<3851>奈良県のレッドデータブックの花たち(255) ミズトンボ(水蜻蛉) ラン科
[学名] Habenaria sagittifera
[奈良県のカテゴリー] 絶滅危惧種(環境省:絶滅危惧Ⅱ類)
[特徴] 日当たりのよい湿地に生える多年草で、直立する茎は高さ40~70センチ。葉は長さが5~20センチの線形で、鞘状になって互生する。花期は7~9月で、茎の上部に総状花序を出し、淡緑色の小さな花をつける。花は背萼片、左右の側萼片と側花弁、3裂して十字状になって長く垂れ下がる唇弁、先が球状に膨らむ距などからなり、この花の形状がトンボに似て水湿地に生えるのでこの名があるという。
[分布] 日本の固有種。北海道南部、本州、四国、九州。
[県内分布] 奈良市、曽爾村。
[記事] 全国各地で少なくなっている植物の1つで、大和地方(奈良県域)でもごく限られた自生地に見られ、レッドデータブックは「開発などによる自生地の消失・園芸用採取・植生の遷移」を危険要因にあげている。 写真は花期のミズトンボ(左)と花のアップ(右)。
生きものは何かの役目を担って生きている
どんなに小さな生きものもそれなりにみな