一級建築士事務所 サトウ工務店

自然素材を使い省エネと快適性をデザインする 新潟の家

プランニングについて

2019年04月27日 | NEWプロジェクト

今日のブログでは、久々にプランニング(間取りの検討)について解説します

というのも・・

私と同じ「小さな家部」に所属する(私が勝手にそう思っている
ネイティブディメンションズ鈴木さんや、エスネル村松さんのブログは、
更新頻度が高く、住まいづくりを始める方への参考となる情報も満載

その点、私のブログは更新頻度が低く、最近の記事は「住学の話」か「自慢話

これではマズイ

ので、

ここらで少し、弊社がどのように住まいを設計しているのかを、1つの物件を例に解説してみよう。と思った次第です

今回はチト長くなる予感・・・

では、始めます。



現在計画中の某物件です。
まず、敷地条件



間口が狭く奥行きのあるいわゆる「うなぎの寝床」ですね。
一部敷地が変形しています
(プラン難しそ~

雪の多い地域なのでビルトインガレージとしたい(施主様の要望でもある)

しかし間口が狭い敷地でガレージを設けると、
耐力壁がとれない
(やっぱ難し~




前面に耐力壁があまり取れないと、建物の剛心(強さの中心)が建物のやや後ろの方となります。

地震時には、建物の重心(重さの中心)に地震力が働くのですが、

剛心が重心から離れる(偏心率が大きいといいます)と、

地震の時、建物は大きく「ねじれ」ます



何となくイメージできますよね。耐力壁のバランスが悪いのです

このままでは困ります 地震に弱い建物となってしまいます

そこで、バランスをとるために思い切って 反対の一番後ろ側の耐力壁を減らします



幸い、後ろ側は南ですので、リビングに大きな窓を設ける事が出来ます
遠慮なく、ズバ~ンと大きくね

更に、建物中心に階段やWCや収納を集めることで
たくさんの耐力壁を設け、
剛心(強さの中心)と重心(重さの中心)を近づけます。



すると、地震力にバランスよく抵抗できる建物となりました
安心 安全
(上記は、わかりやすいように上階は無視して解説してます。)

また、敷地前面の三角の変形は、
そのままアプローチとして活かしました

こうなってみると、敷地が「ここはアプローチに使って」と言っているようでした




ハイ、一見難しそうに見えた敷地でも
無理なく無駄なくプランニングが完了

ここまでのプランニングの経緯

間口が狭い敷地だが、ビルトインガレージが欲しい
  
耐力壁が取れずに、偏心率が大きくなる。
  
そこで後ろ側の耐力壁も、意図的に減らす。
  
後ろ側は南なので、都合よくリビングに大きな窓が設けられる。
  
変形部分が、都合よくアプローチに利用できる。


ここでお気づきになりましたか?

プランニングは、確かに設計者が一生懸命に考えているのですが

実は、敷地や建物が「ここはこうした方がいいよ」って導いてくれているのです

単にお部屋をパズルみたいに、組立ててるわけではないのです。
施主様個々が抱いている(他で見たあこがれの)住まい。
単純にそのイメージを自分の土地でパズル的に組み立てた場合、
きっと構造的に無理がでるはずです

敷地や立地に素直にゾーニングしつつ、構造計画を同時進行で行う。
それが弊社の設計手法です

もちろん、施主様のご要望も「ほどほど」に反映します。
そう「ほどほど」に

なぜ?
施主様が長期ローンを組んで必死で建てる住まいなのに「ほどほど」って・・・

施主様の要望、流行や生活スタイル、自分も廻りも少しづつ変化していきます。
でも、上の手順で設計した時に頼りにした部分。ソコは変わりません。

おそらく、施主様よりこれから建てる住まいの方が長生きします

施主様の個性的な要望をふんだんに取り入れた住まいは、
住まい手が変わると、一気に住まいの価値がなくなります

施主様が長生きしたとしても、何かの都合で手放す事も考えられます。

誰かが借りたり購入してくれる価値のある住まいなら良いのですが、
一個人の強い個性が反映した住まいを、欲しいと思う人は限られます。

すると、昨今問題となっている「空き家」となってしまうんです

施主様の強い個性を反映した住まいを作り続ける事は、
将来「空き家」を増やしてしまうかもしれません。

「いやいや、サトウ工務店こそ個性的な住まいを作ってんじゃん」と言われるかもしれません。

ハイそうです。
確かに、相当個性的な住まいを作っているかもしれません(笑)

しかし、弊社の手掛ける住まいは施主様の個性ではなく、
個々の敷地や立地の条件を活かした結果から生まれた個性です。

上の物件のようにです

例えば35歳、35年ローンで住まいを建てた方が完済するのが70歳。

その間、考え方も生活スタイルも変わらない自信はありますか?

子育て中心の住まいで良いですか?
○○調のインテリアで良いですか?
30代の住まい?60.70歳まで暮らすのでは?
その時その家に何人で暮らしていますか?
そんな大きな住まいで良いですか?
35年後の暮らし方想像出来ますか?
そもそも、35年後もその家に居ますか?

そんな先の事・・・

よく分からないですよね・・・

なら、変わっていく部分より、変わらない部分を頼りに設計する。
そういった住まいが良いのではないか。と、私は考えております。

あ、やっぱ長くなっちゃった
ヤバイ

でも最後に

住まいはとても高額です。
限られた予算の中でどの部分にどのくらい費用をかければ良いかよくわかりません

でも、上記の考え方が根本にあれば

そのギラギラした高価なキッチンって必要?
お金かけてその壁を装飾しておく必要ある?
って、考えになり

将来的に裏切らない断熱性能や耐震性能をUPしておこう。
小さくても性能が高く、機能的ならまあいいかな。
って、簡単に答えが出るのではないでしょうか

あ、そだ
上で紹介した物件も、ガレージを除くと床面積は26.7坪だから
「小さい家」って事でいいよね?

他に「小さい家部」に入部したいひと~


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住学の「部活動」が始動します!

2019年04月21日 | 住学

昨年、私と鈴木さんが事務局となって立ち上げた「住学」
2年目に突入し、新たな展開が・・・

「部活動」が始動します

イヤ~
住学を始めた頃こんな展開になるとは想像もしていませんでした。

ちょっとだけ住学の初期を振り返ってみる
「開校宣言しちゃった」
「第一回一瞬で定員に達成しちゃった」
「第一回下見でショックをウケちゃった」
 
「住学のブログ全編」


既に懐かしく感じる・・・
最初からとても楽しかったな・・・
 
 感傷に浸っているのはこのくらいにして
このたび発足した3つの「部活動」についてお話します。


まず【構造部】
部長はウッドハブの實成(じつなり)さんです。

構造部の概要は・・・ 以下、FBより転記

基本テキスト:グレー本(各自用意)
開催頻度:1月に1回 2時間程度
費用:5000円/回
会場:三条ものづくり学校
  
STEP1
構造計画の原理原則を理解し、意匠計画と構造計画を並行して進められる感覚を養うことを目的とします。
   
STEP2
構造的な感覚がある程度養えた段階で、構造計算書を作成するために必要な、具体的な知識の習得を目指します。
  
部活は一方通行の講義ではなく、いろいろな疑問点について意見交換しあえる活動にしていきたいと思っています。
会が進めば構造実験の見学なども企画し、表面的なお勉強ではなく本質的な理解をお手伝いできるような内容を目指します。
しかし、月に1回という短時間の活動であるため、参加者の自助努力をサポートする様な内容になります。
  
そして、構造部第1回目の授業の参加者募集です

5月22日(水) 15:00~17:00
会場:三条ものづくり学校内の某教室
費用:5,000円
お持ち頂く物:グレー本、メモできるもの (ノートやタブレットなど)
※グレー本をお持ちでない方はコチラから
※住学に参加した事がない方でも大歓迎!
   
申込み方法は、私(satoh-koumuten65@sirius.ocn.ne.jp )まで
①氏名②会社名③電話番号(連絡の取れやすい)をメール等でご連絡ください。
締め切りは10日前の5/12とします。

 
つぎ【テクノ部】
部長は、まんなみ設計室の堀井さんです。
 
部の概要は、パナソニックさんとの協業です。
商品開発のお手伝いや、プラン提案による加盟店への協力など多岐にわたります。
ここではあまり詳しい事はお話しできませんが、
5月17日(金)13:30~パナソニックリビングショールーム新潟にて説明会を開催します。

ご興味のある方は、私(satoh-koumuten65@sirius.ocn.ne.jp )まで
①氏名②会社名③電話番号(連絡の取れやすい)をメール等でご連絡ください。


そ・し・て【石田部】
(だんだんネーミングがスゴイ事になってますが、ソコあんなり気にしないでね
部長は、石田伸一建築事務所の石田さん

石田さんとの出会いも懐かしいな~熱い男との出会い
 
部の概要は、簡単に言うと「入口」についてです。
レストランに例えると、
良い材料を使って、良い料理人が、レシピを考え、おいしい料理をこだわりをもってつくる。
そんな「出口」が得意な人が住学メンバーには多い。

でも、そのレストランに来てもらうためのマーケティング、サービス、接客、などの「入口」も同じくらい大切。
石田部では、その「入口」の部分を共に学び、実践していきます

今後はオンラインサロン、リアルな場でのレクチャー、交流会など
ジャンジャン始まりますよ~
 
また、石田部長が展開しているプロジェクト「魚沼杉のクラウドファンディング」がいよいよ明日(4/22)から始まります
住学メンバーの多くも応援している「魚沼杉」

石田さんのブログを読んで熱い想いを感じたなら、是非ともご支援お願いします。
渡辺宣一さんの熱い想いも読んでね↓


以上、3つの部活動がいよいよ始動です
ご興味のある方は、ジャンジャンご参加ください
 
詳しい事は、私か各部長さんまでお問い合わせください

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大事なのでもう一回告知

2019年04月12日 | 篭場の(ほぼ)平屋住宅
大事なのでもう一回告知させて頂きます

オープンハウスを開催します!
「篭場のほぼ平屋」

今週末4月13日(土).14日(日)
10:00~17:00
会場:三条市篭場28-38付近



※ 予約は不要です。どなたでも見学できます。
※ 建築予定があってもなくても、同業者さんでもご近所さんでもどうぞどうぞ。
※ 駐車スペースはたっぷりあります。スタッフが誘導します。
※ ご希望者にはモイスバスマットを差し上げます。なくなったらごめんなさい。
 
※ アンケートは取りません。ご依頼がある時はお声かけください。
※ お引渡し前の大切なお住まいです。汚さない様ご配慮願います。
※ 小さなお子様が、はしゃぎ回らない様ご注意願います。
※ スリッパはご用意しませんので、靴下の着用お願いします。
※ 迷子の場合は電話ください 090-2162-7079(佐藤)

年に2回程度しか開催しない
サトウ工務店の貴重なオープンハウスです
この機会に是非ご見学下さい





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オープンハウス開催!(篭場のほぼ平屋)

2019年04月09日 | 篭場の(ほぼ)平屋住宅
久々にオープンハウスを開催します

「篭場のほぼ平屋」
4月13日(土)・14日(日)の2日間
10:00~17:00

場所:三条市篭場28-38付近
三条市の旧下田より、五十嵐川沿い、ちょっとわかりにくいかもしれないので
のぼりや案内表示をしておきますね

駐車スペースは十分あります



本物件の特徴は・・・

・床面積が24坪の小さな家
・耐震等級は、最高級の3をクリア
・Ua値は、HEAT20.G2クラスの0.27W/(㎡K)
・壁厚が240mmにもなる極厚付加断熱
・全窓がトリプルガラス
・2面に全開口窓採用
・コンセプトは山小屋
・極薄な軒と雨樋排除によるスマートな軒先
・100%天然素材のモイスの採用
などなど、小さな住まいにたくさんギュッと詰め込んであります。

会場で全てを説明しきれないかもしれません
とりあえず体感しに来てください







そしてそして、今回も・・・
ご希望の方に、モイスのバスマットを差し上げます
(なるべくたくさんご用意しますが、もしなくなったらごめんなさい

工事中に出たモイスの端材を使ったバスマットです。
(細かい端材は専用袋を使った調湿袋を作って施主様にプレゼント



吸水性抜群、カビやダニの心配もなく、
汚れたり吸水性が落ちたら表面をサンドペーパーでササっとこするだけ

要らなくなったら、細かく砕いて畑や花壇に撒けば肥料にもなる
最後の最後まで完璧な素材です

おっと、オープンハウスの主役はあくまでも建物の方です
是非、ジックリゆっくり体感して行ってくださいね

友人エスネルデザイン村松さんにも告知して頂きました→ブログ
そして、私の大好きなネイティブディメンションズ鈴木さんにも感想を頂きました→ブログ

感謝感激 お二人ともありがとね~



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