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●鹿児島県警、呆れた…《「再審や国賠請求等において、廃棄せずに保管していた捜査書類やその写しが組織的にプラスになることはありません!!」…》

2024年07月12日 00時00分05秒 | Weblog

[↑ 飯塚事件 冤罪で死刑執行「再審請求…08年死刑執行」(朝日新聞 2024年06月3日[月])]


(20240616[])
再審法の改正を
 いま何かと話題の鹿児島県警。かつて、鹿児島県警と言えば、原口アヤ子さんの大崎事件。そして、なんと言っても、志布志事件。体質は変わらない。

   『●『冤罪File(2009年12月号)』読了(1/2)
   『●GPJ「クジラ肉裁判」と検察審査会
   『●それは、職業裁判官の怠慢にすぎない
    「…など職業裁判官の怠慢の例は
     数え上げたらきりがありません。ましてや、福岡事件西武雄さん
     飯塚事件久間三千年さんといった無罪な人を死刑・私刑にして
     しまった可能性(控え目に表現しています)さえあります。村木厚子さん
     志布志事件の裁判結果などは極々稀な例です」

   『●『検察に、殺される』読了
    「『検察に、殺される』…。粟野仁雄著。…ガタガタの特捜。
     志布志事件…、氷見事件…。甲山事件…(松下竜一さん
     『記憶の闇』)。高知白バイ事件…。布川事件…。足利事件…。
     袴田事件…。村木厚子さん冤罪・証拠捏造事件…。」

   『●冤罪(その2/2): せめて補償を
    「飯塚事件久間三千年さんは、冤罪であるにもかかわらず、
     死刑を執行された。これは、被害者の遺族に対する、
     何と表現して良いのかわからないが……遺族の方たちも
     複雑な感情を抱いてしまうはずだ。/どんな背景や力学が
     働いたのかはそれぞれの事件によって異なるが、布川事件
     氷見事件東電OL殺害事件志布志事件村木厚子氏冤罪事件
     足利事件……、せめて賠償で報いる以外に方法が無いのではないか。
     しかし、その扉は当方もなく厚い。」

   『●「戦後70年 統一地方選/その無関心が戦争を招く」 
              『週刊金曜日』(2015年4月3日、1034号)
       「山口正紀さん【「可視化」口実の盗聴法大改悪 
        「刑事司法改革」法案】、「志布志事件の川畑幸夫さん
        …足利事件菅家利和さん…布川事件桜井昌司さん
        …冤罪被害者が声をそろえて「全面可視化を」と訴えた。
        …日弁連執行部の賛成で批判記事を書きにくいのかも
        しれないが、メディアは「冤罪をなくし、人権を守る」視点から、
        法案の危険性を是非伝えてほしい」。青木理さん「刑事司法改革
        …端緒は郵便不正事件・・・法務省に都合よく集約…
        日本の司法は中世なみ

   『●《黒田さんは「差別」と「戦争」を最も憎んだ。人々の幸福実現が
     新聞の最大の使命なら、それを最も阻害するのが差別と戦争だからだ》
    《…志布志事件の被害者川畑幸夫(さちお)さんの聞き書き
     「一歩も退(ひ)かんど」…》

   『●《冤罪事件というのは、最終的に再審などで無罪が証明されたと
     しても、その間に失われた時間は二度と取り戻せない。桜井昌司氏は…》
    《布川事件の再審無罪決定と相前後して、足利事件氷見事件
     志布志事件、そして村木厚子さんの郵便不正事件などで次々と
     衝撃的な冤罪が明らかになったことを受けて、公訴権を独占する
     上に、密室の取り調べが許される検察の暴走が冤罪を生んでいる
     との批判が巻き起こり、2009年に民主党政権下で刑事訴訟制度の
     改正論議が始まった。しかしその後、政権が自民党に戻る中、
     一連の制度改正論議の結果として行われた2016年の刑事訴訟法の
     改正では、むしろ検察の権限が大幅に拡大されるという
     信じられないような展開を見せている

   『●《首相の演説にやじを飛ばしただけで、警官に排除される時代…
                 こんな「表現の不自由」な社会を誰が望んだ》?
    「桐山桂一さんの仰る通り、《今日では既に、首相の演説にやじを
     飛ばしただけで、警官に排除される時代である。
     こんな表現の不自由な社会を誰が望んだであろうか》?」
    「《鹿児島県警から任意の「捜査関係事項照会」と呼ばれる依頼を受け、
     うち4図書館で利用者の個人情報が提供》…。
     《警察は政党の手先ではない訳がないし警察は正義の味方
     呼ぶこと》もできない…悲惨な社会。最「低」裁を頂点とした司法も、
     検察や警察も、いまやアベ様に忖度する時代。
     《岸の末裔が首相では日本に未来はない》。」

   『●大崎事件冤罪・原口アヤ子さん「あたいはやっちょらん」「やっちょ
      らんもんはやっちょらん」「ちゃんと認めてもらうまでは死ねない」
    「元鹿児島県警捜査員「適正捜査だった」「自白偏重はだめだと徹底的に
     言われた時代。決して自白の強制はなかった」…本当だろうか?
     原口アヤ子さん以外の3人 (一郎氏・二郎氏・太郎氏) が、
     無実なのに「自白」するだろうか? 志布志事件では何が起きたか?
     在りもしなかった事件を、鹿児島県警から
     「強制的に自白させられた」…。」

 東京新聞の【<社説>捜査書類の管理 冤罪招く「廃棄の助長」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/333457?rct=editorial)。《鹿児島県警が昨年、捜査書類の速やかな廃棄を促す内部文書を捜査員らに配布していたことが明らかになった。後に訂正されたが、「即時廃棄されると再審請求などで被告に有利な証拠が失われる可能性があり、冤罪(えんざい)を招きかねない文書だった。同県警ではほかにも不祥事が続発しており、迷走する組織の立て直しが必要だ。文書は昨年10月、「刑事企画課だより」と題した公文書で、県警本部各部や各署を通じて、捜査員にメールで送られた。再審請求などで、警察にとって都合の悪い書類だったので(検察に)送致しなかったのではないか、と疑われかねないため、未送致書類であっても、不要な書類は適宜廃棄する必要があります」などと記載されていた。また、末尾では「再審や国賠請求等において、廃棄せずに保管していた捜査書類やその写しが組織的にプラスになることはありません!!と捜査員らに呼びかけていた》。

 (鈴木耕さん)《日本司法の異常さが世界からの批判の的になっているということを、国連ですら認めているのだ。よく言われるように「日本の常識は世界の非常識」の実例である》…それ故の犠牲者がまたしても。再審法改正も進まず。低「民度」なニッポンの《刑事司法はおそろしいほどに後進的代用監獄人質司法》…さらに、司法取引…。

   『●事件から五十七年。無実を訴え続けても、なぜこんなに歳月を費やしたのか。
     刑事訴訟法の再審規定(再審法)が大きな欠陥を抱えつつ放置されているからだ
   『●《冤罪を起こしてはならない。再審法の改正が待たれる。杉山さんや桜井
       さんらが残した人間の笑い泣き、そして袴田さんの思いを見逃すまい》
   『●再審法の改正を…桐山桂一さん《冤罪ほど人生や人権を踏みにじる不正義
     はない。…袴田巌さんの再審が決まった…大崎事件は…冤罪が疑われる》
   『●ニッポンの《刑事司法はおそろしいほどに後進的…代用監獄…人質司法》
       …《法曹三者が「冤罪を学び、冤罪から学ぶ」こと》が重要だが…
   『●人質司法…《保釈請求…東京地裁も却下。否認を貫く相嶋さんに妻が「うそ
     をついて自白して、拘置所から出よう」と頼んだが、首を縦に振らなかった》
   『●大川原化工機でっち上げ事件《勾留後に亡くなった1人》…《無罪主張
       するほど保釈されない「人質司法」》の問題点が最悪の形で顕在化
   『●《恣意的な捜査がえん罪を引き起こした》大川原化工機でっち上げ事件…
     《取調官は「知ったこっちゃないですよ。組織の方針に従うだけですよ」》
   『●大川原化工機でっち上げ事件《勾留後に亡くなった1人》…《無罪主張
       するほど保釈されない「人質司法」》の問題点が最悪の形で顕在化
   『●《恣意的な捜査がえん罪を引き起こした》大川原化工機でっち上げ事件…
     《取調官は「知ったこっちゃないですよ。組織の方針に従うだけですよ」》
   『●大川原化工機でっち上げ事件の国家賠償訴訟・東京高裁控訴審…《原告側
           は事件そのものを「捏造」》《社長らは「真相を明らかにする」》と

 これも、何度でも、書く。飯塚事件…既に死刑執行してしまった。山口正紀さんの記事《「飯塚事件」をご存知だろうか。1992年、福岡県飯塚市で起きた2女児殺害事件で逮捕され、無実を訴えていた久間三千年(くま・みちとし)さんが死刑判決を受け、2008年に死刑が執行された(当時70歳)。…オンライン集会は、この第2次再審請求の意義・内容を報告し、支援の輪を広げていこうと企画され、飯塚事件再審の実現に向けて尽力してきた九州大学の大出良知・名誉教授、再審法改正をめざす市民の会木谷明代表(元裁判官)、布川事件の冤罪被害者・桜井昌司さんら幅広い支援者たちの呼びかけで開催された。…布川事件冤罪被害者桜井昌司さん…「こんなことを優秀な裁判官がなぜわからないのか日本の警察はこれまでも証拠を捏造してきました。そうして、どれだけの人が刑務所に入れられ、殺されてきたか。すべてが無責任です。冤罪事件で国家賠償しても、だれも懐が痛まない。そのお金も税金です。足利事件、布川事件、ゴビンダさんの事件東電事件)、東住吉事件だれもその責任を追及しない。再審法を改正しないといけない。税金で集めた証拠を法廷に出すのは当たり前じゃないですか。久間さんの無念は必ず果たせると確信しています。必ず勝ちます。一緒にがんばりましょう。無惨に殺された人の無念を晴らす殺したのは誰か検察庁です」》。

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/333457?rct=editorial

<社説>捜査書類の管理 冤罪招く「廃棄の助長」
2024年6月14日 07時48分

 鹿児島県警が昨年、捜査書類の速やかな廃棄を促す内部文書を捜査員らに配布していたことが明らかになった。後に訂正されたが、「即時廃棄されると再審請求などで被告に有利な証拠が失われる可能性があり、冤罪(えんざい)を招きかねない文書だった。同県警ではほかにも不祥事が続発しており、迷走する組織の立て直しが必要だ。

 文書は昨年10月、「刑事企画課だより」と題した公文書で、県警本部各部や各署を通じて、捜査員にメールで送られた。

 再審請求などで、警察にとって都合の悪い書類だったので(検察に)送致しなかったのではないか、と疑われかねないため、未送致書類であっても、不要な書類は適宜廃棄する必要があります」などと記載されていた。また、末尾では「再審や国賠請求等において、廃棄せずに保管していた捜査書類やその写しが組織的にプラスになることはありません!!と捜査員らに呼びかけていた

 この文書が一部、ネットに流出して県警内部でも問題視され、11月に「国賠請求や再審請求への対応に必要な文書は廃棄せずに保管管理する必要がある」といった内容に改められた。県警はこうした経緯を公表していなかったが、最近、報道で明らかになった。

 刑事裁判で検察側は、自らに有利な証拠だけを法廷に提出して有罪を立証するケースが大半だ被告に有利な証拠は、検察は基本的に開示せず、そもそもそうした証拠は警察から検察に送られずに眠っていることも少なくない

 名張毒ぶどう酒事件(第11次再審請求を準備中)の鈴木泉弁護団長は「警察当局が組織的に証拠を廃棄させようとするのは、『全ての証拠開示』を求める私たちにとって、無罪立証の機会を奪う行為ではないか」と憤る。

 鹿児島県警では最近、捜査情報を流出させた疑いで巡査長、続いて同様事案で前生活安全部長が逮捕されている。さらに、この前部長が裁判手続きの中で、その後、盗撮容疑で逮捕された巡査部長の捜査中に、「(その事案を)県警本部長が隠蔽(いんぺい)しようとした」と告発。本部長は否定したが、警察庁が監察を行う方針を示している。

 警察組織にあるまじき組織の混乱だ。文書廃棄を求める文書がどんな指示に基づいて出されたのかも含め、徹底した監察で背景を洗い出さなければならない。
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●大崎事件冤罪・原口アヤ子さん「あたいはやっちょらん」「やっちょらんもんはやっちょらん」「ちゃんと認めてもらうまでは死ねない」

2023年02月26日 00時00分05秒 | Weblog

―――――― (里見繁氏) 布川冤罪事件…《合計二〇人の裁判官が揃いも揃って、冤罪を見過ごし、検察の嘘を素通りさせた。彼らこそ裁かれるべきかもしれない》



/ (2023年02月12日[日])
NTV【NNNドキュメント’23/あたいはやっちょらん 鹿児島・大崎事件 「95歳の叫び」】(https://www.ntv.co.jp/document/backnumber/articles/1894tndd5kqpjiek0ts8.html)。元鹿児島県警捜査員「適正捜査だった」「自白偏重はだめだと徹底的に言われた時代。決して自白の強制はなかった」…本当だろうか? 原口アヤ子さん以外の3人 (一郎氏・二郎氏・太郎氏) が、無実なのに「自白」するだろうか? 志布志事件では何が起きたか? 在りもしなかった事件を、鹿児島県警から「強制的に自白させられた」…。

   『●『冤罪File(2009年12月号)』読了(1/2)
   『●GPJ「クジラ肉裁判」と検察審査会
   『●それは、職業裁判官の怠慢にすぎない
    「…など職業裁判官の怠慢の例は
     数え上げたらきりがありません。ましてや、福岡事件西武雄さん
     飯塚事件久間三千年さんといった無罪な人を死刑・私刑にして
     しまった可能性(控え目に表現しています)さえあります。村木厚子さん
     志布志事件の裁判結果などは極々稀な例です」

   『●『検察に、殺される』読了
    「『検察に、殺される』…。粟野仁雄著。…ガタガタの特捜。
     志布志事件…、氷見事件…。甲山事件…(松下竜一さん
     『記憶の闇』)。高知白バイ事件…。布川事件…。足利事件…。
     袴田事件…。村木厚子さん冤罪・証拠捏造事件…。」

   『●冤罪(その2/2): せめて補償を
    「飯塚事件久間三千年さんは、冤罪であるにもかかわらず、
     死刑を執行された。これは、被害者の遺族に対する、
     何と表現して良いのかわからないが……遺族の方たちも
     複雑な感情を抱いてしまうはずだ。/どんな背景や力学が
     働いたのかはそれぞれの事件によって異なるが、布川事件
     氷見事件東電OL殺害事件志布志事件村木厚子氏冤罪事件
     足利事件……、せめて賠償で報いる以外に方法が無いのではないか。
     しかし、その扉は当方もなく厚い。」

   『●「戦後70年 統一地方選/その無関心が戦争を招く」 
              『週刊金曜日』(2015年4月3日、1034号)
       「山口正紀さん【「可視化」口実の盗聴法大改悪 
        「刑事司法改革」法案】、「志布志事件の川畑幸夫さん
        …足利事件菅家利和さん…布川事件桜井昌司さん
        …冤罪被害者が声をそろえて「全面可視化を」と訴えた。
        …日弁連執行部の賛成で批判記事を書きにくいのかも
        しれないが、メディアは「冤罪をなくし、人権を守る」視点から、
        法案の危険性を是非伝えてほしい」。青木理さん「刑事司法改革
        …端緒は郵便不正事件・・・法務省に都合よく集約…
        日本の司法は中世なみ

   『●《黒田さんは「差別」と「戦争」を最も憎んだ。人々の幸福実現が
     新聞の最大の使命なら、それを最も阻害するのが差別と戦争だからだ》
    《…志布志事件の被害者川畑幸夫(さちお)さんの聞き書き
     「一歩も退(ひ)かんど」…》

   『●《冤罪事件というのは、最終的に再審などで無罪が証明されたと
     しても、その間に失われた時間は二度と取り戻せない。桜井昌司氏は…》
    《布川事件の再審無罪決定と相前後して、足利事件氷見事件
     志布志事件、そして村木厚子さんの郵便不正事件などで次々と
     衝撃的な冤罪が明らかになったことを受けて、公訴権を独占する
     上に、密室の取り調べが許される検察の暴走が冤罪を生んでいる
     との批判が巻き起こり、2009年に民主党政権下で刑事訴訟制度の
     改正論議が始まった。しかしその後、政権が自民党に戻る中、
     一連の制度改正論議の結果として行われた2016年の刑事訴訟法の
     改正では、むしろ検察の権限が大幅に拡大されるという
     信じられないような展開を見せている

 弁護団は、そもそも殺人事件ではなく、「事故」の可能性を指摘。遺体はなぜ「堆肥の中に」? 冤罪の原口さんにそこまで解明しろ、とでもいうのだろうか?
 「父、母が刑務所に行った人たち、人殺しだと世間の人たちから一生言われる」「娘とか孫、窓の子供まで関わるから」「罪だけは晴らさなくては生きていたくない」。「やっちょらんもんはやっちょらん」「ちゃんと認めてもらうまでは死ねない」。

 大崎事件は冤罪である。一貫して「あたいはやっちょらん」、原口アヤ子さんの懸命の叫びはなぜ裁判官には届かないのか?

 再度書く。何度でも書く。………そして、なんでこんな決定になるのだろう? 鹿児島地裁・中田幹人裁判長、なぜ? 「あたいはやっちょらん」、原口アヤ子さんの懸命の叫びは裁判官には届かない…。《これまでに地裁、高裁で3度再審開始が認められたが、いずれも検察側の不服申し立てを受け、2019年には最高裁が、鹿児島地裁、福岡高裁宮崎支部の開始決定を取り消していた》、かつて、最「低」裁ちゃぶ台返ししている。
 山口新太郎記者による。西日本新聞の記事【【速報】大崎事件、再審開始を認めず 95歳、43年前の殺人 鹿児島地裁が第4次請求を棄却】(https://www.nishinippon.co.jp/item/n/944293/)によると、《鹿児島県大崎町で1979年に男性=当時(42)=の遺体が見つかった「大崎事件」で、殺人などの罪で懲役10年が確定し、服役した原口アヤ子さん(95)が裁判のやり直しを求めている第4次再審請求に対し、鹿児島地裁(中田幹人裁判長)は22日、請求を棄却する決定を出した。弁護団は即時抗告する方針。》

   『●知らなかった冤罪事件: 鹿児島大崎事件
   『●飯塚事件の闇…2008年10月16日足利事件の
       再鑑定で死刑停止されるべきが、10月28日に死刑執行
   『●NNNドキュメント’13: 
      『死刑執行は正しかったのか 飯塚事件 “切りとられた証拠”』
   『●「飯塚事件」「福岡事件」「大崎事件」
       ……に係わる弁護士たちで『九州再審弁護連絡会』発足

   『●「あたいはやっちょらん」の叫び!…
      「だれより責任の重いのが…でっち上げを追認した裁判官」
   『●39年間「あたいはやっちょらん」、
     一貫して無実を訴えてきた90歳の原口アヤ子さんに早く無罪判決を

   『●冷酷な司法…【NNNドキュメント’18/
      あたいはやっちょらん 大崎事件 再審制度は誰のもの?】
   『●大崎事件…再審するかどうかを延々と議論し、
      三度にわたる再審開始決定を最「低」裁がちゃぶ台返し
   『●《家族への脅迫状…「苦しみ抜いて一人で罪をかぶろう 
         としているのに許せない。もともと無実なのだから」》
    「大崎事件について、《元裁判官の木谷明弁護士…
     「無実の人を救済するために裁判所はあるのではないのか」》と。
     【報道特集】…によると、《”伝説”の元裁判官~冤罪救済に挑む…
     無罪判決を30件も出し、全てを確定させた元裁判官。
     退官後、81歳となった今、冤罪救済を目指す弁護士として裁判所に
     挑んでいる。そこで直面した裁判所の現状とは》。
     『イチケイのカラス』…のモデルの一部になっているらしい」

   『●山口正紀さん《冤罪…だれより責任の重いのが、無実の訴えに
            耳を貸さず、でっち上げを追認した裁判官だろう》
    《四十年間も潔白を訴えていた大崎事件(鹿児島)の原口アヤ子さんに
     再審の扉は開かなかった。最高裁が無実を示す新証拠の価値を
     一蹴したからだ。救済の道を閉ざした前代未聞の決定に驚く。
     「やっちょらん」-。原口さんは、そう一貫して訴えていた。
     殺人罪での服役。模範囚で、仮釈放の話はあったが、
     「罪を認めたことになる」と断った。十年間、服役しての
     再審請求だった…「疑わしきは被告人の利益に再審請求にも
     当てはまる。その原則があるのも、裁判所は「無辜(むこ)の救済」
     の役目をも負っているからだ。再審のハードルを決して高めては
     ならない》
    「再審するかどうかを延々と議論し、《三度にわたり再審開始決定
     出ながら》、最後に、ちゃぶ台返し。最「低」裁は何を怖れている
     のか? 誤りを潔く認めるべきだ。山口正紀さん、《冤罪は警察・
     検察だけで作られるものではない。…マスメディアにも責任…。
     だが、だれより責任の重いのが、無実の訴えに耳を貸さず、
     でっち上げを追認した裁判官だろう》。」

   『●《周防正行さんが「あたいはやっちょらん。大崎事件第4次再審請求
     ・糾せ日本の司法」と銘打ち、インターネット上に立ち上げた…CF》
   『●憲法《37条1項が保障する『公平な裁判所による裁判を受ける権利』が
       侵害され》ている…飯塚事件、大崎事件の裁判に「公正らしさ」は?
   『●原口アヤ子さん・大崎冤罪事件…《被害者は自転車事故による出血性
     ショックで死亡した可能性があり「殺人なき死体遺棄事件」だった》?

 またしても同じ疑念が頭に浮かぶ ――― 《狼は本音を明かす。「おまえがどんな言い訳をしても食べないわけにはいかないのだ」》。原口さんが物言えぬようになることを待っているのではないか…なんという冷酷・冷血か。「自らの責任を回避するために、検察は奥西勝さんという冤罪死刑囚の死を持っているとしか思えない。裁判所がそれに加担しているのだから、全く冷酷な人たちである」。

   『●冤罪死刑囚の死を待ち、責任を逃れようとする冷酷な人々
   『●血の通わぬ冷たい国の冷たい司法: 「奥西勝死刑囚(87)
                  ……死刑囚の心の叫び」は届かず
   『●司法権力の〝執念〟:映画『約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯』
    《別の意味で恐るべし、司法権力の“執念”

   『●袴田事件…検察=《狼は本音を明かす。
      「おまえがどんな言い訳をしても食べないわけにはいかないのだ」》

 何度でも、引用する。斎藤貴男さんのコラムの一部―――――― 最「低」裁を頂点とする司法に失望してばかりだが、最近、衝撃を受けたことを再掲。(斎藤貴男さん)《当時、「週刊文春」の記者だった私は、彼を殺人犯に仕立てた連中に、「今のお気持ちは」と尋ねて回る取材を仰せつかったのだが、凄まじい成果を得てしまった。「犯人は梅田だと上が言うから逮捕したまで証拠なんかねえよ」と、元刑事は笑ったし、元裁判官は、「判決とは国家の意思なんだ真犯人なんか誰でもいい裁判所が死刑だと言えば吊るせばいい無期だと言ったらつなげばいいんだ」と、力説してくれたものである》…。

   『●裁判員制度反対…「冤罪もあることですし、あたしは死刑制度に反対
       です。人の命を、自民党の人たちみたいに軽く考えられないので」

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https://www.ntv.co.jp/document/backnumber/articles/1894tndd5kqpjiek0ts8.html

2023年1月29(日) 24:55
あたいはやっちょらん
鹿児島・大崎事件 「95歳の叫び」

43年前、鹿児島県大崎町で牛小屋の堆肥の中から男性の遺体が見つかり、義姉の原口アヤ子さん(95)が殺人犯とされた。物的証拠がなく共犯者の親族の自白だけで有罪となった原口さん。冤罪を訴えるも再審の扉は開かず、認知症が進み今は入院生活を送る。事件を調べ直した記者が感じたいくつもの疑問。会いたい…コロナ禍で厳重警戒の中、許された面会。もう話すことができなくなった原口さん心の叫びに耳を傾ける

ナレーション/田丸裕臣  制作/鹿児島読売テレビ  放送枠/30分

再放送
2023年2月5日(日)5:00~/24:00~ 日テレNEWS24
2023年2月5日(日)8:00~ BS日テレ
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●「従わぬ者には容赦ない、国家の暴力性が作品を貫く」…松下竜一さん「豆腐屋の四季」の舞台が取り壊し

2017年03月23日 00時00分34秒 | Weblog

[アサヒコム(2007年9月22日)↑:「69年、出版された『豆腐屋の四季』を手にする松下竜一洋子夫妻=松下洋子さん提供」(http://www.asahi.com/travel/traveler/images/TKY200709220092.jpg


[アサヒコム(2007年9月22日)↑:「書斎の真ん中に置かれた松下竜一さん愛用のテーブル」(http://www.asahi.com/travel/traveler/images/TKY200709220088.jpg)]


東京新聞の佐藤直子記者のコラム【【私説・論説室から】竜一の愛した書斎】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2017032202000142.html)。
毎日新聞の大漉実知朗記者の記事【松下竜一さん 自宅取り壊し 「豆腐屋の四季」舞台消える】(http://mainichi.jp/articles/20170313/k00/00e/040/131000c)。

 《大分県中津市に残る作家松下竜一さんの家が、昨年暮れに取り壊された。…「砦に拠る」…「ルイズ」…「記憶の闇」…。従わぬ者には容赦ない、国家の暴力性が作品を貫く》。
 《反戦、反権力のノンフィクション作品群や脱原発の市民運動家として知られた作家松下竜一さん(1937~2004年)が暮らし、デビュー作「豆腐屋の四季」の舞台にもなった大分県中津市船場町の自宅が昨年12月、市道の拡幅工事に伴って取り壊された》。

 洋子さんは《結婚してから夫と苦楽を共にしてきた家なので寂しい》と。《従わぬ者には容赦ない、国家の暴力性が作品を貫く》 《反戦、反権力のノンフィクション作品群や脱原発の市民運動家として知られた作家松下竜一さんのご自宅が、昨年末に、取り壊されていたとのこと…。《生前に書いた本があればいい。文学館や歌碑などはいらないと語っていた》ことから、取り壊しとなった。
 迂闊にも気付かなかった…。他に報じているところを探してみて、毎日新聞の記事を見つけました。
 でも、松下洋子さんや梶原得三郎さん、梶原和嘉子さんのご様子も知れて、良かった。《数千冊の蔵書は事前に運び出され図書館への寄託》、さらに、一般公開もされるようです。
 和嘉子さんの歌<竜一の愛した書斎こわれゆく 涙の雨の降りしきる中>。

   『●いま「暗闇の思想」を: 朝日新聞(地方版?)社界面トップ
   『●あの3・11原発人災から1年: 松下竜一さん「暗闇の思想」を想う
   『●第八回竜一忌、涙が出ました:
                松下竜一さん「暗闇の思想」を語る小出裕章さん

   『●松下竜一忌での小出裕章さんの講演が本に!!
   『●室原知幸さん「公共事業は法にかない、
               理にかない、情にかなうものであれ」
   『●松下竜一さんと松下洋子さん、そしてカン・キョウ・ケン
   『●「草の根」に思いは永遠に: 松下竜一さんを追悼する“最後”の「竜一忌」

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2017032202000142.html

【私説・論説室から】
竜一の愛した書斎
2017年3月22日

 大分県中津市に残る作家松下竜一さんの家が、昨年暮れに取り壊された。市道拡幅の対象になったためだった。地方に根差し、反公害・反原発運動などを通じて戦後日本の矛盾を見つめてきた作家の話をじかに聞きたいと、六十七歳で亡くなる前年の二〇〇三年、訪ねたあの家が今はない。

 築五十年は過ぎていたその家は、若き日に営んでいた豆腐店の面影を残していた。土間に板を張っただけの書斎。そこが一日の居場所だった。食べて、寝て、客を迎え、孫が走り回る。生活のすべてが詰まったこの簡素な部屋から松下さんの思索はつむがれていた

 国家事業のダム建設に抗(あらが)う男の物語「砦(とりで)に拠(よ)る」、大正の「アナキスト」大杉栄伊藤野枝遺児を描く「ルイズ」、甲山事件の冤罪(えんざい)を訴えた「記憶の闇」…。従わぬ者には容赦ない、国家の暴力性が作品を貫く今日にそのまま通じる主題である。全三十巻の「松下竜一 その仕事」(河出書房新社)、「未刊行著作集」(海鳥社)は今こそ読まれてほしい。

 家の解体を見守ったのは七〇年代に地元で起きた火力発電所建設反対闘争以来の盟友、梶原得三郎さん(79)と妻の和嘉子さん(79)。数千冊の蔵書は事前に運び出され図書館への寄託を待つ。書斎が壊される時だけ雨が土砂降りになったという。和嘉子さんは万感の思いを歌に詠んだ。<竜一の愛した書斎こわれゆく 涙の雨の降りしきる中> 

佐藤直子
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http://mainichi.jp/articles/20170313/k00/00e/040/131000c

松下竜一さん
自宅取り壊し 「豆腐屋の四季」舞台消える
毎日新聞2017年3月13日 09時15分(最終更新 3月13日 09時31分)

     (自宅の書斎でくつろぐ在りし日の松下竜一さん
      =梶原得三郎さん提供)
     (市道拡幅のため取り壊された松下竜一さんの自宅
      =梶原得三郎さん提供)

 反戦、反権力のノンフィクション作品群や脱原発の市民運動家として知られた作家松下竜一さん(1937~2004年)が暮らし、デビュー作「豆腐屋の四季」の舞台にもなった大分県中津市船場町の自宅が昨年12月、市道の拡幅工事に伴って取り壊された。蔵書などは市立小幡記念図書館に寄託される予定で、同館が整理した後に一般公開する

 自宅は木造瓦ぶき2階建てで、かつては家業の豆腐屋を兼ねていた。松下さんは高校卒業後の1956年、貧困から大学進学を断念し、自宅で父親の豆腐作りを手伝いながら短歌を詠み新聞に投稿する生活を続けた。68年に短歌を軸に恋や青春の苦悩を描いたノンフィクション「豆腐屋の四季」を自費出版。後に講談社が単行本として出版するとベストセラーとなり、俳優の故緒形拳さん主演でテレビドラマにもなった。

 70年に豆腐店を廃業し、「無謀」との声もある中で33歳から文筆業に専念。豆腐作りの作業場を改築して書斎とし、下筌(しもうけ)ダムの建設反対闘争を主導した室原知幸さんを描いた「砦に拠(よ)る」(77年)や、アナキストの大杉栄の娘、伊藤ルイさんの半生をたどり講談社ノンフィクション賞を受けた「ルイズ-父に貰(もら)いし名は」(82年)など数々の硬派ノンフィクションを執筆した他、ミニコミ誌「草の根通信」を発行した。

 一方で「底ぬけビンボー暮らし」などユーモアあふれるエッセーも書き、老朽化した小さな自宅は読者にはおなじみだった。市民らから「せめて書斎は保存してほしい」などと惜しむ声もあったが、生前に書いた本があればいい。文学館や歌碑などはいらないと語っていたこともあって取り壊しを決めた。

 解体前には、「松下竜一の青春」などの著作がある福岡県築上町の元図書館司書、新木安利さん(67)が約4000点の蔵書と資料を引き取り、図書館へ寄託するための仕分け作業を進めている。解体した当日は雨が降り、松下さんの同志だった中津市の市民運動家、梶原得三郎さん(79)の妻和嘉子さん(79)が「竜一の愛した書斎こわれゆく 涙の雨の降りしきる中」と詠んで泣いたという。

 市内で長女と同居する松下さんの妻洋子さん(69)は「結婚してから夫と苦楽を共にしてきた家なので寂しい」と話している。【大漉実知朗】
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●「草の根」に思いは永遠に: 松下竜一さんを追悼する“最後”の「竜一忌」

2014年06月09日 00時00分31秒 | Weblog


松下竜一さんの“最後”の「竜一忌」についての4つの記事。
asahi.comの記事【反骨の作家「竜一忌」終章 大分・中津で6月】(http://www.asahi.com/articles/ASG4X3TVPG4XTPJB003.html)、
読売新聞の記事【最後の「竜一忌」来月7日中津で】(http://www.yomiuri.co.jp/kyushu/local/oita/20140521-OYS1T50022.html)、
佐賀新聞の記事【今年で最後の「竜一忌」に3百人】(http://www.saga-s.co.jp/news/national/10206/71925)、
西日本新聞の記事【「松下さんの思い継ぐ」 最後の「竜一忌」に300人 大分・中津】(http://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/93470)。

 一昨日、松下竜一さんを追悼する“最後”の「竜一忌」が開催されたそうです。でも、「暗闇の思想」といった数々の松下竜一さんの思いは多くの「草の根」の「勁い」人々の胸に永遠に、だと思います。それを支えてこられた梶原得三郎さん・和嘉子さんをはじめ「草の根の会」の皆様に本当に敬意を表します。

   『●いま「暗闇の思想」を: 朝日新聞(地方版?)社界面トップ
   『●あの3・11原発人災から1年: 松下竜一さん「暗闇の思想」を想う
   『●第八回竜一忌、涙が出ました:
                松下竜一さん「暗闇の思想」を語る小出裕章さん


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http://www.asahi.com/articles/ASG4X3TVPG4XTPJB003.html

反骨の作家「竜一忌」終章 大分・中津で6月
占部正彦
2014年5月7日19時54分

写真・図版
(↑すいません、勝手にコピペ: http://www.asahi.com/articles/photo/AS20140507001215.html 松下竜一さん)

写真・図版
(↑すいません、勝手にコピペ:http://www.asahi.com/articles/photo/AS20140507001217.html 最後の竜一忌の準備をする梶原得三郎さん=大分県中津市)

 反権力・反公害を貫いた作家、故・松下竜一さんをしのび、出身地の大分県中津市で開かれてきた「竜一忌」が、6月に予定している10回目で幕を閉じる。福島での原発事故後、改めてその生き方や発想に注目が集まっており、かつての市民運動の仲間や松下作品のファンには特別な集会になりそうだ。

 松下さんは、1937年生まれ。高校卒業後に家業の豆腐店を継ぎ、貧しい日々をつづってデビュー作となった「豆腐屋の四季」(69年)は、テレビドラマにもなった。甲山事件が題材の「記憶の闇」など社会派作品を中心に40冊以上の著作を残した。

 73年、「環境権」を掲げ、海の埋め立てを伴う九州電力豊前火力発電所(福岡県豊前市)の建設について、差し止め裁判を仲間と起こした。米国スリーマイル島原発事故の前年の78年には、反原発を表明。反核や反戦、人権などをテーマにした機関誌「草の根通信」を約30年間発行し続けた。
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http://www.yomiuri.co.jp/kyushu/local/oita/20140521-OYS1T50022.html

最後の「竜一忌」来月7日中津で
2014年05月21日

   (最後の竜一忌の準備を進める梶原さん夫婦)

 中津市出身のノンフィクション作家、松下竜一さんをしのぶ「第10回竜一忌」が6月7日午後1時から、同市片端町の市立小幡記念図書館で開かれる。主催する「草の根の会」はメンバーの高齢化と10回目の節目になることを踏まえ、今回で最後の開催にする。

 松下さんは2004年に亡くなった。竜一忌は翌年から始まり、松下さんが進めた人間らしく暮らすため環境を守る活動や、著作で取り上げた課題をテーマにゆかりの人の講演や意見交換会を開いて交流を続けてきた。

 今回は「松下竜一の文学」がテーマ。松下さんと親交があり、戦時中、沖縄県で起きた集団自決などを書いたノンフィクション作家の下嶋哲朗さんが「松下センセとお豆腐」の演題で講演する。松下さんのデビュー作「豆腐屋の四季」に重ね、真っ白で四角い豆腐のような生き方だった故人をしのぶという。

 ドキュメンタリー監督の西山正啓さんが支援者らを撮影した映像の上映と、リレートークもある。

 草の根の会代表の梶原得三郎さん(76)は、1974年、福岡県豊前市での火力発電所計画に対し、「現在ある電力に見合う生活をすればよい」と、松下さんと一緒に問題提起をして以来、深い絆で結ばれてきた。

 竜一忌は、梶原さんと妻の和嘉子さん(76)が中心になって切り盛りしてきた。梶原さんは「松下さんの精神と、全国に広がったファンのつながりは消えないので、竜一忌が終わっても中津を訪れる人のお世話をしたい」と話している。

 参加費は資料代も含め2000円。問い合わせは梶原さん(・・・・・・)へ。

2014年05月21日
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http://www.saga-s.co.jp/news/national/10206/71925

今年で最後の「竜一忌」に3百人
出身地の大分・中津
2014年06月07日 19時40分

 エッセー「豆腐屋の四季」やミニコミ誌「草の根通信」で知られ、2004年に67歳で死去した作家、市民運動家の松下竜一さんを追悼する「竜一忌」が7日、出身地の大分県中津市で開かれた。ファンや支援者約300人が集った。05年から毎年開催されてきたが、10回目の今年で最後となる。

 支援者らでつくる「草の根の会」が主催した。代表の梶原得三郎さん(76)が「メンバーの高齢化でやめるが、多くの人に支えられた」とあいさつ。松下さんの長男健一さん(45)は「今、原発や憲法などいろいろな問題を抱える国を見て、父は何を思うだろうか」と問いかけた。

 35年来親交のあった作家下嶋哲朗さん(73)は講演で、環境権を掲げ、反原発を訴えた松下さんを「物事をしっかり判断し意見を持つ姿勢を貫いた人だ」と振り返った。

 冒頭では支援者がゆかりの歌を披露。松下さんの携わった運動を紹介する映像鑑賞や、参加者が思いを語るリレートークもあり、5時間以上にわたり故人をしのんだ。
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http://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/93470

松下さんの思い継ぐ」 最後の「竜一忌」に300人 大分・中津
2014年06月07日(最終更新 2014年06月07日 20時30分)

    (最後の竜一忌で、参加者たちが松下竜一さんへの思いを
     語ったリレートーク=7日夕、大分県中津市)

 反原発などの市民運動に取り組み、2004年に67歳で亡くなった大分県中津市のノンフィクション作家、故松下竜一さんをしのぶ年1回の集い「竜一忌」が7日、同市の小幡記念図書館で開かれた。主催者団体の高齢化により、10回目の今回で幕を閉じることになり、ファンら約300人は反骨を貫いた松下さんの生きざまに思いをはせた。

 あいさつに立った松下さんの長男健一さん(45)は原発再稼働をめぐる動きに触れ「父が生きていたら『まだ分からんのか。人の犠牲の上に成り立つ豊かさなんかいらん』と言うのが目に浮かぶ」としのんだ。

 ノンフィクション作家の下嶋哲朗さん(73)は講演で、松下さんが豆腐店を営んだことにちなみ、「社会を見るまなざしは豆腐のように鋭角だが、中身は非常に柔らかい。とことん優しい人だからこそ、社会に訴える力強い作品を書き尽くせた」と評した。

 参加者によるリレートークもあり、東京の会社員小島佑加莉さん(22)は「原発や憲法に関心を持たなければいけないのは私たちの世代常に弱者の視点に立ってきた思いを継ぎたい」と語った。

=2014/06/07 西日本新聞=
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●「創刊20周年記念号 世界のジャーナリズム最前線」 『週刊金曜日』(11月1日、966号)について

2013年11月06日 00時00分50秒 | Weblog


週刊金曜日』(2013年11月1日、966号)について、最近のつぶやきから、AS@ActSludge。

 今週のブログ主のお薦めは、山崎久隆さん【福島原発は「アウターライズ地震」に耐えられるか 汚染された排気塔倒壊の危機】。

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■①『週刊金曜日』(2013年11月1日、966号) / 「創刊20周年記念号 世界のジャーナリズム最前線」。満田夏花氏【ベトナム原発の建設調査に国税二五億円 復興予算流用! 使い道不透明】、「調査は・・日本原電・・が実施した」。原発セールス(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/5b7e7b8dae40046e860aea14b6fc7e78

■②『週刊金曜日』(2013年11月1日、966号) / 山崎久隆さん【福島原発は「アウターライズ地震」に耐えられるか 汚染された排気塔倒壊の危機】、「排気塔の凄まじい汚染・・周辺作業どころか通行も困難で、半径一二〇メートルは作業禁止区域、二八メートルでは立ち入り禁止措置」!!

■③『週刊金曜日』(2013年11月1日、966号) / 田中優子さん【風速計/ふたつのあざむき】、「森まさこ・・特定秘密保護法案が「不当」と判断する対象は何かという質問に対し、「西山事件に匹敵するような行為」と答えた・・法案は、実はあざむきの秘匿という「目的」をはたすために、「手段」を捏造し厳罰化する法案である、と大臣は語ったのだろうか?」

■④『週刊金曜日』(2013年11月1日、966号) / 【大藤理子の政治時評/手で捏ねていないがメニューは「手捏ねハンバーグ」で売るやり口が安倍政権とそっくり】、「「アンダーコントロール」発言・・信じる方がバカなんだよ――。こうなったら政治家は大言壮語したもん勝ちである。「安倍ちゃんの時代」の到来である。とほほ

■⑤『週刊金曜日』(2013年11月1日、966号) / まさのあつこ氏【コントロール不能の汚染水漏れ〝六つの危機〟/〝何が飛び出すかわからないお化け屋敷〟状態の福島第一原発】、「炉心を地下水が洗う?」「水には使われないタンク」。一旦拡散したものを・・http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/70ea694eaba6c83b3973a0be001acbca

■⑥『週刊金曜日』(2013年11月1日、966号) / 取材班【天性の直観力か廃炉ビジネスへの誘導か 安倍晋三首相が反発する小泉純一郎元首相原発ゼロ発言の信憑性】、「スタンスは庶民よりも大企業で・・」。(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/51ee0b4decf94ca86e2641a090ba8da8

■⑦『週刊金曜日』(2013年11月1日、966号) / 浅野健一さん【「被疑者を人間として見よ」 甲山事件山田悦子さん】、「でっち上げの最初の責任は警察にあるが、刑を確定させるのは裁判所だ・・人間を見る目が裁判官に欠けている」。『記憶の闇』(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/s/20%A1%A1%B5%AD%B2%B1%A4%CE%B0%C7

■⑧『週刊金曜日』(2013年11月1日、966号) / 田島泰彦氏(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/971506e2ffcb9da364fc2098b209d9f9)【取材に配慮規定でも秘密保護法案の危険性は変わらない】、「いかなる配慮や保護の規定を加えようと、本質的な危険性を取り除くことはできない」
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●『創(2011年9・10月号)』読了

2012年03月04日 00時00分06秒 | Weblog


『創』(2011年9・10月号)、9月に読了。3・11東京電力福島第一原発人災以前に読了したものが放置されたままだけれども、こちらを先に。

 特集「震災・原発とマスメディア」。
 おしどり「吉本芸人が見た記者クラブの実態/東電会見で目にしたヘンなこと」(pp.28-35)。

 佐高信さん「筆刀両断!」、「「専門バカ」でなく「専門もバカ」/原発御用学者達」(pp.70-73)。「原子力安全委員会委員長の班目春樹については・・・。ただ、なぜ、この男がまだ安全委員会の委員長なのか、デタラメが辞めない限り、私たちの「安全」はないことだけは明白である」。「「専門もバカ」のナンバーワンは、・・・山下俊一。・・・。/同じく福島県放射線健康リスク管理アドバイザーの長崎大学教授 高村昇もひどい」。なんと、年間20ミリシーベルトどころか、100ミリシーベルト以下ならば心配が無いと吹聴して回っているそうである。

 鈴木邦男さん「言論の覚悟」、「「事件・事故」からの自衛」(pp.72-75)。布川事件など、冤罪について。和歌山毒カレー事件甲山事件山田悦子さん。

 森達也さん「極私的メディア論 第62回/受賞と逝去、そして批判」(pp.80-83)。マスコミから無視された『A3』講談社ノンフィクション賞受賞。「読み終えて力が抜けた」〝大批判〟。

 編集部「いったい何が問題になっているのか/中国映画「南京! 南京!」の上映をめぐる懸案」(pp.106-111)。

 「永六輔[放送タレント]×矢崎泰久[元『話の特集』編集長]ぢぢ放談/第25回 原子(アトム)なんていらない」(pp.130-137)。「 ・・・森達也さん・・・。・・・被災地でのメディアがひどいって言うの」。高木仁三郎さん、佐高信さん。

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●『検察に、殺される』読了

2011年03月11日 04時47分07秒 | Weblog


『検察に、殺される』、2月に読了。粟野仁雄著。ベスト新書、2010年11月、初版第一刷。

 ガタガタの特捜(p.6)。
 志布志事件(p.8、155、159、213)、氷見事件(p.25)。甲山事件(p.82)(松下竜一さん『記憶の闇』)。高知白バイ事件(p.122)。布川事件(p.133)。足利事件(p.139)。袴田事件(p.145、154)。村木厚子さん冤罪・証拠捏造事件(p.166)。

 弘中惇一郎弁護士(p.28、87、89、101、216)。三井環さん(p.75、174)、郷原信郎さん(p.76、190)、魚住昭さん(p.79)。

 検察審査会(p.80、178)。

 郷原さんは、特捜部は野に下れ、と(p.209)。

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●『松下竜一未刊行著作集5/平和・反原発の方向』読了(前半)

2011年01月10日 00時07分29秒 | Weblog

後半へのリンク

松下竜一未刊行著作集5/平和・反原発の方向』、11月に読了。梶原得三郎新木安利編。海鳥社。2009年6月第1刷発行。

 扉の写真は、甲山事件裁判第一審完全無罪判決、日出生台ゲート前での米軍実弾砲撃訓練抗議など。

 「Ⅰ 反原発」、「Ⅱ 死刑と政治囚」、「Ⅲガサ入れ」、「Ⅳ 甲山事件」、「Ⅴ 日出生台」。
 解説は渡辺ひろ子さん、「一匹のアリとして」。
 新木安利さん、「勁草の人 『松下竜一未刊行著作集』編集後記」。全5巻に関する解説。

 少しくらい不便でも良いじゃない、原発なんて要らんよ。〈暗闇の思想〉(p.14、64、74、109)。「・・・電力が足りないのなら足りないで結構だ・・・。・・・それよりはきれいな自然環境の中に住みたいのだと全員が言いきるなら、・・・」(p.64)。非核平和館(p.74)。「〈暗闇の思想〉から十七年 脱原発―――原発社会の対極を考える」(p.107)。かつて、〈暗闇の思想〉を嘲笑した愚かな山本七平氏・・・、松下センセの「文章を読まずに一方的な解釈を下しているずさんさ・・・」(p.127)。
 四国電力による伊方原発(p.18、220)。「「辛酸入佳境(しんさんかきょうにいる)田中正造の言葉)」」(p.21)。センセ宅のガサ入れは、この原発反対運動支援に対する嫌がらせも含む。「・・・警察のやりかたはきたなすぎる。・・・くじけんでがんばれよ」/「・・・きたなすぎるという印象・・・」/「・・・やり方が露骨過ぎます」(p.219)など全国から激励が殺到。
 
中国電力の上関原発反対! 山口県上関町の祝島(p.146)。
 風船による死の灰実験! 鹿児島県川内原発(p.69、98)。「この風船が届くところには、確実に死の灰が届きます」(p.69)。風船は宮崎や熊本まで。「・・・原発反対者を一人一人生み出して行くのなら、・・・決して無意味ではないのだ。それこそが原発を撃つ風船爆弾ではないか。・・・。/・・・本来その苦悩は国民全部で担うべき苦悩のはずなのだ。/・・・原発現地の人々に押しつけて知らぬ顔をしているのだ・・・。まず彼らの苦悩を共有することからしか、本当の原発反対行動は始まらないだろう」(pp.70-71)。「実は核爆弾も原発も本質的には同じなんだということを、無残なまでに実証してしまったのがチェルノブイリ原発事故なのだ。核の平和利用などという幻想は一挙に吹き飛んでしまったと知らねばならない」(p.142)。
 大盛況の「非核平和館」(p.72)。当初、「非国民」(p.109、122)とまで呼ばれて、警察の嫌がらせとしてのガサ入れを受けるほどのセンセは、「・・・環境権裁判を戦う私は〝困った存在〟・・・。・・・〝過激派〟の烙印・・・。/・・・私が指摘していた通り、周防灘総合開発は中止となったし、強引に建設された火力発電所は早くも運転を中止するといった有様の中で、一貫して反開発の主張を曲げなかった私の頑固な姿勢が、ようやく評価されるに至った・・・。人々が高度経済成長の夢から醒めた・・・」(p.73)。 電力不足というペテンや恫喝と原発という壮大な無駄。「・・・もうこの発電所は操業を止めていた。・・・豊前火力は不要となったのだ。・・・。/・・・「・・・三十%以上が原子力にたよっています」という殺し文句は、豊前火力を見るだけでもペテンだとわかる。既存の火力や水力を動かさずに、原発を優先的に動かしているだけのことで、三十%という数字は作られた数字に過ぎないのだ。/・・・玄海原発一号機が・・・緊急停止したとき・・・九州電力は「既存の火力があるので大丈夫です」と表明している。/・・・。/つまり、信頼できない不安定な原発を動かしている以上は、いざというときにピンチヒッターとなる火力や水力は欠かせない予備軍という存在になる。これを逆にいえば、100万キロワットの原発を動かすには、予備軍として100万キロワット相当の火力や水力が確保されているということ・・・」(p.112)。原発が無いと明日にも電気が止まってしまうぞ、といわんばかりの「恫喝」(p.114)。
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●『松下竜一未刊行著作集5/平和・反原発の方向』読了(後半)

2011年01月09日 00時05分31秒 | Weblog

前半へのリンク


松下竜一未刊行著作集5/平和・反原発の方向』、11月に読了。梶原得三郎新木安利編。海鳥社。2009年6月第1刷発行。

 『草の根通信』(p.78、159、223)。ガサ入れという警察の嫌がらせで購読者が減るどころか、ますます増加。警察は地団駄でしょうね。
 盟友得さん(p.82、148、219、297、310、324、373、387)。『明神の小さな海岸にて』、梶原和嘉子さんとの問答(p.297)。

 〝殺人〟は絶対に否定されなければならない・・・でも彼らがなぜ「その闘争」をやらなければならないと思ったのか、には耳を傾ける必要がある。『狼煙を見よ ―――東アジア反日武装戦線狼部隊』。東アジア反日武装戦線〈狼〉の大道寺将司さん(p.159、163、183、186、194、199、209、218、221,226、233、242)。
 
オウム・麻原氏に関する森達也さんの『A3』でも感じたこと。「・・・拒絶反応だと断じざるを得ない。/・・・私は暗然とする。信頼してきた『草の根通信』の読者にしてこうなのかと思う。/一度焼きつけられた「冷酷非情の狼」という印象は消えることなく、大道寺将司という名だけで、もう拒絶反応が起きてしまうことになる。知ろうとする心を閉ざして拒絶する壁をめぐらせてしまうことほど、危険なことはないのだが」(p.160)。
 
反日集会での一人の若者からの質問に対して松下センセは、「・・・つい感情を昂ぶらせてしまった。/「あなたは、なんでそんな第三者的な質問をするのか。死傷者を出したことで一番苦しんでいるのは、彼らではないか。われわれは大きな不正を正すために何をしたというのか。何もしないからこそ、彼らのように重大な失敗を招くこともなかった。何もしないわれわれが、やったがゆえに死傷者を出してしまった彼らを、裁くことができるのか」」(p.162)。「そのことで彼らを無差別大量殺人者として糾弾することはたやすい。だが、時代の痛みにも気づかず、あるいは気づいても知らぬふりをしていた者が(行動しなかったがゆえに失敗しもしなかっただけのことで)、行動を起こしたがゆえに大きな失敗をしてしまったものを威丈高(いたけだか)に指弾できるだろうかという思いは、『狼煙を見よ』を書き進むにつれて私の中でつのっていった。なによりも、そのことで一番苦しみ抜いているのは獄中の〝狼〟たちなのだ。/荒井まり子は、企業爆破事件の実行犯ではない。謀議にすら関与してはいない」(p.2101)。
 
司法や警視庁の横暴。荒井まり子さんと田中伸尚さん(p.198、247、249)。田中さんも同件でガサ入れ、しかも、ガサ国賠裁判一審判決で不当な敗訴(p.237)。ガサ入れの無茶苦茶な令状を発布した裁判官を訴えた国賠訴訟に、「国家権力を相手の国賠裁判では、民を全面的に勝たせるほどに気骨のある裁判官はこの国の司法界には存在しないのだろう」(p.232)。「今回の一連の令状を出し続けているのが東京簡裁で、司法段階でのチェック機能が全く放棄されているとしか思えない。・・・東京簡裁の自省を求め、これ以上の令状乱発を阻みたいがためなのだ。/・・・。/『草の根通信』を受け取り拒否してきた人が一人、・・・いるが、逆に新規購読申し込みは・・・九十人にも達している。凄いとしかいいようのない勢いである。警視庁さん、くやしいでしょうな」(pp.222-223)。「・・・八年余の歳月を強いられたわけで、それ自体理不尽である。・・・/・・・。/・・・被告に二名の裁判官を特定した・・・。そもそも家宅捜査の令状を発布するのは裁判官なのだ。警視庁からの・・・令状請求を、裁判官がその段階できちんとチェックしていれば、百数十人にも及ぶ捜査令状は乱発されていなかったはずなのだ。/しかし一審を通じて、東京地裁はついに、令状を乱発した二人の裁判官を法廷に呼ばなかった。・・・。/・・・。/ちなみに、勝訴した私は十万円を貰ったかというと、それは貰えない。・・・賠償金の何倍もの出費を強いられるわけで、まことに国家権力に刃向かう民草の立つ瀬はないのである」(pp.238-239)。大赤字の勝訴(p.240)。「簡易裁判の(家宅捜査)令状請求に対する却下率は0.0六五九%、地方裁判所でも0.二七%という。・・・つまり警察の請求した令状を却下する数は限りなくゼロに近い・・・(しかも、ガサ裁判では令状を出した裁判官の罪は一切問われることはないままに終わった)」(p.253)。
 
田中伸尚さんらの控訴審で福島瑞穂弁護士からの要請で松下センセが意見陳述(p.245)。「大逆事件」、「横浜事件」(p.251)。
 
『腹腹時計』(p.218、225)。
 
在りし日の『朝日ジャーナル』に載った記事、「出かけようとして踏み込まれる側の論理」(pp.224-228)。伊方原発での出力調整実験反対運動に対する〝運動つぶし〟、「東京簡裁は司法サイドのチェック機能を全く放棄してしまっているとしか思えない」。
 
大道寺あや子さん、浴田由紀子さん、重信房子さん(p.234)。

 
『豆腐屋の四季』と〈いのちき〉(p.165、368)。緒形拳さん(p.171)。

 
大分県臼杵市の風成(かざなし)の漁村のお母さんたちの大阪セメントに対するすさまじい闘いを描いた『風成の女たち』(p.176)。そこで指摘された松下センセ自身の足元の問題が周防灘総合開発計画。

 ガサ入れが結ぶ縁。日本赤軍コマンド泉水博さん(p.191、207、214、219、240、244)。『怒りていう、逃亡には非ず ―――日本赤軍コマンド泉水博の流転』。
 『豆腐屋の四季』が取り持つ縁。鎌田俊彦さん(p.196)。

 完全無罪判決後も無謀な追及を続ける警察。記憶の闇、甲山事件と山田悦子さん(p.257)。伊藤ルイさん(p.265)。無謀な神戸地検(p.265)。浅野健一さん(p.266)。判決前に、冤罪被害者と確信しての『文藝』に一挙掲載された長編ノンフィクション『記憶の闇 ―――甲山事件[1974←1984]』(p.268)。

 
遺族には申しわけないが、暴走する検察審査会(p.270)。

 人殺しの練習(p.327)。日米合同軍事演習に凛と反対を唱える伊藤ルイさん(p.334、345)。
 井上澄夫さん(p.351)。
 下筌ダム反対闘争の鬼と化した室原知幸さんについての『砦に拠る』(p.365)。〝拠る(よる)〟とは、立て籠もること。
 アメリカ空軍の射撃場にされた「梅香里(メヒヤンリ)」(p.368)。
 福島菊次郎さん(p.378)。
 「・・・こうして通い続けることが私の答えなのだ・・・。/・・・風成の闘いの中で・・・。/・・・黙っているかぎりはその人は賛成にかぞえられているのだから、と」(p.383)。
 「・・・自衛隊が米軍とともに戦争をする軍隊へとさらに進むことを意味する。・・・「集団的自衛権」を否定した憲法に抵触するものであるとともに、そのようなかたちで自衛隊員らを、殺し殺される戦場に送り出すことを私たちは絶対に許すわけにはいかない」(p.396)。

 新木さんの解説から。「「疾風勁草」・・・。松下さんは激しい風の中でも、「強靭な意志」を峻立させて踏ん張った勁草であった。・・・負けても負けても闘い続ける草の根の一灯は、一隅を照らし、社会の木鐸となる。「斃(たお)れて止まざるは我道なり」と田中正造は言っている。・・・。/松下さんが増田宋太郎を描いた『疾風の人』は「疾風怒濤」という言葉からきていると思われるが、松下さんは「疾風勁草」の「勁草の人」である」(pp.422-423)。「・・・魯迅は「もともと地上に道はない。歩く人が多くなれば、それが道となる」・・・。小田実さんは「環境」という言葉は、松下さんたちの努力・たたかいがあって社会に定着してきたのだと言っている」(pp.429-430)。

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