大和だより ~写詩 写歌 写俳~ 小筥集

日ごろ撮影した写真に詩、短歌、俳句とともに短いコメント(短文)を添えてお送りする「大和だより」の小筥集です。

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2021年07月28日 | 植物

<3480> 奈良県のレッドデータブックの花たち(87) ギョウジャアザミ(行者薊)             キク科

                                 

[学名] Cirsium gyojanum

[奈良県のカテゴリー]  希少種

[特徴] 深山の草地や岩場に生える多年草で、草丈は50~80センチ。葉は長楕円形で、先が尾状に細長く尖り、羽状に深く裂け、鋭い刺がある。花期は8~10月で、淡紅紫色の小さな頭花を点頭気味につける。花の基部の総苞は狭い筒形で、クモ毛があり、手で触れるとべたつく。また、総苞片には刺があり、刺は長短さまざまで変異が見られる。

[分布] 日本の固有種。本州の紀伊半島(奈良、三重、和歌山の県境の山域)と四国の一部。

[県内分布] 東吉野村、天川村、上北山村、下北山村、十津川村。

[記事] ギョウジャアザミ(行者薊)の名は、修験者(行者)が修行する深山山岳に見られることによるのだろう。アザミ(薊)は刺の多いことを「あざむ」と言い、これがアザミに転じたと一説にある。なお、「ギョウジャ」が冠せられた植物にはほかにユリ科のギョウジャニンニクがある。こちらも深山に生え、行者が食用にしたと言われる。 写真はギョウジャアザミ(大台ケ原山と大峰山脈の標高1600~1700メートル付近)。

   すべては生

   すべては縁

   この世の

   すべては

   生と縁に

   由来して

   自らの身に

   及び関わる


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