。

そのまま地下鉄に乗ったか、また歩いたのか、よく覚えてないけれどとにかくホッとした。

 2回目はその日の夜レストランの帰り道、花を持ったおじさんが、私達と歩調を合わせてくる。

早く歩くと 合わせるように早足になる。

昼の事もあるので、とにかく振り切るのが先決。二人で走った・・・やっと振り切った。

バルセロナでは 一番危険といわれるランブラス通りは見世物も土産物屋も見ることなくスルー。

他でも気を張っていて大丈夫だったが、マドリッドは危ない。理由なくいつまでも付いてくる人がいる。

華奢な母娘連れと見くびられたようだ。危ない危ない

 

プラド美術館 

 

プラド美術館の斜め前、カスティーリュ広場の噴水。

マドリッド最初に見た景色。

プラド美術館は世界4大美術館の一つ。

他はルーブル美術館(フランス)

メトロポリタン美術館(アメリカ)

エルミタージュ美術館(ロシア)

プラド美術館はスペイン王室の美術コレクション中核として19世紀初めに開館。

現在は30000点のコレクションを誇る。

特に、ベラスケス、ゴヤ、エルグレコなど必見と言われる絵画が所狭しと並べられている。

一日いても飽きない。

(ラス・メニーナス部分)

これはベラスケスの「ラス・メニーナス」。宮廷の一場面を絵画に描いた作品で、世界でもっとも有名な作品の一つ。

17世紀半ばのこの愛らしいマルガリータ王女、伝統的にウィーンハプスブルグ家との婚姻が決められており、

彼女の肖像画はウィーン宮廷に送られていた。

美術を愛するフェリペ4世の娘として幸福に育ち、多くの肖像画が残されている。

3歳、5歳、8歳の肖像画を、ウィーンのウィーン美術史美術館で見ることが出来る。

プラドでは10歳の時の華やかなドレス姿の絵も印象的。

15歳で神聖ローマ帝国皇帝レオポルド1世の最初の妻となった。

フェリペ4世の葬儀のため帰国した時の 沈んだ様子の喪服姿の肖像画もプラドに残されている。

すっかりマルガリータ王女のとりこになった私達、

後にパリのルーブル美術館やウィーンで マルガリータ王女に再会した時の喜びは格別だった。

(この時以前にも日本で王女を見ていたけれど、現地で見るのはまた別の感慨がありますね)

 

 小さな女の子が「ラスメニーナス」「ラスメニーナス」と歌いながら作品の前を通り過ぎて行った。

マドリッドではこんな小さい頃から 絵画に親しむ生活をしているのですね。

ルーベンスの「三美神」の前で中学生?に講義する先生。

マドリッドでは美術教育が熱心に行われている。

先日のダリ美術館でも作品の前で生徒が座り込み、先生と一緒に何か作業をしていた。

日本の美術教育ってどうなっているのでしょうね。

自国の美術を熱心に見る教育って 日本では為されてない気がした。

 

 ゴヤの「着衣のマハ」と「裸婦のマハ」はそれぞれ日本で見ているが、2枚並んでいる所を見たかった。

けれど片方がアメリカに貸し出され、一枚だけしか見られなかった。

ちなみにマハとは美女の事を指すのだそうだ。

ムリリョの作品も一番見たいものが貸し出されていた。(なんと日本へ。後日見に行った)

一番驚いたのはゴヤの「黒のシリーズ」だけを集めた部屋。(「我が子を喰らうサルチュルヌス」が有名。)

背筋が凍るような部屋だったが、ゴヤの心に闇の部分の深さに引き込まれてしまった。

きりが無いのでプラド美術館はこの辺でおしまい。

美術館前で一休み。

この後ティッセン・ボルネミッサ美術館へ。

もうこの辺から写真を撮る気力無し

ここにはピカソ、ミロ、ダリやセザンヌ・ゴッホ・ルノアールなど近代作品が多く収蔵されているがあまり覚えていない。

昼食もどこで食べたか覚えていない。

 

ソフィア王妃芸術センター

 20世紀現代アート中心。

ピカソの「ゲルニカ」以外覚えていない。

1937年、小さなバスク地方の町ゲルニカが爆撃され、6000人の人工の内598人が亡くなった。

そして1500人ほどの負傷者が出た。

モダンな室内に大きな絵がただ一枚、殆ど人もおらず、じっくりと作品と向き合った気がする。

ここでも小学生低学年の集団が通り過ぎて行った。

「ゲルニカ」を子供の頃から身近に見ているって なんだか凄い

 

王立サン・フェルディナンド美術館

 内部の静謐な空間を覚えている。

見学者も少ないのにゴヤ、スルバランなどのスペイン画家の絵や、ルーベンスの作品もあった。

教科書に載っているような作品が時々出てきた。

 

この後大通りを歩いて

王宮へ。中も見学したがよく覚えていない。

歩いてマヨール広場へ

 

 またてくてく歩いてホテルに帰った。

マドリッドではほとんど街歩きをしていなかったけれど、途中大きなハム屋を見つけた。

興味を惹かれて中に入る。大きな生ハムが 天井から数えきれないほどぶら下がっていて圧巻。

人もギッシリ 見とれているうちにショーケースの前へ行ってしまった。

傍にいたおばちゃんに、「買わないなら後ろに行って!」と怒られてしまった。超人気店らしい。

あとで調べたら、ヨーロッパで一番古いハム屋「ムセオ・デル・ハモン」という店だった。

人がギッシリで写真が撮れなかったのが残念!

 

ホテルに休憩してから、夕食へ。

案内書に書いてあったパエリアで有名な店。名前は忘れてしまった。

マドリッドのレストランは殆ど夜八時から開店なので、おなかの空いた事!!

山盛りのサラダと大鍋のパエリア・・・・もちろん食べられませんでした

 

美術館巡りでブラブラしようとしたけれど結局歩き廻ってしまった。

疲れました~~。

今日もグッスリ

 

 

 

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10 コメント

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夢の様! (mako)
2021-04-06 10:02:39
美術館巡り、今となっては夢の様です。

学生の頃の友人が結婚をして、バルセロナに住んでいた時期がありました。

「素晴らしいので是非いらして!」と言われても今から50年近くも前の話です。

一人で出かける勇気がありませんでした。

それからスペインには縁がありません。残念です
Unknown (ラッシーママ)
2021-04-06 16:28:01
銀河さん宅の前に太い大きな桜の木が3本もあるのですね、素晴らしいです。
世の中がどのように変わろうとも季節は間違いなくやって来て、季節の移り変わりを見せてくれます。
特に桜は寒い冬から暖かい春を知らせてくれるので、皆が桜・桜と言うのでしょうね。

今回マドリッド2日目の実術館巡りも細かく説明して、資料も無いのに余程の美術に深くないと覚えてないと思います。
改めて銀河さんの美術好きを思わされました。
makoさん (☆銀河☆)
2021-04-08 00:00:57
 50年前のバルセロナ、考えるだけでも素敵。
それほど観光地化して無くて19世紀末の建物に普通に暮らしている時代。
いいですね~。
makoさんが20代でしたのね。
若い娘さんが海外一人で行くのは勇気がいりますものね。
私は50代になってから一人で行ったことがありますが、もう結構。
大変でした。

もう一度スペインに行きたいのですが、もう無理かもしれません。
ラッシーママさん (☆銀河☆)
2021-04-08 00:11:46
 ちょうど私達がこちらに引っ越してきた1年後に水路の整備があり、
その時桜が植えられました。
もっとたくさんあったのですが、なぜかこの3本を残して
サルスベリの木に植え替えられてしまいました。
本当にこの桜で春の喜びを感じています。
いつもは娘、息子夫婦を呼んで酒盛りをするのですが、
今年は止めました。

古いスペイン旅行の話を読んで下さって嬉しいです。
美術は詳しくないのですが、量は見てるかもしれません。
高校時代は友人と銀座の小さな画廊巡りもしました。
娘がスペイン美術に触れ、それまで行かなかった展覧会などに興味を持ってくれました。
Unknown (花水木)
2021-04-08 21:58:48
何と内容の濃い旅行記事でしょう。
私の頭を使わないハイキング旅行とは大違いです
教養豊かな旅行!
詳しい解説にまるでマドリッドを訪れている気分になりました。

海外旅行ももうおそらく行けないでしょうね。
もう1~2回行きたかったな~。残念です。コロナ憎し!
花水木さん (☆銀河☆)
2021-04-10 00:41:28
 返信遅れてすみません。
昨日今日と急にお出かけしてしまいました。
昨日は大田区役所に用事が出来、蒲田へ。
初めて蒲田名物の羽根つき餃子食べましたよ。ぱりぱりが美味しかったです。

バルセロナはしっかり覚えているけれど、マドリッドは思い出すのに時間がかかりました。
このブログ脳トレになりました。
あと1回、頑張ります。

もう海外行けないかしら?
足腰立つうちに、もう1,2回私も行きたいなぁ。
私はまだあきらめきれません。80歳まで行けるなら頑張ります(笑)
Unknown (ビオラ)
2021-04-10 16:12:24
5星ホテルでちょっぴり気遅れした気持ち分かるような気がします
普段安宿に泊まっている私、豪華な宿では何だか落ち着かない経験多々ありです(;^_^A
マドリードでは2回も怖い目に合われたんですね、
ポルトガルでしたっけ?スリにも合われた事が…
そうした事も全て自分で対処してきている母娘旅、素晴らしいです。
プラド美術館ではゴヤやベラスケスなどよく知る画家の有名な絵を
間近に見ることができ興奮でした
残念ながらゲルニカは見ることができませんでした
そうそうスペインのレストランは夜8時からでお店が開くのが待ち遠しかった事
そしてみんな夜中12時過ぎまでにぎやかに食事していた風景を思い出しました。
私も海外旅行、行く気でいますよ~
ビオラさん (☆銀河☆)
2021-04-11 15:15:34
 ちょうどシーズンオフだったので、5つ星ホテルに泊まれたそうです。
今みたいにネットで事前にホテルの様子を調べるなんて事もなかったので、
5つ星の威力に圧倒されっぱなし。
つくづく自分は庶民と納得しました。

よく覚えていて下さいました。
危険な街も無事にやり過ごした自信があったのでしょうね。
集団スリに出会ってしまいました。
外国は油断できないです。

プラドは素晴らしいですね。他にもいろいろな美術館があり、過去の栄光と財力が偲ばれます。
レストランが8時からが困りました。
一日中歩き廻ってヘトヘト。
夜は大人しくしていたいので、フラメンコは見に行けませんでした。
マドリードの思い出 (nao♪)
2021-04-12 16:05:32
お宅の前に立派な桜の木が3本も!
家の中からも鑑賞できるなんて実に優雅ですね。

私の20年以上も前に行ったスペイン・マドリードの思い出はゴヤの着衣のマヤと裸のマヤの両方が見られる「プラド美術館」
ピカソのゲルニカが衝撃的な「ソフィア王妃芸術センター」に王宮でした。
安いツァーでしたからホテルの思い出はありません。
銀河さん母娘さんが泊まられた五つ星のホテルに興味津々です。
流石に豪華ですね。
当時のスペインは失業率が20%近くで、消費税も20%!
首都のマドリードはあちこちでデモ隊に遭遇し不穏な空気が感じられました。
ここからオプショナルツァーで行った「古都・トレド」の思い出の方が強く残っています。
naoさん (☆銀河☆)
2021-04-12 19:01:53
 この桜引っ越しした一年後に植えられました。
台風で倒れた時は隣のご家族と引き起こしたり、花や落ち葉では掃除に追われ、
桜守気分を味わっています。

プラド美術館は圧巻でしたね。
ゴヤもマハ位しか作品を覚えてなかったけれど、「カルロス4世の家族」とか「黒い絵シリーズ」とか総合的にかつ、彼の変化も見ることが出来て素晴らしかったです。
ベラスケスが外交官として活躍した事も初めて知りました。
ルーべンスやデューラー、ラファエロなどのヨーロッパ絵画の充実度にも目を見張りました。
この中の一枚でも日本に来たら、沢山の人を呼ぶことが出来るなぁと感心してました。
実際にこの後プラドで見た絵が何枚も日本に来て話題になってました。
スペイン絵画の素晴らしさをこの美術館で知りました。
naoさんはデモ隊に遭遇されましたか。
私は特に不穏な空気は感じませんでしたが、とにかく危険は感じました。
トレド、わたしもいきましたよ^。

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