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●『官僚たちの夏』読了

2009年09月26日 11時51分38秒 | Weblog


官僚たちの夏』、9月に読了。城山三郎著。新潮文庫。1980年11月刊(1988年十八刷)。テレビドラマに刺激され、久しぶりに本箱の奥から。

 「ミスター通産省」こと、風越信吾佐橋滋さんがモデル)。「・・・代議士たちが資料を必要とするときなども、電話一本で、こちらで整え、お届けにあがる。・・・風越は、・・・どんな場合でも、絶対、自分の方から届けることはないし、部下にも届けさせない。/「三権分立だ。なにも、おれたちは代議士の召使じゃない。欲しけりゃ取りにくるようにいっておけ」/電話先の相手にも聞えよがしに、大声で部下を叱咤した」(p.95)。

 「・・・風越は自分からは決して主計局に出向かなかったし、もちろん頭を下げることもしない。「予算は国の金だ。主計局の連中の金じゃない。・・・」」(p.97)。

 「風越信吾の名刺に肩書はない。民間企業に・・・天下りして、・・・気はなかったし、これまた頭を下げて代議士に出る気もない。・・・公社公団の類へ天下りするのも、潔しとしない。むしろ、天下の大浪人となることが、本懐であった」(p.278)。

 事実に近いものとして本書を、佐橋さん自身は評価していたらしい。テレビドラマは、原作とはかなり異なる。

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